so194
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第194号(30年2月)
水 菜 (みずな) の

             (科目)アブラナ科     (花言葉)虚空、
茎葉がよく分枝し、葉柄は細く淡緑色で、葉の先は濃い緑色で尖り、深い切れ込みが入る。江戸
時代前期にはすでに栽培されていた。シャキシャキとした歯ごたえで、漬物、煮物料理などのほ
か、サラダなどの生食にも向く。京菜ともいう。京都府により「京の伝統野菜」に認定されている。

今年の冬は特に寒く感じる。青物が少なくなった今、水菜はわが家の貴重な冬野
菜である。そんな中にも時折春近くを感じる。もう年度末である。いろいろな交替
も始まる。新たなことも始まる。同じようであって同じではない。大切に生きよう。
                            (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 生きる 」

あなたも私も誰かのために生きている   野のはな
生きるとは山坂越えてまた越えて    瑞希
永遠に生きるつもりで生きている    靖坊
幸せも苦労も生きる栄養に    さくら
生きることそれはとてもすばらしい    くまちゃん
惜しいのはゆらゆら迷っていた時間    ★橘
生きますか?サプリメント飲んでまで   ペ天使
胃が痛む確かに僕は生きている    ★ペ天使兄
病得て今朝生きてるを実感す    ペ天使妹
生きている母の教えがてのひらに    桃華
生き様を晒して今も生きてます    英人



  「 時 代 」   野のはな

生きにくい時代なんでもあり過ぎる
  原点は千と千尋の神隠し
   これからは花に元気をもらう日々
  父さんは時代遅れの糸電話
 ★春一番吹いた肩こり飛んでいく


「 豆 撒 き 」     瑞希

春は来る豆撒く長男厄落とし
パパが撒く豆拾う子も輝いて
★それぞれの人生受けて豆を撒く
拾う人豆撒く人も皆福が
道端の芽吹きの草に春予感



 

「頑張れ、日本!」
    さくら


極寒の開会式に身を案じ
始まれば期待で心の雪溶けて
夢追ってハーフパイプで宙を舞う
★絶望が希望の舞で伝説に
微笑みも涙も日本照らす春


 
(随想)   「  梅  」   ペ天使兄

 新年明けて早々、わが家の梅が一輪だけ咲いた。私が誤って触れ、折れて落ちそうになった枝に咲いた。梅の開花には時期がまだ早い。他の枝の蕾はどれも小さく固かった。なんと、この花が1月の終わりまで咲き続け、それが散ってやっと周りの花が咲き始めた。
 その一輪が私にはとても愛おしく思えた。枝が折れて生き通せるかどうかと危機感を感じて開花を急いだのではないか。そして、散る時期が来ないのでいつまでも長く咲いていたのではないか。




「マラソン」    くまちゃん

★マラソンのラストスパート気持ちいい



    「 如 月 」     橘

   雪の降るでもなく寒いだけの朝
 雪雲の下には昔住んだ町
存分に飲んだが肩がまだ寒い
    ★行くあてのない鬼連れて終電車
        戻っても同じ選択すると思う


「恵方巻」    靖坊

巻き寿司が総菜売り場占拠する
ほとんどが廃棄処分となる運命
★ゴミになるはずの一本買ってみる
切り分けてお喋りしつつ味わおう
ビジネスに翻弄される恵方巻




 
・・・英人の20句抄・・・「慰安旅行」

 年度末役員揃ってバス旅行
  散策はゆっくり歩いて散策よ
   ゆっくりと歩いて人の先歩く
         早めにホテルに入りゆっくりと
         昼間に入る温泉更に好し
             宴会の挨拶はただ一言で
             一人ずつ注いで回って話する
             だんだんと酔いが回って座り込む
             カラオケが始まって更ににぎやかに
             会長の歌う番とせかされる
             全員の女性を誘い舞台へと
             気持ち良く青い山脈合唱し
             男性も負けてならじと上がり込む
             輪を作り高校三年生意気上がる
        最後まで宴会場に残っている
        こんなにも盛り上がれるありがたさ
   もう数年やって欲しいと声上がる
     一年と一人密かに決めてきた
        退く準備はすでにできている
           惜しまれて退くことが最善よ


   「  靴  」    ペ天使

  楽しくてスキップすれば靴が鳴る
靴そろえ得意顔した孫を褒め
  ★夫の靴磨き指定の場所に置く
靴箱は九対一で私の勝ち
  お客様ですかと靴が並んでる


「春は・・・」     桃華

春はまだかと深い息するおひなさま
見落とされ花が開いたフキノトウ
私のそばでふくらむ梅一輪
★春を呼ぶ黙って隣にいる人が
春は遅鈍のんびりした日にやってくる




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 いよいよ冬のオリンピックが始まりましたね。無事に終わりますようにと祈りながら応援しています。(2/10受け)


◎ペ天使
 春はそこまで~~、でもコートは手放せませんね。帽子をかぶりマスクをして、その上眼鏡をかけていると友だち分からず、私も分かってもらえませんでした。


◎瑞希
 インフルエンザにかかってしまいました。熱が高く頭はふらつく状態で体の節々が痛くなんともなりません。


◎橘
 何日も本当に寒い日が続きます。稲沢から刈谷に来た頃は、暖かさを実感したものでしたが、今年は刈谷でもさすがに寒さがこたえます。

◎さくら
 昨日、平昌オリンピックで羽生君が金メダルを獲得して、我が家は大盛り上がりでした。今夜の小平選手も頑張って欲しいと思います。(2/18受け)




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ほとんどが廃棄処分となる運命(靖坊)    桃華
    店頭の巻き寿司が翌日にはゴミとして処理される風景は見ていても胸が痛む。
    私の子供のころはご飯粒ひとつこぼすと目が潰れると言われて、拾って食べたもの
    なのに・・・。捨てることに慣れてしまった現在をしばし憂える。

 
・微笑みも涙も日本照らす春(さくら)    桃華
     勝負事には勝ち負けがあって当たり前。悔し涙、嬉し涙の入り混じった平昌。
    五輪は終わったが、日本のメダルは過去最高に輝き、皆大きな喜びを頂いた。
    いい大会で会った。私もずっとテレビに釘付け、楽しい日々であった。

 あなたも私も誰かのために生きている(野のはな)   英人
     自分だけのためではない、誰かのために生きているのである。ヒョッとしてあなた
    は私のために生きている時があるかもしれない。お互い持ちつ持たれつである。
    決して自分一人だけで生きている訳でも生きておられる訳でもない。それを間違え
    ないようにしなければいけない。人生を正しく見つめた句である。

 惜しいのはゆらゆら迷っていた時間(橘)    英人
     今思ってみると、確かに惜しかったのはゆらゆら迷っていたあの時間。でも、それ
    は過ぎた今だから言えること。ヒョッとして必要な時間であったかもしれない。あの経
    験があって今があるのかもしれない。人生は前向きに捉えたいものだ。

 生きますか?サプリメント飲んでまで(ペ天使)   英人
     人間死にたいといっても、本心は死にたくないもの。生きているのはそれ程良い
    ものなのです。だからサプリメント飲んでまで生きています。そうして生きていれば
    いいのです。周りの人を見ていてそう思います。そして、少しでも生き甲斐や楽しみ
    が見つけられればよりいいのです。

 
・それぞれの人生受けて豆を撒く(瑞希)    英人
     私も今年は豆まきを体験する機会を貰った。これも我が人生を受けての出来事
    です。良いことも悪いことも自分の人生は自分で受けとめねばならない。さあ、これ
    から何が待っているか。楽しみなような怖いような余生である。淡々と受け入れ、
    できれば楽しみながら過ごしたいものだ。

 
春はまだかと深い息するおひなさま(桃華)    靖坊
     旧暦が新暦に代わってから、昔からの行事と季節が合わなくなってしまいましたね。
    ひなまつりは桃の節句。本来なら桃の花が咲く季節の行事なのに、新暦の3月3日
    に咲いているのは桃ではなく梅。おひなさまが嘆息しているのは、勝手に暦を変えた
    人間に対してなのかもしれませんね。


       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2018年「課題」
      (1月)みんな (2月)生きる (3月)歌う (4月)私
      (5月)手 (6月)太陽 (7月)流れる (8月)赤い
      (9月)笑う (10月)嬉しい (11月)とんぼ (12月)友

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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