so221
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第221号(R2年5月)
麝香豌豆
(じゃこうえんどう)の

             (科目)マメ科     (花言葉)門出、別離、ほのかな喜び、
 一般にはスイートピーと呼ぶ。麝香豌豆は和名、香豌豆、麝香連理草などとも呼ばれる。イタリア・シチリア島原産のつる性の一年草または宿根草で、巻きひげで絡みながら伸びていく。巻きひげのない品種もある。一般には春咲き品種ですが、夏咲き品種や冬咲き品種、また切り花に利用される高性品種とガーデン用の矮性品種がある。

 新型コロナウイルスの新患者も減り始め、自粛も少し緩められていく。この後の動きも気になるところであるが、まずは良しとしたい。そしてこの自粛期間で感じたこと、思ったことを今後に生かしていきたい。そうでなければ単なる禍で終わってしまう。
                            (★印は英人の推奨句)



課 題   「 忘れる 」

忘れない五月晴れの日夫逝く     瑞希
親のもの捨てて自由になっていく    橘
休校中時を忘れてゲームかな    くまちゃん
忘れない桜の下の約束を    ★さくら
忘れてはいないあなたの誕生日   野のはな
道端に忘れ去られたゴミ袋  靖坊
忘れても母が届けてくれたから    ペ天使
忘れてることの多さよフォト整理    ペ天使兄
忘れてたこの引き出しにこの小箱   ★ペ天使妹

一年も経てば役立つ備忘録    桃華
忘れたい記憶が消えぬ日記帳    英人

 



 「おこもり生活」  靖坊

恨めしいほどに快晴初夏の空
  筋トレとネット動画で日が暮れる
   ぜいたくはテイクアウトの弁当で
 腹の肉憎し食事は腹七分
   ★不自由を笑い飛ばして過ごしたい



「外出自粛の日々」  瑞希

木々は萌え心和らぐ花も咲く
若い人行き場なくして畑仕事
ご馳走の差し入れまでもポストです
自粛せよ防災放送日に四度
★これだけは許してほしい日もあるが


 
(随想1)  「 大自然 」   瑞希
 
 桜の季節も過ぎ、初夏の季節になりました。夕べともなればカエルの合唱です。水を張った田んぼに山から昇った満月が映り、まるで名画の世界です。世間の騒ぎを知ってか知らずか、心に安らぎを与えてくれる大自然に乾杯です。
 そして自粛でどこも出掛ける事もない毎日の中で週4回、三時間の仕事に出かける所があったのは本当に幸せな事でした。




「大惨事」   くまちゃん

★宿題が積もり積もって大惨事


 


「 五 月 」     橘

今度こそダメかを重ねながら今
できていないことが目につく生きづらさ
また今日が始まるコロナのニュースから
★人類が勝つSFを読み直す
コロナ禍の地球に生まれてくるいのち

 
(随想2)
  「 巣ごもり 」  橘

 娘の大学も休校中です。はじめのうちはだらだらゲーム三昧でしたが、最近はお菓子を作ったり、友だちとオンライン飲み会などを楽しんでいるようで、時々部屋から笑い声が聞こえてきます。部屋の様子が背景に映ってしまうので、空き巣の後のようだった部屋がきれいになりました。巣ごもりも悪いことばかりではないですね。

 私は私で庭の木に鳩が巣を作りかけ、1週間ほどの攻防の末、断念させることに成功し、得意になっています。先が見えない中で心配はつきませんが、意識して楽しいこと、嬉しいことを見つけていきたいです。




   「念願のミシン」     さくら

   楽しみをもっと増やそう家の中
 十年来迷い続けたミシン買う
気がつけば手作りマスクブーム来て
 ミシン糸ゴム布ガーゼ品薄で
 ★ 母作る花柄マスクに癒される



「五月晴れ」   野のはな

休みだけあって体を持て余す
活字にも飽きたテレビにも飽きた
皮肉にも快晴続く五連休
草むしり無心になれたかもしれぬ
★鯉のぼり兜飾りも箱の中


 
・・・英人の20句抄・・・「まだ続く」

       コロナ禍の話を聞いてもう半年
     二月にはまだ旅行に行っていた
    よそ事と思っている間に忍び寄る
 三月に入って学校が休校に
  休校で世の中一挙に騒ぎ出す
    次々と自粛で行事取りやめに
           四月からばったりと予定なくなった
           出かけるのは朝の散歩と畑仕事
           畑あれば持て余す暇見つからぬ
       気になっていた終活も始めよう
       思うほど楽でない捨てる決断
       適当に進めて後はゆっくりと
       災いを日課の達成に役に立て
              時流れ雨は小降りに夜は白む
            二ヶ月ぶりグラウンドゴルフも始まった
           五月末少し落ちつき動き始め
   残された時間に限りある老後
    コロナ後の社会の変化気にかかる
      油断は禁物自粛まだ続く
        六月の予定表まだ白いまま



「 な ぜ ? 」   ペ天使

★朝いちの友の電話がない不思議
探してたメガネ頭上で待っていた
ニセモノの百円玉で釣りできた
饅頭の数合わなくて疑われ
ただいまといつもの学生今日無口


 


「 五 月 」   桃華


五月でも予定表は真っ白で
五月晴れ誰とも会えぬ日々続く
ステイホームすっかり体力減少し
若葉眩しくこっちへ来いと呼んでいる
★乗り越えた先にはきっと晴れマーク




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 楽しくないGWが終わっても自粛生活は継続中。元の暮らしに戻れる日が
待ち遠しいです。

◎ペ天使
 
新緑の5月もはや半ば・・・。近くの緑地公園で四つ葉のクローバーを見つけ、何
だか幸せを感じました。昔々は乙女でした。


◎さくら
 
去年の今頃は、令和への代替わりで盛り上がっていた事が嘘のようです。この数
ヶ月で、今までの価値観や考えなどが変わりつつあります。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 
また今日が始まるコロナのニュースから(橘)    桃華
    コロナ禍が始まって以来ニュースが気になり、毎日見ている。どうすることもできな
   いのに。とにかく自分のことは自分でと、夫にもうるさく手洗いを言い、外出自粛を守
   り、マスクを着用し、まるで優等生。5月末になり自粛もとれ、ヤレヤレ。でもまだ心配
   で、マスク、手洗いは守らせている(夫に)。以前の普段の生活の幸せを思い知った
   日々である。

 ・
母作る花柄マスクに癒される(さくら)    桃華
    マスク不足から、手作りマスクの作り方が新聞に載っていた。ミシンがないのであまり
   興味はなかったが、それでも1枚くらい作ってみようと手縫いで作ってみた。時間はか 
   かるが楽しく4枚も作ってしまった。私の方が癒やされたマスク作りであった。

 
不自由を笑い飛ばして過ごしたい(靖坊)   英人
    この余裕はいいですね。不自由の中にはいろいろな工夫があり、本当はそれは楽
   しいもののはずです。でも満たされた生活を幸せと思いがちですが、それは勝手な
   思い込みです。そしてそれはじきに飽きが来て、また次の便利さを追い求めるもの
   です。時間にしろ物にしろ工夫こそ人生の楽しみとしたいものです。

 
木々は萌え心和らぐ花も咲く(瑞希)    英人
    
自粛自粛で、今までの活動がほとんど中止です。でも人間のそんなことにかかわら
   ず、自然はいつも通りにやってきました。新緑が映え、花々が次々と咲いていきます。
   こんな時だけにより気持ちがより癒やされます。私もこの自粛期間中、多くの時間を
   畑や庭仕事に費やしました。

 
草むしり無心になれたかもしれぬ(野のはな)    英人
    草むしりをされたのですか?草むしりは本当に無心になれて良いものです。私は、
   取っても取っても生えてくる草は好きになれませんが、それでも草取りは結構好きで
   す。是非機会を見つけて草取りをして下さい。

 ・忘れてたこの引き出しにこの小箱(ペ天使妹)   英人
    私はこの自粛期間中に、家の中を少し整理しました。まさにこの句の通りです。久し
   く使わなかった机や整理箱。こんな物が取ってあった、こんな物が残っていた、とびっ
   くりです。再び日の目を見た物もあります。時折はこんなことも必要だと感じました。

 
よそ事と思っている間に忍び寄る(英人)     靖坊
    当たり前だと思っていた日常がいかに脆いものであったか、今回のことで骨身に
   染みたような気がします。「自分だけは大丈夫」という気持ちはなかなか捨てきれない
   ものですが、「明日は我が身」と肝に銘じて毎日を過ごしていきたいものです。


       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2020年「課題」
     (1月)誰 (2月)言う (3月)互い (4月)誓う
     (5月)忘れる (6月)夢 (7月)一筋 (8月)君
     (9月)苦しむ (10月)別れ (11月)待つ (12月)命

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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