so249
     (せんりゅうつれづれそう)


         
第249号(R4年9月)
里 芋 
(さといも) の 

      (科目)サトイモ科   (花言葉)繁栄、愛のきらめき、無垢の喜び
 熱帯アジア原産で、日本へは古く渡来し、各地で栽培されている。高さ約1m。地下に卵形または楕円形で節の多い球茎がある。葉は長さ30~50cm。雌雄同株。球茎を食用とし、また、葉柄も食べられる。品種が多く、秋から冬にかけての重要な蔬菜。

 台風は去り、暑さも和らぎ、過ごしやすい秋に入ってきた。いろいろ課題を抱えていても、時間と共に状況は変わっていく。いろいろ悪い方に考えがちな事も、過ぎてみれば杞憂のことが多い。「やまない雨はない 明けない夜はない」次に向け奮い立とう。(9/24)     (★印は英人の推奨句)



課 題   「 作 る 」

処方箋作った医師の意図を汲む   ★奈っ葉
泣き顔も笑顔も作って見せてきた   ★橘
宿題のナス作りにはまる夏    くまちゃん
その先を夢みて種蒔く冬野菜    瑞希
これからの自分を作るのは自分    靖坊
手作りの洋服着せた子がパパに   ペ天使
句作りに四苦八苦する締切日    ペ天使兄
起き抜けの鏡に作る笑い顔   ペ天使妹
太陽を浴びて作ろう夏日記    さくら
作るけど菜園野菜は高くつく   満政
古くても手作り作品捨てられず   桃華

作っては壊しそれでも残るもの   英人




  「  月  」   ぺ天使兄

★名月に折り畳み椅子ベランダへ
  名月や勿体なくて散策に
    満月やあと三回でうさぎ年
  このところ月見だんごに縁のなし
剝ぎ取って舌に乗せたや明けの月




「皆に愛されたクイーン」 
            さくら


突然の悲しい知らせ世界駆け
激動の歴史見届け幕下ろす
英国に捧げ歩んだ七十年
★国民に勇気与えたあの笑顔
花束に無限の愛が込められて


 (随想1) 「愛されたクィーン」  さくら
                  
 

 英国のエリザベス女王が96歳の生涯を閉じられました。英国で暮らした私には感無量のものがあります。ご冥福をお祈りいたします。
 ロンドンでは弔問の為に、沢山の人々が列をなし、国葬が行われる日まで女王にお別れが出来るそうです。
 私が驚いたのは、空港から宮殿に女王の棺をお送りする際、沿道から市民に良く見えるようにほぼガラス張りの車でお送りしていた事です。英国民にはとても悲しい出来事ですが、多くの人が、女王に最後のお別れが出来る機会があり、改めて英国の寛大さを感じました。
 これからも英国に繁栄が続く事を心から願っています。




「 居 候 」   ペ天使

  ★普段より早起きをする居候
  三食の料理引き受け居候
  居候気遣いながら昼寝する
  居候一番風呂を勧められ
  夕食の片付けもある居候



  「文化祭」    くまちゃん

    ★文化祭クラスの力の結晶だ



 「 長 月 」    橘

★キライでも続けていれば見えること
変わりなく持つのは愚かという自覚
受け入れるだけがこんなに難しい
病得てまた新しい縁を得る
逃げ道を確認してから踏み出そう



     (随想2)  「まとめ役」  橘

 シルバーカレッジのまとめ役、ご苦労お察しいたします。子どもの園や学校のPTAを思い出しました。
 うまく回っている時はよいのですが、行き詰まると涙ぐむ人が出たり、帰宅してからの夜電話が飛び交ったり。板挟みでぺこぺこしながら電話をしている私を見て高校生になった子どもに「中間管理職みたいだねえ」なんてわかったような口をきかれたこともありました。
 今はラインのようなネット上でのやり取りになるので、微妙なニュアンスが伝わらず、誤解も起きがちで、昔にはなかった困難もありそうです。うまくまとまることをお祈りしています。


 



「 初 秋 」     瑞希

萩咲いて仲秋の秋ここだけは
★目を閉じて秋の涼風すくいとる
白鷺も季節を知って鮎を追う
うまいこと歳を重ねて生きて行く
乗り鉄の旅歳も忘れるワクワク感


 「 手料理 」    奈っ葉

★いびつでも手作り野菜味はよし
   汗だくで作った手料理直ぐ空に



「お月見スイーツ」  靖坊

趣向変え今年の月見は洋菓子で
ケーキプリンそれでも日本酒欠かせない
カステラのウサギ相手に飲んでいる
満月を満喫できてご満悦
★満月は笑顔ばかりを思い出す



 

 
・・・英人の20句抄・・・「九月は苦月」

 退院の妻を迎えるありがたさ
  妻留守で二人三脚身にしみる
   妻には次の治療が待っている
            案山子のある家をいまだ維持をする
            衣替え知恵を絞ってもワンパターン
            興味ある家で続ける意味を持つ
           聞いている間だけ身につく講義
          帰宅して妻に話してもう忘れ
         委員長受けたばかりの気の重さ
               今月もサロンと体操開催し
               参加者の減少が気にかかるけど
               続けることが大切と割り切ろう
   慣れてきた神社総代で気は軽く
     分担を割り振って皆で助け合う
       助け合う良さを体験神の前
          九月は苦月と気づき気は楽に
          予定表埋めるほどに苦も楽も
          持て余す時間ないこと良しとする
              今更にジタバタは止め時を待つ
             奮い立つきっかけ見つけ秋へ行く



 「 日暮し 」     満政

コツコツと貯めたお金でこの老後
買ってきて並べただけで豪華飯
センスなき川柳詠んで時すごす
DIYやっと出来たよいびつ椅子
★菓子作りひとり寂しく味見する


「白内障手術」   桃華


★手術という文字はいつでも怖すぎる
ボーッとしたまま終了告げられる
目薬の数の多さにとまどいぬ
目の前が明るくなってふらつく足
見えすぎて困る私の顔のシミ


 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 今年の中秋の名月は雲が多いながらもしっかり拝むことができました。やはり月見酒は格別ですね。(9/11受け)

◎さくら
 少しずつ秋を感じる陽気になってきましたね。お変わりありませんか?


◎ペ天使兄
 昼間の暑さはまだ夏ですが、朝晩は秋になりました。庭に彼岸花が咲いております。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
これからの自分を作るのは自分(靖坊)   英人
  若い時でも自分を作っていくのは自分であったであろうが、人の影響を受けることも多かった。ところが老いてくるともう影響を与えられることは少なく、自分自身にかかっている。悠々自適もあろうが、これからがマスマス重要でもある。

名月に折り畳み椅子ベランダへ(ペ天使兄)    英人
  
名月を愛で、ベランダでゆっくり過ごす。今日の煩わしさも忘れ、妻とビールでも飲みかわす。こういうのが悠々自適、余裕の証しである。老いてこういう日々がもっと多くなってもいいはずであるが、我が夫婦はすっかり忘れている。

国民に勇気与えたあの笑顔(さくら)   英人
  突然であった。そして国葬である。国民にいかに親しまれてきたか、報道からその大きさを知る。ほとんど同じ時期に行われた日本の国葬。あまりの差に、恥ずかしささえ覚える。

・センスなき川柳詠んで時すごす(満政)   英人
  満政さんの投句も多くなりました。参加していただいてありがとうございます。作句も自分の為、人のため、センスなど関係ありません。下手も上手もありません。まずは書けることを喜び、楽しんでください。

キライでも続けていれば見えること(橘)    英人
  キライなことを続けることは難しい。それだけに続けていれば見えることは多い。キライから逃げたら、逃げることばかりである。続けることによって新たな縁も生まれる。発展もある。この川柳だってそうやってきた人は多いと思う。

起き抜けの鏡に作る笑い顔(ペ天使妹)   桃華
  “笑う門には福来たる”で、笑顔はみんなをホッとさせてくれますね。まずは自分が笑顔になってみんなを元気づけようと、鏡の中の自分に言い聞かせ、笑顔を作ってみる。まずは自分自身を勇気づけるためにも、朝起きたら笑顔を作ってみましょう。ペ天使妹さんはその実践者ですね。

いびつでも手作り野菜味はよし(奈っ葉)   桃華
  わが家の野菜も素人が作るからどれもいびつ。でも無農薬だから安心して食べてと知人に配っている。“取り立てだからおいしいわ”と褒めていただき、私もほくほく。喜んで貰えるのが一番嬉しい。

九月は苦月と気づき気は楽に(英人)    靖坊
  これは面白い語呂合わせですね。確かに九月=苦月かもしれません。子供のころは楽しい夏休みの後に待ち構えている九月は大嫌いでしたし自然災害も多いです。九月一日は防災の日、そして平成十二年の東海豪雨も九月でした。あの時は職場が浸水し腰まで水に浸かって出勤した記憶があります。でも苦あれば楽ありとも言いますからね。苦月の中にも楽しさを見つけて過ごしていきたいものです。

投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2022年「課題」
    (1月)吹く (2月)飛ぶ (3月)命 (4月)いつも
    (5月)月 (6月)知る (7月)手 (8月)破れる
    (9月)作る (10月)笑顔 (11月)明日 
    (12月)燃える

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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