so285
(せんりゅうつれづれそう)

第285号(R7年9月)
大毛蓼(オオケタデ)の章

(科目)タデ科 (花言葉)情熱、熱意、 |
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日本をはじめとする東アジアやヨーロッパに分布している。日本では、特に本州から九州にかけての地域でよく見られる。一年草で、その美しい花や食用としての利用価値から、庭園や公園などで栽培されることもある。高さは1~2mにもなり、葉の表面には毛が生えており、触るとざらついた感触があるのが特徴。花は夏から秋にかけて咲き、穂状花序を形成する。花の色は、ピンクから赤紫色。
9月中旬となっても1ヶ月前とほとんど変わらぬ暑さ、それでも皆さんの句には秋を願う句、少しは感じる句がみえます。もうまもなく過ごしやすい日が来るでしょう、信じて進みましょう。(★印は英人推奨句)
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課 題 「 肩 」
何見える笑顔がゆれる肩車 さくら
宝箱肩たたき券見つけたり 奈っ葉
子等卒業肩の荷おりて旅に出る ペ天使
肩肘を張って空虚な胸の内 ペ天使兄
支えあう遠路通学肩寄せて ペ天使妹
肩の荷をひとつづつ減らし今がある ★瑞希
肩の荷は網棚の上に置いてきた ★靖坊
風切って歩いた私も日本も 橘
肩組んで気合いをいれる秋の空 くまちゃん
肩の荷が降りた一瞬空は青 桃華
張り続けた肩がだんだん丸くなり 英人
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「 酷 暑 」 ぺ天使妹
酷暑にて公園にない子らの声
酷暑路干からびている蚯蚓かな
この暑さ鉢の草花悲鳴上げ
★暑い夏ことし蟻の列を見ず
暑すぎて蚊も活動のできぬとか
「 秋の風 」 くまちゃん
★文化祭終わり漂う秋の風
「 盆 踊 り 」 ぺ天使兄
踊り手に引っ張り込まれ輪の中へ
あどけない子も堂々と輪の一人
★車椅子団扇が踊る盆踊り
給水の時間も取って盆踊り
操りの人形に似て阿波踊り
(随想) 「 満 8 0 歳」 沢 英人
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人間の命は生きている限り、絶え間なく、区切りもなく生き続けています。しかし、人間は各種の記念日を設け、区切りをつけながら上手に生活しています。
私は今月満80歳を迎えました。寿命は延びましたが、日本人の男性は80歳代で約5割が亡くなる、という統計です。各種記念日や10代、20代と言った年代もいろいろ意味があると思いますが、80代は生命がなくなる、ということで特に重要な年代の気がします。このことを頭に入れながら過ごして行きたいと思っています。
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「秋を待つ」 瑞希
★影長く確かに秋は来ているが
空はまだ夏雲が勝ち秋遠く
稲刈りの季節は秋と思ってた
秋を知る差し込む日差し部屋の中
待っていた爽やかな朝この空気
「夏の甲子園〜2025〜」
さくら
憧れの聖地で王者めざす夏
猛暑でも涼しい顔の球児達
★勝利呼ぶ不思議な力の応援歌
最後まで女神も悩む大熱戦
夢かけた熱い試合はドラマ越え
「 風 景 」 ペ天使
ひとり来て落ち葉踏む音秋の旅
丘に立ち小さく見える街灯
湖のほとりで撮ったわが家族
想い出はあの風景と笑い声
★見あきないわがふるさとの山や川
・・英人の20句抄・・「満八十歳」
| 誕生日満八十歳にたどり着く |
| 八十代その重要性考える |
| 半数が亡くなっていく八十代 |
| 最大の峠は死と向き合う道 |
| 八十歳新たな道に覚悟高め |
| 気を引き締めた途端の災い |
| 腰痛に歯痛に突如襲われる |
| 出鼻をくじかれて意気消沈の日 |
| 数日の治療で痛み消えていく |
| 新たな道の導きと捉え直す |
| 慎重に慎重にただ動くのみ |
| 好奇心積極性は失わぬ |
| 切れ目なく続く命の折り目とし |
| 人間の知恵が作った記念日 |
| めでたくもエメラルド婚迎えてる |
| 誰にでもくる幸せと思えない |
| 幸運も取り込んで明日の力とし |
| 晩年になるほど折り目大切に |
| 恥じない八十歳に務めねば |
| 意識高め日々感謝で過ごすのみ |
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「 長 月 」 橘
薬効くのは誤診ではないからで
行列の中一人だけマスクして
政治って勝ち負けではないすり合わせ
悪役を作れば考えなくてすむ
★「それ違う」言える強さを失わぬ
「 秋遠し 」 靖坊
水浴びがまだ心地よい九月初旬
この夏は麦茶の消費新記録
ナツアカネいやアキアカネか夕間暮れ
夕風が小さい秋を連れてきた
★安売りのサンマを焼いて秋を待つ
「季節の変わり目」 桃華
トンボ舞う恋するように秋を待ち
エアコンとさよならできた朝のこと
信号が異常に長い交差点
★逃げ道が沢山あって生きている
白い雲涼しげな顔見せている
・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
◎靖坊
朝晩はだいぶ過ごしやすくなりましたが日中はまだ真夏並みの暑さ。本格的な秋の到来はずっと先のようですね(9/7)。
◎橘
九月になってもなかなか涼しくなりませんね。家の猫も夏バテで点滴に通っています。
◎さくら
今年の夏の甲子園は、東海地区の出場校が大活躍して盛り上がり、とても嬉しかったですね。手に汗握る素晴らしい試合に、とても感動しました。また様々な応援にも楽しませてもらいました。
◎ペ天使兄
やっと秋の片鱗が見えたのではないでしょうか。それでもまだまだ暑さに注意が要りそうです。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・
・肩の荷は網棚の上に置いてきた(靖坊) 桃華
今私の肩には一つしか荷を持っていません。昔はいくつ抱えていたか覚えがないくらい背負っていたのでしょう。だから今病という変な荷物を取り込んでしまったのかなぁ~。早く網棚の上に置いてくればよかったとつくづく思うこの頃です。
・見あきないわがふるさとの山や川(ペ天使) 桃華
時々行くふるさとの風景はどんどん変わり、新しい家が建ち並ぶ。しかし、川の流れは相変わらず静かで昔のまま。眺めていると子ども頃が思い出され飽きない。ふるさとの風景はいつも温かく迎えてくれるんだなあ、と感激している。
・肩の荷が降りた一瞬空は青(桃華) 靖坊
旅の途中で不用になった荷物は旅先で処分してしまえば楽になりますが、人生の旅となるとそう簡単にはいきません。自分の意志ではないのに背負わされ、自分の意志では捨てられない、そんな荷物ばかりです。だからこそ荷物を降ろせた時の一瞬は青空のごとく清々しいのでしょう。旅が終わるまで背負わねばならない荷物であっても我が身と思って慈しんであげれば少しは軽くなるかもしれませんね。
・暑い夏ことし蟻の列を見ず(ペ天使妹) 英人
今年の暑さは生物の生態に大きく影響したようです。蟻さんも暑さに外を這いずり回ることができなかったのでしょうか。こちらでは彼岸花も大分遅れ、10月に入った今最盛期です。魚の捕れる種類も大分変わったようです。気候の変化は人間にも与える影響が大きいと実感した今年の夏でした。
・肩肘を張って空虚な胸の内(ペ天使兄) 英人
見栄を張るのは空虚なものですね。若い時にはいろいろ経験も必要でそれもありでしょうが、老いたらできるだけ自然でいきたいものです。もう見栄も恥も不必要です。やりたいこと、できることをして気持ちよく、楽しく過ごすのがベターではないでしょうか。
・肩の荷をひとつづつ減らし今がある(瑞希) 英人
これも老後の上手な過ごし方でしょうか。もう重いと思う荷を背負うこともないでしょう。でも私はどうでしょう。一向に荷が減りません。逆に増えているかもしれません。でもできないことをしているわけではないので苦にはしていません。これも元気な証拠、楽しんでやります。
・勝利呼ぶ不思議な力の応援歌(さくら) 英人
応援歌、特に甲子園野球を見ていると、そのすごさを思います。選手と応援団が一体になって闘っている、まさにそんな感じです。若いはいいな、と思う風景です。
・何見える笑顔がゆれる肩車(さくら) 瑞希
一度はしてもらった肩ぐるま。今は亡きじいじに肩車をしてもらった初孫は、じいじの頭にしがみつき、喜んだりこわがったりして見た祭りの行列。その孫も今や25歳となりました。
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投稿をお待ちしています。
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「川柳連れ連れ草」への投稿案内
次の要領で川柳及び感想文を募集します。
1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
ください。課題の題は2)の通りです。
2)2025年「課題」
(1月)苦労 (2月)幸せ (3月)読む (4月)いつも
(5月)笑顔 (6月)来る (7月)雨 (8月)寄せる
(9月)肩 (10月)うわさ (11月)背中 (12月)明日
3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
(150字以内)も募集いたします。
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
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