so162
(せんりゅうつれづれそう)
第162号(27年6月)
立 葵 (たちあおい) の 章
(科目)アオイ科 (花言葉)大望、野心、豊かな実り、 ハナアオイとも呼ばれ、トルコ原産種と東欧原産種の雑種と考えられている。暖地では多年草 となり、毎年美しい花を見せてくれる。花壇などに栽培されている。5月の終わり頃から夏まで、 2mほどにもなる茎に白色~紅・紫色までの花を次々と咲かせる。八重咲きの品種もある。 気がつけばいろいろな所にあった立葵である。関心と無関心、この間隔は 遠い。いろいろなことを身近に寄せて見てみれば、いろいろな色が見える。 作句はいろいろな色を探す作業である。そして豊かな人生を築き上げよう。 (★印は英人の推奨句) |
課 題 「 残 す 」 残されたもので隙間を埋めていく 子や孫に残す地球が荒れ果てる 給食を残さず全部食べました やり残しいつも抱えて帰途に着く 電車賃だけは残せと言ったのに 勿体ない残飯整理でキロが増す ペ天使 ここの世に残すものなし今生きる ★ペ天使兄 残す品決めかね部屋が片付かぬ ペ天使妹 楽しんで生きよう悔いを残さずに 残り時間分からぬままに歩いてる 桃華 仕残した使命を数え夕陽見る 英人 |
「 水無月 」 橘
磨きつつ思うどうにもならぬこと
疲れたらやめると自分に言い聞かせ
ようやっとわかった母の言ったこと
★佇んでいるのはわたし梅雨の闇
ほしいものまだある だから大丈夫
「もりもり」 靖坊
もりもりと仕事こなせばお腹減る
空腹に料理詰め込むもりもりと
もりもりと盛り上がる腹八分目
★入道雲もりもりヤル気湧いてくる
もりもりの意欲はいつも空回り
「湖水地方を旅して」
ゆっくりと時が流れる湖水地方
湖が静かに夕陽のみ込んで
時止まりピーターラビット草陰に
物語生まれた庭に花溢れ
★大自然詩人の感性引き出して
(随想) 「ロンドン便り(その9)」 さくら
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「 トマト 」 ペ天使
自家製のトマト褒めればまた届く
トマト屋はこれも旨いと売り上手
迷ったが結局買った広告品
トマト好き朝昼夜と飽きもせず
★甘い方残して明日の楽しみに
「 梅雨時 」
★ガーデニング花が平和に咲いて来た
久し振り笑顔弾ける友と逢う
嫌なことさらりと流す娘です
寒暑の差服もなかなか片付かず
雨の日は母の古着の再利用
・・英人の20句抄・・ 「ひたすらな旅」
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「 同窓会 」
還暦の集い参加に○をつけ
少しでも若く見せたい服選ぶ
誤魔化しはきかぬみんなが同じ歳
先生と生徒の垣根なくなって
★来ることのかなわぬ友に思い馳せ
「 悪い子 」 桃華
悪い子がついにわが家にやってきて
悪い子をやっつけるため医者探し
手術するしないと夫婦げんかする
★痛いのはあなたで辛いのはわたし
夫婦して努力惜しまぬ勝つまでは
・・・ お 便 り 欄 ・・・ 句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと 思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・ここの世に残すものなし今生きる(ペ天使兄) 桃華 この世を十分生き抜いた先輩の感想? 私には残すものもないし、残せるものは もっとない。ただ何となく生きてきただけの人生かと反省しきりである。しかし、娘2人 はそれなりの家族を持ち、幸せに暮らしているようで、それだけはありがたいと感謝 しているこの頃である。 ・少しでも若く見せたい服選ぶ(野のはな) 桃華 分かるなあ、その気持ち。久しぶりの同窓会なら、なおさら着飾りたいし、どの人 よりも若く見せたいわね。でもやっぱり、「誤魔化しきかぬみんな同い年」何だよね。 でも私の方が少ししわが少ないわと小さなことを見比べる女の性。いくつになっても 競争心ありかしら? ・ほしいものまだある だから大丈夫(橘) 英人 人間欲望がなくなったら、何を生き甲斐にして生きていくのか? 前向きに生活して いるのは何かを求めているのである。過大な欲望も困るが、ほどほどのものは元気の 元である。と言っても、欲望がなくなることはまずあるまい。 ・入道雲もりもりヤル気湧いてくる(靖坊) 英人 真っ青な大空に入道雲のもりもり盛り上がる姿を見ると、自然の大きさに感動を覚え ますね。自分も盛り上がる気持ちも持とうというものです。まもなくそんな光景も多く なるでしょう。恐さもありますが、今の梅雨模様のうっと惜しさともう別れたいこの頃 です。 ・甘い方残して明日の楽しみに(ペ天使) 英人 これには2種類がある。好きな方から食べるか、好きなものは後に残すか。ペ天使 さんは後者の方らしい。楽しみを後に残すのである。楽しみを長く保つのである。私も 後者の気がする。嫌なことから片付ける方でもある。どちらが多いか、どんな性格の 人がどうするか、知りたいものである。 ・ガーデニング花が平和に咲いて来た(瑞希) 英人 「平和に咲いてきた」という表現が面白い。花はただ自然に咲いただけのことで あろうが、瑞希さんには平和に見えた。瑞希さんが平和だからであろう。こういう 姿勢でいろいろ臨みたいものだ。 ・大自然詩人の感性引き出して(さくら) 英人 自然に感動すれば、思わぬ言葉を発し、感性を覚える。それが詩になる。自然は 人を詩人にさせる。少しでも多くこんな機会を持ちたいものだ。私はそれを求めて 旅行に出かける。さくらさんも同じだろう。 ・シャッターを押したときには電柱が(英人) 靖坊 旅も人生も思いがけない出来事の連続ですよね。この句「本当は電柱を撮りた かったのに、シャッターを押した瞬間に電柱が視野の外に消えて残念」とも読めま すね。どちらにしても作者さんにとっては口惜しい一瞬、そして一度きりの旅の思い 出、というところでしょうか。 ・「 悪い子 」(桃華) ペ天使妹 私なりにお察しいたしました。「夫婦相和し」の言葉がありますが、「和」は絶大な力 を持っています。最良の結果を念じます。 ・先生と生徒の垣根なくなって(野のはな) ペ天使妹 先生は教えねばという気負いがなくなり、教え子は白髪の増えた先生に愛おしさを 感じ、遠き日の思い出を話し合えば、一気に垣根が払われる感じがします。 ・「ロンドン便り」(さくら) ペ天使妹 毎回明るく楽しい気持ちにさせて頂いております。現地の様子をカラーで想像しな がら拝読しております。引き続き楽しみにお待ちしていますよ!! ・来ることのかなわぬ友に思い馳せ(野のはな) ペ天使兄 同窓会に出るには、当事者はもちろん、連れ合い、親、子供などの健康、お金、生活 状況等々、多くの条件が満たされなくてはなりません。永遠に会えぬ人も多くなりまし た。「希有な出会い」なんだと、いつも感謝します。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2015年「課題」 (1月)広い (2月)野 (3月)咲く (4月)花束 (5月)星 (6月)残す (7月)輝く (8月)ガラス (9月)青い (10月)世界 (11月)手紙 (12月)書く 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |