so178
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第178号(28年10月)
団子菊 (だんごきく) の

(科目)キク科     (花言葉)寛容な心、善良な家風、恋の望み、涙、上機嫌、
北アメリカ原産の多年草。名の由来は、筒状花が球状に盛り上がることからきている。草丈
は50~150センチでよく枝分かれをする。開花時期は6~10月。葉は長い楕円形で、互い
違いに生える(互生)。花径は3~5センチくらい、色には黄色、オレンジ色、褐色などがある。

花より団子というが、団子という花があるのは面白い。昨年人から苗をもらって
今年初め咲いた。丈夫で花の期間は長い。さて、寒さを感じる頃となり今年の
終わりも近いことを覚える。どんな年で終わるのか、もう二ヶ月にかかっている。
                            (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 数える 」

いくつもの母に習った数え歌     瑞希
イチニサン数えて怒り抑えてる    ★さくら
空にあるいろいろな星数えるよ    くまちゃん
逆からのカウントダウン声合わす    野のはな
湯の中で百を数えた孫の汗    ペ天使
酷暑去り早正月を数えたり    ペ天使兄
指折って残りの人生数えてる    ★ペ天使妹
もやっとして残り数える老いの春      柳立
どんどんとこんなに忘れてまだ忘れ     橘
数えればキリがないのさボクの夢     靖坊
生きていく場所を数えている私    桃華

数えても減らぬ悩みは数えない    英人



  「 秋 茜 」   ペ天使妹

秋風に羽をあずけて秋茜
  我が庭に今日数増して秋茜
    あきあかね物干す肩で一休み
      ★この指を枯れ木とまがう秋茜
  飛ぶでなく風に乗ってる秋茜



  

「紀の国紀行」    柳立

大峰に泊まった宿が紀の国屋
★聖域は山また山に天(てん)の川
龍が棲むその正体は弁財天
後醍醐の御在所跡はひっそりと
この道を役行者と空海と


「 祝 い 」  野のはな

赤いもの買って集めてまた祝う
申年の男二人に赤を買う
若者にドキドキもイライラももらう
はるばると列車に乗って蕎麦食べに
眼鏡越し何か見逃すかもしれぬ


 
(随想1)   「 妹 の 鬱 」  桃華

 妹が鬱状態という。また難病の夫の介護のことかと思いきや、今は中学生となった孫の話。同居の孫は小さい時はばあちゃん、ばあちゃんと寄り添ってきたのに高学年になるにつれて馬鹿にする発言。娘も同じようなことを言っている。中学生になるとイライラが募るのだろうか。どこの家庭でも見受けられる風景。時期が来れば終息するだろうが、その期間は辛い。
 わが家はスープの冷めぬ距離に孫達はいる。だから暴言を吐かれたことはない。同居でなくて良かったねと、老夫婦は苦笑い。
      耐えねばと思うと鬱が広がって




   105歳の現役医師」 
             瑞希


    年輪を重ねて尚も声豊か
  驚きは三年後迄スケジュール
尊顔を拝するだけでいいのです
   ★百五
歳パワーに負けて雨上がる
      檀上で皆に手を振る元気よさ



「ハーフターム」   くまちゃん

★チェコに行くハーフタームが楽しみだ


「プレミアリーグ」    さくら
~サウサンプトン対レスター~

レスターへ麻也と岡崎応援に
スタジアム迫力のあるサポーター
後半に待っていました岡崎だ!
ピッチでは誰より躍動輝いて
★接戦に無我夢中でげき飛ばす


 

 
(随想2)  「4年目」   さくら

 早いもので10月。少し今年の終わりも見えてきました。ロンドンは薄手のコートが必要になる気候ですが、例年よりもまだお天気が落ち着いている気がします。
 こちらでの生活も4年目に入りましたが、そろそろ日本に帰りたいと思い始めました。ロンドン生活は充実していて、楽しいですが、やっぱり日本は便利だし、食べ物も美味しいし、家族やお友達もいるし、もっと楽しいのかなと思います。でも帰国したら、やっぱりロンドンは良かった~と嘆きそうなので、もっと満喫して帰りたいと思います。




「  旅  」    ペ天使

★旅先でオシャレをしようともう一枚
疲れても笑顔作ってシャッターを
湯と食事気ままに過ごす三泊で
お土産は軽くてうまいと言われたい
月末の旅キャンセルし気が楽に


 

「 神無月 」    橘

秋時雨もう会えぬのならそれでいい
幸せなコスモス多くを望まねば
★話したくない日は猫と本といる
泣かないで話せるようになったらね
結局は何もないまま夏がゆく



 
・・・英人の20句抄・・・「秋を行く」

      ストレスと焦る気持ちは禁物で
      次々と予定を入れる焦りかも
 何もかも忘れる旅に出よう 秋
  紅葉の北海道に間にあった
   窓外を見てるだけでいい北海道
     台風の爪痕残る大地あり
       好天の旅も最後は雪景色
        バスガイド素晴らしいを誘導し
                参拝は心の旅と思うなり
                この道は確かに亡母の導きで
          ウォークの季節は無駄にできません
        時みつけ寺社に史跡と巡る足
      もう幾年歩ける足を生かさねば
 体重が増えて知る己の不活動
 旅に出て減らした体重増やしてる
     懇親会呼ばれて知る生きている
       鬱なもの忘れて出よう懇親会
         鈍感な我が身があって救われる
             雨に濡れ汗に濡れまだ持つ意欲
             空白の日々埋めて秋駆け抜ける




  「ひとり飲み」   靖坊

汗かいて大いに飲みたくなった昼
 本日もおひとりさまの入店で
   黙々とグラス傾けひとり飲み
 ★健康に悪いからこそなお愉快
子供らが多い休日ドリンクバー



「  秋  」    桃華

扇風機片づけ夏を終わりとし
いつまでも踏んばって咲く百日草
生きようとためらいもなく出す新芽
バイバイと振り返る君 また明日
★譲られる席に遠慮なく座り




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎ペ天使
 異常気象だった今夏、体調を崩して診察を受ける人が多い、とドクターが。私もご多分に漏れずお世話になりました。

◎橘
 高校3年の娘がいるのでこれからあわただしい日が続きそうです。出願、振込、試験日など、間違えないよう気を遣っています。先日神社に合格祈願に行ったのですが、申込用紙に志望校を書く欄があり、祈祷の時に読みあげられたので困りました。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 生きていく場所を数えている私(桃華)   ペ天使妹 

     先輩の友人(女性)が「年を重ねると共に何事も億劫になるし、気遣い、気配りは
    疲れるからこの年齢になれば、気負わなくてもいい人だけとお付き合いしてもいい
    のかな」と言われるのである。それを聞いて、一理あるかな?と、それでいいのかな?
    と思ったりした。桃華さんのそれとは意味合いが違うと思いますが。

 健康に悪いからこそなお愉快(靖坊)     ペ天使妹
     とうてい私には考えられないなと感じたが、余りに用心してたのでは楽しめない。この
    位の気持ちを持てば、病も困難も逃げていくのでは・・・・と思った。考え方次第、少しは
    見習うことにしよう。

 ・飛ぶでなく風に乗ってる秋茜(ペ天使妹)    靖坊
     飛行機は速度が落ちると失速して墜落しますが、飛行機に形が似ているトンボは、
    低速飛行のみならずその場に留まって浮いていることも可能なんですよね。確かに
    あの姿は飛ぶというより風に乗っている感じです。

 ・話したくない日は猫と本といる(橘)     桃華
   
 一日気分が乗らず、誰にも会いたくない日はありますね。私はのんびりコーヒーを
    飲みながら、新聞を読んだりテレビを見たりしています。誰にも邪魔されず自分の時
    間を楽しんでいます。こんな時にピンポーンとチャイムの音。あーあっ!?

 ・指折って残りの人生数えてる(ペ天使妹)   桃華
     あと何年生きられるか分からないわが寿命。分からないから人生は楽しいのだと
    思う。私は残りを数えないで、今ある日々を楽しもうと考えている。欲深いからまだ
    まだ死なない。おいしいものをいっぱい食べて、あちこち旅行をしてバカ笑いをいっ
    ぱいして・・・。体が尽きたらゆっくり来た人生を振り返ってみようと思う。

 もやっとして残り数える老いの春(柳立)    英人
    人生ははっきりすることなどほとんどありません。特に老いてくればもやっとしたこと
   ばかりです。そして寿命などとなると更にもやっとなります。「もやっとして」という言葉が
   いいですね。でも「老いの春」ではなく「老いの秋」ではないでしょうか。もう黄昏です。

 
百五歳パワーに負けて雨上がる(瑞希)    英人
    
元気な105歳には雨も勝てませんか? 105歳で矍鑠として達者な人がいるとは
    凄い世の中になったものだ。100歳以上が6万人以上という。我々もその時代に生
    きている。でも私にはまだ30年ある。もう30年たったらどういう世の中になっている
    だろうか。今70歳の人の多くはまだ生存しているかも知れない。

 
・眼鏡越し何か見逃すかもしれぬ(野のはな)   英人
    
眼鏡も長年かけていると体の一部となっている。いろいろ見逃さないようにかけて
    いる眼鏡ではあるが、ヒョッとしてかけていることによって何か見逃しているかも知れ
    ない。色眼鏡だと更にその可能性は大きい。用心である。

  
  
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2016年「課題」
      (1月)匂う (2月)優しい (3月)濡れる (4月)瞳
      (5月)想う (6月)心 (7月)ほのか (8月)せせらぎ
      (9月)星 (10月)数える (11月)君 (12月)秘める
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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