so215
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第215号(R1年11月)
野 茨 
(のいばら) の 

(科目)バラ科     (花言葉)上品な美しさ、純朴な愛、才能、詩情、
つる性の落葉小低木。原野や河岸に自生し、茎に鋭いとげがある。葉は楕円形の小葉から
なる羽状複葉。初夏、香りのある白色や淡紅色の5弁花が咲く。実は赤く熟し、漢方で営実
(えいじつ)といい瀉下(しゃか)・利尿薬に用いられる。日本では接ぎ木の台木に使用される。

先日、一宮友歩会例会の下見に出かけた。何でもないと思える歩道を歩いて
いて、思い切り前に転倒した。両膝、手の平を少し擦りむいた。傷も痛いが、歩
くことには自信があっただけに大ショックです。この程度で終わったことを良しと
し、これから何事にも気遣いせねばと思う。気は若くても確実に老いている。
                            (★印は英人の推奨句)



課 題   「 取 る 」

弟と柿の実取った木も老いた    ★瑞希
切り分けて大きい方を多分取る     野のはな
手に取った本が冷たい待合室    靖防
取りだした履歴書昭和と印字され    橘
点を取り輪になり喜ぶサッカー部     くまちゃん
満点は母の夜食で取れたかも    ★ペ天使
取り込んだ洗濯物に枯蟷螂    ペ天使兄
また一歩成長を見るおもちゃ取り    ペ天使妹
デザートを手に取り戻す冷蔵庫    さくら

取りあえず外の空気を吸いに行く    桃華
取り取られ繰り返し今ここにいる    英人


 



  「変わり目」    野のはな

     年号もかわった目出度い年だった
   誕生日祝うきちんとおめでとう
★言わなくても分かるだろうは怠慢で
  近ければ言葉はいらぬなんて嘘
     おめでとう言おう言葉はタダだから



 「 秋 の 日 」     瑞希

風の音水の声まで秋ですね
バーゲンの服のリフォーム老の知恵
任せますそれでも口をはさみたい
★夜なべする母の姿に会いたい日
衣替え競っています野も山も

 
(随想1)
  「 秋 の 夜 」  瑞希

 つるべ落としの日が暮れるころ、コハクチョウの群れもねぐらに帰りやがて静寂が訪れます。そして私の贅沢な一人の時間です。足早に去って行く最近のこの一年に思いを馳せます。
 
寒い冬に耐え、酷暑にも負けじと頑張り通し、秋には美しい彩りで人々に感動を与えながら、命を燃やす木の葉達の健気さは、人間の生きざまに通じるように思います。人生100年時代いかに自分らしく有意義に過ごす事ができるのか、一抹の不安が胸をよぎります。
 
一人の時間を大切に今夜も今日一日の幸せを数えながら眠りにつきます。そして巡り来る明日の平凡な幸せと健康を祈りながら。




「 晩 秋 」   ペ天使

アクセルを緩めて紅い並木道
霜月のカレンダーにも記念日が
秋色の服が飛び乗る最終便
箸止めてご飯の栗を数えてる
★ゆく秋を追うようにコート買う

 


「 霜 月 」     橘

被災地のない時がないこの一年
★私も明日は被災者かもしれぬ
いい話だけを持ち寄る同窓会
会えたなら謝る相手の多いこと
負けたってシーソーゲームならばよし

 
(随想2)
  「台風被害」    橘

 住んでいる愛知県こそ被害は小さかったものの、今年は台風被害の大きな年でした。近頃は今までの常識を上回る気候で、驚くことばかりです。
 娘の住居が東京都葛飾区なのですが、先月の台風には肝を冷やしました。内陸部でも土地が低いんですね。東京の地理に暗く、海辺ではないというだけで安心してしまっていて、住居を決める時、確認を怠ったのが悔やまれます。
 幸い浸水もなく無事ではありましたが・・・。考えが足りなかったと反省しています。




   「肉うどん」  くまちゃん

  ★お祭りの名物おいしい肉うどん



「亥の子餅」      靖坊

和菓子屋でふと目についた亥の子餅
子沢山無病息災の縁起物
由来など気にせず食べる無頓着
亥の年の亥の月亥の日の亥の子餅
★忘れられた風習のなんと多いこと


 

 
・・・英人の20句抄・・・「霜月の行動」

    危惧を持ち剪定作業この秋も
    脚立に乗る危険はもう避けよう
    庭木の頂部落とす決意する
    業者に頼めば未練バッサリと
    危険減り作業も楽に良しとする
          歩行中突然ばったり転倒し
          病院に行かず叱られ検査受け
          躓きか他の要因か見極めよう
          歩行には自信があった分ショック大
          転んでも擦り傷程度の運の良さ
          痛い目で終わってはただの痛さなり
          この先はこの幸運を生かさねば
                 我が策を引き継いでくれた老人会
                継続し実施されれば功績増し
             今年も教養講座申し込む
            老人は何度聞いても新鮮なり
    数日の空白に旅の予約する
      霜月も予定表よく埋めたもの
        動ける間が花と動いてる
          余裕を持ちやってこそ余生なのに



  「実り多き二学期」  さくら

★始業式友の笑顔が活力に
  もう一度行きたい友と日光へ
     マラソンの走り逞し風を切る
  発表でパソコン使う小学生
     眠気耐え朝練向かうサッカー部



「 剪 定 」   桃華

空高く庭木も背伸びしてしまい
庭師来て頭部切り取る躊躇なく
★脚立持ち夫を支える妻になり
小枝切る明るい陽ざし見え始め
すっきりと剪定された庭に月


  


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖防
 即位の礼のパレード、本日賑やかに開催されましたね。一連の行事もほとんど終わり、このまま何事もなく令和元年が暮れてくれればいいなあと思います。(11/10受け)

◎橘
 ひと月前まで半袖でも過ごせたのに、急に寒くなりました。


◎さくら
 私は断捨離というか、大規模な部屋の片付けをし始めています。思い切らないと出来ませんが、気合いを入れて頑張っています。部屋がスッキリすると気持ち良いんですよね。

◎ペ天使
 秋も深まり紅葉が見においで~と招いてくれます。携帯の調子が悪く、これから診察に。もしかして、入院になるかもです。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 弟と柿の実取った木も老いた(瑞希)   桃華
    年々柿は熟しておいしくなりますが、その分私たちは年老いていくのですね。我が
   家の柿の木は何年経っているのでしょう。大木になり実はたくさんつけてくれますが、
   大きすぎて取るのに苦労し、ついに今年は伸びすぎた部分を思い切って切ってもら
   いました。これで夫も少し楽に柿の実を取ることができるでしょう。

 おめでとう言おう言葉はタダだから(野のはな)    桃華
    「おめでとう」もだけど私は「ありがとう」「こんにちは」という言葉をふんだんに使って
   います。タダと言うこともありますが、親しみを込めて・・・・!知らない人にも「こんに
   ちは」と挨拶すれば気持ちいいもの。人とのコミュニケーションもあり、また防犯予防
   もあります。声かけ合うことはいいことだと思っています。

 満点は母の夜食で取れたかも(ペ天使)   英人
    いろいろな要素が加わって始めて満点は取れるものです。自分の努力はもちろん、
   周りの応援も大きいでしょう。特にお母さんの寝ずに夜食を作って持って行く、その気
   遣いは多きものがあったでしょう。親はありがたいものです。

  デザートを手に取り戻す冷蔵庫(さくら)   英人
     デザートの誘惑。冷蔵庫に戻すとは、まだ自制心が残っていたのでしょう。さくら
    さんがどの程度の体型なのか知りませんが、肥満は大敵です。万病の元です。
    行動も鈍ります。ここは理性で乗り切りたいものです。

 
私も明日は被災者かもしれぬ(橘)    英人
    もう日本全国、どこが安全などとは言っておられません。どこも災害を受ける恐れは
   十分にあります。この気持ちをいつも待ち、備えることが必要でしょう。そして、どこに
   いるときに災害に遭うかもしれません。家が大丈夫だからいいというものでもありま
   せん。何か人間の横暴のつけが回ってきた気がします。

 
・和菓子屋でふと目についた亥の子餅(靖防)   英人
    亥の子餅?・・・初めて知りました。こんな餅を食べたり、亥の子祭があったり、地突
   きをしたり・・・日本にはいろいろな風習があった。それが次々無くなっていく。調べて
   みるとハロウィンと似たところがある。ハロウィンは盛んになる一方である。外国の
   風習が盛んになって日本の風習が廃れるとは、日本が日本でなくなる気がしてくる。
   そんなものが多すぎる。

 
歩行には自信があった分ショック大(英人)    靖防
    自分の得意分野で失敗すると本当に凹みますよね。私は自転車が好きで外出時は
   ほとんど乗っているのですが、六年ほど前に豪快に転倒しましてね。メガネのフレー
   ムが折れ、左目の横を切ってしまいました。血をボタボタ流してうずくまっていたら見
   知らぬ方が車をとめて「救急車を呼びましょうか」と声をかけてくれました。でも恥ず
   かしかったので「大丈夫です」と言い残して逃げるように帰宅しました。もう年ですし、
   そろそろ二輪車から三輪車に替えるべきかと思案しています。


       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2019年「課題」
      (1月)名 (2月)知る (3月)遠い (4月)実
      (5月)ひとつ (6月)ふるさと (7月)岸 (8月)茂る
      (9月)旅 (10月)胸 (11月)取る (12月)思う

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


              川柳投稿 


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