so238
     (せんりゅうつれづれそう)


            
 第238号(R3年10月)
白 粉 花
(おしろいばな) の

        (科目)オシロイバナ科   (花言葉)臆病、内気、恋を買う、
 高さ1mほどになる多年草。葉腋から枝が出て、横に広がる。花は枝先にあつまって、葉も交えて集散状につく。花は筒部が長さ5cmほどで、先は大きく開き径3cmほどとなる。花の色は紫紅、橙、黄、白など多彩。花は夕方から開き、翌朝しぼむ。胚乳は白く粉状になることからこの名がある。

 新型コロナウイルスの新規感染者は急激に減ってきた。第6波を憂う声もあるが、活動は急激に広まってきた。なかなか思うように行かないのが人間社会である。くれぐれも慎重に進めたいものだ。 (★印は英人の推奨句)



課 題   「 ひそか 」

悔しくてひそかにつぶやいた言葉    靖坊
コロナ禍のひそかな夢は里帰り    さくら
冷蔵庫ひそかな楽しみ棒アイス    くまちゃん
参観日ひそかに母へ手を振った   ★ペ天使
マスクしてひそかに口が弛んでる   ペ天使兄
旧邸に十月桜ひそと咲き   ペ天使妹
絶対に気づかれないという自信     橘
満月にひそかに告げて軽くなる    ★瑞希
さようならひそかに涙拭う時    桃華
柿熟すひそかに憂う落ちる時   英人




    「  虫  」   ペ天使

 ★松の木にしがみついてる蝉いとし
    両手打ちサヨナラをした夜中の蚊
       蜂の群れ逃げれば追って刺すつもり
  ひとさじの砂糖目指して蟻が来る
     本当に虫も殺さぬ美人なり



「スマホ変えました」  さくら

重い腰あげて夫婦で新機種に
カラフルなスマホ手にして胸弾み
手続きが沢山あって日が暮れる
大切なデータ引き継ぎ緊張し
★生活がスマホの中に全てある



 (随想)  「 己 書 」  英人
                  
 
 今年に入って「己書(おのれしょ)」という作品展を見る機会があった。そして、7月の公民館学習講座の申し込み書に「己書」の講義が出ていた。早速に申し込み、10月9日に2時間ばかりの体験をした。「己書」とは「自分の世界観を自由に表現する、自分だけの書」とある。
 川柳連れ連れ草の巻頭句はパソコンソフトを使って書いてきたが、自筆のものにしてみたい気が以前からあった。この号の巻頭句はその己書第1号のつもりである。書心、絵心もない私であるが、上手下手もない、ルールもないというので当分挑戦してみたい。全くあっという間の展開であるが、始める時と言うのはこんなものであろう。

 (今月の随想は野のはなさんにお願いしていたが、他の方への依頼を失念していた。今頃どうしてみえるだろう)



「 外 飲 み 」    靖坊

店内は酒解禁の賑やかさ
★おなじみの風景なのに胸躍る
うまい飯あればビールもうまくなる
飲みすぎた食後のマスク置き忘れ
しばらくは今の自由を楽しもう



  「テスト前」    くまちゃん

    ★後悔と不安がおそうテスト前


  


「 神 無 月 」    橘

ごまかせるはずの嫌悪を持てあます
好きにすりゃいいさ私も好きにする
相談と言いつつ慰め期待して
★「まあいいか」自分を許す練習を
夫とは天気の話など少し



 
・・・英人の20句抄・・・「 補 聴 器 」

     聴力の衰え感じて50代へ
      完了の音聞こえぬ体温計
       講演会話半分価値半分
        妻の見るドラマの台詞聞き取れぬ
          聴力の違う夫婦のすれ違い
      あれやこれ器具を試して無駄使い
      補聴器はメガネと同じと言われても
      補聴器に何か覚える恥ずかしさ
 広告見突然に行く器具屋さん
   来る客を逃がさないのが商売人
      話聞き試してもう逃げられぬ
        役立てば高価とならぬ補助器具
          外に着け出るには残る抵抗感
         誰も気にとめぬと妻が背中押す
       気づいてか気づかずか何も言わぬ人
      触れられぬことに覚えるさみしさも
        助け借り不自由減れば喜ぶべし
        やせ我慢もう止めたがいい高齢者
        幾十年不便隠して悔いとなり
        雑音は聞こえぬ方がいいことも



 

「秋の日々」    瑞希

散歩して秋の七草さがします
★久方に会う友老いて我重ね
自粛解け旅の計画二つ三つ
必要としてくれるから頑張れる
毎日が口癖となるああしんど



「冬が来る前に」   桃華

風も陽も冬に向かって急発進
突然に命脅かす風が吹く
再発を笑って受ける深い秋
コスモスが揺れに揺らいで茎倒れ
★冬が来る前に晴れ着を整える



 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 陽射しは強くても吹く風に秋を感じるようになってきましたね。ふらっと遠出をしたい気分です。(10/10受け)

◎橘
 緊急事態宣言が明け、皆さん精力的に動き出しているようですね。岐阜の87歳の義母も、早速1日に姉妹で京都に出かけたようでビックリです。シニア層の方が、活力がありますね。


◎さくら
 コロナ禍で人と会わない生活にも慣れましたが、宣言明けもあり、久しぶりに友人から連絡をもらいました。忘れられてなかった事に嬉しい気持ちになりました。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
店内は酒解禁の賑やかさ(靖坊)    桃華
 
コロナ感染者も減り始め、制限も少しずつ緩和され、余裕が持てるようになった。日常が戻りつつあるのは本当に嬉しいことである。酒が解禁となり、友や知人との雑談は癒やしとなるだろう。多くの笑顔があふれ、活気づく日々が続くことを願っている。

参観日ひそかに母へ手を振った(ペ天使)   桃華
 
参観日に親が来てくれるのは本当に嬉しいことですね。今の世代の人たちは当たり前のように出かけて行きますが、私たちの親世代は来る人が少なく、私の親も来たことがありません。参観日に親が来てくれる友を羨ましく思ったものです。ペ天使さんもお母さんとの嬉しい思い出があったんですね。いいことです。

コスモスが揺れに揺らいで茎倒れ(桃華)    靖坊
 風に煽られるのではなく人に煽られて自滅することがよくありました。特に酒の席。「まだイケル」「もう一杯」などとおだてられて調子に乗り、その結果飲み過ぎて悲惨な目に遭うわけです。揺すぶられても倒れたりしない強く太い心の茎を持ちたいものです。

生活がスマホの中に全てある(さくら)    英人
 全くこんな感じになってきました。更に進んでいくでしょう。便利ですが、事故はどうでしょう。なくした時にはどんなことになるでしょう。先日私は、ヒヤッとすることを味わいました。本当にまとめることはいいことでしょうか。

「まあいいか」自分を許す練習を(橘)   英人
 歳のせいにしたくはありませんが、この歳になると失敗ばかりです。以前はこんな失敗なかったのに、と思ってしまいます。しかし、ここで自分や妻を責めてはいけません。自信をなくしてますますひどくなります。許す、許すです。笑う、笑うです。

満月にひそかに告げて軽くなる(瑞希)   英人
 自分の中だけに閉じ込めず、誰かに告げると気分は軽くなるものです。人に話すと問題を起こす場合もあります。満月なら大丈夫です。満月はただでさえ自分を救ってくれます。平生でももっと夜空を見上げるようにしたいものです。

マスクしてひそかに口が弛んでる(ペ天使兄)   英人
 マスク生活はいろいろな不都合を起こしました。口もゆるむし、無精ひげもそのままです。笑顔も少なくなるし、感情も伝わりません。ここはもっと口元を意識する必要があるでしょう。早く大口を開けて笑いたいものです。


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2)2021年「課題」
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     (5月)声 (6月)聞く (7月)さみしい 
     (8月)ぬれる (9月)胸 (10月)ひそか 
     (11月)歌う (12月)歩く

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