so283
(せんりゅうつれづれそう)

第283号(R7年7月)
パイナップルリリーの章

(科目)ユリ科 (花言葉)完璧、安全、 |
南アフリカ原産の球根植物。背丈は80cmくらいのものから矮性種まである。初夏に株元から花茎を立ち上げ、7月~8月に下から開花する。花の頂点の部分は「苞葉(ほうよう)」と呼ばれる葉で、下葉が大きく目立つ。パイナップルのような見た目からこの名があるが、パイナップルとは無関係。
今月は皆さんの句に天候に関したものが多いですね。今年の天候不順を感じておられるからでしょう。これは自然の恵みの野菜がもろに影響を受けます。米騒動もそのひとつでしょう。これからを暗示している気がします。 (★印は英人推奨句)
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課 題 「 雨 」
雨降れば相合い傘で帰ったね ★瑞希
小走りで母の迎えの雨の中 ペ天使
梅雨明けを待ちわびている夏のシャツ さくら
灼熱の町が潤う通り雨 くまちゃん
雨よ降れ土埃舞うグランドに 奈っ葉
懐かしい軒の雨だれ今聞けず ペ天使兄
雨降りを楽しめる子ら眩しかり ★ペ天使妹
雨降って泣き雨降らずとも泣く 靖坊
やまぬ雨なのかも今度こそと思う 橘
病院に行く日に限って雨マーク 桃華
雨の日は雨の良さあり散歩する 英人
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「 文 月 」 橘
十年に一度の豪雨毎年に
若いから雨に打たれることもでき
★この雨がやんだらしたいこと三つ
子の去った部屋の掃除を今日もして
義母くれた大鍋私も持て余す
「 自転車 」 ぺ天使兄
車やめ自転車で行く膝鍛錬
★上り坂どこまで行ける老いの足
漕ぐ重さ空気が無いのか衰えか
衰えた!子供に軽く追い越され
ママチャリの前後に子供ママ元気
「七夕猛暑」 靖坊
梅雨明ける傘差したのは一度だけ
梅雨空を恋しくさせる炎天下
★何もかもやる気が失せて昼寝する
蒸し暑い七夕の夜は冷酒で
短冊に書きたい「猛暑はほどほどに」
(随想) 「備蓄米を味わう」 靖坊
ようやく備蓄米を購入できたので食べてみました。私にとっては十分満足できる味でした。25年前に一人暮らしを始めてから自炊をしているのですが、購入する米は10㎏2000円台の安い米ばかり。欠け、割れ、シラタだらけの米をずっと食べてきたこともあり、今回の備蓄米はむしろ美味しいとさえ感じました。
これから米価はどうなるのでしょうね。自分には無縁の特Aの一等米はどれだけ値上がりしても構わないので、その代わり規格外の古米などは安価に流通してくれればいいなあと思っています。
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「 球 児 達 」 奈っ葉
滑り込み真白なズボン泥まみれ
躍動の球児達みな汗光る
★今までの努力の重さ背番号
スタンドの親達もまた青春だ
「 帰り道 」 くまちゃん
★テスト終え夏が始まる帰り道
「夏のはじまり」 さくら
夏の雲つぎつぎ生まれ七変化
★新しい日傘で挑む炎天下
青春の日々よみがえる夏の歌
暑さ増す大きい音の扇風機
短冊の願い輝く天の川
「 病 院 」 ペ天使
院内は皆不安顔寡黙なり
診察を終えて安堵の微笑みが
★ ドクターの笑顔で病半減し
・・英人の20句抄・・「暑すぎる夏」
昔から日本の夏は暑いもの |
暑い夏この言葉は自然です |
自然でもこの暑さは不自然で |
昼も夜も気にして過ごす熱中症 |
いつの間に水分が常時身の回りに |
水分の持ち歩きが日常とは |
朝食の前に済ます畑仕事 |
畑仕事終えて朝食食べられぬ |
ローテーション崩れ忘れるものがあり |
度々忘れる薬と書き写し |
暑さで夏の行事が減っていく |
エアコンの部屋に閉じこもる高齢者 |
出歩きを止められやがてフレイルへ |
フレイルにも熱中症にも負けられぬ |
メロン狩り花火大会満喫し |
カラオケにグラウンドゴルフ仲間持つ |
夏休みラジオ体操出かけてる |
文月もよく動き回り過ぎていく |
気をつけて気をつけて先に進むもの |
愛おしい余命大切に活用し |
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「 梅 雨 」 瑞希
予定あり雨も明日は止んでくれ
大荒れだ雨にカミナリ心まで
★雨が降り仕事なしだと友が来る
雨風も生きてく為の必需品
猛暑です梅雨は短く夏長く
「 選 挙 」 ぺ天使妹
国のため民のためとて選挙戦
★気おくれす視線の重き投票所
若者に期待の一票国作り
「 訃 報 」 桃華
さっきまで元気な人の訃報くる
次々と訃報が続く暑い夏
信じられぬ思いで訃報聞いている
★伝わらぬ思いは後日絵に描いて
ゆっくりと歩くこの道せみが鳴く
・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
◎靖坊
早々と梅雨が明けたと思ったら一気に夏本番の暑さ到来。早くも夏バテしそうです。
◎橘
今年度、町内会の班長役が回ってきて体育委員になりました。早朝ウォーキングの行事がありました。時々散歩などで歩くことを心がけているので、気楽に参加したのですが、皆さん歩くスピードが速く、自分のは「お散歩」だったと痛感しています。
◎さくら
今年の七夕は、令和7年7月7日という事で、縁起が良いと話題になりましたね。私も近くの駅で記念乗車券を購入して、ラッキーな気持ちになりました。
◎ペ天使兄
極暑の中、束の間、涼しい日が続きました。暑さはこれからが本番。無事乗り越えたいものです。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・
・ママチャリの前後に子供ママ元気(ペ天使兄) 瑞希
私にはこの経験はありませんが、本当に子育て中の若いママさんはたくましくて強い。ところがママならぬおばあちゃんが、前後に幼子を乗せて認定幼稚園まで毎日送り迎えをしている姿を、今年の春から見受けるようになりました。バイタリティー溢れるおばあちゃん、何にも怖いものなしと言った感じで、見ている私も若いママより安心して見ていられますが、安全の為、園バスにて通園してほしいと他人ごとながら思っています。
・青春の日々よみがえる夏の歌(さくら) 瑞希
全く同感です。吉田拓郎の麦わら帽子もう消えたで始まる夏休み、夏が来れば思い出す遥かな尾瀬で始まる夏の思い出、私にも青春がありました。歌はいいですね。その時々をなつかしく思い出します。水芭蕉が咲く尾瀬にもう一度行きたいなあ。
・スタンドの親達もまた青春だ(奈っ葉) 瑞希
高校野球の季節となりました。球児達は、灼熱の太陽の下で勝っても負けても、青春の忘れられない思い出となるでしょう。野球に限らず、スタンドの親たちは、子供以上に手に汗を握りながらの応援です。親も子も一緒になって青春を生きています。私にもサッカー少年であった子供がいます。親子で青春を楽しみました。スポーツっていいなあ。
・雨降れば相合い傘で帰ったね(瑞希) ペ天使兄
いい思い出をお持ちですね。羨ましい。私にはありません。
・梅雨明けを待ちわびている夏のシャツ(さくら) ペ天使兄
梅雨明けをとても待てない夏のシャツ
・灼熱の町が潤う通り雨(くまちゃん) ペ天使兄
土砂降りでもよい雨が欲しい!! 降り過ぎて困っている人も居るけれど!!
・雨の日は雨の良さあり散歩する(英人) ペ天使兄
山岡鉄舟の歌(晴れてよし曇りてもよし富士の山もとの姿は変わらざりけり)がふと思い浮かびました。置かれた環境を受け入れて生きたいと思うのですが。
・義母くれた大鍋私も持て余す(橘) 桃華
昔は家族、親戚が集まり家で食すことが多かったので、私たちの親の代は大鍋、大皿等をいっぱい持っていた。しかし、今の時代、すべての行事は外(店)。主婦も楽になったが、だんだん集まりも少なくなり、実家へも寄らなくなった。人間関係が希薄になっていくのは淋しいものである。
・上り坂どこまで行ける老いの足(ペ天使兄) 桃華
最近つくづく老いを感じるようになった。病を得て気が弱くなったことも一因だが、やっぱり年令も大きいのか。悔しいけど継続する気力が喪失、元気に歩いている人を見ると羨ましくて仕方がない。もうついていけない、自分の怠慢とよく分かっているが・・・。高齢化はこうして一つ一つ失うものが多くなるのだろうか、悔しいなあ!。
・雨降って泣き雨降らずとも泣く(靖坊) 英人
雨は人間にとって非常に大切なものですが、また厄介なものです。無くて困り、あり過ぎて困る、まさにこの句そのものです。自然現象です。人の思うようにはいきません。でもこの気候、本当に自然現象だけでしょうか。私の句「自然でもこの暑さは不自然です」、ではないでしょうか。
・ドクターの笑顔で病半減し(ペ天使) 英人
これは真実でしょう。同じ事でも人の対応、言葉一つで全く受け取る方は違います。特に病の場合、患者は心配でたまりません。ドクターの顔、ひと言で不安な気持ちは半減もしますし、倍にもなります。こうしたドクターに会えれば幸運ですね。
・雨降りを楽しめる子ら眩しかり(ペ天使妹) 英人
子供らは雨降りだろうが、好天だろうが、上手に楽しみ方を見つけます。作者はそんな子供らを眩しく眺めています。しかし、これは何も子供らの特権にしておくことはありません。私の句「雨の日には雨の良さがある散歩する」はいかがでしょうか?
・自然でもこの暑さは不自然で(英人) 靖坊
毎日暑いですね。昔も気温が40度近くになる日はありましたが数日で終わっていた気がします。今はひと月の半分くらいが猛暑日ですからね。本当につらいです。10年前にはエアコンなしで乗り切れていた自分が嘘みたいに感じます。暑さだけでなく最近の気候変動には自然以外の原因があるのではないかと勘繰りたくなりますよね。
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投稿をお待ちしています。
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「川柳連れ連れ草」への投稿案内
次の要領で川柳及び感想文を募集します。
1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
ください。課題の題は2)の通りです。
2)2025年「課題」
(1月)苦労 (2月)幸せ (3月)読む (4月)いつも
(5月)笑顔 (6月)来る (7月)雨 (8月)寄せる
(9月)肩 (10月)うわさ (11月)背中 (12月)明日
3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
(150字以内)も募集いたします。
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
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掲載方法は一任してください。
5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。
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