so160
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第160号(27年4月)

空 豆 (そらまめ) の 

      (科目)マメ科       (花言葉)憧れ、
 中央アジアから地中海沿岸にかけてが原産。 冷涼な気候に適していて、秋にまき、初夏に
収穫する作型がふつう。 名前の由来は、未熟な莢が空に向かって伸びることから「空豆」。
また、莢のかたちが蚕(かいこ)に似ていることから「蚕豆」と書かれることもある。

日本の4月は新しい年度の始まり、会社も地域もいろいろな行事が組まれる。
そして、統一地方選がある。選挙に係わり、近年ない気忙しい日々となって
いる。川柳連れ連れ草始め終えるものは終え、選挙運動期間に備えている。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 花 束 」

花束の中の一本まだ蕾    ★靖坊
百本のバラでなくてもいいですよ   野のはな
一輪でいいの気持ちがうれしいの    橘
花束は昔むかしのプレゼント   ★ペ天使
アラフォーも花束もらう夢を見る    さくら
花たばでアクセサリーをつくったよ    くまちゃん
花束の高さむなしき河川敷    ペ天使兄
「よくやった」花束からもメッセージ    ペ天使妹
ふつふつと心燃やして桜咲く    瑞希
ありがとう心の花束持ち歩き    柳立
花束を預ける私が帰るまで    桃華
生涯にもらう花束数えてる    英人




  「あれれ?」    靖坊

  朝一番トイレのライト点いたまま
洗濯物干されたままで一昼夜
  母親の歳を聞かれて一思案
   帰宅して玄関の鍵掛かってない
     ★失敗は大目に見よう春だもの



    「春の日々」     瑞希

畑する季節味わい草を取る
ユーモアと優しさ込めてボランティア
身にまとう母の形見の肩掛けを
花一輪不出来の花器も活きてきた
★春いろの顔になったか鏡見る



(随想1)   「桜の季節」   瑞希  

 私の自宅からいながらにして満開になった桜が前に後ろに眺める事ができます。どちらも地区の桜の名所ですが、今年は咲き始めから満開になった今日でもお弁当を広げている人を一人も見かけません。気温が低くそれどころではなさそうです。
 近くに老人施設が二ヶ所あり、毎年桜の下で朝から用意をして花見をされるのが恒例となっているのですが、今年はその気配もなさそうです。どうか桜が散らない内に毎年のように春うららの日が来てほしいと願っています。人生の先輩方に今年の桜を是非とも楽しんでいただきたいと願っている昨今です。




「 次 男 」   野のはな

母さんにくれるだろうか初任給
巣立つとは夫婦二人に戻ること
★気と首を長くして待ついい話
とはいえど寒が戻ってきた肩に
固まった肩をなんとか持ち上げる



「 卯 月 」     橘

帰る家ないから介護の苦もなくて
接点がないから会話がはずまない
夢叶うよりも忘れた方がラク
夢に出るのは二番目にほしいもの
★パン焼いて紅茶を入れて日常に

 
     (随想2)  「 湖北の仏像 」  橘

 4月上旬、滋賀県北部、長浜市木之本を中心に十一面観音をはじめとする仏像を訪ねました。湖北の仏像については昔からよく耳にしていたものの、なかなか機会に恵まれず、初めての見学でした。
 この辺りはかつては大伽藍が栄えたらしく、長い年月の間に天災や戦乱のため廃寺となった寺々の仏像が村のお堂や収蔵庫に収められています。電話で予約をするとその時間だけ当番の方が来てお堂を開けてもらい、見ることができるというものも多く、珍しい体験でした。
 これらの仏像が危機をくぐりぬけながら村人に守られて素朴なお堂にひっそりとたたずんでいるということに心惹かれます。無宗教の私ですが、長い時をへだてても同じように前に立てば、古人の気持ちに共感できるのでは・・・と思って帰途につきました。ちょうど桜の満開の時期に重なり川沿い、道路沿い、琵琶湖畔の桜並木も楽しめ、よい旅になりました。




   「 惜 春 」   柳立

  惜春の遠い声する学生服
 夢を見たセーラー服も五十年
   同窓会案内ハガキを枕にし
     ★葉桜にまだ就活する孫が居て
      春雨も祭りの日だけどしゃ降りで


「上がったよ」   くまちゃん

★今日ぼくは二年生に上がったよ


「リバプール旅行」   さくら

ビートルズ生まれた街は港町
繁栄の面影残す倉庫街
潮風に口ずさむ歌運ばれて
時を越え想いを馳せるファン達
★永遠に歌い継がれる強い意志



 
・・英人の20句抄・・ 「 友の勇気 」

        古希にして市議選に出る勇気
         勇気讃え同級生で支援する
           裏方は同級生が努めるもの
             まとめ役任され意欲蓄える
   必勝期し榊木捧げる神妙に
  祈願祭済ませ準備整って
       立候補の届けに向かう緊張感
         公正という名目ですべて籤
           届け出を無事に済ませて七つ道具
    激飛ばしいざ出陣と街宣車
    演説を聞くうちに気が高まって
    選挙期間放り出すもの放り出し
    手不足で妻も連日かり出して
              選挙戦達磨が片目で見つめてる
                常識が通じぬものと知る選挙
            人ごとに無我夢中の半年間
          当選が明らかになる人が来る
        万歳の歓呼苦労の実が結ぶ
               老後にして忘れられぬ初体験
                 当選は序章と知る心がけ

 
 「 知 る 」   ペ天使

湯の中で知り合い会話に花が咲く
  隠しても貴女のサイズ知ってるよ
    偶然に知ってしまったあの秘密
  定休日知っていたなら来なかった
★知りたくてあなたの心ノックした



「 秘 密 」   桃華

秘密にも大中小があるようで
ポーズとる筋肉疲労一段と
自転車を漕いで青空もぎり取り
★歩いて帰る家に待ってる人がいる
カレー煮る誰もが嬉しそうな顔



 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎靖坊
 こちらの桜はほとんど散りました。今年も楽しませてもらいました。

◎橘
 寒さは多少ゆるんだとはいえ、雨ばかり降りますね。とはいえこのところ例年に比べ、友人の子供さんの合格・進学の報告を聞くことが続き、晴れやかな気分になっています。


◎野のはな
 花冷えと寒の戻りでまだストーブをたいています。昨日は霰が降りました。半袖とカーディガンの混在する季節ですね。4月15日)


◎さくら
 大変お忙しい時期に、大変ご面倒をお掛けして申し訳ありません…。時の経つのがあっと言う間で、今回は真剣に忘れてしまっていました。10日頃には、もうそろそろだな…と思っていたのに、信じられません。
 お身体に気を付けて、お手伝い頑張って下さい。寺さんに幸あれ…です!




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・朝一番トイレのライト点いたまま(靖坊)    桃華
     本当にアレレ?ですよね。私もよくやります。消して寝たはずなのに、どうして???
    夫婦して互いのミスは歳のせいにして難を逃れています。でも気をつけなくちゃね!!

  百本のバラでなくてもいいですよ(野のはな)   桃華
     母は、妻は、女は百本のバラが欲しい訳ではないのです。あなたの真心が欲しい
    だけなのです。一本だけでもいいのです。一輪の気持ちが嬉しいの。橘さんの句、
    本音です。よろしく、世の子どもたち、旦那さん、男性諸君!!

 
春いろの顔になったか鏡見る(瑞希)    英人
     春色とはどんな色でしょう・・・明るい色、嬉しい色、楽しむ色・・・少なくとも寂しい
    色ではないでしょう。鏡見る、いい色だ。さあ、明日を夢みて頑張ろう。

 
・同窓会案内ハガキを枕にし(柳立)    英人
     この歳になると集まりもだんだん減っていく。そんな中同窓会は楽しみなものである。
    小学、大学は隔年、中学は毎年開いているが、高校はほとんどない。その高校の
    同窓会案内が届いた。それが何と、どうしても他へ行かなければいけない日になって
    いる。ハガキを枕にして夢みるだけだろうか。

 アラフォーも花束もらう夢を見る(さくら)    英人
     花束は感謝やめでたい時のこと、誕生日、結婚、定年などでしょうか。それをもらう
    夢はアラフォーに限らず何歳でもあるでしょう。大いに夢を見て下さい。願えばかなえ
    られる。私も叶わぬ夢と知りながら、大いに夢をみることにしましょう。

 
自転車を漕いで青空もぎり取り(桃華)    靖坊
     外出する時はほとんど自転車に乗っている私としましては、五月の青空は爽快の
    一言に尽きますね。坂道を登る時、青空をもぎり取るつもりで気合いを入れて漕ぎ
    続ければ、きっと空まで手が届く、なんてことはないでしょうが、気分はそんな感じ
    です。



   
 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2015年「課題」
      (1月)広い (2月)野 (3月)咲く (4月)花束
      (5月)星 (6月)残す (7月)輝く (8月)ガラス
      (9月)青い (10月)世界 (11月)手紙 (12月)書く
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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