◎第60回例会(平成28年2月6日)
今年最初の例会となる第60回例会は平成28年2月6日(土)「史跡巡りシリーズ・西尾張編part13」として、一宮市と稲沢市の鎌倉街道を巡りました。昨年の2月の例会で歩いた鎌倉街道の続きです。
出発式は尾張一宮駅から10分ほどの真清田神社です。久しぶりに60名近い参加者で賑やかです。出発してまもなく常念寺です。ここには一宮城主関氏三代の墓があります。そして鎌倉街道に沿って進みます。福寿院・即得寺を通り、ここから南下します。30分ほどで牛野神明社に到着しました。境内には人形浄瑠璃や歌舞伎で有名な小栗判官助重の照手姫袖掛けの松があります。次は東市場社を経て、妙興寺です。うっそうとした木々のに囲まれた臨済宗妙心寺派の大寺院に到着しました。新陰流開祖上泉信綱が修行し、尾張柳生無刀取り発祥の地の説明を受けました。重層門を通り妙興寺を後に、鎌倉街道に戻ります。三十八所社を通り、JR東海道線を東に渡り、多加木緑道に入りました。約700メートルに渡る緑道です。よく整備されており、気持ちよく歩くことが出来ました。休憩後、昔この地に真清田大神が降臨し、後年現在地に遷座したと言い伝えられている油田遺跡に寄りました。
ここで一宮市を後に稲沢市に入ります。入るとすぐ、今は池ではありませんが三本池跡があります。そして八剣神社を通り、廃寺になった西岸寺跡碑と昭和天皇巡幸の跡をみて、昼食場所の下赤池児童公園に到着しました。公園に着いたときは12時をだいぶ過ぎていました。途中で止まるたびにここが昼食場所?と尋ねられることが多く、待ちに待ったお弁当になりました。公園の隣は金龍寺。
午後は白山神社を通り、下津城跡です。ここで城愛好家のM氏から詳しい地形図と昔の城跡の資料を使って、この地域の説明がありました。そして住吉神社横で「鎌倉街道碑」を見ました。やっと鎌倉街道を歩いているという感覚が出てきました。次に広憧寺の境内に入り、織田氏の墓を見学しました。豊田佐吉が滞在した野村織工場跡を見て、圓光寺に着きました。楼門も前に黄緑色のジャンパーを着た人が見えます。稲沢市郷土史研究会代表のMMさんでした。圓光寺から説明がお願いしてあったそうで、予定外のことでした。圓光寺の沿革、秘仏、行事やこの地のいわれ、また住吉神社がある訳など詳しく説明していただきました。また本堂でお茶やお菓子の接待をしていただきました。本堂の天井画はすばらしかったです。次はすぐ横の円通寺を通り、今回の最後の訪問地、阿弥陀寺へ。門の上の龍の目が輝いています。ゴールの稲沢駅へは3時の到着となりました。午後は短い距離でしたが充実した内容の例会となりました。
昔、交流のあった方との再会があったり、思いも掛けないおもてなしを受けたりし、少し冷たい風が吹き始めた天候の中で、今年最初の例会を盛会に終えることができました。
◎第61回例会(平成28年4月2日)
平成28年4月2日(土)、第61回例会として「史跡巡りシリーズ・西尾張編part14」は弥富市西部の史跡巡りです。前日の雨も上がり朝から穏やかな陽気となりました。
近鉄弥富駅に集合、駅前で出発式です。午前は近鉄線より北部を、午後は南部を歩きます。まずは北へ歩き薬師寺です。ここは鯏浦城址であり、樹齢600年以上という大楠があります。ここでM氏から資料を以て説明を受けました。そして、難畑地蔵、興善寺地蔵と地蔵様を見て行きます。東名阪自動車道をくぐり、荷之上の力石です。ここには背丈ほどのところに海抜0mの表示がありました。服部家住宅の前を通り、金樹寺で休憩しました。ここから南へ向かいます。明治天皇焼田湊御着船所跡を見た後神明社で、境内に立つ黒川治愿功徳碑です。ここでは日本河川協会会員のY氏からの説明を受けました。今度は東名阪自動車道を北から南へくぐり証玄寺です。ここには宝暦治水に係わる内藤十左右衛門自刃地の碑が立っていました。ここまでで11時半近くになっていましたので、総合福祉センターへ回るのをカットし水郷の塔へ直接向かうことにしました。そして水郷の塔へはちょうど12時着となりました。高台で木曽川の流れと桜を見ながらの昼食です。そして階段を利用して集合写真を撮り、初参加の方に自己紹介をして貰いました。何と10名もありました。ここで3名の「弥富ふるさとガイド」の方を迎えました。
ここからはこの3名の方の案内と説明で進みました。ふたつやの渡し跡から弥富歴史民俗資料館です。館員の方の説明を受けた後館内の見学です。20分ばかりの時間を取った後、筏川に出ました。桜並木のトンネルを歩きます。桜祭りの最中で大賑わいです。迷わないように通り抜け、輪中公園に入ります。この終点が立田輪中人造堰樋門です。ここでふるさとガイドの方の説明を受けた後、次は森津の藤です。ここでも詳しい説明を受けました。ここから北へ向かい、おみよし松です。おみよし松の説明を受けた後ふるさとガイドの方とお別れしました。親切な案内と詳しい説明をありがとうございました。弥富駅に戻ったのは3時を過ぎました。穏やかな陽気に満開の桜、そしていろいろな説明と中身の濃い例会となりました。例年4月例会は参加者が少ないのですが、今回は初参加の人も多く50名を超えました。下見を3回した甲斐があったというものです。そして、翌日はもう曇りだったことを思うと本当に幸運な例会となりました。
◎第62回例会(平成28年6月4日)
第62回例会は平成28年6月4日(土)、「史跡巡りシリーズ・岐阜編part9」として、大垣市の史跡巡りです。昨年はJR線南側の市中心部の史跡を主に巡りましたが、今回はJR線の北側です。曇りがちの空模様で、この時期としてはウォークに好都合の天気です。参加者も53名ありました。
大垣駅北口の広場で出発式です。いつも参加される全盲の方から「今回参加できないので、5月にガイドの方と一緒に歩いた」というメールをもらっていました。この熱意に感激し、この話を紹介しました。そして、地図に従って受円寺までは淡々と歩きます。この間は概ね鎌倉街道に沿っています。受円寺の南側の道路には鎌倉街道の碑が立っていました。そして大垣輪中堤を歩きます。堤は桜並木です。赤坂港跡に着いたのは11時です。ここでY氏からこの地域の地勢について話を聞きました。赤坂宿を歩きながら次は赤坂本陣公園です。入口には皇女和宮が赤坂本陣に宿泊したことを記念し和宮の碑が置かれ、また本陣公園内には、美濃赤坂宿出身の所郁太郎の像がありました。道路を挟んだ反対側には旧清水家住宅があります。ここで係員の方から説明を受けました。そして探訪館です。ここでは赤坂ボランティアガイドセンターの方の説明を受けました。赤坂宿全般の話に及びました。金生山化石館に向かいますが、ここから上りです。金生山神社の前で、今日の一参加者から全員に枇杷が配られました。毎年この時期の例会に持って来てくれます。嬉しい配慮です。この神社の境内で昼食です。そして本殿横にある化石館の前で集合写真を撮り入館です。入館料は会で負担しました。説明を受けた後自由に見学し、ここで30分以上過ごしました。
山を下って、昼飯大塚古墳に向かいました。見晴らしのいい前方後円墳の頂部でまたボランティアガイドの方の説明を受けました。実はこれは予定外のことです。探訪館で説明をして頂いた折りに今日のコース図を渡しておいたところ、昼食時に電話がかかってきました。「昼飯大塚古墳に行かれるなら説明をしましょうか」と言う申し出を受け実現したことです。こういう出来事は全く嬉しいことです。そして岐阜大学旧早野邸セミナーハウスに向かいます。家の中に入って説明を受け、家の前で集合写真をとりました。勝山に登る予定でしたが急拠取りやめ、その替わりお茶屋屋敷跡に向かいました。1ヶ月半前の下見時にはボタンの花が満開でしたが、今日は散った後で寂しい限りです。いつか花の時期に来て下さいと話し、御首神社に向かいました。神社に着いたときはもう3時を過ぎていました。ゴールはこの神社から2km以上先の養老線北大垣駅を予定していましたが、この神社のすぐ近くの東海道本線荒尾駅から乗ることにしました。説明を依頼した箇所が多いので遅くなることを想定して荒尾駅の時間も調べてありました。天候良し、コース良し、説明箇所は過去最多ではなかろうか。いろいろ思わぬこともあり、良い例会になりました。まずは感謝です。
◎第63回例会(平成28年7月2日)
平成28年7月2日(土)、第63回例会として「史跡巡りシリーズ・名古屋編part7」を開催しました。名古屋市東区の史跡巡りです。JR千種駅近くの今池西公園に集まり出発式です。暑い時期です。それでも49名の参加者です。
物部神社の境内を通り抜け、自然院の前を通り、ここから予定のコースを少しはずれ建中寺へ寄ることにしました。Y氏の説明にこの場所が適当と考えたからです。木陰で明治20年の地図を使って車道(くるまみち)溝渠の話などを聞きました。そして徳源寺です。この寺院には涅槃仏があります。ところが着いてみると、九重部屋の稽古場がこの境内にあり、名古屋場所に向けて稽古の真っ最中です。多くの方はまっすぐそこに向かわれました。思いがけない余録です。その後涅槃仏を見ることになりました。徳川園へ向かいます。この後は日本福音ルーテル復活教会です。建物に特色のある教会です。一足先に行って説明をお願いしました。快く引き受けて頂き玄関前で話を聞きました。更に希望者には教会の中を見てもらうことにしましたが、多くの方が靴を脱いて見学されました。皆さんの向学心に改めて感心しました。芭蕉ゆかりの三日月塚のある了義院に寄り、次は三菱東京UFJ
銀行貨幣資料館です。朝方は曇りがちでしたが次第に暑くなってきました。エアコンの効いた資料館で30分ばかり過ごしました。昼食場所の山吹谷公園に着いたのはちょうど12時でした。
午後の最初はカトリック主税町教会です。ここにはルルドのマリア像があります。見学している間に教会の関係者が帰ってこられ、説明をお願いしました。この教会も重要建造物に指定されている特色のある教会です。武家屋敷の趣の残る白壁町内を通り抜けながら名古屋市市政資料館に向かいました。大分疲れが出てきました。休憩室へ真っ先に行かれた方も多くありました。ここでもエアコンの効いた場所で30分ばかり過ごしました。助かりました。井上士朗宅跡、烏ヶ池などを見ながら円明寺です。この寺には石鐘「慚愧の鐘」があります。皆さん驚かれたようです。そして貞祖院です。この寺院は午前に寄った建中寺の御霊屋を譲り受け本堂としています。へちま薬師に寄り、隣の公園で解散式としました。距離は11kmと短めに設定しましたが、やはり暑さに疲れました。途中で帰られた人が何人もありました。名古屋はバスや地下鉄などどこからも容易に帰られるので、このコースで正解だったと思います。
◎第64回例会(平成28年10月1日)
第64回例会は平成28年10月1日(土)、「河川探訪シリーズ・新川編part1」として、近鉄伏屋駅近くの伏屋公園に集まり出発式を行いました。10月例会は毎年参加者が少ない例会です。何かと行事が多く、また今回は、朝方には上がりましたが前日から雨でした。これも参加者を少なくした要因で、30名の参加者でした。出発式では平成29年の例会計画を渡しました。
伏屋公園を出て、すぐに新川左岸堤防に上がりました。上流に向けて堤防上を歩いて行きます。車はほとんど通りません。人道橋の長松橋を通り右岸へ渡りました。正明寺へ向かいます。ここには七宝焼き元祖の梶常吉の墓があります。そしてコンビニに寄った後、国道302号の横断歩道橋を渡りました。嶋井公園で休憩です。東名阪自動車道の高架下を通り、赤星神社です。隣の保育園では運動会の真っ最中でした。次は行雲寺です。ここでは閑籠門呼ばれる山門にかかる額を見てもらいました。また302号を渡りますが、今度は横断歩道を渡ります。そして自性院です。ここは第30回例会で訪ねています。この寺は昔成願寺と呼ばれ、ここでは資料を以てY氏から話を聞きました。また新川を渡ります。今度は右岸から左岸へ、新川歩道橋です。新川と庄内川に挟まれた地域を上流に向けて歩きます。背をかがめてアンダーパスを抜けるとまもなく八屋孝女塚があります。ここまでくると急に両河川の間は狭くなり、両河川を見ながら歩きます。車は通りませんので、横いっぱいに広がりながら気ままに歩きました。庄内川河川敷にグランドがあります。この近くの堤防で昼食を取りました。下見では暑くてへとへとでしたが、今日はさわやかな好天です。名古屋駅周辺の高層ビルを背景に集合写真を撮りました。
午後は、新川堤防を上流に向けてひたすら歩きます。美濃路の新川橋右岸たもとに開削記念碑があります。ここは昨年、第57回例会できたばかりです。新川脇に立つ清須市役所に寄りました。休日ですが、急拠ブザーを押してトイレを利用させてもらいました。助かりました。新幹線をくぐり抜けた後、宮前公園に寄りました。公園内には小場塚弁財天神社(市寸島社)が立ち、この神社は琵琶悲恋物語にゆかりがあります。一宮友歩会で「琵琶悲恋物語」のゆかりの地を訪ねるのはもう4箇所目です。そして、あし原公園です。ここには東海豪雨水害の記念碑が立っています。この近くで堤防が切れました。この碑の前でY氏から東海豪雨の時の貴重な体験話をしてもらいました。また他の人にもしてもらいました。2000年9月のことです。もう16年たちます。最後に平田橋殉職記念碑に寄りました。犬山線の車内からよく見える碑です。でも、それが何であるのか、初めて認識された人が多かったのではないでしょうか。上小田井駅がゴールです。16kmほどあったはずですが、ちょうど3時と言う予想して以上に早い到着となりました。歩きやすい日に恵まれたからでしょう。
◎第65回例会(平成28年12月3日)
今年最後になる例会は平成28年12月3日(土)、第65回例会「史跡巡りシリーズ・名古屋編part8」として開催しました。地下鉄一社駅近くの西一社中央公園に集まってもらいました。名東区の史跡巡りです。
出発式後、公園近くの貴船神社と神蔵寺を訪ねました。神蔵寺には一色城主の柴田勝重(勝家の祖父)の墓があります。静かに参拝した後、近くの公園でM氏から資料を以てこの辺りの歴史の話を聞きました。資料には氏自身が撮影した昭和41年頃の写真が載せてあります。植田川沿いを歩いて神丘公園に向かいました。この公園には調整池のデッチョ池があります。そして牧野池です。愛知県3位の大池です。この池を造った尾張藩郡奉行の勝野太郎左衛門公徳碑を見たりして、池の周りを歩いて行きます。この緑地で昼食をしました。
午後はまず高牟神社へ向かいます。ところがこの近くに住む参加者から、フィギアスケート選手の浅田真央さんの自宅がこの近くにあると教えてもらい、一部の人は見に行きました。またこの人から高牟神社の説明をしてもらいました。思いがけない出来事となりました。次は明徳寺です。見晴らしのいい高台にあります。戦国武将の柴田勝家が居を構えた場所で、誕生地碑が立っています。また、下社城址の碑も立っていました。次は貴船社です。今日2箇所目の貴船(神)社です。ここでY氏から説明を受けました。貴船社は水の供給を司る神と言うことで、祭神の話をされました。そして、解散式を予定していた上社駅近くの流公園には午後2時に着きました。距離は12km弱と短めですが、起伏の多いコースです。もう少し時間がかかると思っていたので、この早さに驚きました。この時期にしては穏やかな好天で歩きやすかったのでしょうか。「一宮友歩会は天気に恵まれるな」と言う参加者の声を聞きましたが、今年6回の例会がすべて好天であったのは何だったのでしょう。こうして、11年目も多くの人の協力を得ながら何の事故もなく終えることができました。ありがとうございました。
(平成28年12月25日) |
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