zu028gl   グラウンドワーク・第4話
グラウンドワーク東海 (U)


 グラウンドワーク東海の活動について前回随想を書いてもう1年になりますので、その後の状況を記しておきます。私自身の係わりと、その知るところですので活動のほんの一部であることをご承知おきください。

 昨年(平成15年)6月7日にNPO法人の設立総会を持った後、9月12日に特別非営利活動法人として登記を完了した。手続きは順調に進んだようである。私としてはこの間に、グラウンドワーク東海の正式事業ではないが「国作りフォーラム」の準備に携わった。
 平成16年に入って、法人化して2年目にはいるので活動を活発化しようと、理事会で各種の補助金申請が検討された。私には「河川環境管理財団」への補助金申請の検討を言われ、数人で検討の上2月に申請書を提出した。そして、幸いにも5月27日に補助金決定の通知が届いた。今後この事業を進めて行かねばならないが、どのような紆余曲折、展開が待っているか、恐ろしくもあり楽しみでもある。その顛末については後日書くであろうから、それまでお待ちいただきたい。
 平成16年度の通常総会、及び、フォーラムが6月19日(土)に一宮スポーツ文化センターで開催と決められた。それに併せて、(財)日本グラウンドワーク協会「東海・近畿・北陸ブロック会議」が、前日18日に同場所でもたれ、19日も研修の一環に組み入れられることになった。私にこの両日の手伝いの依頼があり、会場が地元であることもあって引き受けた。この1年間の活動のうち、18日19日両日のことを少し書いておきたい。


 18日は仕事を休んで10時半頃、真清田神社の一角にある通称「スポ文」に出かける。会場準備に手間取り、昼食を取る間もなく受付けである。全国初のブロック会議は1時半から始まり、今後の活動について協議された。3時よりセミナーである。最初は「まちはひとつの生命体」という犬山市長の話、続いて「今後企業に求められる社会貢献活動とより効果的なパートナーシップについて」と題して中部電力(株)環境部の人の話であった。その後、現地研修に移り、バスで岐阜県輪之内町の大榑川・中江川の河川浄化に取り組む「グラウンドワーク輪之内」の活動視察に出かける。続いて、一宮の木曽川河川敷内で蛍の飼育活動をする「一宮平成ホタルの会」である。
 19日は、午前にグラウンドワーク東海の総会があり、午後はフォーラムであった。
 フォーラムはまず小学生の活動報告である。岐阜県谷汲村の小学生による魚の種類や生態の観察、稲作作業を通しての報告であった。続いて、愛知県安城市の「水の駅 童子さらさら川」の活動である。田植え、草取り、稲刈り、ホタルの水路作りや東屋作りなど地域団体との協働作業である。共に小学生が交互に朗読する形式の発表であった。三つ目は三重県勢和村の「立梅用水土地改良区」からの報告で、子供達が「あじさいいっぱい運動」や「あじさいまつり」等のイベントに大人達と地域活動をしたり、「田んぼの学校」で土や水に触れる体験をするというものであった。いずれも水や農作業、危険と思われる事柄から遠ざけていた子供達を、もう一度大人達が気配りをしながらその体験をさせようと言う試みである。私は畑や田があるのに、娘達にその体験をさせた記憶がない。今になって悔やまれる。作業を通して泥んこになった記憶の有る無しは、将来何かの折りに違いとなって現れると思う。この子供達が将来この地を離れても、ふるさとのなつかしい思い出として残るだろう。今こうした地域の大人達にはぐくまれる子供達は恵まれていると思う。昔のことながらこうした環境の中で育った私には胸が熱くなる時間であった。
 そして、「非営利支援センター東京」の吉田さんの基調講演で終わった。その後交流会と続き、二次会にも行って10時過ぎの帰宅となった。18日の現地視察や19日の交流会では多くの人と話し、名刺交換をした。宮崎県や高知県、東京や富山県の人とも話をした。こうして遠くの人とも知己を得た。まだ漠然とではあるが何か新たな芽が開いて行く気配がしている。

 愛知県は今年5月に、NPOと行政の協働促進に向けて「あいち協働ルールブック2004」の発行をした。このルールブックはNPOと行政が対等な立場で、協議、合意した事項をとりまとめたもので、県は今後このルールブックに賛同するNPO団体を幅広く募り、このルールを運用しながら、協働の継続普及をはかっていこうとしている。
 6月14日にこのルールブックについてフォーラムがあり、理事長からの出席依頼で副理事長と出席した。会場に行ったら、愛知県ウォーキング協会の事務局長に出会う。愛知県ウォーキング協会にも案内があり出席したと言うことである。私をはさんで右にグラウンドワーク東海の副理事長、左に愛知県ウォーキング協会の事務局長が並んで話を聞いた。私は内心不思議なものを覚えた。以前書いた「グラウンドワーク」の中で述べているように、一見関係ない二つの活動をできれば結びつけたいのである。これを想像させる姿である。このフォーラムで、このルールブックの賛同者を拡大するために「推進委員会」の発足が発議され、グラウンドワーク東海も早々委員に名乗りを上げた。そして、副理事長と私が担当することになるのである。
 6月20日に愛知県ウォーキング協会の役員会が開かれた。その席でこのルールブックの扱いが協議され、参加していくことが了解された。更に、ウォーキング協会も推進委員を出すことになり、私がその役を担うことになった。これで私の中で二つは益々結びつくのである。    


 経緯だけのあまり面白くもない文章になってしまったが、私自身のグラウンドワーク活動がどのような展開になるかもわからないので、記録として記しておきます。
                              (平成16年7月10日)

 川柳&ウォーク