so192
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第192号(29年12月)
紅菜苔 (こうさいたい) の

             (科目)アブラナ科     (花言葉)小さな幸せ、
 中国揚子江中流地帯が原産の二年草。日本では1970年頃から栽培。 和名は紅菜花(ベ
ニナバナ)と呼ばれ、とう立ちした花芽とその若い茎や葉を食べる。菜の花に似ているが、菜の
花より寒さに強く、寒い時期ほど、赤紫色が濃く鮮やかになる。12月~3月頃まで収穫できる。

 紅菜苔は見たことがあります。最近は外国原産の野菜も増えてきた。これだけグローバル化すれば当然であろう。ところが食べ物に限らず、文化など日本本来のものが駆逐されることが多々生じてきている。ただ流されることなく、ここはしっかり見極めて臨みたいものである。川柳は大丈夫だろうか。
                            (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 抱 く 」

亡き夫の心を抱いて生きている    ★瑞希
ハグならばきっと照れずにやれるはず    野のはな
抱ききれぬほどの北風受け止める      靖坊
再会を夢に抱いてエアメール    さくら
赤ちゃんが母にだかれて寝ているよ    くまちゃん
留守電の亡母の言葉を消せぬまま   ★橘
御仏に抱かれてると祖母が言う   ペ天使
働く日抱いた悩みの数知れず   ペ天使兄
抱いていた夢も忘れて生きている   ペ天使妹
夢を抱く気持ちまだまだ持っている   桃華
春が来る歳相応の夢を抱く    英人



 「  夢  」   ペ天使妹

夢語り遠回りした帰り道
  抱いていた夢多くして追い切れず
    夢失せて努力不足を自認する
 ★ひとつずつ夢捨てている歳なり
   今朝の夢逢えて嬉しい人ばかり

「妖怪ウォッチ」   くまちゃん

★父さんと妖怪ウォッチ観に行くよ



息子の音楽発表会♬」 
           さくら

クラスごと個性溢れて笑みこぼれ
ニコニコと舞台に立って一安心
指揮を見て真剣に吹くリコーダー
伸びやかな歌声胸に迫り来る
★音楽は時代を越えていつまでも


 
(随想1)   「 帰 国 」   さくら

 今年は、四年間のイギリス生活を無事に終える事が出来、日本に帰って来た事が大きい出来事でした。帰って来た直後は、寂しくて胸にぽっかりと穴が空いた気分でしたが、今はホッとしている気持ちの方が大きいです。そして、主人や息子への感謝の気持ちが、最近になって更に膨らんでいます。元気に楽しく過ごせた事は、当たり前の事では無くて、皆んながそれぞれに、その場所で頑張ったからだと思います。
 特に息子に対しては、強く思います。子供って、適応が早いよね、やっぱ子供って良いね!なんて、ついつい口にしますが、言葉も文化も違う場所で、始めは・・・いや、ずっと大変だったと思います。良く頑張ったなぁと思います。
 そんな息子ですが、日本での小学校生活も、お友達や先生に支えられて楽しく過ごしているみたいです。市のホールで行われた音楽発表会でも、リコーダーを頑張っていました。私も負けないように、頑張りたいと思います。



「 日 記 」   ペ天使

三日とは言わず続けて半世紀
最近は三年日記のニューフェース
誕生日乾杯したと赤ペンで
母の日に肩揉み券をもらってる
★一年の感謝記入は大晦日



「古希の舟出」    瑞希

神仏のおわせる島で初仕事
舟通勤琵琶湖の機嫌伺って
★荒波はすぐに慣れると人は言う
宝物館受け付け椅子に座ったが
離れ島帰りたいとき帰れない

 
   (随想2)  「 歳々年々(5) 」  英人 
 
 12月の随想に「歳々年々」で書き始めてもう4年、それなら今年も書かねばなるまいと、振り返る。
 今年は6月に会社を完全退職し、その後は少しずつ静かな日々になると思っていたが、全く予想が狂った。4月にいきなり老人クラブ連合会長に指名され、それがこれほど多忙、重要な役とは知らなかった。しかもやっていく内に、次々と変革に手をつけてしまった。自分でも驚く展開である。更に地元の老人クラブでも新たなことを始め、動いている。そしてその大方が想定通り、またそれ以上の成果を残している。これはもう私の意思を超えている。私のあずかり知らぬ何かが働いた結果であろう。この幸運にはただ感謝である。
 ここの皆さんにも、孫ができた、外国から帰国した、私と同じように役員で追われたなど大きな変化があった人がある。また一方静かな日々を過ごされた人もあろう。これは何も良い悪いではない。自分の意思が働く余地もあろうが、それがすべてではない。あずかり知らぬところの力が大きい。生きている、生かされている、感謝である。
 来年の自分は、この役が終われば終わりか、また新たなことが生じるか、人間万事塞翁が馬である。ただ自分としては熱意を持って、誠実に、楽しんで事に当たりたい。それが私の余生である。




「 師 走 」     橘

群れにいるでもなくウロウロする雀
わかりやすいものに光が当てられる
手に入るものでよければ幸せに
不得意は子育てゴメンネ子どもたち
★もう会わないことに北風向かい風



   「 極 月」   野のはな

  やれたことやれなくて今悔やむこと
 人数が増えた笑顔も増えました
あかんぼの笑顔周りを幸せに
  ★こんなにも母性残っていた私
     たくさんの手で育てよう未来へと


 
・・・英人の20句抄・・・「童謡に親しむ会」

       世代間交流図る第三弾
        カラオケを止め童謡に親しもう
         童謡を歌う会あってこの発想
           歌う会売り出す機会二兎を追う
    童謡を今の子供は知らぬまま
   親も子も一緒に歌えば楽しかろ
 老人も歌おうむかし思いだし
              委員会作って準備を整える
              できることそれは熱意を見せること
              ただ話す機会捉えてただ話す
          会場も舞台も一緒になり歌おう
        歌って歌ってまた歌う会
      合間にオカリナ演奏入れてみる
     オカリナが聞けて良かったと後の声
          参加者が二百人超えまずは良し
           役員は思い以上によく動き
             来年もやって欲しいと声上がる
          目的を十分果たし安堵する
          これもまたやって良かったの一言で
          一番に満足してる私です



「少し早目のクリスマス」 
   靖坊

師走入り気分は毎日クリスマス
御歳暮にケーキいただき浮かれ出す
二週間前にひとりでクリスマス
電飾のツリー満開花見酒
★何度でも祝えばよいさクリスマス


 


「 難 病 」   桃華

難病の義弟にかける言葉なし
難病と向き合い十年もう師走
まだ動く指でおにぎりつかんでる
★こんなはずじゃなかった道をまだ歩く
妹よストレス溜めるな夢溜めよ




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎ペ天使
 12月も半ば。賀状、片づけ、おせちの用意・・・全くできておりません。やりたくない、お年頃でしょうか?

◎橘
 少し前の掲示板ではなみずき様の投稿に、木之本の鶏足寺の紅葉を見に行かれた とありましたね。私も数年前に行きました! あの辺りはお寺、仏像ともに充実していて、紅葉の季節でなくても、また是非訪れたい場所の一つです。


◎瑞希
 古希になり仕事が舞い込むとは思ってもみませんでした。竹生島は島全体が祈りの島です。一人暮らしの私に神仏がお呼びくださったと不安ながらも引き受けました。老人会の仕事も終盤になって来ました。来年四月から職員として本格的に働きます。人生の彩りがまたひとつ増えました。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 抱ききれぬほどの北風受け止める(靖坊)    桃華
     強い人ですねぇ、冷たい北風を全身で受けとめる力強さ、凄いです!! 私はダメ
    ですね、へなへなと崩れてしまうでしょう。時々踏んばってどーんと受けとめたいけど、
    やっぱりそんな力はないですね、悔しいけど・・・・。

 
抱いていた夢多くして追い切れず(ペ天使妹)    桃華
     若い頃はいくつも夢があり、あれもこれもと追いかけたけど、なかなかものにならず、
    現在に至っている。現在は夢を追いかける気力も失い、情けない状態に陥っている。
    何歳になっても夢を追う人が羨ましい! 知人で99歳になる人が、まだ絵を教え、毎年
    展覧会を開いている。凄いエネルギーで感心するばかりです。

 ・夢を抱く気持ちまだまだ持っている(桃華)   靖坊
     私も小さな夢ならたくさんあります。「アイスを2リットル一気食いしたい」とか「近寄ると
    すぐ逃げる野良猫の尻尾をつかみたい」とか、実にささやかな夢なわけですが、これが
    意外と実現させるのが難しいんですよね。まあ、叶ったところでどうなるものでもないで
    すけどね。

 ・亡き夫の心を抱いて生きている(瑞希)    英人
    
これが生前信頼厚かった夫婦の姿でしょうか。その心を忘れないように、いつも心が
    けている。亡くなってより分かったのかも知れません。我が夫婦はどうなるのでしょう。
    今のところ想像ができません。そんな時は突然やって来るのでしょうか。

 
一年の感謝記入は大晦日(ペ天使)     英人
     年末や正月の過ごし方にはそれぞれ決まった過ごし方があるのでしょう。作者は大晦
    日に1年を振り返り、何かに記入をされているのでしょう。そして、そこには感謝の言葉
    が並びます。我が家では、私が毎年「わが家の重大ニュース」を拾い出し、家計簿に書
    きます。

 
こんなにも母性残っていた私(野のはな)     英人
     多分孫を抱かれての作者の驚きでしょう。母親の子に対する思いは、いくつになって
    も変わらぬものなのでしょう。自分の子ばかりでなく、孫にも。人類存続の大きな力で
    す。最近の若い女の人も同じでしょうか? 少し危惧することはないでしょうか。

 働く日抱いた悩みの数知れず(ペ天使兄)    英人
     働いて給料をもらうと言うことは大変なことである。そこには知恵を出し、競争に勝ち、
    利益を上げ、そして給料がもらえる。そこで抱く悩みは多種多様であった。でもそこを
    乗り越え、今がある。退職後はゆっくり人生を楽しみたいものだ。



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       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2018年「課題」
      (1月)みんな (2月)生きる (3月)歌う (4月)私
      (5月)手 (6月)太陽 (7月)流れる (8月)赤い
      (9月)笑う (10月)嬉しい (11月)とんぼ (12月)友

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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