so053
(せんりゅうつれづれそう)
第53号(18年5月)
紫 蘭 の 章
(科 目)ラン科 (花言葉)あなたを忘れない、楽しい語らい
管理が難しいランの中にあって、丈夫くて、放っておいてもどんどん
株分かれして増えていく。地下茎は外用薬として、傷の保護やあかぎれに、
内服薬として、止血剤として胃潰瘍や十二指腸潰瘍に用いられる。
「知らん」と素っ気ない返事と同じ読みながら、その花言葉は優しさいっぱい。
花も可憐ながら、その生命力、増殖力は天下一品。我が家も放りっぱなしながら、
今年もこのようにきれいな花を咲かせている。紫蘭に負けぬ川柳をめざそう。
(★印及び太字は英人の推奨句)
課 題 「 燃える 」 太陽が空を燃やして明日へ行く 悠澪 この季節木々が萌えると心燃え 酒仙 むき出しの燃える闘志に扉開く さくら 書くことに心燃やしてこれからも ヒロ・アキニレ 手をつなぎ心が燃えた日もあった 美智優 生き甲斐を見つけて燃えるまだ青春 ぺ天使
深酔いの目覚めは遅い つつじ燃ゆ ぺ天使兄 我が身燃え太陽は富士染めてゆく ぺ天使妹 病院の窓から海が茜色 ぺ天使叔母 燃え尽きた地図を頼りの我が人生 靖坊 初鰹 燃える藁火に舌鼓 柳立 情熱があらぬところで燃えている みいちゃん 若葉燃えとなりの町まで靴買いに 桃華 燃える目で君を見つめた今は昔 英人 |
「 琴 」 悠澪
波や風ひかりにもなる琴の糸
★琴の音が心の動き見抜いてる
琴弾けば無心になれた日もあった
この心静めるために乱れ弾く
のんびりと琴爪弾いて五月晴れ
(今日も琴弾いて無心になる)
「守られて」 ぺ天使
父母がきっと守ってくれている
友だちに守られ渡る黄信号
子供らが守ってくれた夫の留守
とは言えど夫に守られ生きている
★お返しに私も守ってあげるから
(守って守られていい家族)
「 思い出 」 美智優
夕暮れにサックスを吹く黒い影
たそがれの海に漕ぎ出すサックスの音
潮風が淡い思い出運び来る
★夢で見た海は昔のままだった
顔知らず影にほのかな恋心
(思い出の数だけある幸せ)
・・英人の20句抄・・ 「 屋久杉 」
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「つれづれに」
ぺ天使叔母・華芳
長男の貫禄に夫寡黙なり
若緑たわわに露受け重そうに
★都忘れわが名と同じいとおしい
白内障術後の空はバラ色で
(「知らん」と「紫蘭」は大違い)
「 失 敗 」 靖坊
ミスったと気づく瞬間赤い恥
口開けば詫び言ばかり情けない
★「成功のもと」とは凄い言い訳だ
反省も出来ない僕は猿以下ね
謝りますこの場を借りてごめんなさい
(失敗の反省は成功のもと、真実なり)
「よもやま」 ヒロ・アキニレ
★やめてよね五月の風は優しすぎ
ほっといて私が沈むのかってでしょ
くやしくて涙も出ない大笑い
こんなにも楽しい人生やめられぬ
話す事いっぱいあるよ生きててね
(いろいろあって楽しい人生、真実なり)
( 随 想 ) 「伊良湖三人旅」 ぺ天使 来る5月○日×曜日、30年来の友人3人で1泊旅行をする ことになった。このメンバーで1泊するのは初めてのこと。 今まではお互い旦那様のことを気遣い、なかなか踏み切れなかった。 が、皆も時には羽を伸ばして、1泊くらいは許される ときになってきたと、実行の運びとなった。 息子にそれを話すと、「エッ!!父さんはいいの?」と。 これまではとても考えられなかったことなので、少々驚いた様子だった。 「父さんにはOKをもらったから」と私。 カーフェリーを利用する旅で、今からとても楽しみ!! 出発の前夜には嬉しくて、私、眠れないかもしれない。 |
「五月の雨」 柳立
五月雨まだ寒いのと猫の顔
★雨ごとに笑うがごとし山若葉
梅の実が青くやさしく雨に濡れ
雲切れてカッコウ啼いたり目に青葉
キリと槍雨後のタケノコ天めざす
(雨は自然、良くても悪くても受け入れる)
「奈良・大阪旅行」 さくら
東大寺うだる暑さに鹿も消え
大仏に挨拶するのに一時間
★生駒山鍵に誓いし永遠の愛
旅行本手にし行列たこ焼き屋
山々が煙り遠のく帰り道
(旅行の非日常性を楽しまん)
「鍋(その2)」 酒仙
ひとに貸しひびが入った土の鍋
人は人扱い方で鍋生きる
鍋ですが時代とともに形変え
★鍋を見て料理を作る人を知る
一同に集まることで鍋つつく
(鍋好きの人は人好きなり)
「土と遊ぶ」 桃華
土いじり小さな熊手活躍中
土いじりみみずヌルッと顔を出し
畝作るパパを横目に畝くずし
仕事するパパの隣で遊んでいる
★パパの傍いるだけでよい夕焼ける
(男だ、春だ、土だ!)
(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・大仏に挨拶するのに一時間(さくら) 桃華 東大寺まで来て待ち時間が長いからといって帰れますか。やっとここまで 来たのだから。みんなみんな 我慢の行列。お察ししますよ、その苦痛。 常だと私は並びません。でも、この大仏はやはり並んでみるでしょう。 たかが大仏、されど大仏、一見は百聞にしかず・・・ですものね。 ・都忘れわが名と同じいとおしい(華芳) 英人 自分と何か共通点、例えば同郷だとか、共通の知人がいるとか、すると一度に 親しみを覚える。名前が可憐な花の名と同じ名となると更に親しみがわくのはよく 分かる。人間はみな同じ人間という共通点ではいかがであろうか。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2006年「課題」 (1月)雪 (2月)降る (3月)夜 (4月)楽しい (5月)燃える (6月)話す (7月)蛍 (8月)読む (9月)重ねる (10月)いつしか (11月)朝 (12月)別れる 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |