so228
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第228号(R2年12月)
烏 瓜 
(からすうり) の 

        (科目)ウリ科     (花言葉)よき便り、男ぎらい、誠実、
 つる性多年草。本州以南の山麓などに生える。根は塊状に肥厚する。茎は長さ3~5メートル、巻きひげで他物にからみ、葉は長さ約15センチメートルの卵形。茎、葉ともに白色のあらい毛がある。雌雄異株。夏の夕方、葉腋(ようえき)に花冠の五裂した白色花を開く。果実は長さ5~7センチメートルの楕円形で秋に赤く熟す。種子は黒褐色。 

 ウイルスで始まり、ウイルスで終わる1年になりそうです。でも皆さんの句を読んでいると、それに負けない意識を感じます。特に課題の「命」はどの句も★印を付けたい気持ちです。冷静に対処されている結果であろうか。来年も皆さんと楽しみながら、切磋琢磨しながら過ごしていきましょう。
                            (★印は英人の推奨句)



課 題   「 命 」

苦も楽も命の限りついてくる   ペ天使
この命誰が私にくれたやら    ペ天使兄
朝日浴び今日の命の有難き   ペ天使妹
小往生くらいで満足いたします    橘
煉獄さん命燃やして鬼退治    くまちゃん
明日見つめ命をつなぐ笑顔の輪    さくら
子や孫に命のタスキ繋ぎます    ★瑞希
たくさんの命を食べて生きている   ★靖坊
ひとつきりもらった命生かしきる    野のはな

風吹けば風のいのちを感じてる   桃華
騒動に命せつなく思う年    英人

 



  「コロナ禍の師走」    靖坊

世の中が落ち着かぬまま師走入り
  買い出しのリストにマスク追加する
    かじかんだ手にもアルコール消毒
  今無事に生きているだけでありがたい
     ★来年の幸を師走の空に願う


 


「 我 慢 」   くまちゃん

★テスト終え我慢していたゲームする



「 師 走 」    野のはな

対策はこれでよかったのか今年
初めての事態にみんな戸惑って
★ひとつことコツコツやって今日がある
深呼吸すれば言い合いにはならぬ
そばにいるそれが家族というもので




 (随想)  「歳々年々(その8)」  英人
 
 この1年、新型コロナウイルスの影響を受けなかった人はまずいないでしょう。そしてまだ収まりません。何がまずかったのか、収まらないどころか、拡大しています。
 今までの行動は押さえられるか縮小し、生活は大きく変わりました。その中でポジティブといえる面はなかったでしょうか。私はウォークというには短すぎますが、朝の寺社参りが定着したことをあげます。堤防の遊歩道を歩き、次に畑へ行き見回ってきます。そしてお墓です。昨日の行動を報告し、今日の心構えを伝えます。そしてお寺さんへ行き、救われていることに感謝を告げます。薬師堂では福寿康寧を感謝し、氏神様では地元や世の平穏を祈ります。コースも唱える言葉もほぼ決まってきました。朝早く出かけることが少なくなった結果でしょうか。「福寿康寧」とは「幸福・長寿・健康・安寧」のことです。私の家の玄関には、この文字の掛け軸が掛けてあります。随分欲張りな言葉ですが、今の自分のことと思っています。しかし、そう遠くないうちにいずれか欠けるでしょう。一つが欠けると順々に欠けていきます。その時が正念場です。
 今年は後期高齢者になりました。また金婚式も迎えました。祝いらしいことは何もなかったのですが、一つの区切りを迎えられた気がしています。そして次の段階です。躊躇はますます必要なくなります。思うことを気をつけてやっていくだけです。それが少しでも周りの人に喜んでもらえたら言うことはありません。コロナ禍の中で過ごした1年でしたが、正念場の時までこう思って迎えたいという思いがますます強くなりました。




  「2020年は密の年」 
             さくら

   密を避け神にお祈り受験生
校門で笑顔が密の入学式
 朝一番マスク求めて密になる
我ひとり密を避けても意味は無し
   ★コロナ明けやりたい予定密にある



「 霜 月 」     橘

マスクでも美人は美人わかります
今一番言われたいのは「大丈夫」
「母病気」の言い訳また使う
お互いが嘘と承知で収めます
★今日できたことだけを書く日記帳



「 姉 妹 」     ペ天使

★あれこれと教えられたり教えたり
体重は軽い方を勝ちとする
妹が二センチ背高で私負け
近頃は注意をされることばかり
温泉で長い背中を流しあう



 
・・・英人の20句抄・・・「 大 晦 日 」

    良い年も悪い年もある大晦日
    コロナ禍で悪い話が多いけど
    数えれば喜怒哀楽あるもので
    悪いことばかりでなかったと日記帳
        コロナ増え病院通いが減る不思議
        手洗いとマスクで防ぐ病あり
        医療費の減少にゆるむ家計簿
 回ってきた神社総代引き受ける
 引き受けた神社総代興味沸く
 興味の元をただせば未体験
 コロナ禍の暇を埋めて余りある
     外出が減り気になることができ
     できなかった書き写しが定着し
        墓寺院巡るコースが散歩道
        手を合わすコースに感謝の気持ち沸く
           未利用の火鉢の話興味あり
           メダカ飼う友を頼りにメダカ飼う
     きのうまで思ってもいない事が起き
     人生は想定外の渦の中
     楽しさはその気になれば足下に



「今年の師走」     瑞希

★ここがいい掃いても退かぬ濡れ落ち葉
師走来たいろいろな事飲み込んで
落ち葉寄せ焚き火の歌をくちずさむ
コロナ去るはるかな道を頑張ろう
七十路今が青春ありがたや



「 十二月 」    桃華

★忘れ物ないかと探す十二月
新聞もコロナコロナで暮れていく
寒風に熱いみそ汁ごちそうに
来客においしいお茶を出している
狂わねば暦通りに進む日々


 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 令和二年は間違いなく忘れられない年になるでしょう。来年は良い一年でありますように!


◎橘
 先月の干し柿から、干し芋、干し大根と続き、柚子茶まで作っています。今年は野菜が手に入りやすく、どんどん欲が出てきます。できあがったら東京の娘に送ろう・・・と絵に描いたような田舎のお母さんになってしまいました。


◎さくら
 息子の受験が終わったら、のんびりと実家に帰ろうと思っていましたが、それも叶わずに残念な気持ちでいます。来年こそ、実家にもゆっくりと帰りたいし、旅行も満喫したいです。


◎ペ天使兄
 コロナの勢いはどこまで続くのでしょうか。今年はコロナに翻弄されて終わりそうですが、上手に付き合って新年を迎えたいものです。そして、来年は新しい生活様式が始まるかも知れませんが、それに馴染んで心身健康で過せればと思います。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
かじかんだ手にもアルコール消毒(靖坊)    桃華
    
2020年は消毒消毒で明け暮れた。今年もまた消毒の毎日であろう。早くコロナ禍
   が終息してくれないと、私の手は荒れ放題になってしまう。きれいな手を返してくれェ
   と叫びたいが、歳相応に手もくたびれてきたようだ。

 
今日できたことだけを書く日記帳(橘)    桃華
    
昔は日記も書いていたけれど、今は家計簿に今日あったことを記入するのみ。
   それでも忘れぽっくなった私には貴重な資料になっている。褒められたことを日記帳
   に書いておくドラマがあった。なるほどいいことだと思った。褒められると自信につな
   がり、人を褒める参考にもなる。即実行と言いたいが・・・・?

 ・
風吹けば風のいのちを感じてる(桃華)   靖坊
     年賀状が届くと送り主を懐かしく思い、早咲きの梅の花を見ると春が近いことを
    感じ、風が吹いてくれば風もまた生きているのだと感じる。身近に起きなければ
    気づかないことって多いですよね。気づきが多ければ自分を取り囲むいのちも多
    くなっていくような気がします。

 
テスト終え我慢していたゲームする(くまちゃん)   ペ天使兄
      この歳まで数えきれないほどテストを受けてきた。程度こそあれテストの前に苦し
    みの無かったことはない。そして、上手くいっても、いかなくてもテストの後の解放感
    は特別なものがあった。テストに限らず挑戦の連続が人生だと思う。苦と楽をどん
    なに楽しむかが問題だ。

 
小往生くらいで満足いたします(橘)    ペ天使妹
     楽しいですね!ハタと考えました大往生とは?小往生とは?どちらも自分が決
    め、感じる事でしょうね。この先、折に触れ自問自答していきたいと思いました。
    最後まで結論はでないでしょう!??

 
ここがいい掃いても退かぬ濡れ落ち葉(瑞希)    英人
     濡れ落ち葉もここがいいから退かぬのか?落ち葉一つも捉え方です。何も感
    じぬ人もいれば、このように見る人もいる。これはもう見る人の人間性でしょう。
    川柳はこういった感性も磨かれるのです。

 この命誰が私にくれたやら(ペ天使兄)   英人
     生まれてくるに当たっては父母がいてそのまた先祖があってこの命がある。生ま
    れてからは、周りの人諸々、そしていろいろな出来事や運命があって今がある。
    中途半端で今の命があるのではない。そう思うと命の尊さ、愛おしさを感じます。

 
あれこれと教えられたり教えたり(ペ天使)   英人
     こうして成長しながら過ごして行ければ幸せ、幸運というものでしょう。タイトルが
    「姉妹」とあるので、この上ないことです。兄弟姉妹は他人という諺もありますから
    ね。人間、他人も含めてこの繰り返しで行きたいものです。

 
ひとつことコツコツやって今日がある(野のはな)    英人
     何事も一朝一夕にはならないものです。コツコツやってこそ、何かが出来上がる。
    今日自分があるのもその集大成です。そう思うと、今日1日もあだや疎かにはでき
    ません。老いればよりそのこと感じます。



       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2021年「課題」
     (1月)星 (2月)雨 (3月)優しい (4月)いつも
     (5月)声 (6月)聞く (7月)さみしい (8月)ぬれる
     (9月)胸 (10月)ひそか (11月)歌う (12月)歩く

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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