so272
     (せんりゅうつれづれそう)


         
第272号(R6年8月)
エ ノ コ ロ グ サ
の 


 (科目)イネ科   (花言葉)遊び、愛嬌、

 北海道〜沖縄の路傍や畑地、空き地などに生育し、群生する1年草。ブラシのように長い穂の形が独特な雑草。夏から秋にかけてつける花穂が、犬の尾に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が転じてエノコログサという呼称になったとされる。茎は高さ20〜70cm、分けつ・叢生する。花期は8〜9月。

 名古屋はもう二十日以上猛暑日が続く。今月はこの暑さを訴える句も多い。その時その時を上手に乗り切り、できることは何でもしていきたい。まもなく秋である。秋の楽しみが待っている。 (★印は英人推奨句) 




課 題   「 川 」


待ちぼうけではない川を見てただけ    橘
星々の輝き紡ぐ天の川    さくら
魚たちスイスイ泳ぐ澄んだ川    くまちゃん
歳重ね心の川もゆるやかに    ★靖坊
白鷺も早出で仕事川の中  奈っ葉
この川の源流見たく幾度か    ★瑞希
 ドジョウ捕り楽しんだ川今暗渠   ペ天使兄
 身を任す川の流れよ穏やかに   ペ天使妹
川沿いを散歩今日は機嫌よし   桃華
どの川で拾われた身か気になって   英人




 「猛暑を楽しもう」    靖坊

炎天下自転車漕いで暑気払い
  強烈な日差し熱風夏満喫
    汗かいて風に吹かれて極楽気分
  この汗がビールをうまくしてくれる
    ★流れ出る汗は楽しきものと知る

 「  道  」    ぺ天使妹

気が付けば老いのレールに乗っていた
★老いの道下り登りて今歩く



 「 激 暑 」    ぺ天使兄

灼熱の道に炎え立つ百日紅
炎天を歩き極寒スーパーへ
  極熱のアスファルト這う蜥蜴かな
原爆忌その地を離れ四十年
★敗戦下瓦礫に遊んだ友は今



 (随想)   「 あ る 友 」   桃華
                  
 
 月1回のお茶の誘いに「連れてきてもらって本当に幸せ!」といつも感謝の言葉を発してくれる人がいる。大病を患って後、運転免許証を返納。ほとんど外出しなくなった。だから私の誘いが唯一の楽しみと言ってくださる。
 私より10歳も上である。私も大病を患った身、いつまでこの関係が続けられるか分からないが「死ぬまで生きねばならぬから頑張ろうね!」と笑い合っている2人である。




  「 葉 月 」     橘

   ★当てのない散歩いつもの岸に出る
 対岸の火事だったのは確かです
悪意なき応援ソングに疲れ気味
  結局は皆にしゃっべているんです
    忘れたいことは忘れたものの勝ち



 
「夏祭り」  くまちゃん

★良い香り屋台楽しい夏祭り



「 愛 犬 」    菜っ葉

  首かしげあるじの言葉耳澄ます
  あるじまたワンの声色聞き分ける
  ★暑いのにあるじの横にくっつきぬ



 
・・・英人の20句抄・・・「 猛 暑 」

 暑いとは言いたくないが漏れる口
  汗かきの身には辛いこの暑さ
   身につける布の面積減り続け
     年々と日数増える猛暑日
           実の付きが何かおかしい夏野菜
           庭木にも辛さだんだん見えてきた
           何もかも狂いがちの日々続く
        エアコンを入れて何とか耐えている
       クーラーの中で萎える足と意欲
      デジタル化と猛暑が辛い高齢者
           暑いから出かける用事増やしてる
           出かければ暑さ和らぐ気も和らぐ
           旅行もしたけど病院増えていた
           身の異変知らぬところで生まれてる
           慎重に動くことを心がけ
        この歳で失敗も恥も恐れない
      新しい出会いもあって楽しみに
    繋がりに人生感じ満足感
        耐えた後見返り信じ秋を待つ
          日本には四季がある秋は来る



 

  「パリオリンピック」  さくら

    船上の笑顔きらめくセーヌ川
 天高く舞うスケボーにパリの風
開かれた未来感じる新種目
  困難を耐え引き寄せる金メダル
     ★感動と勇気をくれた熱帯夜



「 立 秋 」    瑞希

暮れてゆく村道歩き癒し風
★おしゃべりは豊かさ運ぶ宝物
難しい今年の秋探すこと
秋知らす虫の音だけが正直だ
空見上げ秋は来るかと問いかける


「 八 月 は 」   桃華

★気まぐれに歩いた先に石仏
立秋というのに酷暑まだ続き
がんばれる気がする二人の登山道
できることまだまだあると高齢者
せみの声今日も平和に生きている


 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 今夏はうんざりするくらい猛暑が続きますね。休養と栄養をしっかりとって乗り切りたいと思います。


◎橘
 最近蜂をよく見ると思っていたら、雨戸の戸袋の下に巣を作っていました。昔は怖かったのですが、今はさっとホームセンターに蜂退治スプレーを買いに行き、長袖長ズボン、帽子、マスクで処理できるようになりました。


◎さくら
 8月に入っても猛暑が続いていますね。関東に台風が接近する予報なので、日中買い出しやベランダの点検を済ませました。先週は、地震への注意も出たので、備蓄の確認をしましたが、何事も備えは大切なので、引き続き気をつけて行きたいと思います。


◎ペ天使兄
 関東地区、激暑が束の間の休みです。台風が近づいていて少しだけ楽です。


 




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
歳重ね心の川もゆるやかに(靖坊)   桃華
  年齢を重ねると不便なことも多くなるが、いいこともある。それは心豊かになること。若い頃、イライラしていたことが今はゆったり構えられる。怒ることもなく、そうかぁ~と受け入れられる。小さなことに感謝できる。やらねばならぬことが少なくなり、のんびりできる。高齢になって心だやかになった、と思う。病気を除いてはね!

おしゃべりは豊かさ運ぶ宝物(瑞希)   桃華
  おばさんたちのおしゃべりはやかましい、と嫌われそうだが、このおしゃべりはいろいろ勉強させられる。例えば野菜の煮方だとか、病気の対処法、近隣情報などなど。知らないことをいっぱい教えてくれる。参加しなきゃ損、損!出かければ気分も良くなる。脳の活性化に繋がり、若さも保てる。さあ皆さん、外へ出かけよう!

せみの声今日も平和に生きている(桃華)   靖坊
  あの芭蕉さんもせみの声にしずかさを感じたように、普段はやかましいだけのせみの声も、俗世を離れた自然の中で聞くと不思議に心が静まっていくものですよね。世界に目を向ければお世辞にも平和な世とは言えませんが、せめて心の中だけは平和でありたいと思います。

・敗戦下瓦礫に遊んだ友は今(ペ天使兄)    英人
  敗戦からもう80年近く、瓦礫で遊んだ友ももう80歳前後。もう長らく音沙汰もない。今頃どうしているのだろう。同窓会などに出てくる人はいい。そこでまだ消息が聞ける人はいい。そうでない人も多い。もう一度会いたいものです。

対岸の火事だったのは確かです(橘)   英人
  新聞等で戦争、災害等悲惨な出来事が報道される。同情する、悲しむ、でもほとんどのことはそれで終わっている。自分自身の事ではない、やはり他人事である。それも止むえなかろう。身のことに置き換えたらそれこそ身が持たない。理解するだけで許してもらおう。それでも役に立つときがある。

感動と勇気をくれた熱帯夜(さくら)   英人
  パリ・オリンピック、熱帯夜の中で感動と勇気をもらった。選手のここまでの努力を知ると、感動することが多い。今パラリンピックの最中である。この体でここまでやるのか、本当に勇気をもらう。五体健全な自分は何なのだ、もっと前向きに進まねば。


投稿をお待ちしています。


    
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             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2024年「課題」
    (1月)くぐる (2月)仰ぐ (3月)夕焼け (4月)空
    (5月)誰 (6月)好き (7月)歩く (8月)川
    (9月)目 (10月)伏せる (11月)心 (12月)燃える

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
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