so188
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第188号(29年8月)
柳花笠 (やなぎはながさ) の

(科目)クマツヅラ科     (花言葉)幸運に、魅惑する、
南アメリカ原産の多年草。現在では全国的に市街地の道ばたなどに見られる。全体に剛毛が
あって著しくざらつく。大きな根株から直立す茎を出し、よく分枝して高さ1.5mほどになる。先端
に5裂した紫色の長さ1cmほどの筒状の花を密につける。花期は夏〜秋。
別名三尺バーベナ。

日々見かける花であるが、名前を知らない。でも心強い助っ人がいた。人生の
こと、いくら頑張っても一人でし終えることは難しい。どこかで助けがいる。家庭
でも社会でも同じである。こういう助っ人がいるかいないかが大きな違いになる。
                            (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 満たす 」

香水をつけたくらいで満たされて    橘
満たされた思い出胸に前を向く     さくら
心満つ友の言葉の一言に     瑞希
淋しさを満たしてくれる孫がいる   ペ天使
一瞬を満たして花火闇に消え   ★ペ天使兄
「ありがとう」言って言われて満たされる  ★ペ天使妹
かきこうしゅうきんちょうしてつかれたよ   くまちゃん
満たされているのか寝息すやすやと   野のはな
満たそうと思えど底は穴だらけ    靖坊
一杯のビールに満たされ饒舌に    桃華
満たされた言葉を日記に書いておく   英人



   「 土 産 」   ペ天使

お土産を仏前に置く孫褒める
  名物の土産を皆に説明し
    ★お土産は要らないと言い期待して
  昨年と同じ土産を喜ばれ
     持って来た土産が気になる二年生


「夏の日々」     瑞希

嵐来る独居の私不安です
洪水の怖さを知った夏でした
何事もなかったように蝉が鳴く
梅干しを干して出掛けてにわか雨
穏やかに庭に水打つ平和な日


 
(随想1)    「 台 風 」   瑞希

 久しぶりに直撃の台風でした。元上司から先ほど「台風が我が家付近を荒らして通り過ぎましたが、今度はびわ湖辺りにお邪魔すると台風が言っていましたが大丈夫ですか?」とユーモラスなメールが届きました。不安な夜を過ごしている私に一服の安定剤をいただいた気持ちになりました。
 しかし、その後近くの姉川の水嵩が急激に上昇して、川を挟んで真向かいの村の避難勧告の放送と鳴り止まぬサイレンの音に一睡も出来ない夜でした。自然の怖さを感じた事でした。




「 葉 月 」     橘

笛の音に誘われ辿りつけぬまま
記録的雨毎週どこかで降る日本
★喉鳴らす猫と一日何もせず
父母の法事 叱られなくなった
ほんとうはわたしが捨てたのかもしれぬ


「Thank you, London!」    さくら

ロンドンの最後の朝は薄曇り
★街や人見慣れた景色胸刻む
地下鉄のアナウンスも暗記して
四年間夢の世界にいたような
ありがとう大好きな街またいつか



(随想2)
   「帰国しました」     さくら

 7月末でロンドンから帰って参りました。そして、今回は残念ながら名古屋ではなく、千葉県習志野市の社宅に住む事になりました。
 新生活の立ち上げでバタバタしていますが、四年振りの日本の生活は便利でとても楽しいです。ロンドンの四年間は、夢の中にいたような気分です。時々、ロンドンの景色やお友達や食べ物を思い出し寂しくなりますが、新しい出会いに期待して頑張りたいと思います。 



  「 酷 暑 」    野のはな

    汗かいて働くしかし暑すぎる
  どんな顔して現れるうちの孫
★満ち満ちて大きなおなか愛おしい
   命名を巡って漢字あれやこれ
     わくわくと待ちわびているお誕生



「お出かけ」    くまちゃん

★日本来て初めてひとりで出かけたよ

 
・・・英人の20句抄・・・「残暑の一日」

         一日の暇を惜しんでバスツアー
       時々は一人参加も面白い
     最後部の席で一人のんびりと
   話したくなると誰となく話しかけ
 年を経ていい性分になってきた
          静穏な華厳寺に気持ち鎮まりぬ
          華厳寺へ納経に来る夢描く
            梁に乗る鮎の行く末考える
            清流を味に加えて鮎づくし
               石一つ苦労重ねた徳山ダム
               功罪を問われている巨大ダム
               幾百年先を見据えてする議論
    不順な天候に負けず稲穂揺れ
     ひまわりがコスモスになって話題替え
       知らぬ間に秋を感じる気が流れ
         窓外の景色に我を振り返る
           旅先でライン楽しむ指がある
               この夏も乗り切った我が身愛おしい
               余生だと余分な杞憂止めておく
               次に来る課題に興味移っている


 「 夏祭り 」     靖坊

★人混みを一人で歩く夏祭り
 踊らずに見る阿呆だが損はない
  割高と知っててお代わりするビール
 踊ってはいないつもりの千鳥足
楽しんだ思いを土産にして帰る


「 お 盆 」   桃華

墓参り久方ぶりに会う人と
手を合わす生きていること報告し
★暗やみで亡き人偲ぶ盆提灯
夏に逝く身軽な服装したままで
夏祭り太鼓の音にウツが飛ぶ




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎ペ天使
 息子達とランチをし、別れた後でショッピングを楽しんで・・・遊びすぎました。

◎橘
 「話・話」の4×9、8×8の話、面白かったです。そうですね! 楽しくいきたいです。
お忙しくも充実した毎日といつも拝見しています。
 桃香さん、腰お大事になさって下さい。


◎靖坊
 暦の上では秋ですがまだまだ暑いですね。よく食べよく寝て残暑を乗り切りたいと思います。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 香水をつけたくらいで満たされて(橘)    桃華
    
お出かけに少し香水をつけて!!とてもリッチな気分になります。何年たっても、
    婆ちゃんになってもオシャレは心をうきうきさせます。若い人ならなおさらですね。
    いつも身ぎれいにして、心の若さを失わず、歩いて行こうと思います。今気をつけて
    いることは、背筋を伸ばし歩くことです。後美人だけでも味わいたいので・・・・。

 
梅干しを干して出掛けてにわか雨(瑞希)   桃華
     
あらあら大変!よくあることですが、梅干しをぬらしてしまったら困りますね。
    今夏は突然の雨が多すぎ、あちこちの豪雨のニュースに胸を痛めています。幸いにも
    我が家周辺はにわか雨はありますが、被害もなくヤレヤレ!被災者の方々にはいう
    言葉もありませんが、ガンバッて下さいね。

 淋しさを満たしてくれる孫がいる(ペ天使)    英人
     どこもかしこも孫の存在は大きい。子供の子育ての頃は、夢中だったし、責任も大
   きかった。しかし、孫となるともう可愛いだけである。静かになった爺婆の生活に、何か
   と張りを与えてくれる。それを孫も心得ている。我が家にも毎日のようにやって来る孫が
   いる。

 
街や人見慣れた景色胸刻む(さくら)     英人
     もう十分に見慣れたと言えども離れるとなると、改めて胸に刻みたいものである。
    もう見られないという心情がそうさせるのであろう。さくらさんには本当によかった4年
    のようでしたね。この誰にでもできる経験ではないだけに、日本で大いに本領を発揮
    するでしょう。また発揮させてもらいたいものである。

 
どんな顔して現れるうちの孫(野のはな)    英人
     もうお生まれになったようですが、どんな顔でお生まれになったのでしょうか。掲示板
    で、可愛い、本当に可愛いと言っておられるので、さぞ美形の顔だったのでしょう。
    でも本当は顔など問題ではないでしょう。孫と言うだけで嬉しいのが世の一般ですから。
    今の世、孫の話ができるだけでもう幸運なのです。

 ・割高と知っててお代わりするビール(靖坊)    英人
     なぜ同じビールが、場所が違うだけでこんなに高いのか、これは不当販売ではない
    かと言いたくなるときがある。でもそれが分かっていながらまた頼むのである。場所は
    お金なのだ、と変な理屈に納得する。沈着冷静な靖坊さんからこういう句を聞くと、人は
    皆同じなのだなあ、と思ってしまう。

 
・この夏も乗り切った我が身愛おしい(英人)    靖坊
     最近20年間の熱中症による死亡者数は年平均500人ほど。猛暑の2010年には
    1700人にのぼったとか。たった一度の人生を暑さによって強制終了させられては
    たまったもんじゃありませんよね。やせ我慢せずに文明の利器を存分に使い、夏の
    暑さを乗り切っていきたいと思います。



       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2017年「課題」
      (1月)明ける (2月)歌 (3月)心 (4月)悲しい
      (5月)流す (6月)若い (7月)力 (8月)満たす
      (9月)あふれる (10月)大きい (11月)望み (12月)抱く

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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