so170
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第170号(28年2月)

雲 間 草 (くもまぐさ) の

      (科目)ユキノシタ科     (花言葉)活力、自信、愛らしい告白、遠い思い出、
一般に出回っているのはヨーロッパ原産の野生種からつくられた園芸品種。洋種クモマグサと
いう。草丈は5~10cm、茎がはうように伸びて細かく枝分かれしてこんもりと茂った草姿になる。
春に花茎を伸ばして5枚の花びらを持った梅のような形の白、ピンク、赤などの花を咲かせる。

一昔前なら、ガンと言えば人生終わりのような気持ちを抱いたであろう。ところが
今では、早期発見ならかなりの確率で完治する。2人に1人はガンに罹るといわ
れる時代である。早期発見に務め適切に対処したいとは、体験者の言葉である。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 優 し い 」

厳しさの裏に隠れた優しい目    瑞希
騙されてあげるあなたが好きだから  橘
優しくて仕事ができてハンサムで    ペ天使
ちょっとした優しい言葉に足軽し    ペ天使兄
優しさの伝わる握手した別れ    ★ペ天使妹
優しさが重荷になって曇り空    ★さくら
ぼくはね とてもとても やさしいよ    くまちゃん
我が身には優しい筈ないソース掛け   柳立

梅一輪優しい風はまだ吹かぬ    野のはな
本当に優しい男は優しくない    靖坊
気遣いの言葉並んだメール来る    桃華

病得て優しい風が吹いてくる    英人



  「 弁 当 」     靖坊

休日の空見て弁当食べたくなる
   弁当を作りどこにも出掛けない
      ただひとりこたつで弁当食べる昼
 弁当をいくつ作っても料理下手
★弁当を分けあった友今いずこ



「 みかん 」   ペ天使

ひとつずつ摘んで匂いで甘い方
箱で買い心豊かなみかん好き
★みかん剥ぐ黄色になった指先で
不味いのか「バアバにあげる」と気前良い
みかんなら貰っていくと詰め込んで



 
(随想)   「 幸 福 感 」  ペ天使兄

 一般に膾炙されている言い方かもしれませんが「幸福感は(持てるものの量)を(要求の量)で割ったものだ」というのを初めて目にしました。上手な言い方だなと思いました。
 お金がいくらあっても、もっと、もっと欲しいと思えば、幸せ感は感じないでしょう。また、周りの人に優しくしてもらっても、私がしてあげたものより少ないと思えば不満でしょう。マザー・テレサは尽くして尽くして幸せだったと聞きます。
 欲しがらないことは難しいことです。あるがままを受け入れることができるように努めていきたいと思います。持てるものの量を増やす努力も必要でしょうが・・・。




 「カニカニバスツアー」 
           柳立


カニバスは去年と同じお隣さん
  カニツアー天橋立ついでに見
    前回は東尋坊できょう丹後
      日本海今度来るなら海鮮丼
        ★帰り道魚市場でまたカニを




「春を待つ」    瑞希

冬鳥も帰省の用意するのかな
★一服のお茶の薫りに春探す
春を呼ぶ村の行事の鏡もち
旅に出てここにもあった春ひとつ
ねこ柳銀色に染め春告げる




 「 如 月 」     橘

★信じたい話ばかりを聞いている
ふさわしい返事を後で思いつく
この弱い私をあなたは頼るのか
他人事ですむのはあなたが若いから
できそうな気がしてつい手を挙げている



 
    (随想2)   「3年立つ」   橘

 おかげさまで再び参加させていただいてから3年が経ちました。投句しただけで300句以上作ったことになります。「話・話」にあった継続だけはなんとかできているといったところでしょうか。振り返ってみて満足できるものといえば、それほどあるわけではありませんが、初めに英人さんに言っていただいた「日々の記録」には自分なりになっているのではと思っています。
 今晩は子どもたちはそれぞれ友人とご飯を食べると言って出かけました。夫と二人の夕食です。子どもが大きくなるにつれてこんな日があるようになりました。


 

   「アイルランド&北アイルランド」
〜世界遺産•ジャイアンツコーズウェイ〜
                  さくら


       ケルズの書アイルランドの宝物
    音楽とパブで溢れたテンプルバー
 海岸に六角形の岩現れ
   火山灰神秘の景色創り出す
    ★世の果ての姿と言われ疑わぬ



「となりの国」    くまちゃん

★イギリスの となりの国の アイルランド


 
・・英人の20句抄・・ 「入院し退院し」

 予定終えいざ入院と準備する
 スーツケース見て旅行とたがう人
 手続き終え後戻りはできません
 病室へ覚悟と荷物運び込む
           見晴らしのいい部屋ですぐ写真撮る
           あれこれと興味が募る一日目
           絶食の二日目から病人に
       手を振って不安隠して手術室
       空白の七時間のこと問い詰める
       手術は成功と聞き安堵する
                手術の翌日に不安増してくる
                看護師の優しさ不安消していく
                翌日に歩けますかと促され
                淡々と歩き驚く誰もかも
                管つけて院内を見て回る日々
                退屈を紛らせていく見舞客
    尿道管はずしてからが大騒ぎ
    治らない人はいないと医師は言う
    時間が解決すると医師は言う
    医師信じ心静かに時を待つ



「 梅 」     野のはな

★四月から少し変わってみようかと
和服着てみよう日本人だもの
長男の選択わくわくをもらう
急逝の叔父は優しい顔だった
健康へ野菜を蒸すという工夫



「 手 術 」   桃華

★癌という思わぬものに左右され
手術室行ってくるよと手を振って
手術後に小さな塊見せられる
成功のひと言重い荷が下りる
管いっぱいつけられさすがに病人だ



・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 最近自転車を買い替えたのですが、どうもしっくりきません。靴と同じで、慣れるまでの辛抱ですかね。


◎橘
 今年は暖冬とはいえ、まだ寒い日が続きます。ウォークで鍛えていらっしゃるとはいえ、決してご無理はなさいませんよう。ご回復をお祈りしています。


◎野のはな
 毎年一月に皇居で行われる歌会始の放送をみているのですが、今年はなぜか、唐突に、ここへ着物を着て居並びたい!と思ってしまいました。 まあ夢は大きく、しかも人に言って自分を追い込んでみようと思いました。


◎さくら
 先日は大変な中、わざわざ退院のお知らせを頂きありがとうございました。とてもホッとしました。しばらく体調等の様子をみられてウォークも川柳も益々楽しく過ごせる事を願っております。

◎英人
 1月のこの欄に書いた予定の通り、入院、手術、退院は順調に運びました。手術の翌日にはもう普通のよう歩き、医師や看護師がびっくりするほどでした。ところがその後がいけません。ある程度の尿漏れは覚悟していたのですが、尿漏れどころか垂れ流し状態です。医師は「治らない人はいない。時間が治してくれる」と言います。人間には自然治癒力がある、今はそれを信じて、気持ちを楽に持ちながら静かに過ごしています。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・イギリスの となりの国の アイルランド(くまちゃん)    桃華
   
くまちゃんは今、外国にいていろいろ経験しているなんて、何とすてきなことでしょう。
   外国へ行ってみたくても行かれない人はたくさんいます。私の孫にも外の世界を見せ
   たい思っていますが、なかなか機会がありません。今のうちにたくさんの国を見、たく
   さんの人々と交流し、大人になったらその経験を生かして下さいね。

 
ふさわしい返事を後で思いつく(橘)     桃華
   
相談事を受ける際、私はだいたい聞き役。聞いてあげることにより相談者が自分で
   納得した答を得ることが多いからだ。しかし、あの時もう少し助言してあげられたので
   はと思うことも多多ある。反省しきりであるが、あとの祭り。ふさわしい返事というのは
   実に難しいものである。

 
みかんなら貰っていくと詰め込んで(ペ天使)    桃華
   
親は子供にあれもやりたいこれもやりたと準備しておくものですが、子供の方はあれ
   も要らないこれも要らないと言う。要らないと言われるととてもがっかりする。親の心子
   知らずとはよく言ったものですね。

 
弁当を分けあった友今いずこ(靖坊)    英人
    
親しかった学生時代の友も時と共に疎遠になっていく。定年後になると益々である。
   それどころか、知らないうちに亡くなっていると言うこともある。私のような年になると
   聞いてびっくりと言うことも多々である。会えるときに会っておきたいものである。

 ちょっとした優しい言葉に足軽し(ペ天使兄)   英人
    本当に人はちょっとした言葉に気持ちを左右されるものである。もう少し自分を信じ、
   泰然自若としていたいものだが、なかなかそうはいかない。それだから人にかける言
   葉には気をつけねばならない。少しでも優しい声をかけ、足軽くしてあげたいものだ。

 
尿道管はずしてからが大騒ぎ(英人)     靖坊
    実は私も交通事故で入院、手術した時に尿道に管を入れられたことがあります。
   尿意がないのに尿がちょろちょろと出続ける、実に不思議な感覚でした。毎日人知
   れず頑張って尿を止めている尿道括約筋、これからも他の筋肉同様、労わりつつ
   鍛えていきたいと思います。

 ・四月から少し変わってみようかと(野のはな)   英人
   
日本の4月は新年度の始まり、新入生、新社会人、いろいろ変わる時期である。自分
   自身も何か変わるにはいいときである。自分のことだからいつ変わってもいいのだが、
   4月は切りのいいときである。新年度だからと言って堂々と宣言して変わればいい。
   さてどう変わるのでしょう。

 
旅に出てここにもあった春ひとつ(瑞希)    英人
   
旅は非日常、自分のところには無いいろいろな発見である。史跡や風景、生活も違い
   がある。寒い国の人が旅に出れば自分のところにはまだ無い春に幾つも合えるだろう。
   一足先に出合った喜びが感じられる。でも、寒い国もまもなく春です。今から春の夢を
   描きましょう。


   
 
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       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2016年「課題」
      (1月)匂う (2月)優しい (3月)濡れる (4月)瞳
      (5月)想う (6月)心 (7月)ほのか (8月)せせらぎ
      (9月)星 (10月)数える (11月)君 (12月)秘める
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
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