so226
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第226号(R2年10月)
布袋葵
(ほていあおい)の

        (科目)ミズアオイ科     (花言葉)揺れる心、恋の悲しみ、好意、
 水生の多年草。多数のひげ根が水中に垂れ、葉は卵形で、葉柄の基部が大きく膨らみ、浮き袋の役をして水面に浮かぶ。夏、花茎を水上に出し、淡紫色の花を総状につける。南アメリカの原産で、明治中期に渡来し、暖地の池などに野生化。

 このホームページで気づかれた人もあるように、一宮友歩会の例会を10月より再開した。出発式で「もう休止はしないつもりです」と挨拶した。人間、生命維持に必要なことはわずかである。生命維持だけならこの川柳連れ連れ草も要らない。不要不急なことこそ、心身の健康に必要なことであり、豊かさである。コロナ禍の自粛でそれを知った。
                            (★印は英人の推奨句)



課 題   「 別 れ 」

子と親に捨てられここにいる私    橘
幾度の別れを越えて強くなる   瑞希
別れ道さがし深まる秋の夜    さくら
別れます悪い病と悪い男
(ひと)     ペ天使
別れ際見せた素振りが気に掛かる    ★ペ天使兄
別れ道次の一歩が明日の我    ペ天使妹
席替えで別れた友の背中みる    くまちゃん
別れない決意で今年四十年    野のはな
分かれ道で別れたままの我が理想   ★靖坊
別れるときはありがとうと言ってみる   桃華
言葉なく別れる人が増えて冬   英人


 



  「久しぶりのパン教室」 
            さくら


   気がつけば一年振りのパン作り
 変わらない先生の笑み癒されて
マスクして消毒もして準備良し
  ★意外にも頭も手も覚えてる
    オーブンを開けて漂ういい香り

 

「中間テスト」   くまちゃん

★初めての中間テスト眠い夜


「秋の日に」     瑞希

★足早に秋がきました人生も
衣替えついでに服も終活だ
歳重ね頭は冴えず目も霞む
マスクつけすっぴんの顔慣れました
久々の化粧心配鏡見る



 (随想)  「 十 五 夜 」  瑞希
 

 今年の102日の仲秋の名月は実に見事でした。山から顔を出したお月さまに思わず手を合わせました。やがて月は昇り、庭のすすきも月あかりに照らされて輝いて見えました。
 十五夜になると月でウサギが餅をつくという昔話を信じて疑わなかった幼い日。空想の世界で遊んだあの頃を懐かしく思い出します。野口雨情の十五夜お月さんかかさんにも一度私は会いたいな。口ずさみながら遠い昔の祖母と母を思い出しました。
 朝に夕に手を合わせていた祖母と母。太陽にそして月に恵みをいただき、今日一日の幸せを願っての祈りの姿は子供心にも尊く感じたものでした。
 現在では月に足を踏み入れる時代となりましたが、十五夜の夜にはやはり、幼い日の事を懐かしく思い出してメルヘンの世界に浸ります。




   「 神無月 」   野のはな

神様がいないこの月この事態
  八百万の神も乗っかるキャンペーン
    ここでない何処かに行こうキャンペーン
 地方へと人が戻ってくる予感
   ★猛烈に働いていた日も過去に


「 十五夜 」    靖坊

ビールよし熱燗もよし夜寒月
★名月に見られているのはボクじゃない
いるはずのウサギ今年も見えぬまま
見るだけで幸せになれる有難さ
丸くなれる時は少ない月も人も


 
・・・英人の20句抄・・・「神社寺院」

      その昔神社寺院無縁のもの
      村に住み神社と寺院つきまとう
      言う程の宗教心はないけれど
         何事も身近にすれば興味わく
         今年で寺院総代九年目
         今年から神社総代引き受けて
         神社と寺院似ていて似ていない
 前例が役に立たないコロナ禍中
 初めての神社の仕事戸惑いぬ
 決めること決めたらもう迷わない
 三年の任期後に何語るだろう
           退職後つぎつぎ役職回ってくる
           十年で大半の役を経験し
           役職をやってみて分かるその中身
           余生の過ごし方と受け入れる
        二月以来一泊旅行も行ってきた
        二月以来ウォーク例会も再開し
        少しずつ前の暮らし戻ってきた
        引きこもったままで余生は終われない
        おとなしい雨に気持ちが安らいで



  「 溢れる 」  ペ天使

長電話バスタブの湯が溢れてる
   ★貴方から溢れるほどの優しさを
おしゃべりと紅茶溢れるティータイム
    風呂の湯が妻の丸さで溢れてる
叱られて溢れる涙拭う袖



  「 神無月 」   橘

   確実なもの一つさえ見つからぬ
★久々のメイクに背中が伸びました
 誠実にこだわり人を傷つける
   忠告が身にしむコトが起きてから
     他人には優しい言葉いくらでも


「まわり道」    桃華

まわり道ゆったり時間流れゆく
まわり道井戸端会議のおばあさん
まわり道スープが恋しい時季となり
名月に誘われとうとうまわり道
★新しい風が吹いてたまわり道




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎英人
 メダカの水槽用に買った布袋葵に、花がついているのを10月15日に見つけました。布袋葵は花が咲くのだ、と初めて知りました。早速今月に活用しました。こういう発見は嬉しいものです。犬も歩けば棒に当たる!。


◎靖坊

 十月に入ってめっきり寒くなりましたね。慌てて冬物を引っ張り出しました。


◎橘
 友歩会、再開おめでとうございます。コロナの心配はつきないものの、少しずつでも動いていかないと、暮らしも経済も立ちゆきませんね。「不要不急」こそ生きる力になると痛感しています。


◎さくら
 お弁当作りの為、早く起きる日々です。お弁当は2人分を作っていますが、慣れると楽ですね。幸い、おかずに文句は言われないので、何とか頑張っています。もう少しレパートリーを増やしたいと思います。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
名月に見られているのはボクじゃない(靖坊)    桃華
    
美しい月は何度見てもいいものですね。夜歩くとき、月を見ながら楽しんでいます。
   月は平等に人々を見つめているので、靖坊さんのこともしっかり見ていると思います
   よ。見られていると思うと、元気が出てきませんか。名月に合えるのもラッキーと言え
   るでしょう。

 
久々の化粧心配鏡見る(瑞希)   桃華
    化粧をせず、すっぴんの顔でいる世界って気持ちがいい。コロナ禍で特に夏は化
   粧気なしの生活でした。マスクのおかげと言えようか。しかし、いざ出かけようとする
   ときちんと化粧しなければならず、シミ、しわが隠れたかと鏡ばかりのぞき込んでいる。
   この気持ちよく分かります。いくつになっても女性と言うことですね。

 
まわり道ゆったり時間流れゆく(桃華)    靖坊
    まわり道をしようと思うのはだいたい心にゆとりがある時ですよね。効率よく用事を
   済ませようとあくせくしたりせず、まわり道をするみたいにゆったりと取り組むことが
   できれば、忙しいばかりの人生も少しは楽しくなるような気がします。

 
足早に秋がきました人生も(瑞希)    ペ天使妹
    酷暑だった今夏まだまだ続くと覚悟していたが急に秋めいたかと思うと冬並みの
   冷え込みがやってきました。本当に足早に、まさに句の通りその実感です。その都度
   その都度を懸命に生きてきた積りですが、いったい何を残せたのだろうと振り返る
   この頃です。でも立ち止まってはいけないと言い聞かせています。

 
見るだけで幸せになれる有難さ(靖坊)    ペ天使妹
    
本当に無条件で無心で仰げ、色々な事を思わせられる存在です。宇宙の創造
   者に感謝です。


 ・
初めての中間テスト眠い夜(くまちゃん)    ペ天使妹
   
経験者は語るではないですが、何故か試験勉強になると睡魔が襲ってきたもの
   です。我慢できず参考書を枕元に置いたままZZZ・・・。父に「そういう方法も有りだな    ?!まあ、人間健康が一番だからな」と言われた事が蘇りました。「くまちゃん!頑
   張って下さいネ!少しお腹がすき気味の方が眠気に勝てますよ」

 別れ道次の一歩が明日の我(ペ天使妹)    靖坊
    分岐点に突っ立ったままでも明日はやって来ますが、そんな明日の自分は今日の
   自分と何も変わらないわけで、結局自分を変えようと思ったらどちらかに一歩を踏み
   出すしかないのでしょうね。最近の私はずっと突っ立ったままです。

 
意外にも頭も手も覚えてる(さくら)   英人
    時折びっくりする人間の能力ですね。特に手や体で覚えたことはよく覚えている。
   そしてこれはまだ健康、健全だからでしょう。そのうちそうは行かなくなる。できるとき
   にしておく、私の思うところです。

 
ここでない何処かに行こうキャンペーン(野のはな)   英人
    何処かへ行こうとは、GoToトラベルでしょうか。このコロナ禍で観光に関わる事業
   者は全く大変でしょう。そこで始まったGoToトラベル。私はもう数度利用しました。全く
   ありがたいのですが、これで国の将来は大丈夫でしょうか。

 
長電話バスタブの湯が溢れてる(ペ天使)    英人
    
女性の話は何と長いのか、あきれるほどです。バスタブの湯も溢れるでしょう。
   ちょっとだからは危険です。火も消してからにしましょう。このとどまるところを知らな
   い長話が女性の長生きの秘訣でしょう。

 
久々のメイクに背中が伸びました(橘)    英人
    男から見ると女性のメイクは本当に大変だと思う。毎日毎日、よくこんなことができ
   るものだと、感心もするが気の毒にも思う。そしてコロナ禍で、マスクを付ける日々で
   ある。メイクの手を抜くこともあろう。久々のメイクに背が伸びる。こう言われると、
   これも女性の長生きの秘訣である。いくつもの秘訣があって女性は長生きであるの
   だ。



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       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2020年「課題」
     (1月)誰 (2月)言う (3月)互い (4月)誓う
     (5月)忘れる (6月)夢 (7月)一筋 (8月)君
     (9月)苦しむ (10月)別れ (11月)待つ (12月)命

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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