so049
     (せんりゅうつれづれそう)


              
 第49号(18年1月)

篝火花(かがりびばな)の章

(科 目)サクラソウ科  (花言葉)清純、内気、思慮深い
?????・・・・シクラメンでは? そうです、シクラメンです。
真赤な花弁がぐっと反り返った姿が篝火に似ていることから、シクラメンの別名です。
布施明の「シクラメンのかほり」によって,冬の代表的な花になりました。

シクラメンの原産地であるトルコや イスラエルでは、野生の豚が
シクラメンの球根を食べたことから「豚の饅頭」と呼ぶそうです。
それと比べ、日本の篝火花とは何と風流なことか。この風流の心根こそ川柳の根源。
川柳連れ連れ草は5年目に入りました。今年も楽しく、がんばりましょう。
          (★印及び太字は英人の推奨句)


 課 題 「 雪 」

雨すだれ目立たぬように雪が舞う    美智優
風花のように気儘に生きれたら    悠澪
ため息も溶けるといいね明日の朝   さくら
困るほど降らないでよと北の空  ヒロ・アキニレ
雪景色風情を愉しむ暇がない    酒仙
三日月と雪の凍て路帰り道    柳立
今日を終え明日が見える雪あかり   ぺ天使
雪降れば闘う人と遊ぶ人   ぺ天使兄
雪掻いて道行く人と友になり   ぺ天使妹
雪だるま夫に似た顔できあがり   ぺ天使叔母
旅人にロマンの雪も人あやめ    みいちゃん
純白の雪がシロとは限らない    靖坊
大雪や眺めるだけの日になって   桃華
忍び足上手になって積もる雪    英人



                   「年の夜」        悠澪

                  年の夜に二人でお茶を静かだね
                そばすすり今年一年振り返る 
                     解決せぬ問題多く年を越す 
                         ★やり残しないですかと除夜の鐘
                     除夜の鐘聞いても去らぬ我が煩悩

                         (良い風景の大晦日ですね)



 「 新 年 」        さくら

  初売りで活かせ万博で得た粘り
★子供よりあなたを見たい年賀状
   賽銭と願いの数を比べてる
今年こそ会おうと書いて十年目
   雪雲が冬のカーテンひいてくる

   (良い出足です、気楽に書いてください)



「七十代の喜怒哀楽・第四十四回」 
 みいちゃん


生き様を否定されてもマイペース
初恋の人に会わない方がいい
落語聞く生の表情生き生きと
寂しいと私の傍に来る犬よ
★人生は一度っきりだ翔んでみよう
(今年も飛ぶ姿を楽しみしています)


「ゆめの」        ヒロ・アキニレ
   
16年ぶりに生まれた長男の子、
    1歳1ヶ月になりました。
    
   
    おもちゃよりテレビのリモコン大好きで
    パソコンを開けるとすぐに寄ってくる
   「ゆめ幾つ」聞くとお指を一本立て
  ★パパママが16年の愛そそぐ
    そそぎ過ぎそこまでするかと見ておれぬ

(おばあちゃんの甘さも見ておれぬ)



・・英人の20句抄・・ 「 熱田伊勢ウォーク 」

      四時起きし熱田の森に向かう足
      神宮に集う仲間の意気高く
      出発式筋書きにない檄が飛ぶ
      会旗持ち先頭歩く堂々と
      本殿に完歩祈って一礼し
  先競う人を見送る常夜灯
  寒い空次の持ち場は交差点
  早足に競争ですかと人が問う
                     標識を張ってはがしてつのる虚無
                     理不尽にアンカーの後に人がいる
                     足早にここは無用とこどもの国
          寒風の中で風邪が消えていた
          曇天の次の日は雨愚痴が出る
          強い雨ためらう足をなだめてる
          雨の中肉刺ができて友ができ
          右もなく左もなくただ歩く
                    雨上がりさわやかに集う松阪城
                    へんば餅先急ぐ人が食べている
                    標識が途切れて迷う未熟です
                    内宮だゴールだ足から安堵する



  「 新 年 」     美智優

 良い年でありますように初日の出
★新年の抱負を語りぞう煮食う
  娘巣立ち夫と静かな寝正月
願いごと神様じゃなくあなたにそっと      
 お茶室の襖開ければ背筋伸び
   (良い風景の正月ですね)



「春よ来い」        柳立

あの頃はドテラ火鉢に手を重ね
ハの字目の土の付いたり雪ダルマ
雪椿春を閉ざして堅帽子
雨音が静かに消える雪の上
★みそ汁の春菜一口外は雪

(冬があって春が来る)



「お正月」    ぺ天使叔母・華芳

師走だと思う間もなくお正月
★初夢やほのかに匂う若竹が
五十路越え大切な人と父母の手を
息子嫁 蝶よ花よと腕支え
異常なしポリープだったと弾む声

(いくつになっても嬉しいお正月)


 

   「年あらた」    ぺ天使

   平成をひとつ増やして除夜の鐘
  ★元旦に夫の声良しおめでとう
どっさりと音してポストへ年賀状
   年男年女いて皆吠える
      初夢はなすびの次で語れない

   (みんな集まって楽しいな)



( 随 想 )「還暦同窓会(その2)」   英 人
 
(その2)となっているが、(その1)には覚えがないと、このページを愛読して
頂いている方は言われるだろうが、1はこのホームページの「付録」にある。
これはその続編であるので、まずそちらを読んで頂きたい。(還暦同窓会をクリック)

さて、小学校の同窓会を今年1月8日に開いた。そのご都合が悪くなった人も
あったりして、結局は同窓生17人、恩師2人の19名となった。
もう10年以上も前に脳梗塞で倒れ体が不自由な人や、
昨年から脳が萎縮していく難病を背負った人も参加してくれた。
出席する気はないと最初からいっていた人も参加してくれた。
参加者が多くなった分、よりにぎやかになり、時間を忘れて話し込んだ。
大成功である。そして、私には同級生で一番最後まで長生きして、
こうした集まりを開いてくれるように言われてしまった。
できぬ話ではあるが、心がけたい。

この成功は、往復葉書などによらず、分担して直接問いかけたことにある。
この手法は一宮友歩会でも考えている。やはり生の声で話しかけることが
大切である。人生すべてのことに言えるだろう。
人間関係がますます希薄になっていく時代だけに心がけたいことである。

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この随想の欄は、毎月依頼しながら書いてもらっている。しかし、今月は依頼
するのを忘れてしまって、急きょ私が思いつきでこの欄を埋めさせてもらった。



「お年玉」    靖坊

空からは明るい光お年玉
風からは爽やかな息お年玉
★土からは深いぬくもりお年玉
草からは新たな香気お年玉
お年玉いくつになっても嬉しいね
(良いお年玉をいただきました)


   「臍曲がり」    酒仙

 前部長退職したらただの人
 病気持ちどちらが先か賭をする
 年金をどちらが貰うか決められぬ
 夫婦仲他人に見せる一場面
 ★年輪は年の数では表せず
   (こうして年輪を重ねていくのかな)



「雪合戦」      桃華

★雪が降るさあこれからがボクの時間
雪合戦最初に投げたのはパパで
転んでも夢中で投げた雪の玉
友だちに投げてやったら投げ返し
雪の上寝ころんでみな大はしゃぎ

(子どもは風の子雪の子、これで良し)




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

  異常なしポリープだったと弾む声(ぺ天使叔母)    桃華
     
再検査と言われたときの不安、もしかしたらと誰もが最悪のことを考えて
     しまいますよね。それが異常ありませんとの医者の声は神の声にも聞こえ
     ます・・・・・この感動、この喜び。私も毎年味わっています。

  子供よりあなたを見たい年賀状(さくら)     英人
      全くそうだと頷いてしまう。今年の年賀状も子どもの写真付きは多かった。
     かわいさ、見せびらかしたいという気持ちはよく分かるが、私のつきあって
     いるのはあなたです。せめて一緒の写真にして頂けませんか。

  寂しいと私の傍に来る犬よ(みいちゃん)      靖坊
      もし自分の傍に寄って来る犬が居れば、僕なら、
          “ひもじいか私の傍に来る犬よ”
      となる事でしょう。自分の頭の中は、いつも「美味しい物を食べたい」って
     気持ちで一杯ですから。この句の中では寂しいのは犬になっていますが、
     実は自分の気持ちを犬に投影させているわけで、寄って来る犬に寂しさを
     感じてしまう作者の、そこはかとない寂寥感が漂う作品だと思います。
      犬に限らず、風や子供や音や風景などなどに、自分の気持ちを託して詠む
     のは、いかにも川柳!って感じで好きです。

    投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を5句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2006年「課題」
      (1月)雪 (2月)降る (3月)夜 (4月)楽しい
      (5月)燃える (6月)話す (7月)蛍 (8月)読む
      (9月)重ねる (10月)いつしか (11月)朝 (12月)別れる
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


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