so167
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第167号(27年11月)

白 菜 (はくさい) の 

      (科目)アブラナ科     (花言葉)固い約束、
西洋のキャベツに対し、東洋を代表する葉野菜。淡い緑色をした大きな葉は、周囲がちり
めん状に縮れて互いに抱き合うように重なる。大きくなるにつれて白い部分が太く伸びるた
め「白菜」と呼ばれるようになった。工夫次第で食卓の主役や名脇役となり得る万能野菜。

11月半ばも過ぎれば年の暮れを間近に感じる。そんな中、いろいろ手を付け
更に気忙しさを覚える。これは性分であろうか。万能野菜の白菜も鍋が特に
いい。夜はそれをゆっくりつつく、残る人生をそんな姿勢で過ごしたいものだ。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 手 紙 」

出す気などないから好きなことを書く     靖坊
そこが山手紙書くのは一行目    柳立
Love Letter 焼くこともせず捨てもせず   ペ天使
見覚えの癖字の手紙暖かい   ★ペ天使兄
届けたい彼岸の人にこの手紙   ペ天使妹
手紙書く青春の時思い出す     瑞希
拝啓と書きそのあとを書きあぐね    野のはな
手紙から気持ち人柄溢れてる    さくら
お手紙をおくってみたらほめられた    くまちゃん
あなたにもあるでしょ捨てられない手紙   ★橘

心地よいコトバを載せてくる手紙    桃華
手紙書くこと忘れ友去って行く    英人



  「五十年ぶりの同窓会」 
              瑞希


その昔お転婆娘茶の師匠
   パイロット機長終えて故郷に
     ★あの頃の笑顔と同じホットする
 名札見て既婚か離婚聞きかねる
それぞれに人生重ね五十年


 


「雨なので」     靖坊

雨の朝もう一時間眠ろうか
洗濯も掃除も明日だ雨なので
雨音を聞いてるうちに昼になる
雨なので散歩代わりのストレッチ
★煎餅もヤル気も湿気る寒い雨

 
(随想1)   「モノスゴ愛知でマツケン」  靖坊

 今年はプレミアム付きの商品券が日本全国の自治体で販売されましたね。私は愛知県のプレミアム宿泊券をゲットしました。宿泊代が半額になるスグレモノです。これを利用してとある秋の好日、犬山市に行ってきました。実は大の城好きでして、国宝の姫路、松本、彦根にはもう何度も行っているのに、犬山だけは日帰りでも行ける気楽さから、まだ一度も登城したことがなかったのです。
 一泊した翌日、さっそく天守に登りました。さすが木曽川の崖っぷちに建つ城。見事な眺望です。天守は20mと小さめですが、木曽川水面から50mくらいの山の上に建っているので、最上階望楼からの眺めは、絶景を楽しむというよりは、恐怖で足が震えるという感じです。回廊を取り巻く欄干に手を掛けて「絶景かな、絶景かな」とか言いたかったのですが、怖いのでやめました。
 さて、これで国宝四城はようやく全て制覇出来たと喜んでいたのも束の間、なんでも今年の七月に島根の松江城も国宝に指定されたとか。そんな訳で現在は島根への旅行を計画中です。




「 不揃い 」    ペ天使

不揃いな家族の年を足してみる
★不揃いで大きい方から食べていく
青信号不揃いな靴足早に
大小のみかん真顔で詰め放題
玄関に不揃いな靴並べ替え


 「 霜 月 」   橘

掃き寄せる落ち葉にからめて忘れよう
魂が走る私を抜け出して
苛々をぶつける 鍋が光り出す
★湯の温度私が入ると二度下がる
捨てて欲しい手紙がこの世に何通か


(随想2)  「家族の形」   橘   

 大学4年生の上の娘が、就職を機に独立したいと言いだしました。普段ろくに料理もしないどころか朝も起こされないと起きない者が何を言っているのかとあきれましたが、必要に迫られればやれるかもと期待をしつつその方向で進んでいきそうです。
 これで今高校2年の下の娘が遠くの大学に行くようなことになれば、夫と二人暮らしになります。(ちょっと気が重いような・・・) 家族の形も変わっていくのですね。物心両方での準備をしていかなくては、と思っています。




  「 七五三 」    柳立

   
輝いた天真爛漫神の兒で
晴れ姿幸せ家族の揃い踏み
 ニコニコのまだ若い爺婆が
   晴れ姿順番待ちもジッとせず
★色もあせ自分の写真の七五三

「ドイツ旅行」    さくら
~ミュンヘン・ノイシュバンシュタイン城~

ソーセージ・ビールで旅が始まって
城までの道のりもやに包まれて
憧れの白亜の城で快晴に
華やかな城で孤独な王偲び
★目に見えぬ闇が背後に迫る秋



「にしこり」   くまちゃん

★にしこりのしあいをみたらまけちゃった



 
・・英人の20句抄・・ 「向寒の候」

 向寒に手順書があり推理する
  冬近く早め早めにする手順
      自己流で剪定終えて春を待つ
       秋晴れが続き爪がすり減っていく
            球根を植えたから咲く黄水仙
            球根で花の色は分かりません
         ガン治療検査ばかりで始まらぬ
         体調良し病人気分ほど遠い
           手術延び浮いた時間を愛おしむ
             愛おしむ時間に入れたツアー旅行
        寺に行く信仰心はないままに
        寺参り機会が増えた縁を問う
     決められた道などない散歩道
   時折は道を変えて気分変え
 通勤の時間を変えて知る世間
            昨日まで遊んでやった孫に遊ばれる
            孫が来るついつい思う歳のこと
          失敗は笑ってすまそう老夫婦
        言い訳は酒に預けて早寝する
      気持ちに反することは捨てておく



「まだまだ」    野のはな

甘くないまだ山もある谷もある
優しさが足りない人のせいにする
★この先にきっと大きい落とし穴
これくらいでは笑わない笑えない
顔に出る質でお世辞が使えない



「 雨 」     桃華

降り出した雨に思わず主婦の顔
この先が見えないような雨になる
雨マークいつまで続くこの鬱も
雨にも負けず歩き続ける人がいる
★雨上がり紅葉見に行く支度する




・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎ペ天使
 霜月も早半ば、何となく気忙しく感じます。普段さぼっている証拠ですね。悠然と11月、12月を過ごしたいと思いつつ・・・。

◎さくら
 先週、パリでテロが起こった為、ロンドンに住む私も不安を感じています。こちらに来て二年が過ぎ、今までもテロやエボラ熱など色々心配事もありましたが、日常生活は変わらず日々過ぎていくので、危機感を持ちつつも、楽しく過ごして行きたいなと改めて思います。(11/16受)


◎瑞希
 昨日は湖西の高島市民会館にてNHK の民謡の公開収録がありました。友達が応募し当たり私を誘ってくれました。が、民謡歌手が何とお囃子の途中で突然マイクを向けたのです。びっくりぽん!!!で、お囃子も忘れかぼそい声のお囃子となりました。もしかして、ひょっとしてテレビに映ったらどうしよう。(11/9受)




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 洗濯も掃除も明日だ雨なので(靖坊)    桃華
    
年々こんな気持ちが増えてきて困っている。雨を理由に、又何かを理由に物事を
    先送りしてしまう。困ったことと自覚していても身体が動かない。これも老いの一つ
    なのだろうか?

 
青信号不揃いな靴足早に(ペ天使)    桃華
    
孫から爺婆までみんなで揃って渡る。そこに温かい家族の姿が垣間見える。孫達と
    出かけることは少ないが、それでも誘ってくれれば喜んでくっついていく爺婆の嬉しさ。
    年寄りになって年寄りの寂しさが分かりかけたきたこの頃である。   

 ・雨マークいつまで続くこの鬱も(桃華)    靖坊
     雨マークには何の罪もないと頭ではわかっていても、見ると心が曇りますねえ。特に
    晴天を期待している日の予報にこのマークが表示されていると、憎悪すら感じてしまい
    ます。ゴキブリと同じく損な役回りですが、雨が降らないと困ることも多いので、めげな
    いでこれからも頑張ってください、雨マークさん。

 ・この先にきっと大きい落とし穴(野のはな)    英人
 
    言われるように人生は山あり谷ありです。好調の後に来るのは不調です。この覚悟
    は必要です。その時に大きな谷にならないような用意が大切です。この時に真価が
    問われます。と人生の先輩は言っています。とお伝え下さい。

 
・掃き寄せる落ち葉にからめて忘れよう(橘)     英人
    
草取りや掃除はし始めると何もかも忘れ一心になるものです。忘れたいことがある
    時、こんなことに一生懸命になることも良い知恵です。橘さんはこの知恵を知っている。
    ごみと一緒に捨ててしまいましょう。家が綺麗になると共に気持ちもすっきりしたで
    しょうか。

  手紙から気持ち人柄溢れてる(さくら)   英人
     手紙は最近の電子メールに比べ人柄が表れるものです。特に自筆の手紙は人柄
    そのものです。私も最近は手紙が減りました。社会は便利になると味気なくなってい
    きます。その分、より人との係わりを大切にしなければいけないと思います。

 見覚えの癖字の手紙暖かい(ペ天使兄)    英人
    
上記にも書きましたが、自筆の手紙は人柄そのものです。癖字は綺麗ではないか
    もしれませんが、見覚えがあれば誰からかすぐ分かります。最近自筆の手紙が減っ
    ただけに、より暖かく感じるでしょう。もう年賀状を書く季節です。私も毎年パソコンで
    作りますが、自筆の添え字を少しでも書くように努めています。

   
 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2015年「課題」
      (1月)広い (2月)野 (3月)咲く (4月)花束
      (5月)星 (6月)残す (7月)輝く (8月)ガラス
      (9月)青い (10月)世界 (11月)手紙 (12月)書く
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


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