so176
(せんりゅうつれづれそう)
第176号(28年8月)
冬 瓜 (とうがん) の 章
(科目)ウリ科 (花言葉)困難に勝つ、勝利、静かな愛、 蔓性の一年草。茎に巻きひげがあり、葉は手のひら状に裂けている。夏、黄色い雌花と雄花 とが咲き、実は球状から長楕円状で長さ30~50センチ、主に煮て食べる。夏が旬の野菜で あるが、日持ちがよく冷暗所で保存すれば冬まで貯蔵できることからこの名が付けられた。 胡瓜、西瓜、冬瓜と3ヶ月続けてわが家の瓜の紹介となった。瓜は強い、その 中でも冬瓜の強さにはあきれる。一度栽培したら、毎年その場所に種が残り、 その時期になると芽を出してくるのである。雑草のような強さであるが有用野菜 である。私の好物でもある。人もこうでありたいが、まずはただの願望である。 (★印は英人の推奨句) |
課 題 「 せせらぎ 」 激流をかき分ける間にせせらぎに せせらぎのか細い人生今も生き せせらぎに行ったり来たり夢の中 ペ天使 せせらぎにはしゃぐ子ら皆眩しいな ペ天使兄 まどろみをせせらぎの音に誘われる ペ天使妹 イヤホーン抜いてせせらぎ聴きなさい 日が落ちてせせらぎの音子守唄 瑞希 せせらぎに真夏の風が癒されて エアコンの排水やがてせせらぎに せせらぎを聞きつつ二人で歩く道 ★桃華 せせらぎに気持ち鎮めて今日を終え 英人 |
「 終 戦 」
爆竹を派手に鳴らして送り出す
終戦の日の年毎の暑さかな
戦争を知らない子供のあくびです
★死ななくていい死があったあり過ぎた
たっぷりと休めましたかお父さん
「 無 理 」 ペ天使
母さんよ無理をするなと料理させ
頼まれて無理と断る勇気いる
「無理です」と納得できぬ返事来る
孫達に無理を承知でサイフ開け
★無理言った息子に今は無理を言う
(随想1) 「 若き日に 」 ペ天使
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「 甘 酒 」 靖坊
熱々の甘酒を飲む炎天下
暑ければ尚熱くなれ暑気払い
★飲み干して体の中も炎天下
寝ていても動いていても同じ汗
二杯目は梅干し入れて口直し
「 葉 月 」 橘
何事も成し遂げないという人生
★偶然を夢見る年は過ぎました
辛いのは私だけではない辛さ
これまでの年月惜しみ別れ得ず
動揺はしないとっくに捨てたフダ
(随想2) 「 熱 中 症 」 橘
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「オリンピック」
中継をグイッと朝まで観戦し
日の丸につい口ずさむ君が代は
★思いやる敗者に声援和の心
怪物が記録更新どこまでも
東京へ夢は努力の四年間
変わらない急ぎ足した交差点
夢のよう三年振りの我が故郷
★懐かしい皆の笑顔にホッとする
お財布の小銭探しに手間取って
食べるもの全て美味しく温かい
「 日 本 」 くまちゃん
★夏休み日本に行って楽しいな
・・・英人の20句抄・・・ 「夏と野菜と旅と」
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「 夏の宵 」
ナス料理今日も明日もやはりナス
★そうめんをすすり聞く遠花火
美味しいねぶどう農家の苦労味
猛暑日にブタしゃぶ食べて汗流す
風を知るのれん風鈴家の中
「 ある死 」 桃華
★一人の死 いつか私も進む道
棺には小さな顔が眠っている
読経になつかしい日々浮かびくる
祈るだけ母の力はこんなもの
ゆっくりと歩こう先はまだ長い
・・・ お 便 り 欄 ・・・ 句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと 思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・食べるもの全て美味しく温かい(さくら) 桃華 海外旅行はだいたい8~9日間は日本を離れます。外国の見るもの、聞くもの、皆 目新しく感激するばかりですが、帰国後の日本の良さ再認識をすることが多いです。 どこの国へ行っても日本ほど安心、安全な国はありません。さらに食事もおいしいし、 人間も温かい。と言ってもどの人も自国が一番でしょうね。さくらさん、2週間の日本を 満喫できて良かったですね。 ・頼まれて無理と断る勇気いる(ペ天使) 桃華 頼まれるとイヤと言えない人、たくさんいますよね。私もその一人です。本当は無理 なんだけど、相手の心情を先に考え、「まあ、いいっか!何とかなるだろう」と引き受け てしまい、後で後悔するタイプ。断る勇気がないだけの情けない人間かもね。性格だ から仕方がないとあきらめ気分の私です。 ・熱々の甘酒を飲む炎天下(靖坊) 英人 暑いときには冷たいものを求めますが、本当は暑いときには熱いものがいいのです。 冷たいものは内臓を冷やして弱めますが、熱いものは逆に内臓を活性化させます。 疲労回復にも役立ちます。ここは一つ理性で、甘酒などをゆっくり飲むのがいいでしょ う。さすが靖坊さんです。 ・イヤホーン抜いてせせらぎ聴きなさい(野のはな) 英人 公共の場にいてもイヤホーンを付けて自分の世界に閉じこもる、自分の世界に閉じ こもっているから、他人のことに全く気を使わない。本当に日本はどうなってしまった のでしょう。特に電車の中やプラットホームでの風景は、私には異様に思える。本当に 野のはなさん同じように、自然の音を聞きなさい、と言いたい。 ・偶然を夢見る年は過ぎました(橘) 英人 人生は意思や努力だけでは済まない、偶然や運による部分も多い。しかし作者は、 ある年になると、偶然を夢みていてはいけないという。何となく理解できるし、面白い 心情と思うが、これかかなりの解説を要しますね。 ・ナス料理今日も明日もやはりナス 私の句「茄子胡瓜成り過ぎる夏恨めしい」と同じ心情でしょうか。わが家の夏の食卓は 明けても暮れても茄子胡瓜が乗っている。2人の食卓など少しあればいい。ところが 場所があるから何本も植える。成り始めると、とどまるところを知らない。自宅で採れた ものはなかなか捨てられない。植えたことが恨めしくなる。でも茄子胡瓜はいくら食べ ても困らない。大いに食べまくるのである。瑞希さんも安心して食べて下さい。 ・レールの上自転車で走る爽快さ(英人) 靖坊 遊園地によくある足漕ぎコースターのことかなと思っていたのですが、交流広場の 写真を見て納得しました。本物の鉄道のレール上を自転車で走るとは面白い試み ですね。自転車大好き人間なので、いつか挑戦してみたいと思います。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2016年「課題」 (1月)匂う (2月)優しい (3月)濡れる (4月)瞳 (5月)想う (6月)心 (7月)ほのか (8月)せせらぎ (9月)星 (10月)数える (11月)君 (12月)秘める 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |