so183
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第183号(29年3月)
雛 草 (ひなそう) の

(科目)アカネ科     (花言葉)甘い思い出、寛大な愛、会える幸せ、
北アメリカ原産の多年生植物。日本には昭和の終わりに導入された。別名トキワナズナ。草丈
10cm程度で、薄い青紫色と中心部の濃い黄色とのコントラストも美しい。4枚の小さくて可愛らし
い花弁が、まるで鳥のヒナがエサを求めているかのように見えることから、この名前がついた。

3月から4月は年度替わりで変化が大きい。終えるものと始まるもの、それに伴う
安堵と緊張、別れと出会い・・・冬から春へ。老いた私に少なくなっているが、それ
でも今年は例年以上にいろいろあるようだ。生きている、春を、生を慈しみたい。
                            (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 心 」

思い出は妻の心に支えられ      柳立
アラフォーもガラスの部分ある心    ★さくら
大まかに丸いが三つカドがある     橘
おめでとう心ばかりと蘭届く    ペ天使
心とは?考え始め句ができず    ペ天使兄
わが心赤か白かと自問する    ペ天使妹
一言が心に響くことのあり      野のはな
芽吹く春古希の心に灯りつく     ★瑞希
あの猫はボクの心を知っている    靖坊
心ぞうがドキドキしたよかるた会    くまちゃん
心からありがとうねと言われた日    桃華

どちらにも転ぶ心のままでいる    英人




  「 里の春 」    瑞希

針進む春の陽射しの縁側で
  出会いとは意味あることよ何もかも
    上達を願いながらも意に沿わず
  ★手仕事に愛情いっぱい包み縫う
 いつか来る安堵の日々を信じてる



 

度目の春」    さくら

ロンドンも春の訪れさくら咲く
バタバタと別れの季節駆け足で
いつもいた笑顔の友も去っていき
悔いのない英国生活過ごしたい
★新しい出会いの為に窓開けて



「続 弥生」     野のはな

新しい命授かる春うらら
ゆうらりと大きな風呂に連れて行く
顔だけが冷たい露天風呂ぶるる
母体と言う宇宙で只今遊泳中
★九月には会える太郎か花子かな


 
(随想)  「お婆ちゃん」  野のはな

 今年九月にお婆ちゃんになります。来月戌の日に安産祈願に行きます。娘は今悪阻に悩まされ、寝ておくしかない日々を過ごしており少しマタニティブルーにもなっているようです。母親としては先輩ですからアドバイスをと思うのですが、自分が悪阻のときどうしていたかさっぱり覚えていません。なんとも頼りにならない婆ちゃんです。
 お雛様を仕舞い、そろそろ甲飾りを出す。さあ どっちが要るようになるのだろうと九月に思いを馳せる婆ちゃんです。 頑張ろうっと!




 「しょうじょう」   くまちゃん

★ほしゅう校しょうじょうたくさんもらったよ




「 待 つ 」     ペ天使

わた飴を待つ手にコイン握り締め
降りて来ぬ友と電車待つホーム
★すでに出たバスいつまでも待っていた
もう少し待ってみようか晴れるまで
待つことを諦めたらしい背が淋し


 

「新聞記事」    柳立

わが国にバカな指導者多すぎる
スポーツ面三面よりも先に見る
和むのは尾張版の写真記事
★世界中歴史は動くこの身にも
日曜のクイズ数独必ずし


 
・・・英人の20句抄・・・「 快い風 」

         早起きしいい一日を始めよう
 春休み孫の面倒妻頼り
  孫連れて行ってよと妻のきつい声
    初めての孫と二人のバスツアー
     孫思い選んでみたのは城巡り
            浜松城桜はまだかと人が来る
            底冷えが続いて開花遅れてる
            のんぼりは我関せずと舞っている
            来場者に何を思うか家康像
            玉石の石垣映える横須賀城
            城の名はドラマで聞いた高天神城
            木造で再建をした掛川城
         メジャーでない城巡りする面白さ
       現地のガイドの熱さに侵される
     物覚えのいい年頃に無駄はない
   春休み孫と過ごしたいい日和
          年度末安堵と期待入り混じり
            時来れば寒い中でも芽が伸びる
              終えること終えて明日に備えよう
               古稀過ぎて快い風呼びこもう


「 弥 生 」      橘

子どもにも見抜ける程度の演技力
ほっとする気持ちも少し お開きに
落ち着いてほどけば何のこともない
考えてなかった進路が開きだす
★母として去られる覚悟持てぬまま



  「やられたあ!」    靖坊

   春うらら干した布団に鳥の糞
 野良猫に伸ばした右手引っ掻かれ
自転車を薙ぎ倒していく春一番
   三十分留守しただけで不在票
     ★誰が悪いわけでもないと空仰ぐ



「気ままに旅」    桃華

空は青気ままに電車乗っている
★温泉へ行こう胃腸が弱っている
スリルある地獄のぞきに挑戦し
カメラ位置ずれると絶景見失い
旅の空気ままに変化してくれる



・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎ペ天使
 今日は東浦の乾坤院のお祭りです。久しぶりにお参りしたい気持ち・・・未だ気持ち
は元気です!でもヤーメタ。(3/12受)


◎靖坊
 春めいてきました。お花見をどうするか思案中です。


◎橘
 先日JR在来線で彦根まででかけました。途中の関ヶ原、米原辺りはまだ雪も残っ
ていたり、真っ白な伊吹山を見たりして、気候の違いを感じました。新幹線では一瞬で
通りすぎ、あまり景色も見ないことが多かったのですが、一駅ずつ停まることで気付く
ことができた旅になりました。

◎瑞
 庭のマンサクが咲き始め、来た春を謳歌していた矢先の風雪。突然の試練にそれ
でもマンサクはめげる事なく、か細い花びらを傷める事もなく今、小鳥達に話かけ
ながら元気に満開を迎えました。マンサクに教えられた春の雪でした。

◎さくら
 ロンドンにも桜並木があり、だいぶ桜が咲き始めて来ました。でも春はお別れの
季節…。私のように在英3年を超えると、駐在のお友達もどんどん本帰国して行って
しまいます。親も子も寂しくなってしまうんですよね。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 新しい出会いの為に窓開けて(さくら)    桃華
     春は別れと出会いがある季節。良い別れと嬉しい出会いが訪れるよう祈っています。
    私も今年はどんな出会いがあるのかしら。

  心ぞうがドキドキしたよかるた会(くまちゃん)   桃華
     くまちゃんの句はいつも素直でいいですね。やさしさがあふれています。昔、くまちゃ
    んと同じように、お母さんと一緒に投句していた子がいたけれど、今は立派な娘さんに
    成長してみえます。くまちゃんもがんばって続けて下さいね。

 
・春うらら干した布団に鳥の糞(靖坊)    桃華
   
本当に“やられた!”ですよね。鳥は春にひかれて気持ちよさそうにあちこち飛びかい、
   糞、尿を撒き散らしていくけれど・・・撒かれた方はたまらないわね。洗濯物にペチャッ!
   玄関前にもペチャッ!あ~あ、仕事が増える-!!


 空は青気ままに電車乗っている(桃華)    靖坊
    お出掛けするのが気持ちよい季節になってきましたね。私は青空を見ると自転車を
   漕ぎたくなります。まだ走ったことのない小道へ侵入し、あちこち迷走した挙句、結局
   行き止まりで引き返したりもしますが、それが楽しく思えるのは青空の下を走っている
   からなのでしょうね。

 ・ 芽吹く春古希の心に灯りつく(瑞希)   英人
    寒い寒いと言いながらも、いつの間にか木々に新芽を見つけます。新芽を見るとやは
   り晴れ晴れとします。誰の心にも灯はつくでしょう。古稀にはいつもよりより強く感じられ、
   この句となったのでしょう。まだまだこれからです。

 
新しい命授かる春うらら(野のはな)    英人
    
多くの人に春はうららでしょう。新しい命が授かればより春うららでしょう。散歩すれ
   ば足は軽く、風呂に入れば鼻歌でもでるのでしょうね。太郎でも花子でも待ち遠しいで
   すね。

 
もう少し待ってみようか晴れるまで(ペ天使)    英人
   
 急いて事を仕損じると言うこともあります。待つ余裕あれば待つも良し。しかし、今日が
    吉日ということもあります。私の机の上には【明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生き
    ると思って学びなさい】と書いてあります。

 
・日曜のクイズ数独必ずし(柳立)   英人
    
これはわが妻の姿です。ただわが家の新聞では土曜日です。クロスワードに漢字
    クイズに数独に・・・。あきらめると私に渡してきます。私もつい夢中になって、先日は
    ドラマを見損ねた。何とか亭主の威厳を保っている。


       投稿をお待ちしています。


    
       「川柳連れ連れ草」への投稿案内

             次の要領で川柳及び感想文を募集します。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  
2)2017年「課題」
      (1月)明ける (2月)歌 (3月)心 (4月)悲しい
      (5月)流す (6月)若い (7月)力 (8月)満たす
      (9月)あふれる (10月)大きい (11月)望み (12月)抱く

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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