so233
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第233号(R3年5月)
花 筏 
(はないかだ) の 

        (科目)ミズキ(ハナイカダ)科     (花言葉)気高い人、移り気、嫁の涙、
 日本全国の山野に分布する雌雄異株の落葉性低木。葉は長さ10cmほどで卵形、フチにぎざぎざがある。春に葉の真ん中を縦に走る葉脈(主脈)上に1~3輪の花を咲かせる。花色は淡い緑色で径4~5mmと地味で小さい。花が葉を筏に見立ててこの名がある。果実は1枚の葉に1コがなり、夏に黒紫色に熟し、野鳥がよくついばむ。

 老人会の回覧で児童見守りの協力者を募ったら、6名の方が手を挙げてくれた。ゼロで元々の気持ちであったが、何でもやってみるものである。何かと気がふさぐコロナ禍の中、小さなことながら嬉しいことであった。
                            (★印は英人の推奨句)



課 題   「 声 」

呼ばれてはいないが混じっているワタシ  橘
大声で叫びたくなる初夏の空    靖坊
楽しげな学童の声登校時    ペ天使
声なしで剣道稽古する時世   ペ天使兄
かくれんぼシーと幼の声がする   ★ペ天使妹
余所いきの声が飛び出す保護者会    さくら
マスクして心で送る声援を    くまちゃん
多からず少なからずの声かける    ★瑞希
声のトーン落とし出した隣の人   桃華
声をかけ声をかけられ行く余生   英人

 



  「わが家の中ニ男子」 
            さくら


詰襟を留める手付きが磨かれて
  鏡見て寝癖気になるお年頃
    いまどきの若者ことば聞き慣れず
 ★母の背と並ぶ中二の五月晴れ
   成長が嬉しズボンの丈直し


「  五 月 」   ペ天使妹

五月晴れ空泳ぐ鯉太り気味
★目によろし青葉若葉の散歩道
気温差とコロナが恐いこの五月



 (随想1) 「何でもない話」 ペ天使兄
 
 一日に、楽しいこと、嬉しいこと、良かったことを
極些細なことでも毎日3つ挙げるといいと聞きました。
そこで、ひとつ。

先日、ウォーキング中の私の脇を2台の車が通り過ぎた。
先の車は白い軽自動車、ナンバーが「8 19」
後の車は黒い普通車、ナンバーは「11-19」

「俳句」という車を追って、
「いい一句」という車が走り去った。

ただ、それだけの話です。



「空想旅行」    靖坊

目を閉じて旅する自分を夢想する
★思い出が旅の気分を連れてくる
あの風景今もあの日のままだろうか
さあそろそろ日常の旅に戻ろうか
旅心忘れず日々を過ごしたい



「 五 月 」    橘

「全力で取り組む」それですみますか
知らぬ間に後進国になっていた
いらないと言われて母は立ち尽くす
★私でも生きてこられた子らもまた
目の前のことをコツコツ淡々と


 
(随想2)   「 進 路 」   橘

  神社の役員、シルバーカレッジの委員長、ダブルで大変ですね。天の思し召しでしょうか。
 「神社総代」の文章、読ませていただきました。私は役員ではなく一般総代でしたが、2年務めたこともあり、懐かしく読みました。町内の班長より何倍も大変でしたが、今思えば勉強にもなり、クラブ活動のようで、おもしろかったです。よい方たちに恵まれ、もめ事もなかったのがありがたかったと思っています。
 今はコロナのことで例年より配慮がいることが多いと思いますが、無事に過ごされることをお祈りしています。




 「 わ が 庭 」    ペ天使

    若葉萌え庭は緑一色で
  松の木も我がもの顔で枝のばし
庭の草刈る人もなし延び放題
  踏まぬよう淡桃色の小花たち
    ★「ここですよ」黄色い小花が揺れている


「 長 い 」  くまちゃん

★学校が途方に長い休み明け


 
・・・英人の20句抄・・・「生かさせれている」

      春爛漫連れてきたのは第四波
     ウイルスは元気で人は巣ごもりへ
    ちぐはぐの人間笑うコロナ菌
   再びの緊急事態に人静か
         次々来る中止通知に言葉なし
          またまた真っ白になる予定表
            真っ白な部分補う畑仕事
              少ない予定が雨に流される
      巣ごもりに意欲減少が怖いのです
      本当は開いた方が良いことも
            ワクチンの接種予約に群れる人
           無理をせず成り行き任せが我の道
          我の道急に転回することも
         無駄でないこともある妻の無駄話
        ワクチンの予約が取れて安堵感
          生かされている命と知り生き抜こう
          肝心なことは生かされている部分
          己では小さな部分を生きている
     コロナ禍であせることは止めにする
       朝は来るそれまで静かに朝を待つ



  「ゴールデンウィークの一日」 
                瑞希


五月晴れ日陰探して歩く道
  ★老いも良い楽しみ多く化粧する
     嫁と孫選んでくれた靴を履く
   新緑と野花を友に弾む足
      孫の声生き返るよな家の中



「梅雨入り」    桃華

オッス!とやってくる孫と梅雨の入り
★梅雨空や始末をすべきもの多し
あちこちに仲間を募りカエル鳴く
梅雨空に会う人いない散歩道
百歳のニュースに負けじと奮起する


 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 今年のGWもほとんど外出せず過ごしました。気兼ねなく旅行できるのはもう少し先のようですね。


◎瑞希
 夫が召されて早くも十年の祥月命日を目の前に、県内にいる長男家族五人が帰って来ました。みんなでお墓参りをしました。おじいちゃんを忍んでいろいろな話をしました。末っ子の孫は夫亡き後に生まれました。僕だけおじいちゃんを知らないのは悲しいと優しい言葉に、お墓の中で夫も孫の成長を喜んでくれているだろうと思います。幸せな連休でした。

◎ペ天使妹
 近くの小さな公園の池のまわりに黄水仙が咲いて、薄紅の春紫苑もありとても綺麗です。木々の緑、ヤマボウシの白い花も咲いて、今が一番好きな季節です。愛知県もコロナが勢いを増しているようです。ご自愛ください。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・
(随想1)「何でもない話」(ペ天使兄)   桃華
    通り過ぎた車のナンバープレートから意味をつなげるなんて、機知のとんだいい
   話です。特に「俳句」と「いいー句」に結び付けるなんて、さすが川柳作家。目の付け
   所が違いますね。

 
孫の声生き返るよな家の中(瑞希)    桃華
    
コロナ禍で子供や孫にも近づけない生活が続いている。GWに家族が来てくれて
   良かったですね。子供の声は年寄りに元気を与えてくれます。私の近所に若夫婦が
   引っ越してきて、常に幼児の声が響いている。泣く声、わめく声も心地よいなんて、
   今まで味わったことのない感情!! 子供っていいな! 孫が小さい頃を懐かしんで
   いる私です。

 
成長が嬉しズボンの丈直し(さくら)    桃華
    
学生服は成長に伴いすぐ小さくなり、私もよく丈直しやボタンつけ替えをしたもの
   です。孫の分も頼まれてやりました。今は自分の為にウェストの鍵ホック直し。あ~あ
   太りすぎ!。

 
・旅心忘れず日々を過ごしたい(靖坊)    英人
    旅心とは、見る、知る、食べる等日常を離れた好奇心である。好奇心は新たな発
   展につながる。そして、日々を旅心に心がければ楽しかろう。人生、老いてもこう生き
   たいものである。

 
「ここですよ」黄色い小花が揺れている(ペ天使)    英人
    誰もが存在感を示したいもの。黄色い小さな花も揺れて、目を引こうとしている。
   見られていると思うと、つい気も引き締まる。老いてもこの心がけを持ちたいもので
   ある。いや、老いてこそこの気持ちが大切であろう。


 
知らぬ間に後進国になっていた(橘)    英人
    
いろいろなことで示される最近の日本の順位には、私もびっくりしている。かつては
   世界有数の先進国と言われた日本、それがいつの間にかこんなに順位を落として
   いたとは。要因はいろいろ考えられるが、国民すべてがもう一度しっかり見直す必要
   がある。

 
五月晴れ空泳ぐ鯉太り気味(ペ天使妹)   英人
    
コロナ下で出歩くに出歩けない。家の中でゴロゴロしていると、つい菓子類に手が
   出る。これではダブルで太り気味になる訳である。心身身軽になることを心がけない
   と、取り返しがつかなくなる。

 
無理をせず成り行き任せが我の道(英人)   靖坊
    若い頃は虚栄心に駆られ少しでも自分を良く見せようと随分無理をしたものです。
   しかしそれなりに年をとった今となってはありのままの自分でいいじゃないかって気持
   ちが強くなり無理をすることも少なくなりました。自然体が一番ですね。




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       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2021年「課題」
     (1月)星 (2月)雨 (3月)優しい (4月)いつも
     (5月)声 (6月)聞く (7月)さみしい (8月)ぬれる
     (9月)胸 (10月)ひそか (11月)歌う (12月)歩く

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
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