so275
(せんりゅうつれづれそう)
第275号(R6年11月)
シ マ ト リ ネ コ の 章
(科目)モクセイ科 (花言葉)偉大、高潔、荘厳、服従、 |
10~20mにもなる高木常緑樹。美しい小葉が規則的に並び、5月下旬から7月にかけて、枝先に小さな白花が房のように咲かせる。やがて結実して白色の翼(よく)をもったタネが見られる。タネは樹上に長くついているので、遠目に見ると花が咲き続けているようにも見える。街路樹や庭木としても利用され、庭木としては柔らかな自然な感じで人気がある。
やっと秋を感じ始めたらもう冬のような日も現れました。そして2024年も残すところ1ヶ月弱となりました。歳のせいか月日の経つのが早く感じられます。記録を残しておけば実績として足跡がよく分かります。この川柳連れ連れ草もその一つでしょう。 (★印は英人推奨句)
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課 題 「 心 」
顔洗うように心も洗いたい 靖坊
遺品捨て心の整理秋の空 ★奈っ葉
恐怖心殺して向かう手術室 ペ天使兄
幸せは心通じる人の数 ペ天使妹
漱石のこころ手に取り秋深む ★さくら
日短く心も狭く夕暮れは 瑞希
木金は雨だ会えない理由とす 橘
秋の空心が踊る三連休 くまちゃん
心ばかりのお礼に柿を持参する 桃華
心からやりたいことは後いくつ 英人
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「遺品整理」 菜っ葉
父母の服子供ら救うワクチンに
★古封筒中にキチンと我が手紙
母の文字やさしく撫でて焼却す
「秋の夜」 くまちゃん
★イヤホンで世界に浸る秋の夜
「秋の日々」 瑞希
やっと来た秋に喜び葉も染まる
★熱いお茶一人静かに飲むもよし
咲き遅れ隠れるように土手の花
同窓会恋に落ちるな娘言う
眠られぬ秋の夜長を持てあます
(随想1) 「 読 書 の 秋 」 瑞希
秋深くなってきました、長い夜をどう過ごすべきか。六年ほど前は趣味であるパッチワークで退屈する事はありませんでした。それも根気がなくなりいつしか私から遠退いてしまいました。読書好きの私ですが、小さな文字が読み辛くなり、目が疲れる為にそれも億劫になってきました。
それがある図書館で見つけた大活字本と出合いました。以前から少しは読んでいましたが、好きな作家の本を見つけました。それ以来昔の文学少女?に逆戻りです。ヒロインの世界にはまり込んでいます。おかげで夜はテレビを見る事も少なくなりました。やはり本はいいですね。
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「 入 院 」 ぺ天使兄
何度目かお世話になります新病棟
病床に遠富士望む広い窓
★日常と違う楽しみ見つけてる
病棟の廊下巡ってウォーキング
鼻に管付けた少女に手を振って
「 霜 月 」 橘
ままならぬ心の守りに倦みました
猫だって諦めること知っていて
★病院の帰りは画廊に寄ってみる
断りが上手になって還暦に
嫌なことばかりを記憶に残す質
(随想2) 「内視鏡検査」 橘
健康診断で引っかかり、はじめて大腸内視鏡検査をしました。前日からの食事制限、下剤服用、当日は朝から病院で下剤の続きで疲れてしまい、いよいよ検査の台に乗った時に看護師さんに「もう帰りたくなりました。」と言ったら、「ここまできたらもう終わったも同然です。」と言われた瞬間、目が覚めました。
技術も日進月歩のようで、今のところ、恐れたほどの阿鼻叫喚みたいなことはなく、ほっとしています。とはいえ飲む薬も増え、シニア道の入り口にさしかかったことを実感しています。
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「新語・流行語2024」 さくら
流行語知ってることば数かぞえ
お財布によそ行き顔の新紙幣
物価高おそう令和の米騒動
ブレイキンリズムを刻むパリの街
★名言は無くても光る金メダル
「 秋 」 ぺ天使妹
★里からのお裾分けとて紅あずま
実生から今年豊富に蜜柑つく
千両の早くも実り赤散らす
石蕗の花光集めて庭照らす
・・・英人の20句抄・・・「市民公開講座」
広報で市民公開の講座知る |
大学で講義聴くのも良かろうか |
今更と少し迷うが応募する |
合格の通知が届き予定立ち |
一ヶ月たった四日の学生です |
講師は看護学部の先生で |
健康と病気の講義で老人向き |
懐かしき階段式の教室で |
並ぶ顔は若き人も少しあり |
大学の授業並みの難しさ |
始めて聞く言葉の羅列です |
分からぬも学生気分に浸るのみ |
授業終え学生食堂で昼食を |
学食の懐かしさもまたも良し |
六十年昔の記憶呼び戻し |
霜月も新たな挑戦できて良し |
これでまた数年分を若返る |
急激に寒くなって四季生きている |
師走には師走の風が吹くだろう |
その次の新たな夢を描いてく |
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「晩秋昼下がり」 靖坊
窓際に寝転び仰ぐ日本晴れ
飲まずとも心酔わせる秋日和
暖かい日差しが心温める
何もかも許せる心持てたなら
★平穏を保ち続ける難しさ
「 朝6時 」 桃華
いつもなら熟睡している時間帯
早起きし夫を駅まで送ってくる
自分のため一生懸命歩く人
★朝焼けが希望を持って満ちてくる
久しぶりおいしい空気吸っている
・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
◎靖坊
立冬を過ぎてぐっと寒くなってきましたね。今冬の気温は平年並みとの予報ですが、さてどうなりますか。
◎橘
ようやくよい季候になりました。厳しい季節を抜け、一息ついています。
◎ペ天使兄
いっきに秋を跳び越えたような季節になりました。体調管理に気を付けねばと思っています。
◎さくら
先日、久しぶりに都内まで出掛けましたが、新しいお店を見たり、とても楽しかったです。でも改めてオーバーツーリズムを実感しました。旅行先として人気があるのは良い事なので、今後良い方向に進んでほしいと思いました。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・
・平穏を保ち続ける難しさ(靖坊) 桃華
誕生日が来て父より長く生きられたことに拍手しています。両親も山あり谷ありの人生だったしょうが私も同じ。しかし、こうして無事に生きていられることに何より感謝。良い人生だったと言えるように過ごしたいですね。
・流行語知ってることば数かぞえ(さくら) 桃華
年末恒例の流行語大賞、「ふてほど」私は全く知らないコトバでした。たくさん出されたコトバも分からないコトバが多く、特に省略されたコトバは身につきません。世の中の流れの速さに戸惑うばかりの老人になりましたか?
・古封筒中にキチンと我が手紙(奈っ葉) 英人
お母さんに出した手紙が、封筒は古くなったがそのまま収められていた。よほど大切していたのだろう。お母さんの愛を、自分への思いを感じてしまう。親というのは本当にありがたいものである。
・日常と違う楽しみ見つけてる(ペ天使兄) 英人
楽しみはどこにもある、心がけ次第である。作者は入院中にもそんな楽しみを見つけられた。日常と違った楽しみである。生きている限り、少しでもそんな楽しみな時間を持ちたいものである。
・病院の帰りは画廊に寄ってみる(橘) 英人
病院の帰りに画廊に寄るのは、これも上手な楽しみの見つけ方であろう。病院で何を言われたか、明るい気持ちになれたか、暗い気持ちになったか、いずれにしろ気持ちを癒やすためであろう。良い過ごし方だと思う。
・久しぶりおいしい空気吸っている(桃華) 靖坊
夜明け頃のひんやりした空気を胸いっぱいに吸い込むと若返るような気分になりますよね。それはわかっていても毎日が日曜日の暮らしの中では早起きなんてまったくできません。たまには朝日よりも早く寝床を抜け出して深呼吸をしてみようかな、と思います。
・熱いお茶一人静かに飲むもよし(瑞希) 英人
2人や多数で飲むお茶も良いが、一人静かに飲むお茶も良いでしょう。熱いお茶をゆっくり味わいながら、またもの思いにふけながら飲む。こんな至福の時間が持てることに感謝でしょう。
・幸せは心通じる人の数(ペ天使妹) 英人
こういう捉え方もあるのか、と考えさせられます。人は一人では生きていけません。そして多数あっても、うわべの付き合いでは心安まることは少ないでしょう。やはり幸せは心が通じ合える人の数でしょうか。そんな人が何人あるのでしょう、難しいことです。
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投稿をお待ちしています。
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「川柳連れ連れ草」への投稿案内
次の要領で川柳及び感想文を募集します。
1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
ください。課題の題は2)の通りです。
2)2024年「課題」
(1月)くぐる (2月)仰ぐ (3月)夕焼け (4月)空
(5月)誰 (6月)好き (7月)歩く (8月)川
(9月)目 (10月)伏せる (11月)心 (12月)燃える
3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
(150字以内)も募集いたします。
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
います。感想文もその句のページに随時掲載します。
掲載方法は一任してください。
5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。
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