so232
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第232号(R3年4月)
二 輪 草 
(にりんそう) の 

        (科目)キンポウゲ科     (花言葉)友情、協力、ずっと離れない、
 多年草。日本各地の山地の樹陰などに普通にみられる。しばしば大群落をつくる。柄は長く,3小葉から成り、表面に淡白色の斑点をもつ。春、無柄の茎葉のつけ根から1~2本の花茎を出し、1個ずつ白花をつける。和名は花が1茎に2個ずつ咲くという意味であるが、必ずしも2個とはかぎらない。漢方薬や山菜ともなるが、トリカブトとの誤食が起きやすい。

 1年延ばされて、先日から「あいちシルバーカレッジ」という老人大学に1年32日通うことになった。学生は64名、その中で委員長を決めるのに、くじ引きがなされた。何とその当たりくじを引いてしまった。何で私にと思うが、この不運をぜひ幸運に変えたいものだと思っている。
                            (★印は英人の推奨句)



課 題   「 いつも 」

散歩道いつもの道を変えてみる    ★瑞希
「あなたっていつも」友だちふと黙る    橘
目覚ましがいつも騒いで朝がくる    ★くまちゃん
故郷のいつもの味を想う春    さくら
特売日いつものケーキ二つ買う   ペ天使
コロナ禍でいまだ戻らぬいつもの日   ペ天使兄
回遊路いつも笑顔の杖の人   ペ天使妹
いつもより早く目覚めた雨の朝    靖坊
同じこと同じやり方おまじない   野のはな
朝を呼ぶいつものように窓開けて   桃華

定刻に起き体温は正常値   英人 

 



 「 卯 月 」   野のはな

★花過ぎて仕切り直しの昨日今日
  もう着ないセーターふんわり洗い終え
 いい季節のはずが何ともやり切れぬ
    大切な情報だけを欲しいもの
  慣れっこになってはならぬ今一度



「葉桜鑑賞」    靖坊

散った花踏んで緑の葉を仰ぐ
満開の花の賑わい今はなし
人もまた花の季節は短くて
★花散ったあとも桜は生きている
これからも葉桜の日々を生きていこう



 (随想1) 「自分仕様の茶せん」  靖坊
 
 御歳暮に粉末抹茶をいただきました。抹茶ミルクにして飲もうと思ったのですがどうにもうまくいきません。
 「やはり抹茶を飲むには茶せんが一番」と考え近所のお茶屋さんへ行きました。さっそく使ってみるとクリーミーに泡立ったダマのない抹茶ミルクができました。「買ってよかった」と満足しながら飲んでいると口の中に異物を感じました。手に取ると小さな竹の破片。お茶碗の底にもいくつか残っています。もしやと思って茶せんを見ると穂先がボロボロになっていました。力いっぱいかき混ぜたために、茶せんの先が折れてしまったのです。深く反省しました。
 それから数カ月経った現在、異物のない抹茶ミルクを楽しめています。これは茶せんの取り扱いが上手になったからではありません。穂先が全て折れてしまったため、これ以上折れようがなくなったからです。やはり道具は自分に合ったものを使うのが一番ですね。




「 洋 服 」   ペ天使

思い出の入学式に一度だけ
着ることを楽しんできたこれからも
★結局は好みの色に片寄って
売るほどの洋服の山捨てられず
そのあとはすべて捨てると子に言われ


 


「クラス替え」  くまちゃん

★クラス替え可も不可もない新学期


 「 卯 月 」    橘

あの人が言ってほしそうなこと探る
★ありのまま見ている猫の静かな目
してもらう時には気づかぬこと多く
大人への切符を今も買い続け
信じたい情報ネットの中にある


 
(随想2)   「 進 路 」   橘

  お孫さん、ご入学おめでとうございます。学校選び、難しいですね。うちも親の行ってほしい学校と、子の行きたい学校が合いませんでした。親の方は、昔の価値観によるこだわりだ、とわかってはいても少しでも偏差値の高いところに行ってほしいし、子どもは本人なりの希望もあるしで難しかったです。
 でも同窓会に行くと、卒業して何十年も経っていても親の勧めた進路にした悔い、恨みを言っている同級生がいるので、子どもの言う学校にしました。
 子どもはその学校も卒業しましたが、自分の方のこだわりはなかなか卒業できません。受験シーズンになると葛藤とともに思い出します。




「春の一日」    瑞希

花冷えの夜に楽しいメール来る
★いさぎよくモヤモヤ飛ばす花吹雪
娘来る独居の私確認に
香をたく心静かにのんびりと
咲く花をみんないじめる春嵐



 「 この道 」   ペ天使妹

★散歩道いつも黙礼だけの人
気に掛かる今日この道で会わぬ人
花びらがころがって行く通学路
背で踊る兄と妹のランドセル
この人が今日も走るよ通勤路



 
・・・英人の20句抄・・・「シルバーカレッジ」

      待ちに待ち始まったカレッジに集う顔
        落選を繰り返した人もある
          二回目で当選は運が良い方で
            シルバーでカレッジとなれば老大生
      親しげに話す人も初対面
    年の功は図々しさと裏表
   賑やかさは意欲の高さの成せる技
             授業は起立礼で始まりぬ
             号令をかける人も決め気分出る
         クラスには委員長がいる習わしで
         簡単な自己紹介で人知らず
         くじ引きで委員長決める異論なし
         当たりくじ引いて唖然とする瞬間
         選りに選って余分な籤に当たるとは
 運のない男と言ってみるものの
   この不運きっと幸運に変えて見せ
     会長に自ら名乗った老人会
       名乗り出た後にやってきた委員長
         たまたまが重なり合うのが人生さ
           楽しみな令和三年になりそうで



 「 春なのに
    今年も自粛」  さくら


    春霞空も気持ちもモヤモヤし
  柔らかな日差し心を和ませて
★この春も元気をくれる桜坂
  立ち止まりスマホに春を閉じこめる
     来年は大笑いしてお花見を


 


「四月の空」   桃華

空を見る雨の予感の頭痛する
ごきげんが時々狂う春の空
老いた手を空にかざして生きている
いい日だったと思えるような茜空
★赤い空明日も元気になる予定



 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎瑞希
 麦の穂もあっという間伸び季節の移ろいを感じなから、一時間のウォークキングをして来ました。一級河川の橋の上で春の嵐に帽子をさらわれ、大切にしている帽子を追いかけるのに足がついて行けず、やっとの思いでセーフでした。誰かが老女二人の帽子を追いかける姿を見ていたら、きっと面白い光景だったでしょうね。一人で思い出し笑いをしています。


◎靖坊
 春の陽気に誘われて自転車で遠出してきました。今年の桜は早いですね。完全に散っていました。


◎さくら
 
今年は、桜の開花も早目で、あっという間にお花見シーズンが終わってしまいました。とは言いましても、まだまだコロナの日々が収まらず、お花見どころではありませんでした。また、関西では感染者が増えている状況です。1年間、色々な事を我慢し、自粛してきましたが、個人の努力だけではどうにもなりませんね。この先どうなるのかは予想出来ませんが、気持ちは明るく過ごしたいと思います。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
花散ったあとも桜は生きている(靖坊)    桃華
    
美しい桜の満開期間も1~2週間程度。多くの人を楽しませ、散りゆく桜。散り際も
   風情があり、なお愛おしい!来年もまた咲くからね、とエールを送っているようだ。
   何年も何年もこうして桜は生き続けている。私たちもいつまでもこのように強く生き
   続けたいものだ。

 目覚ましがいつも騒いで朝がくる(くまちゃん)    桃華
    私の目覚ましはラジオ。時間設定で大きな音で鳴り響く。ゆっくりニュースやバラエ
   ティを聞き、私の脳は目覚めていく・・・はずだが、心地よいリズムに眠り薬に変わっ
   てしまい、内容は分からず、寝過ごすことが多い。困ったものである。朝はすがすが
   しく起きたいものである。

 
いい日だったと思えるような茜空(桃華)   靖坊
    終わりよければすべてよし、ですね。つらいことや悲しいことがあったとしても一日
   の最後に茜空を迎えることができたのなら、それだけで満足な気持ちになれるので
   しょう。できることなら心の中で茜空を見上げながら人生の最後を迎えたいものです。

 
花過ぎて仕切り直しの昨日今日(野のはな)    英人
    春の花ももう終わりかけています。一つのことが終わると次に挑みます。のんべん
   だらりでは気持ちも新たになりません。こうして仕切り時を設けて、進むのも人生の
   上手な過ごし方でしょう。

 
結局は好みの色に片寄って(ペ天使)   英人
    自由だと本当に様々になるのでしょうか。意外にそうではなく、自分好みのものに
   片寄って、同じものばかりになっていると言うことが多いのではないでしょうか。少し、
   縛りがあった方が、いろいろな経験になることもあります。好み以外にも挑戦して、
   新たな発見をしてみたいものです。

 
散歩道いつも黙礼だけの人(ペ天使妹)    英人
    結構顔なじみになったのに、黙礼だけで終わると言うことは多々あることです。ここ
   は思い切って一言、声をかけるのも面白いものです。新たな繋がりになるかもしれま
   せん。私はいつもそんなチャンスを狙っています。

 
来年は大笑いしてお花見を(さくら)    英人
    桜は今年も元気をくれましたが、でも何かと萎縮する春でした。マスクなしで本当に
   大笑いをしてみたいものです。止まない雨はない、来年は期待したいものです。でき
   れば、今年の紅葉の季節にはならないでしょうか。



       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2021年「課題」
     (1月)星 (2月)雨 (3月)優しい (4月)いつも
     (5月)声 (6月)聞く (7月)さみしい (8月)ぬれる
     (9月)胸 (10月)ひそか (11月)歌う (12月)歩く

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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