グラウンドワーク・パスコの活動も5年目に入り、前回書いてから2年近くたちますので、その後の状況をまとめておきます。
主たる活動である会社付近の清掃活動は3年目から月1回が定例化しました。4月から9月までは業務後夕方の約1時間、10月から12月までは業務前朝方の45分間です。1月から3月は今のところ業務多忙期で休止しています。業務後の参加者は昨年7月に42名を、業務前では昨年11月に22名を数えました。推進していく者には参加者数が一番気になるところですが、この数字は順調に推移している証拠と思っています。昨年10月のNPO法人グラウンドワーク東海の会報に状況を投稿しましたので、その時の文をここに載せます。
グラウンドワーク・パスコの活動も4年目に入りました。そろそろ飽きが来るころですが、それにも陥らず、むしろ活発に経過しています。
業務後に月1回行っている名古屋市中区丸の内地区の清掃活動は、今年7月には過去最高の42名の参加者で行いました。始めたころに比べゴミは格段に少なくなったことに驚いています。我々のゴミを拾う姿が何らかの影響を与えている効果だろうかと、手前味噌に想像しています。
6月12日には昨年と同じように大高緑地で活動を行い、今年はタイルの目地から生えている草を取る作業をしました。子供も含め35名で行いましたが、しつこくてなかなか取れないのに苦労しました。しかし、草取りした効果はよく分かり満足感を覚えました。作業後はバーベキュー大会で、大いに盛り上がりました。
8月7日には昨年から始まった国土交通省名古屋国道事務所が主催する「国道19号クリーン作戦」に参加しました。パスコは伏見通りの白川公園から日銀前の区間を担当しました。土曜日ながら26名が参加し、昨年は13名でしたので今年はちょうどその倍です。また全参加者の半数以上を占めていたと思います。推進している事務局には嬉しい限りです。
昨年6月から「エコキャップ」活動も始めました。3000個ほど集まると北区にある再資源化事業所へ持ち込みますが、8月6日に6回目の搬入をし、総計はちょうど2万個になりました。この活動は清掃活動に参加できない他県の支店も参加しており、中部事業部全体の活動になっています。
今年度は会社近辺の他団体との連携を図っていきたいと考えていたところ、7月28日に「錦二丁目まちづくり連絡協議会」から訪問を受けました。今後どんな発展になっていくのか、皆さんに伝えられるような活動になるのか、興味が深まっているところです。
この文の中で「錦二丁目まちづくり連絡協議会」の名称が出ていますので、この会との係わりを書いていきます。
昨年5月の清掃活動時に若い女性の方が訪ねてきました。話を聞けば、錦二丁目まちづくり連絡協議会という会に係わりを持つある大学の研究員の方でした。我々が清掃活動をしている姿を見た方が彼女に通報されたようです。活動の状況を聞きたいと言われるので、問われるままに私が答えました。今後の思いも込めて話しました。そして、7月28日、会社に大学の准教授、地元商店の社長さん、大学院生と彼女の4名の訪問を受けました。1時間ほど意見交換をし、連携を図っていくことを伝えてその日は終えました。他団体との連携を考えていた私には願ってもない相手に出会えた思いです。
名古屋の錦二丁目とは名古屋の中心街に近い、一般に長者町といわれる繊維商店街です。日本の繊維産業の衰退と共にこの街も衰退状況です。昨年の8月21日から10月31日にかけて開催された「あいちトリエンナーレ2010」の会場にもなった地域です。私の勤める会社もこの一角にあります。
そして、この会から8月末に、9月5日(日)に清掃活動を行いたいので参加をして欲しい旨の依頼が突然舞い込みました。トリエンナーレの来場者をゴミのない町で迎えようと清掃活動が企画されたのです。早速に社員に呼びかけたところ、休日でしたが9名の参加がありました。10月25日(月)朝方の活動も急に呼びかけられましたが、あまりに急でしたので事務局の3名で参加しました。そして、今年の3月24日(水)の業務時間中にはプランターへの草花の植え付け活動が行われました。年度末の多忙期の業務時間中ということで、これは私一人で出かけました。今このプランターは錦二丁目の街路灯に吊され、緑を演出しています。
2月26日(水)には、私がかねて提案しておいた清掃活動参加者(代表者)の意見交換会が行われました。15名ほどの参加者でそれぞれの活動を報告しました。今後の発展を期待したいところです。
その他の動きとしては、昨年12月2日に愛知県環境部の依頼を受けた調査会社の訪問を受けました。「環境分野における企業の社会貢献活動」についてということで、現在までの経緯やら今後の展望などを話しました。それをまとめたものが今年3月下旬に愛知県環境部のホームページに掲載されました。県内50団体に入る活動とはとても思えないので、少し面はゆい気持ちと今後の責任を感じています。
また、12月下旬に本社から突然文章の添削を依頼されました。(株)パスコの公式ホームページにこの活動を掲載するというのです。この活動は全国7事業部の内、名古屋だけの活動です。それをホームページに載せるというのですから驚くと共に、本社も認める活動になったことを嬉しく思いました。これで全事業部に広まれば申し分のないことですし、会社のイメージも格段に上がるでしょう。12月仕事納めの日に掲載されました。奇しくもこの日、会社が公益社団法人日本フィランソロピー協会から「第8回企業フィランソロピー大賞特別賞」を受けたことが社員に知らされました。日本でフィランソロピーとは「社会貢献活動」という意味で使われており、この賞は本業を生かした社会貢献活動に取り組む企業を顕彰する制度ということです。会社の災害復旧支援活動を認めてもらっての受賞です。3月11日に起きた東日本大震災関連では、わが社が人工衛星や航空機で撮った写真や分析がNHK総合テレビや全国紙に活用されました。この賞を受けた後だけに何か不思議な気がします。本業のノウハウを生かした貢献活動と社員自身の地道な貢献活動が相まって発展できれば何とも楽しいものに思えてきます。
グラウンドワーク・パスコの活動を始めて5年、いろいろな人の協力でこのようにゆっくりですが着実に発展してきました。今年は錦二丁目まちづくり連絡協議会との連携を確かなものにしたいと考えています。そうなれば会則に掲げている「地域密着企業として地域貢献活動を行い企業価値を高める」という目的により合致し、地域にも社員にも役立つ活動になるでしょう。私が会社にお世話になれる期間はもうどれほどあるか分かりませんが、その間少しでも役に立ちたいと思っています。
(平成23年4月22日) |