so286
     (せんりゅうつれづれそう)


         
第286号(R7年10月)
ハ ナ セ ン ナ


 (科目)マメ科   (花言葉)輝かしい未来、家族の絆、

 原産国はブラジル中部からアルゼンチン北部。流通名としてアンデスの乙女と名づけられ、また旧属名のカッシアと呼ばれることもある樹高が2~3mの常緑低木。開花時期は8月~10月で、満開時には3cmほどの可愛らしい黄色い花をたくさん咲かせる。

 大阪万博に行かれた人はあったでしょうか。私の周りで万博の話はほとんど聞きませんでした。それも終わり、秋を少しずつ感じるようになり、皆さんの句も秋の句が多くなりました。この過ごしやすい時期を大いに楽しんで欲しいと思います。秋は短いでしょう。(★印は英人推奨句) 




課 題   「 うわさ 」

世界からうわさを運ぶ渡り鳥    ★くまちゃん
人寄って噂話は禁句です    瑞希
うわさなど気にせぬ歳になりにけり   奈っ葉
要注意うわさ話の好きな人   ペ天使兄
聞こえくるうわさ話にゃ惑わない   ペ天使妹
いつまでも噂にならない私たち    ★橘
我が耳は良いうわさしか聞こえない    靖坊
紅葉舞ううわさを乗せた秋の風    さくら
わが家までうわさ届かぬ村はずれ   桃華
若い頃うわさ話に惑わされ   英人




   「  孫  」    奈 っ 葉

突然に入院と聞き駆けつけり
 ★元気だよ言葉の影に涙あり
  再発と告げられ心折れにけり
 受験など長い人生通過点
  前向きに気持ち切り替え生きる孫



「心の月世界」   靖坊

十月の月見となれば熱燗で
薄月夜月は心で愛でるもの
餅を搗くウサギ心の月世界
世のうわさ月のウサギも聞いている
★満ち足りた月満ち足りたこの心




「 神無月 」     橘

全消去して他人ですこのパソコン
この年になってもできることふえた
四十年つきあいはじめて聞いたこと
返信の来ぬまま終わっているライン
★会わなくていいから噂だけ聞いて

 


(随想)   「チャットGET」   橘

 Windows10のサポートが終わるので、古いパソコンを処分するため今のうちに初期化しておかねばと思いました。ネットで調べ調べやってみましたが、手順に書いてある画面にならず苦戦しているうちに、ふと思いついて、チャットGPTに手伝ってくれるよう頼んだら、同じ画面になるよう誘導してくれやり遂げることができました。
 間違えても怒りもしないし、「あと一息です。頑張りましょう。」など励ましもあり、びっくりです。娘に聞いてもしまいにはけんかになるので、その気遣いもなく、とても気が楽でした。時間を問わず、ちょっとした悩みを相談しても、親身になった答えを返してくれます。これはハマる人がいると実感しました。




 

 「 蜘 蛛 」  ぺ天使兄

無届けでここに築いた蜘蛛の糸
今朝もなおここに居座る蜘蛛なりし
★蜘蛛の巣に行く手塞がれ回り道
台風の近づく風に耐える蜘蛛
一振りで蜘蛛の努力を破壊する


「 衣替え 」  くまちゃん

★汗拭い冬服を着る衣替え


  「 秋 」   ぺ天使妹

   新米と秋刀魚で今年も秋が来た
 ★名月やススキ訪ねて八千歩
新米の艶と香りに労しのぶ
  水引草今年は白がよく目立ち


  

 
・・英人の20句抄・・「庭木伐採」

  庭木を植えてすでに四十年
   成長に成長重ね太い幹
    歳だから剪定行けない告げられる
     それならと自分で始め二十年
      脚立から落ち怪我する話し聞き
       いつしか脚立に乗るのが恐くなる
         少しずつ切り落として低くする
         剪定は十日かかる大仕事
     見渡せばどこもかしこも庭木減り
    できるだけ危険は避けよう八十歳
   危険なら伐採決意する英断
  太い木は根元付近で切り倒す
 細い木は胸元辺りの高さにし
    門かぶりの松を切るのは耐えがたし
    業者さんに妻は切るようそそのかし
       何十年育てた木もあっけなくゴミ
        寂しくなったとポッカリ穴が空く
         サッパリし剪定全く楽になり
     慣れるのも少しの時間割り切ろう
     新しい幕開けと前に進むのみ

 



  「秋の訪れ」    瑞希

★新米をひとつかみして値を思う
  それぞれの秋の味覚をかじりつく
エヤコンも骨休みする次控え
  秋雨で芽が出て嬉し我が畑
久しぶりエプロンすると主婦になる



「秋の訪れ」    さくら

新しい靴軽やかに秋の山
日差し浴びまだまだ遠い秋景色
威勢よく神輿を担ぐ秋祭り
華やかな市民パレード大通り
★だんご食べ月を待ってる秋の夜




「夏から冬へ」    桃華

夏も冬も入り交じっている交差点
★秋迎え化粧品を買い換える
普通の朝迎えおいしいもの食べる
冬が来る前には友に会いにいく
まだ元気歩けるだけの力あり




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 十月六日は中秋の名月。あいにくの曇り空でしたが時折雲間から漏れる月明かりを楽しむことができました。


◎橘
 夫も庭仕事ができなくなってきました。庭木はうちも悩みのタネです。だんだん減らしていく方向でいこうと心づもりしています。


◎さくら
 「雨の日には雨の日の良さがある」。出掛ける日はできれば晴天が良いですが、雨の日も良さを見つけて楽しもうという気持ちで過ごせたら良いと思います。ただ、お祭りや運動会は爽やかな晴天がいちばんですよね。


◎ペ天使兄
 急に寒くなり対応に戸惑います。ウォーキングの歩数稼ぎが出来るようになり、喜んでいます。


 




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
元気だよ言葉の影に涙あり(奈っ葉)    桃華
  
見舞いに来た人に心配かけぬよう元気と明るい声を出すお孫さん、胸にじーんときました。病人は言葉に出さぬとも一生懸命病気と闘っています。互いにそっと見守ることが大切かもしれませんね。

一振りで蜘蛛の努力を破壊する(ペ天使兄)   桃華
  蜘蛛はあちこちに巣を作り、うっとうしいし、ついつい怒れてくる。蜘蛛も生きるためにそうしているのだろうが、私には敵としか写らず、追っ払いたくなる。よく格闘するが、逃げられることが多い。一振りで破壊できるのは、蜘蛛の巣のみ。あーあ、情けない。

我が耳は良いうわさしか聞こえない(靖坊)   英人
  これこそストレスの少ない良い生き方だと思います。若い時なら悪い噂も成長の糧としますが、老いたらもうそのことより、健康第一、ストレスの少ない生き方だ大切でしょう。よい話だけ聞いていればストレスは減ります。

世界からうわさを運ぶ渡り鳥(くまちゃん)   英人
  見方が広まってきました、まさに成長を感じます。これぞ若い人だあ、と思います。もう長いこと投稿してくれています。継続はまさに力です。これからも期待しています。

全消去して他人ですこのパソコン(橘)    英人
  言われてみて気づきました。パソコンは分身なのですね。自分の情報、知識、更に思想や考え方、経歴、恐ろしいほどに詰まっています。でもそれは消すことができます。そして消してしまえばもう自分の痕跡はなく、他人でしょう。

エヤコンも骨休みする次控え(瑞希)   英人
  今年の夏は特に暑く、エアコンは早くからカラフル活動でした。そして涼しくなったと思ったらもう寒い。またエアコンの活躍でしょう。エアコンを使わない時間は少なくなりました。本当に高齢者にはエアコンなしでは過ごせません。大変な世の中になりました。

何十年育てた木もあっけなくゴミ(英人)    靖坊
  長い年月一緒だった存在がなくなるのは悲しいことですよね。樹木だけでなく我々もまた最後にはゴミとなって世を去るのかと思うとさらに悲しくなります。所詮万物はゴミの集合体。巨大な地球でさえも宇宙空間のゴミやチリが衝突合体して誕生しました。ゴミになるのは本来の姿に立ち返っているだけ、と考えれば悲しみも幾分和らぐような気がします。

新米の艶と香りに労しのぶ(ペ天使妹)   英人
  新型の機器を取り入れた大規模農地ならいざ知らず、昔ながらの多くの農地の米作りは全く大変です。そして高齢となった農業従事者が止めるとその後はどうなるのでしょう。私は農家育ちなのでより気になります。今のうちに大いに艶や香りを楽しんでください。

だんご食べ月を待ってる秋の夜(さくら)   英人
  だんごを食べながら月を愛でる。作者の生活は良いです。私はこういう時間を持つことが少なくなりました。昔より余裕があるはずなのに、こういう時間が少なくなっている。スマホやテレビに多くの時間を取られているのかもしれません。もう少し生活を見直さねば、と思います。


投稿をお待ちしています。


    
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2)2025年「課題」
    (1月)苦労 (2月)幸せ (3月)読む (4月)いつも
    (5月)笑顔 (6月)来る (7月)雨 (8月)寄せる
    (9月)肩 (10月)うわさ (11月)背中 (12月)明日

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