so261
     (せんりゅうつれづれそう)


         
第261号(R5年9月)
サ ル ビ ア 
の 


 (科目)シソ科   (花言葉)燃える思い、尊敬、知恵、
 非耐寒性多年草で、原産地は南米など。本来は多年草だが、寒さに弱く、日本の厳しい冬を乗り越えられないので、国内では一年草として扱われている。セージとも呼ばれ、その種類は900種以上に及び、ハーブや観賞用として利用されるものなど、じつに多様。濃緑色のハート形の葉が密に茂り、花は長い穂になって下から順に咲き上がる。萼も美しく色づき、花が散ったあともしばらく残るので、長く観賞できるのが特徴。

 いつまでも続く暑さに、世界の気候や社会の変化まで感じてしまいます。ここまで生き延びてきた人生が、穏やかに過ぎていくのを祈るばかりです。今までと全く違う私の言葉も、この暑さと夏バテのせいと思ってください。(★印は英人推奨句) 



課 題   「 貸 す 」

お返しのタッパー開けば香の物   奈っ葉 
この命神様が貸してくれたもの    靖坊
感動を分かち合いたく本を貸す    ★瑞希
      貸す時は戻ってくると信じてた   ★ペ天使
借りし本返せぬままに友逝きし   ペ天使兄
老いの身は貸し借り止めろと言われたり   ペ天使妹
猫に膝貸して心を奪われる    橘
晴れた日に戻り戸惑う貸した傘    くまちゃん
風鈴が夏か秋かと耳を貸す    さくら
貸すほどの力はないが笑顔あり   桃華
貸してから二人の仲が怪しげに   英人



 「猛暑電車旅」  靖坊

この夏も18きっぷの旅に出る
  冷房車避暑地のように汗が引く
    車窓からぼんやり望む遠い山
 ★鈍行のようにのんびり生きてきた
   遠くまで行けずともよし我が人生


「文化祭」  くまちゃん

★準備して絆深まる文化祭



「 この夏 」     ぺ天使兄

この夏は冷房室で閉じこもり
この夏はクーラーちょっと過労かも
この夏は歩数確保を諦める
この夏は水遣りだけで汗だくに
★この夏は覚悟決めなきゃ出られない


 (随想1)   「借りた本」   ペ天使兄
                  
 
 中学生の時、1年先輩から小林秀雄全集の中の一冊を借りた。難解でなかなか読み進めず、長く手元に置いたままになった。先輩が卒業され交流が途絶えた。高校を出て先輩は遠くへ就職され音信不通になってしまった。
 連絡先も分からぬまま長い年月が経って、その先輩が若くして亡くなられたと人づてに聞いた。申し分けない気持ちがずっと心につかえている。一冊欠けた全集もどうなっただろう。



   「夏の天気は七変化」 
             さくら


    当たらない天気予報を当てにして
  お出掛けに傘のお守り忘れずに
おひさまを信じられずに部屋干しに
  雷雲が睨みをきかす帰り道
    ★お天気に振り回されて夏終わる

 
「 長 月 」    橘

★入院を骨休めという他人事
颯爽の桜子医師がメス入れる
手術後のスパルタ翌日「歩いてね」
こりゃどこの婆さん手術後の私
退院の身体我がものとはならず


 
 (随想2)   「入院手術」   橘

  今年初め頃から骨盤臓器脱という症状が出て、8月終わりに入院手術をしました。病気ではありますが、老化現象でもあり、我慢している人も多いと聞きます。
 麻酔、手術は30年前に帝王切開をしたきりで久しぶりでした。今回は、ロボット支援の腹腔鏡手術で、傷も1センチ程度のものがカ所、痛みも少なく回復の早さに驚きました。
 手術当日から全身麻酔の後遺症、発熱、倦怠感には参りました。日に日によくなり今は元の生活に戻っています。悩んでいた症状もなくなりスッキリ!です。
 今後手術を迷うことがあれば、1日でも若く体力のあるうちにと思い知りました。




「さだまさし」   菜っ葉


コンサート曲のシャワーに包まれて
懐かしいメロディ流れ涙ぐむ
★青春の混沌の日々よみがえる


 「 患いて 」       ぺ天使妹

患いて冷蔵庫の品確かめる
  ストックの乾物缶詰出番です
    半月の期限切れ缶まっいいか
  まず試食大丈夫だと主婦の舌
★期限切れ白状するか迷ってる



 
・・・英人の20句抄・・・「体操クラブ」

   協力は惜しまないと言い切って
    七年前体操クラブ発足し
      指導者三人無料で奉仕する
        参加者は二十人越えまずは良し
              コロナ前和気あいあいと推移し
              タオル持ち体の動き助けてる
              口舌の運動もあって有意義に
          コロナ禍の中で中止が多くなり
         指導者の急な休みでうろたえる
       指導者の役割果たし安堵する
            二年程の中止で参加者半減し
            半減に会の維持に苦悩する
            指導者が転勤休止自然なり
            発足から休止まで我が身でなさん
            七年の歴史を閉じて感無量
  長月は誕生月で意義深し
    それとなく誕生日を伝えてる
      期待値を低く押さえてちょうど良し
        年々が勝負の歳と意識する
          歳月は我が歴史を彩りぬ


   


  「 走 る 」   ぺ天使

走るたび鉛筆踊るペンケース
 ★小走りで追って届けた忘れ物
   手離れた風船追って孫走る



「初秋の夕暮れ」   瑞希

なんとなく秋を感じる夕間暮れ
新米が届いて今日は秋食べよう
★長くなる自分の影で季節知る
つる草が足にまとわる秋の道
虫の音と夜風を友に歩きます



「  秋  」    桃華

水たまり避けたいような道に出る
咳をする伴侶に背中向けて寝る
友が逝くこんな素敵な秋晴れに
重い荷を降ろして先に進む脚
★新しい景色探しに出す一歩



・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 今夏も青春18きっぷであっちこっち出掛けてきました。駅のホームは灼熱地獄でしたが冷房車の中は極楽浄土の涼しさでした。


◎さくら
阪神タイガースがアレ(優勝)しましたね。私が名古屋に住んでいた頃は、ドラゴンズが当たり前のように優勝していて、笹島の交差点辺りでパレードを見た記憶があります。アライバコンビや森野選手もいて強かった!


◎ペ天使兄
 激暑の先が見えたようです。あと少しの我慢でしょうか。無事に乗り超えられたことと存じます。





    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
雷雲が睨みをきかす帰り道(さくら)   桃華
  今夏は本当に危うい天候が多く、上天気が一瞬でゲリラ豪雨になり、あわてふためくことが多い日でした。猛暑に雷雨!!しょっ中スマホで天気調べ。しかし便利になりました。よく当たるものです。洗濯物も外干し、部屋干しと選択できて快適この上なし。しかし、急激な豪雨だけはいただけない夏でした。

まず試食大丈夫だと主婦の舌(ペ天使妹)   桃華
  期限切れのものでも、もったいなさが手伝って、味見して大丈夫と食卓に出したものですが、それも若い頃の話。この歳(高齢者)になって、よく下痢を起こす私は心配で味見ができない。まず夫に食べさせ、それからしか安心して食べられない。主婦の舌も涸れ涸れ!!

この夏は歩数確保を諦める(ペ天使兄)    英人
  本当に暑いこの夏であった。健康のため、1日に何歩歩くと決めておられるのであろう。しかし、この夏は諦めた。何となく心残りではあるが、これは賢明な判断であろう。目標のために倒れては本末転倒である。

この命神様が貸してくれたもの(靖坊)   英人
  命は神様が貸してくれたものなのだ、神様からの借り物なのだ。自分のものではない、こう思うと粗末にできない、大切に扱わねばならない。これは生きて行く上で重要な気づきである。死ぬまで生は全うしなければならない。

貸してから二人の仲が怪しげに(英人)   靖坊
  母親の口癖が「金と女には気をつけろ」だったので、個人間でのお金の貸し借りとは無縁に過ごしてきました。そして女性にも気をつけていたので、こちらもまったく縁がないまま今に至ってしまいました。多少仲が怪しげになってももっと親密な付き合いをすればよかったのかなあ、と少し後悔しています。

虫の音と夜風を友に歩きます(瑞希)    英人
  あれほど暑かった夏も終わりを告げ、秋の気配を感じようになりました。虫の声や夜風に。季節感も少し違ってきましたが、まだ日本の四季は残っているようです。この季節感は日本の宝です。大切にしたいものです。

青春の混沌の日々よみがえる(奈っ葉)   英人
  青春に混沌はつきものです。そうして成長していくのです。いろいろな思い出があります。作者はさだまさしの歌にそんな時代を思い出されました。記憶に残る思い出があってよかった。

退院の身体我がものとはならず(橘)   英人
  退院できたからと言って、すぐに元の体に戻るわけではない。リハビリやいろいろ辛いことが待っている。それを乗り越えてやっと元の体に戻る。作者は元の体に戻られた。でも戻らない人もある。良かった。

貸す時は戻ってくると信じてた(ペ天使)   英人
  貸すのは返るのが当然と信じて貸すのである。ところがそうでない場合もある。裏切られた思いである。そして、2人の中は終わるのである。貸すのは相手のためと思ってするのであるが、ここは十分に注意を要する事柄です。

お天気に振り回されて夏終わる(さくら)    英人
  本当に今年の夏は天気に振り回されました。でも夏は終わったようです。急に涼しくなりました。季候のいい期間は少ないでしょう。この間を十分に楽しみたいたいものです。


投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2023年「課題」
    (1月)白い (2月)瞳 (3月)明るい (4月)心
    (5月)二人 (6月)飾る (7月)抱く (8月)ノート
    (9月)貸す (10月)辛い (11月)泣く 
    (12月)励ます

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
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4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
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