so252
     (せんりゅうつれづれそう)


         
第252号(R4年12月)
吉 祥 草
(きちじょうそう) の 

   
   (科目)キジカクシ科
  (花言葉)吉事、祝福、よろこび、
日本、中国に分布する多年草。 日本では関東地方以西に分布し、山林の林内などに自生している。名前は、古い言い伝えである「めったに花が咲かず、吉事があると咲く」というものに由来しているが、花は毎年咲く。花期は10月~11月。株の中から花茎を伸ばし、小さな花を穂状に咲かせる。 花は淡紫色~淡桃色で、基部が筒状となっており、先が深く6裂して反り返る。

 こんな花の写真を提供してもらったので、今回初めて縦写真を使ってみた。何の違和感もなかろう。自然は自然のままに、こちらが工夫すれば良いのだ。何事も相手を自分の思うようにするのは難しい、こちらが努力すれば良いのである。シルバーカレッジ委員長の辞任も、理由を問い詰めていけば自分の未熟さとわがまま甘えに突き当たってしまう。相手を責めても何の解決にもならない。 (★印は英人推奨句) 



課 題   「 燃える 」

 燃える火を消すも消さぬも君次第   ★ペ天使
落葉燃し焼き芋待つ間の懐かしき    ペ天使兄

燃え尽きたサッカー選手に大喝采    ペ天使妹
今もって燃やし切れない事もある   瑞希
日の丸の燃える背を押す皆の声    さくら
老いてなお燃ゆる思いを今使おう   ★満政
紅葉ではないのだあれは鬼女の息   橘
四年ぶりサッカー熱が燃えあがる    くまちゃん
散る前に夕日に燃える紅葉かな    奈っ葉
まだ燃えるものはあるはず老いの暮れ    靖坊
燃えつきた火種片づけ過去を切る   桃華
今もなお燃える心を持ち続け    英人



「サッカーワールドカップ」  さくら

    ミラクルを起こす舞台はカタールで
  諦めぬ気持ち繋いだラストパス
歓声が微かに聴こえる午前二時
  ★寝不足も心地良すぎる冬の朝
    ニッポンに元気と勇気ありがとう



「帰り道」   くまちゃん

★テスト終え笑い止まらぬ帰り道



「 キッチン 」    ぺ天使


★楽しんで私だけの台所
大皿に残った寿司をつまみ喰う
キッチンで鼻歌交じり皿洗う
バーゲンでキッチンマットを奮発し
キッチンは整然として朝迎え




 (随想1) 「歳々年々(その10)」  英人
                  
 
 毎年最後の随想を私が「歳々年々」として書き始めてもう10年、継続とはこういうものかと、改めて思う。そして今年は川柳連れ連れ草もペ天使さん関係の投稿が多くなり、賑やかになってきた。最近は何事も減少ばかりが目についてくるだけに、嬉しいことである。

 そして今年はどんな年であったろうか、残念ながらあまり良いことが浮かばない。5月には車を乗り始めて初めて事故を起こし、6月には妻がコロナに感染する。更には、10月に妻が入院する。良いことになるはずであったシルバーカレッジも、委員長を受けたが11月に突然自ら辞任してしまう。
 暗い話から始めたが、本気で悲観している訳ではない。先に挙げた事故もコロナも軽く済んだ。幸運と思えば良い。シルバーカレッジの委員長などは余分なことである。77歳にしてこの元気さは誰もが羨ましがるところであろう。5年先どころか、10年、20年先を見据えたいと思っている。

 と言いながらも、私の座右の銘「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」を心に刻んでいるところである。
 ただ妻の病が気になるが、今は淡々と受け入れているようである。弱気にもなっていない。何があってもどこまでも寄り添うのみである。




  「師走の日々」    瑞希

まばたきをしている間に早師走
  ★着物出す母の匂いに会いたくて
    幸せは心の中に溢れてる
 年の瀬は心ばかりが先走る
   木葉掃くいよいよ師走思わせる


「 風 邪 」
 ぺ天使兄


発熱で仕事あきらめ気は楽に
熱に伏す庭の満天星燃えており
★風邪の床冬の陽ゆっくり楽しみぬ
病床で残り少なき日を使う
寄り添ってくれる人あるありがたさ


 

「 師 走 」    橘

熱くなることなく人生後半戦
悩み事尽きねど本日晴天なり
慣れるしかないのだ今日も時雨降る
★向かい風私にできることをする
右往左往しながらやっぱり諦めず


 

 
       (随想2)  「コロナ陽性」  橘

 夫の検査入院は、結局とりあえずパーキンソン病という結論となりました。10日あまりの入院でしたが、退院前日に微熱がでたようで、看護師さんにも伝えたもののそのまま退院しました。咳が出始めたので検査をしたらコロナ陽性のお土産つきでした。県内でも有数の病院で、感染対策にはよほど気を遣っているとの印象を持っていたのでショックでした。やはり人の力ではどうにもできないところまできていると思いを新たにしました。夫は微熱と咳のみですぐ回復、家族にもうつらず、病棟にもすぐ連絡を入れましたが、広まらずにすんだようでほっとしました。




サッカーワールドカップ」
奈っ葉


ありがとう早朝深夜心燃え
三苫蒼浅野堂安ありがとう
★ブラボーと叫ぶ陰には努力あり
もう一度言わせたかったブラボーと



  「 長風呂 」    靖坊

 何もかも忘れ長風呂寒い夜
 汗をかくほどにビールはうまくなる
 浸かりすぎのぼせた頭春爛漫
 熱湯の日々も今ではぬるま湯に
★ぬるま湯の余生とあれば楽しもう


 
・・・英人の20句抄・・・「ふり返る」

        良い年を願って始まった1年前
       振り返りわが家のニュース拾い出す
 早々の自動車事故に気が沈む
  次々にわが家族もウイルス禍
   軽く済み後遺症なく救われる
    期待したシルバーカレッジの難しさ
     委員長辞任して付く汚点
       十月は疲れていたと言い訳に
         同い年の死亡通知も多かった
          一番は妻の病の進行で
            入院から少しずつ変わる生活
         嘆いてもことの次第は変わらない
         宿命と受け入れ次の対策し
         悲観的捉え方は僕に似合わない
             体年齢六十歳の我が身なり
           新年から体年齢で考えよう
         年末に区切り付け次の準備する
        来年は新たな挑戦何にする
       考え方一つで明るくなる未来
      願いは願いとして日は暮れていく




   「 老 い 」    満 政 

    生きるとは苦しみ悩み笑う事
  今朝もまたぽっくり願い病院へ
★老いてなお自身に鞭を打ち続け
  食べられず我が身の細さなお悲し
    暮れ寒し如何に過ごすか老一人


「わが師走」   桃華

風吹いて最初の一歩出てこない
大掃除しないと決めた年の暮れ
歩き方母に似ている影法師
雪が降る鳥来てついばむ残り柿
★寒椿雪の重みに耐えている




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎橘
 あんなに暑かったのに、朝晩寒さを感じます。お変わりございませんか。今シーズンはインフルエンザも心配されます。ご用心下さいませ。

◎靖坊
 気がつけば12月。今年もあっという間の一年でした。来年も良い一年にしたいですね。


◎さくら
 サッカーWカップも残念ながら日本は敗退してしまいましたが、その後も続いている試合がとても熱いです。久しぶりに息子と盛り上がる共通の話題があり嬉しいです。


◎ペ天使兄
 また、師走がやってきました。今日からは寒気も到来し、身の引き締まる思いです。





    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
悩み事尽きねど本日晴天なり(橘)    桃華
  
生きているうちは悩みも、辛いこと、悲しいこと、大きいか小さいかの違いはあれど、どの人も一つばかりではなかろう。私も十分に持っているが、考え込んでも仕方がないので、空元気も出してすり抜けている。青空を見るので好きで、天気がよい日は気分がよくついつい外に出たくなる。時に切りかえて生活するのもいいかも!

テスト終え笑い止まらぬ帰り道(くまちゃん)    桃華
  きっとうまくいったのでしょうね。山が当たってヨッシャー!と言う姿が目に浮かびます。テストが上出来だと、ついつい顔に表れ、ニヤニヤして帰ったことでしょう。その心情、私も昔ありました。

燃える火を消すも消さぬも君次第(ペ天使)   英人
  昔を思い出してでしょうか?若い頃は相手のチョットした言葉、動きで一喜一憂します。燃えたり、しょぼんとしたり、それも良い思い出でしょうが・・・今なら更に素晴らしい。

今もって燃やし切れない事もある(瑞希)   英人
  この句はもっと怪しい。今もって何が燃やしきれないのでしょう。思い出の品でしょうか・・・事とあります。行為でしょうか?心でしょうか?瑞希さんは若かったですね・・・まだ恋もありでしょうね。

老いてなお燃ゆる思いを今使おう(満政)   英人
  この句も怪しい。なお燃える思いとは、何でしょう。それを老いた今使おうというのである。???夢でしょうか?青春の燃えた志でしょうか?自ら老いるという必要はどこにもないでしょう。黙っていれば、若く見てもらえるかも知れません。

まだ燃えるものはあるはず老いの暮れ(靖坊)   英人
  捜してみましょう、まだきっとあるはずです、燃える気持ちで臨めるものが。それを見つければ老いも老いでなくなるでしょう。私は今年から、体年齢の60歳を臨んでみようと思っています。

良い年を願って始まった1年前(英人)   靖坊
  「本年も良い一年になりますように」は年賀状定番のあいさつ文ですね。さりとて「良い一年」にすることはそう簡単ではありません。予期せぬ災難や困難は必ず降りかかってきますからね。それはもう仕方がないことと諦めて、ひとつでも多くの楽しみを見つけていきたいと思います。




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