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一宮友歩会内々話(その1)


 
一宮友歩会では、平成18年3月4日に第1回のウォーク例会を開催しようと昨年から準備を進めてきた。3月4日はもう目前である。これまでの経緯を振り返ってみたい。
 私が本格的にウォーキングの世界に入ったのは、平成6年に愛知県ウォーキングの会員になってからであり、平成11年には一宮歩こう会が発足すると共に、その会員にもなった。平成14年からは両会の役員も務めている。
 しかし、一宮歩こう会の運営について常々納得がいかないことが多く、昨年3月の総会の件でそれが頂点に達し、6月1日をもって退会した。それ以前に退会した人、私と一緒に退会した人、休眠した人もいる。

 これで終わればそれまでであったが、私に新たな会の設立を盛んに働きかける人たちが現れた。最初は何の意にも介さなかったが、もし会を作るとすればどんな会を作るのか、ふとそれを考えたとき、新たな構想が浮かんでしまった。もう10年以上もウォーキングの会に属し、いろいろな状況や問題点も見てきた。また、自分の進めてみたいことも出てきている。それを運営方針としてまとめ、会設立を勧める人たちに示した。大いに喜んでくれた。6月下旬に初会合を持つことで賛同者を募ることになった。
 私が示したひとつは、すでに会として存在する「一宮友歩会」の発展的な形で進めることである。この会は、平成12年12月に設立されている。この会を作ることになった経緯を簡単に書いておく。

 平成9年頃から愛知県ウォーキング協会の一宮地域の会員を中心に、懇親会(忘年会)が開催されていた。Z氏に世話をしてもらっていたが、そのZ氏がもうやらないといわれたことから、折角これだけ盛り上がってきたものをこのままつぶすのは惜しいと、平成12年から私が引き受けた。これからが私の遊び心がなせる技である。たかが懇親会の会でも会の名称も付け、会則も作ろう。一宮友歩会と名づけ、独善的な会則を作り、皆の了解を得る。自然、私が会長に納まっていた。最初は15人ばかりであったが、最近では毎回30人近くが参加している。ウォークもしようと試みたが、これはうまく調整がつかず、今まで開いていなかっただけのことである。これは事実である。しかし、そのように理解する人ばかりかは怪しいが、私としてはそのように意図している。

 さて6月23日の第1回目の打ち合わせに10人が集まってくれた。意欲旺盛な人ばかりである。運営方針を元に、自由に発言してもらった。いろいろな趣向、考えが出てくる。その中で「参加者に楽しんでもらうと共に、運営委員も大いに楽しもう」と言う意見が出された。お金のためではない、ボランティアである。やり甲斐と楽しさがなくて何がボランティアか、これは会長の力量に負うこと大であり、責任重大である。
 幸い皆、電子メールが使える環境にあったので、会合を持たずに進められないかと思ったが、議論までは無理であった。やはり顔を合わせてのコミュニケーションはどんな世になっても必要である。8月以降、月1回の会合を持ちながら中味を詰め、準備を進めてきた。当然、電子メールも状況報告や文書の送付には大いに活用している。
 そして、大方の方針が出たところで例会案内はもとより、運営方針などもホームページで公開して会を知ってもらうことにした。こんなことまでしている会を私は知らない。これも私のやってみたかったことのひとつである。
 会のロゴマークや会旗の図案も皆の力で出来上がった。私は大いに気に入っている。トランジスターメガホンや諸物品も買いそろえた。2月4日には運営委員11名で、コースの確認、例会の進め方、立ち寄る施設へのあいさつなど、全コースの下見をした。いよいよ3月4日を待つばかりである。初めてのことだけに参加者数の目途が全くつかない。少し多めではあろうが、100名程度を想定して準備を進めている。歩くことの必要性を知ってはいるが、なかなか腰の上がらない人や機会のない人、団体歩行の楽しさを知らない人など、既存の会に参加していない人に大いに参加してもらいたいと思っている。それだけに、参加者数は当日の天気に大きく左右されるだろう。良い日になることを祈るばかりである。

 新しい人の勧誘に、まず昨年6月の中学校の同窓会のとき、同窓生のウォーキング会を提案した。そして、10月から今年1月にかけて3回実施した。参加者はいつも7、8人であったが、友歩会にはそのうち4名は参加を約束してくれている。3回目のウォーク中に、2人連れの散歩している人に出会い、それとなく声をかけ、案内のチラシを渡した。「わぁ、うれしい!参加します」と本当にうれしそうな声に、こちらの方がうれしくなってしまった。また、木曽川の堤防を歩いている夫婦に同じように声をかけ、家に帰ってメールを見たら「参加します。会員になりたい」とまで書いてあった。その他、友人を誘って参加を約束してくれている知り合いもある。ある人などは3月4日を目指して、夜連れだって歩き始めたという。もうこの人達だけの参加で、会を立ち上げた意義は十分にあると思っている。

 大それたことを始めた気もするが、私が本当にいいと思っている世界のことであり、私の第二の人生の出発にふさわしい事業である。運営に不安がないわけではないが、運営委員とは協働の精神で、一般参加者や多くの人の助力を得ながら気負わず焦らず、「第九をうたう会」で培った経験を生かしていけば、何とかなるだろう。今後も書く機会が多いと思うのであえて(その1)とした。

                              (平成18年2月26日)


川柳&ウォーク