so237
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第237号(R3年9月)
薩 摩 芋 
(さつまいも) の 

         (科目)ヒルガオ科     (花言葉)乙女の純情、幸運、
 中央アメリカ原産で、江戸時代に薩摩地方(鹿児島県)から全国に伝わったため、「さつまいも」と呼ばれるようになった。東日本では徳川吉宗の命を受けて儒学者の青木昆陽が救荒作物として普及させた。茎は赤紫色を帯び、卵心形の葉を互生。根の一部が肥大した塊根がサツマイモの芋の部分。食用、澱粉、ブドウ糖、アルコール類等の原料にもされる。

 コロナ禍が収まらぬ中、コロナ後を空想したいが、なかなか思い描けない。いつかはない、何事もできるときにやってやっておくべきである。そう思って今までを振り返ると、結構幸運に過ごしてきたと思う。さあ、もう少しだ。
                            (★印は英人の推奨句)




課 題   「 胸 」


先んじたワクチン誰にも話せずに    橘
胸踊る日もあるんだよばあばにも    瑞希
胸騒ぎ騒ぐだけなら良いけれど    さくら
返される答案なぜか胸騒ぎ   くまちゃん
その言葉胸ポケットに入れたまま    ★靖坊
ご時世か胸の名札をかくす子も   ペ天使
胸のうち吐いてしまって痛む胸    ★ペ天使兄
先頭で胸張る赤帽運動会    ペ天使妹

胸の中さらけ出してる墓の前    桃華
胸をつく話が多いコロナ下で    英人




   「ワクチン接種」   靖坊

25年ぶりの注射に身がすくむ
  えっこれで終わりなのかと拍子抜け
     副反応打たれた肩が痛むだけ
  ワクチンを打って兜の緒を締める
     ★元通りになる日は来ると信じてる



「 金 木 犀 」    ペ天使妹

★存在をアピールしている金木犀
「香りますね」通りすがりにご挨拶
耐え抜いたコロナの酷暑秋薫る



 (随想1)  「 彼 岸 花 」  ペ天使妹
                  
 
 庭木の陰にチラッと赤い色が見えた。近寄ると彼岸花だった。先日の草取りでは全く気づかなかったが、木の陰から太陽を求めて背伸びをしたのだろう。80cm以上にもなっている。
 花の重さに耐えきれず垂れ曲がっている。「よく咲いたね」と声を掛けて支柱を立てた。ここにも懸命に生きているものがいる。




「 長 月 」     橘

三月後の閉店予告風に揺れ
晴れならば会いたいと思う程度には
長雨が果てるコロナもまたいつか
★二番目の猫とは仲良くなれました
カルピスの頃の願いは果たせずに


「夏の甲子園」   さくら

マスク下の日焼けの顔が凛々しくて
出来過ぎた試合運びに大興奮
★熱闘がコロナ禍までも吹き飛ばす
解説よ少しこちらの味方して
土砂降りの雨が遮る名勝負


 

 
(随想2)  「敬老の日」  さくら

  先週末、私が「敬老の日のプレゼントを申し込みしなきゃ!15日になってしまう!!」と焦っていたら、主人が「敬老の日はとっくの昔から15日じゃあないよ!」と笑っていました。そう言えばそうだったと思い調べてみると、今年は20日で、915日から9月の第3月曜日に変わったのはなんと!2003年からでした。
 18年も前という事に驚きました。小さい頃の常識や記憶は、ある瞬間にフッと思い出されるものなんですね。息子の国語の教科書にも、自分の知ってる物語が載っていて、当時の事を鮮明に思い出したりもします。もう一度勉強し直したいような、したくないような気分です。




    「初秋の陶芸」   瑞希

    ★土を練る心の中を包み込み
   真剣にろくろを回す手に力
 宝ですどの作品も私です
   手作りの猪口でいただく蕎麦美味し
     大皿を焼いて夢見る載せる物




「 新学期 」   くまちゃん

★早起きが辛い今日から新学期


 
・・・英人の20句抄・・・「 家 系 図 」

     家系図を見たいと孫のライン来る
      家系図を気にしていた我がある
       いい機会くれたと早速取りかかり
 家系図の残る旧家と思えない
 頼るのは相続の時の戸籍簿
 久しぶり綴じた戸籍簿出してみる
    改めてしっかり戸籍簿読んでいく
     知らなかった事実を見つけ胸騒ぐ
      驚愕の事実に悔いは増すばかり
       生前に聞いておくべきこと多し
        親子とて自分の生い立ち語らぬもの
          今頃に悔やんでも悔いは収まらぬ
             この悔いを子らにさせたくないけれど
             子供らに昔話せば煙たがり
        読めるだけ読み取って書く家系図
       書きながら記憶が戻り懐かしむ
      曾曾父母まで書けホッとする我があり
          聞いてくる孫の意図はどこにある
          コロナ下で孫と話せる日はいつに
          気づいたら秋風吹いていい日和



 

「 買 物 」    ペ天使

★夫が言う買ったら一枚捨てなさい
顔なじみ洋服売り場の女店員
食費には主食代より間食費
涼しいがアイスキャンディー忘れない
バーゲンのチラシ忘れて無駄足に



「 あ る 日 」   桃華

コロナコロナと踊らされてる風鈴も
腰痛をカバーしてでも歩く夜
知った人?カーテン越しの診療台
ナス炒め私の好きな味になり
★夕焼けやあなたの顔も映えている


 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎靖坊
 ワクチン接種、ようやく受けられました。採血は毎年していますが注射は久しぶりだったので、かなり緊張しました。


◎橘
 9月日は英人さんのお誕生日だったのですね。私も11日が誕生日でした。9月11日は20年前にアメリカの同時多発テロが起こった日になってしまい、報道を見るたびにちょっと複雑な気持ちになります。

◎ペ天使妹
 急に涼しくなりました。コロナ感染者数がこのまま減少することを願います。引き続きお身体ご自愛ください。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
えっこれで終わりなのかと拍子抜け(靖坊)    ペ天使妹
     予約の日時、会場選びに手間取り、当日は病院で列に並び、問診の答えを発
    するや否や「チクッ!」「ハイ終わりました。あちらの椅子で休憩してお帰り下さい」
    予約に時間がかかった割には看護師さんの注射が上手だったのでしょう。ベル
    トコンベヤーに乗った様な一連でした。靖坊さんの句に同感です。

 
宝ですどの作品も私です(瑞希)    ペ天使妹
     手作りの物には特別な思いがあります。特にご自分の作品は愛おしさも格別で
    しょう。出来上がった物を前から横から眺め、なかなかの出来映えと満足し、達
    成感のあるしあわせを感じるひと時ではないでしょうか。

 
耐え抜いたコロナの酷暑秋薫る(ペ天使妹)    靖坊
     
八月から九月にかけての感染拡大には本当に驚かされました。昨年同様盆
    踊りや花火大会は中止となり、今年も寂しい夏になってしまいました。重点措置
    等はようやく今月末で解除されるようなので、少しずつ観光やイベントを楽しんで
    いければなあと思います。

 
三月後の閉店予告風に揺れ(橘)   桃華
     コロナ禍のため、飲食店の経営は並大抵ではないだろう。何回も緊急事態宣
    言が出る度に、飲食店は締め付けられ、やるせない気持ちは想像を絶する。
    そのため従業員の失業が増え、みんなみんな大変な生活が強いられている。
    閉店予告の紙がゆらゆら揺れている、何と虚しいことだろう。

 返される答案なぜか胸騒ぎ(くまちゃん)   桃華
     経験あるなあ! 完全に出した答案用紙だったが、もしかしたらあれ勘違いだっ
    たかしらと、不安になることも・・・。どの試験も不安はつきもの、精一杯やれば
    結果はついてくるもの、頑張れ!!

 
熱闘がコロナ禍までも吹き飛ばす(さくら)   英人
     コロナ禍の中、オリンピックから高校野球の甲子園、大相撲といろいろなスポ
    ーツが続いてきました。まもなくプロ野球も終わります。何だかんだと言っても
    スポーツには心躍るものがあります。ウイルスの新規感染者が急激に減ってき
    このまま正常に戻ることを祈りたいものです。

 
バーゲンのチラシ忘れて無駄足に(ペ天使)    英人
     
女性の買い物に対する根性には驚きます。いかにお値打ちなものを買うか、
    バーゲンのチラシを根気よく検討して、買い物に出かける。そのチラシを忘れては
    もう買う気になれない。お値打ち品を見つける、これが楽しみ、生きがいでしょう
    か。いくつになってもすることがある、これが長生きの元でしょう。

 
元通りになる日は来ると信じてる(靖坊)    英人
     元通りとはコロナ禍前の社会でしょう。ここのところ急激に新規感染者が減って
    います。このまま戻るでしょうか。このままとはいかないかもしれないが、コロナを
    気にしない社会は必ず来るでしょう。「意志ある
ところに道は開ける」「信じるもの
    救われる」。

 胸のうち吐いてしまって痛む胸(ペ天使兄)   英人
     思っていることをすべて吐けば気は楽になる、ところがそうは行かない。返って
    胸が痛む、これは度々あります。生きて行くのは自分一人ではできない、周りの
    人があってのことです。そのことをいつも頭に入れていないといけない、と言うこ
    とでしょうか。

 
家系図の残る旧家と思えない(英人)    靖坊
     ご先祖様にそれほど興味はないですね。わかっているのは母方の祖父母まで
    で父方の祖父母は名前すら知りません。長男にもかかわらずこの年になっても
    独身なので自分の子孫が残ることもないでしょうし、残念ながらわが家の家系は
    私で断絶です。


       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2021年「課題」
     (1月)星 (2月)雨 (3月)優しい (4月)いつも
     (5月)声 (6月)聞く (7月)さみしい (8月)ぬれる
     (9月)胸 (10月)ひそか (11月)歌う (12月)歩く

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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