so266
(せんりゅうつれづれそう)
第266号(R6年2月)
ア ネ モ ネ の 章
(科目)キンポウゲ科 (花言葉)あなたを愛します、はかない恋、 |
地中海原産の草丈20~40㎝の多年草。先が細かく裂けたような形状の葉を持ち、葉の間から伸びた花茎の先に1輪の花を咲かせる。花びらは放射状に開き、中心には多くの雄しべを持つのが特徴。この花びらのように見えるのは実は花びらではなくガク。
橘さんにお便り欄にも書いて頂いたように、私が設立以来会長を務める一宮友歩会が2月例会で100回を終えました。足かけ20年です。やはり感慨深いものがあります。そして川柳連れ連れ草は23年目です。でも通過点と思っています。(★印は英人推奨句)
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課 題 「 仰 ぐ 」
五十年追って届かぬままの人 ★橘
雨空を仰いでも顔濡らすだけ 靖坊
持久走空を仰いで息を吸う くまちゃん
仰ぎ見て星空めがけ福は内 奈っ葉
胸の内夜空を仰ぎ星に問う 瑞希
芝の上空仰ぎつつ君思う ★ペ天使
合格で仰ぎし校舎うるんでた ペ天使兄
朗報に仰ぐ冬空晴れ渡る ペ天使妹
時移り仰げば尊し遠い春 さくら
空仰ぐ母が恋しくなったから 桃華
まだ先の高み目指して人仰ぐ 英人
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「 床の中 」 ぺ天使
孫達の目は爛々と枕投げ
寝姿はまさに大の字孫二人
★枕元明日の予定をメモにする
床の中明日の洋服決めかねて
床に入り今日一日を振り返る
「 雪 」 ぺ天使兄
雪の道行かねば予約の病院へ
★雪掻きで思わぬ人といい会話
雪水を足に引っ掛け去るベンツ
湿り雪万両二本へし折りぬ
雪籠り番組表にマーク付け
(随想1) 「 雪 の 道 」 ペ天使兄
めったに降らない雪が降った。生憎、その日病院に予約があった。車なら5分で行ける所だが、徒歩で雪道を歩くのは厳しいなと思いながら、意を決して出かけた。
慎重に進んで下り坂に差しかかると、すっかり雪掻きがしてあった。坂の下で若い女の人が雪を掻いておられた。「この坂全部、掻いて頂いたのですか?」、「そこは私ではありません。」
掻いてくれたのはどなたかな!?感謝しながら歩いていたら、後ろから来た車に雪水を引っかけられた。
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「完全復活蔵開き」 靖坊
立春を過ぎて陽気な蔵開き
限定酒飲めば一気に火照り出す
以前ほど飲めぬ我が身を自覚する
愉快愉快酔人たちの恵比須顔
★毎日が平穏なればこそ酔える
「刻む指」 くまちゃん
★キーボード速いリズムを刻む指
「恵方巻き」 さくら
立春の行事豆まき恵方巻き
縁起物好む日本に浸透し
★コンパスで吉の方角確認し
お作法は無言で全部まるかじり
願い事次から次と溢れくる
(随想2) 「おばさん構文」 さくら
「おばさん構文」と言うのは、SNSで書く文章に、絵文字が多い、語尾に「〜かしら」など昭和感が漂う言葉を使う、やたらと長い文章を書く…などが特徴らしく、正に普段の私のSNSでのやり取りですね。同様に「おじさん構文」の定義らしきものもあります。
皆がSNSを利用する時代ですが、一定のルールの中で節度を守って利用すれば、世代など関係なく、自由な表現でやりとり出来れば良いなと思います。古き良き昭和を過ごして来た者としては、この昭和感こそこれからも大切にしたいと思います。
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「散歩道 」 菜っ葉
パリパリと踏みしめ歩く霜柱
★すれ違ういつも笑顔で会釈のみ
じっと待つカメラの先にカワセミが
「 陶 芸 」 瑞希
脈計る命の音を聞いてみる
いさぎよく断捨離するよ胸の中
陶芸のそれがいいんだ出来損ない
★手作りの茶碗に語る仲良くね
やっと来た芽吹きの庭もうれしそう
・・・英人の20句抄・・・「例会百回」
友歩会百回例会夢果たす |
書き記した記録を読んで懐かしむ |
鮮明に記憶に残ること多し |
忘却の彼方のことも発見し |
経験と準備周到でも不安 |
順調なスタートにまず安堵あり |
躓いたこと多々ありて歴史です |
百回の例会の重さかみしめる |
企画から実施までよく動く足 |
百回で雨の例会六回のみ |
人技でとてもできぬ運の良さ |
この幸運人は奇跡と盛り上げる |
還暦で始めて今年傘寿です |
当初から皆に押されて会長に |
傘寿にて会長職は望外で |
恵まれた人生に感謝これに尽き |
勲章をもらったような喜びで |
百回は通過点と改める |
これからも意欲的に臨むのみ |
その先の成果にどんな色を見る |
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「 如 月 」 橘
そんな暇なかったことこそ幸福と
千円募金なにもできない免罪符
惹かれるはなし得なかった人ばかり
★次々と子は去りこんなに広い家
ウチの鬼豆程度では出て行かぬ
「銀世界」 ぺ天使妹
重かろと椿の雪を払いたり
★銀世界深紅椿の自己主張
早起きの雀足跡銀世界
「 ある日 」 桃華
★目を覚ますぬくい布団の中にいた
暖かい陽ざしを受けて農作業
膝笑う歩け歩けと急かされて
ご先祖にお願いばかりの墓参り
鳥も花も平和な一日喜んで
・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
◎靖坊
醸造所の蔵開きに行ってきました。今年は完全復活ということで全てのイベントが実施され、日常が戻ってきたことを実感できました。
◎橘
一宮友歩会、100回例会おめでとうございます。大勢の人を率いて会を継続してこられたこと、なかなかできることではない、素晴らしいことと思います。
わが家では上の子に続き、下の子も家を出、独立しました。上の子が生まれてから30年、また夫と二人暮らしです。支え合いつつも適度に距離を保ちたいと思います。とりあえず、猫を膝に乗せて、ゆっくり本が読める場所を確保したいです。
◎ペ天使兄
今日は時ならぬ暖かさ、明日はまた寒さが返って来るとか。寒暖の繰り返しが春の兆しと聞きました。もうすぐ春ですかね。
◎さくら
今週の関東は、ポカポカ陽気です。日差しが暖かくなると、色々とやる気が出てきます。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・
・脈計る命の音を聞いてみる(瑞希) 桃華
高齢になると先の足音が気になります。いつか現れる不測の時まで、とにかく元気に楽しく生きようと思っているので、自分の身体の変化には気をつけています。血圧計、体温計を傍らに置き、日々ルンルン気分で動いています。
・雪の道行かねば予約の病院へ(ペ天使兄) 桃華
雪は見ていればきれいで楽しいですが、いざ外出となれば、いやなものに変わります。診察のあるときには特に・・・!私も診察予約ある日が雪になり、近場だったので歩いて行きました。おそるおそる、滑らないように足元に気をつけ、歩きましたが、遠い病院だったら、やっぱり変更の電話をするでしょうね。
・毎日が平穏なればこそ酔える(靖坊) 英人
平穏なればこそ飲んでも酔える、平穏のありがたさを実感するときです。心配事や不満があるときはいくら飲んでも酔えません。靖坊さんは良い日々のようですね。
・次々と子は去りこんなに広い家(橘) 英人
これを実感している人は多いでしょう。子どもが去るのは自然なこと、そして去った後の広さ、寒々とします。わが家も全く同じです。高齢者2人になって、使わない部屋ばかり、それでも掃除は必要。これも運動と思うことでしょうか。
・すれ違ういつも笑顔で会釈のみ(奈っ葉) 英人
知らぬ人、でもよく会うので会えば笑顔で会釈、これも良いことです。できればこちらから思い切って話し掛けてみたらどうでしょう。思いがけない発展があるかもしれません。すれ違うのも縁です。
・床の中明日の洋服決めかねて(ペ天使) 英人
明日はどんな良いことがあるのでしょう、着ていく服が気になって仕方がない。床の中に入っても決められない。これでは寝付かれませんね。明日には明日の風が吹く、明日のことは明日にしてもう寝ましょう。
・まだ先の高み目指して人仰ぐ(英人) 靖坊
最近、各地のお城巡りを楽しんでいるのですが、下から見上げていた天守閣も最上階に登ってしまうともう見上げるものがないので、地上を見下ろすだけになってしまいます。ここでさらなる高みを見上げられるかどうかで、その人の志の高さが決まるのでしょう。例会百回は凄いですね。次は二百回目指して登り続けましょう。
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投稿をお待ちしています。
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「川柳連れ連れ草」への投稿案内
次の要領で川柳及び感想文を募集します。
1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
ください。課題の題は2)の通りです。
2)2024年「課題」
(1月)くぐる (2月)仰ぐ (3月)夕焼け (4月)空
(5月)誰 (6月)好き (7月)歩く (8月)川
(9月)目 (10月)伏せる (11月)心 (12月)燃える
3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
(150字以内)も募集いたします。
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
います。感想文もその句のページに随時掲載します。
掲載方法は一任してください。
5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。
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