so207
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第207号(31年3月)
紅弁慶(べにべんけい)の

   (科目)ベンケイソウ科     (花言葉)幸福を告げる、大らかな心、あなたを守る、
一般にカランコエという。草丈15-80cmの低木で、多肉質の葉を持つ多年草。花弁はやや反り返
っていて、星の形に開ける。矮性種、高性種、斑入り種、などバラエティーに富んでおり、花色も、
白、黄色、ピンク、オレンジ等豊富である。光が当たる時間を調節すれば一年中花を楽しめる。

義弟の忌明け法要も済ませたが、本当に大変さはこれからのような気がする。
1軒の家を処理するという事は、その家の長い歴史に幕を引くことである。大変で
あって当然だろう。新しい体験に、自分の見方、考え方も変わっていく気がする。
                        (★印は英人の推奨句)



課 題   「 遠 い 」

遠ざかる背中ばかりを思い出す   ★靖坊
同級会遠い昔に帰る時    瑞希
遠回りばかり選んでしまう癖     ★野のはな
遠いけど会いたくなって旅支度    ペ天使
耳遠き姉妹の談笑夜更ける    ペ天使兄
遠いこと理由の不義理父母の墓    ペ天使妹
ティータイム遠いイギリス味わって     さくら
ゲームして遠くを見ると目にいいよ    くまちゃん
苦労することすら甘美に見えた頃    橘
遠い日がくるくる巡る弟の死     桃華
遠くから眺める人が美しい   英人




  「くしゃみ」    靖坊

噂する人などいないのにくしゃみ
  このくしゃみ風邪か花粉かその他か
    出かかったくしゃみが止まるじれったさ
  イガイガしムズムズしてイライラしてる
     ★生きている証とみればつらくない


「  春  」     瑞希

老春を青春切符で謳歌する
ツクシ摘む今宵は一人春食べる
冬眠のカエル起こした畑仕事
休みなく動ける体にまず感謝
★友とお茶お互い丸い顔を見て


  

 
(随想)  「 隣組長 」   瑞希

 今年度、隣組長が回ってきました。たかが隣組長、されど隣組長です。
 月二度自治会事務所から配布されるいろんな配り物に寄付集め、そして避難訓練の統率に、2ヶ月毎の消火栓の確認に河川の井端の確認等々。 以前は全て亡き夫任せで私はどこ吹く風でしたが今はそうはいきません。今月は早速に自治会総出の野鼠除です。隣組単位で動きます。毎年隣組長に当たる方々のされて来た苦労を、今さらながら感じている昨今です。



「誕生日」    ペ天使

これからは引き算でいく誕生日
誕生会返信葉書に二重丸
誕生日も記念日もある神無月
誕生日赤丸付けたカレンダー
★久々に着飾っていく誕生会


「卒業式」   くまちゃん

★練習がとてもつかれる卒業式



    「 弥 生 」    橘

    ★俯いて歩いているうちに春だ
  ちいさな春ちいさな新聞記事になる
経験が力に次に活かさねば
  雛飾り子どもが独立してもなお
    今日あったいいコト数えつつ眠る



 
・・・英人の20句抄・・・「車の運転」

     下手だから好きになれない運転手
       四十年無事故無違反で過ぎてきた
        下手という自覚が事故を防いでる
          無違反の真実は運の良さにつき
               マイカーを持つのも随分遅かった
              持ったが最後手放せないのがマイカー
            老いるほど下手が更に下手になり
           運転免許返納の声聞こえてくる
 義弟の事故で車の恐さ増し
  被害者になってもなりたくない加害者
   加害者になりにくい車あると聞く
    試乗会で安全性を確認し
                 安全な車に買い換え決意する
               予期しない出費を妻も受け入れる
             買い換えの車届いてまず試乗
           運転のし易さもあり自信つく
          これならばもう少しの間乗れるだろう
               老いてなお活発な足保ちたい
               活動に足の確保は重要で
               この月もいろいろこなし生きてきた



「 新しい 」     野のはな

セーターを洗おうとてもいい天気
お日様がすべてを救う花も咲く
手も足も伸びる三、四、五月かな
新年がまた来るような目出度さか
★新しい居場所を模索したらいい



新幹線ひとり旅」   さくら

カラフルなスーツケースが連なって
開店を待って駅弁並ぶ列
★外国人増えてニッポン人気知る
穏やかな雲に包まれ富士霞み
陽の光受けて眩い駿河湾



「  風  」    桃華

風吹いて私の弟連れ去った。
★弟が父母に会えたか風に聞く
隅々に思い出がある古い家
簡単に片づけられぬ生家です
簡単に命削るな風吹くな



 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎橘
 「アールグレイ」、おしゃれな名前ですね。ちょっと香りにくせがあるので、好き嫌いが分かれますが、私は好きで、いつも外で飲む機会があれば頼んでしまいます。家ではケチケチとスーパーのパック紅茶ですが。素敵なカフェでのたまの贅沢です。


◎瑞希
 名古屋城、奥様も一緒でますます楽しみになってきました。次はまた若狭の水上勉の一滴文庫に会社OBと文学に浸って来ます。


◎靖坊
 3月10日に送ったのですがまた不着だったみたいですね。う~ん、原因はなんだろう。掲示板に書いたようにこちらは私宛のメールの返信という形で送信したものです。無事に届くかな?
(3/15受け)



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・噂する人などいないのにくしゃみ(靖坊)   桃華
    イエイエ、まわりの人は噂していなくとも、遠い場所では話題になっているかも知れ
   ませんよ。そういえばあの人どうしているのかな?何て、昔の友人や知人が噂して
   いるかも・・・。やっぱりこれは花粉症?

 
これからは引き算でいく誕生日(ペ天使)   桃華
    賛成で~す!もう誕生日はいりません。増やす数字はいりません。気が重くなるより
   軽くしなくては。ですから私もこれからは引き算でいこうと思います。でも正式書類の
   記入はなんと書こうかな。


 遠回りばかり選んでしまう癖(野のはな)    英人
    「急がば回れ」という言葉があります。「そんなに急いでどこへ行く」という言葉もあり
   ます。この癖、悪いことばかりでありません。いや、この方がいいことが多いでしょう。
   じっくり取り組んで、楽しみたいものです。

 
ツクシ摘む今宵は一人春食べる(瑞希)    英人
    妻がツクシを好まないので、私が一人で採ってきてはかまを取り、煮て貰いました。

   私はツクシが好物です。これを知った知り合いが、今年は何回もツクシを届けてくれ
   ました。そしてはかまで取って!今も食卓に上がっています。

 
俯いて歩いているうちに春だ(橘)   英人
    日本の四季の感覚も少し狂ってきましたが、それでも間違いなく四季は巡ります。
   寒いと言っても、うつむいて歩いていてはよくないですね。胸を張って歩けば、寒さも
   吹き飛びます。もう春です。桜も咲きました。上を向いて歩こう。

 
ティータイム遠いイギリス味わって(さくら)   英人
    もう遠くなった異国を思いながらのティータイム。懐かしさも一層でしょう。貴重な体
   験をゆっくり味わってください。先日、私の属する会が「アールグレイ」と名付けられ、
   アールグレイを味わいました。そして今、私は髪の色からグレイさんと呼ばれていま
   す。

 
隅々に思い出がある古い家(桃華)    靖坊
    思い出が多いほど別離の寂しさも大きくなるのでしょうね。それは人に限らず物や
   時に対しても同様なのだと思います。手放したり破局したり失ったりして姿が消えて
   も思い出は残りますからね。残った思い出は未練となって寂しい気持ちを抱かせる
   のでしょう。

 ゲームして遠くを見ると目にいいよ(くまちゃん)    ペ天使妹
     
ゲームや読書をしてて、遠くを見ると良いこと、お母さんから教わられたのでしょう
   か?特に遠くの緑(木や林など)がいいらしいですね。くまちゃん、いつも素直な句で
   いいですね。

 
・生きている証とみればつらくない(靖坊)   ペ天使妹
    何事もそうですね。「ボクらはみんな生きている 生きているから嬉しいんだ(悲し
    いんだ)」の歌が浮かんできました。

 
風吹いて私の弟連れ去った(桃華)
 
・弟が父母に会えたか風に聞く(桃華)    ペ天使妹
     「なぜ?何故?」と思わずにはいられないことでしょう。本当に、本当に辛いことだ
    と思います。でも受け入れねばならない現実、弟様は仏様に導かれ、ご両親と再会
    されているでしょう。

 ・遠いこと理由の不義理父母の墓(ペ天使妹)   靖坊
     墓参りに限らず「遠いこと」は様々なお断りに使える万能の理由付けと言えるで
    しょうね。私も手広く使っていきたいと思います。


       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2019年「課題」
      (1月)名 (2月)知る (3月)遠い (4月)実
      (5月)ひとつ (6月)ふるさと (7月)岸 (8月)茂る
      (9月)旅 (10月)胸 (11月)取る (12月)思う

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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