so158
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第158号(27年2月)

法連草 (ほうれんそう) の 

 (科目)アカザ科    (花言葉)活力、健康、
菠薐草・鳳蓮草とも書く。食卓にのぼる野菜として、広く親しまれている。晩秋に種を蒔き、
2、3月頃に収穫する。4、5月ごろ、とう立ちして黄緑色の花が穂状につく。栄養豊富で
美味。世界中で食用されている。日本へは16世紀に渡来。おひたしや和え物などにする。

「ほうれんそう」で引くと多くは「菠薐草」と出てくる。全く読めない、びっくりで
ある。生涯に知ることはほんのわずかである。しかし、知ることは楽しい。
その気さえあれば生涯楽しさがつきることはない。今月も句はできた。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 野 」

のんちゃんはいつも野原で待っていた   ★橘
枯野にもわたしにも日は照っている   ★靖坊
声かけた野良着姿は案山子なり    ペ天使
野の花を踏んで行く人愛でる人   ペ天使兄
人の目に止まらず咲ける野辺の花   ペ天使妹
どこまでも野に花が咲く春の道    さくら
いまぼくは大きいのはらあるいてる    くまちゃん
野に下る偉いお方に憧れる    柳立
人型を寝ころび造る雪の原    瑞希
野に夕陽 勇気を出して歩いてみる    桃華
どこまでも躓きながら野を駆ける    英人
 



    「あらためてロンドン観光」
                さくら

   ★エロス像渋滞見つめ微笑んで
     二階建てバスから見えるテムズ川
        新顔のロンドンアイで街眺め
      遠くにはロンドン橋がしっかりと
     都会に出てロンドン暮らし確かめる



   


「 恵方巻 」   ペ天使妹

売らんかな横目で通る恵方巻
★手作りの恵方巻鬼が笑ったよ



(随想1) 「 子不幸?? 」  ペ天使妹 

結婚以来、同居の義父は何度も入院、手術を繰り返した。
30年も前のこと、今のような完全看護はなく、
その都度、家族が病院に泊まり込んで付き添った。
ほとんどが私の役目であった。
ある時、義父がポツリと言った。
「世間では親不孝な子とよく言うが、自分は子不幸な親だな」
手をかけて育てていないものに
看病させることが辛かったのだろうか。


「 受 験 」     柳立

親も子も一触即発入試どき
受かっても先は細いぞ親のスネ
早々と推薦合格甘い道
鉢巻は浪人覚悟の剣が峰
★親こそが家計簿見る目覚悟する




「  鬼  」   ペ天使

今朝の庭鬼退治した豆だらけ
★鬼の顔しても孫らは笑うだけ
レジ前で子鬼の笑顔気にかかる
鬼通る道避けて行く散歩道
鬼好む牛と豚買い明日を待つ



「 我が家 」    瑞希

★我が家こそ心を癒す宿はない
墓参る我が家の日課伝えます
豆を煮る我が家の味をお福分け
我が家にも春が来たよと感じる日
月冴える我が家の窓も凍てつく夜



(随想2)  「春の訪れ」   瑞希


我が家の庭にふきのとうが顔を出してくれました。
早速にふきのとう味噌を作り、
いち早く春の香りを楽しみました。
今年は雪が多く雪かきに追われる日もありましたが、
運動不足の解消と思い頑張りました。
それでも春は着実に訪れています。
ウオーキングの途中に出会う草木に、
また暖かい陽光に春の気配を感じる時
ほんわかとした幸せを感じるひとときです。




「 眠 い 」     靖坊

目覚ましは鳴らしたままで放置する
出たくない布団の外は南極圏
冬眠のクマの気分で丸くなる
★いつまでも寝ていられぬと知りつつも
迷いなく眠れることの幸せよ


     「すいぞくかん」     くまちゃん

    ★すいぞくかん いっぱいさかな いたんだよ


  「 五十肩 」    野のはな

    痛たたた言わぬと痛み伝わらぬ
      ★痛たたた言うても痛み伝わらぬ



 
・・英人の20句抄・・ 「やがて春・春」

        言い訳を黙って聞いて春を待つ
      やがて春それまで続くうわさ話
    先走る想いに惑う春の音
       春は多忙旅の前には畑仕事
        電話鳴る春の誘いと期待する
               春思うそばから冷たい風が吹く
               厄介者を連れさわやかに風は吹く
             吉凶が取り混ぜてくる生きている
             空の色濁ってくると春近し
             黄砂舞う夕焼け空がかぶるベール
             春と来る迷惑メールは多彩なり
        スカートの長さで季節分からない
        蕗の薹見つけて春の匂い嗅ぐ
        福寿草今年も咲いて吉とする
        散歩道土筆見つけて足止まる
                寒暖を繰り返している内に春
               昨日までのコートが重い昼下がり
              うっすらと汗がにじんで一万歩
    片付けるもの片付けて春を待つ
   春の歌唄えば春は足早に



「 如 月 」      橘

代わってはもらえぬそれが生きること
★受け入れることから山を越えていく
次選ぶ時には間違えないつもり
バランスは悪いが保っている私
病院へ行くバス 向かい風の中



 「寒い中で」    桃華

引き出しに忘れたままの写真帳
同年の人が亡くなり風騒ぐ
もう一杯頼む勇気の出ない店
さりげなく挨拶をされ口ごもる
★一日をゆっくり沈めてゆくお風呂



 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎野のはな
 もうしわけありませんが少し川柳投稿を休ませてください。よく言う五十肩ですが、痛くて眠れません。痛み止めが効かなく気持ちがうつうつとします。利き腕だし後ろ手にエプロンのひもも結べなくとも主婦業はしないわけいかず、肩をかばうのか肘から手首まで、24時間痛い痛みに支配されている気がします。


◎橘
 もうすぐバレンタインデイですね。お孫さんももらったりするのでしょうか。高校生の娘は、男の子へというより、「友チョコ」ばかりで、今年は40個近くつくるようです。毎年帰りも大きな袋一杯担いできますから、214日の学校はさぞ甘い香りに包まれるのでしょうね。私も夫へという名目でおいしそうなものを買い、食べるのを楽しみにしています。
(今年は朝のドラマで話題になっている竹鶴ウイスキーの入ったチョコにしました。)




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・受かっても先は細いぞ親のスネ(柳立)    桃華
     今年も受験期が来ましたね。希望する学校に入って欲しく、陰になり日向になり、
    親は気を使う。やっと合格通知が来て喜ぶのはいいが、その先は・・・・。親のスネ、
    いつまでも太くはないぞと声を上げたい!!この気持ち、子に届くだろうか。

 出たくない布団の外は南極圏(靖坊)    桃華
     分かる分かるこの気持ち。もっとゆっくり布団の中にいたいのに、時間制限ありで
    イヤイヤ起き上がる。特に今年の冬は寒かったからよけい身に沁みたわね。南極圏
    という発想が面白い。

 野の花を踏んで行く人愛でる人(ペ天使兄)   英人
     まもなく野原に、路傍に花が見られるようになるだろう。その花を愛しく愛でる人、
    無頓着に踏んで行く人、様々である。寒い冬に耐え芽を出し花を咲かせたのである。
    そして野の花は自分1人のものではない。踏んで行くようなことは避けたいものである。

 のんちゃんはいつも野原で待っていた(橘)    英人
     こういう句は疑問が広がる。のんちゃんとは誰なのか、どんな関係にあるのか、なぜ
    野原で待っているのか・・・・分からないことばかりなのに、でも何か良い風景が浮かん
    でくる。これは読者の体験に寄って様々であろうか、こういう句もありである。

 
我が家こそ心を癒す宿はない(瑞希)     英人
     いくら高級なホテルや宿であってもいいのは数日である。いくら貧弱なわが家で
    あっても長居するにはわが家に勝るものはない。そこでこそ心休まるのである。
    一人暮らしの人が多くなっているが、子供の家もしょせん人の家である。私も子供の
    家へ行ってもすぐに帰ってきてしまう。

 
さりげなく挨拶をされ口ごもる(桃華)     靖坊
    以前、見知らぬ子供にいきなり「おはようございます」と挨拶をされて戸惑ったことが
   ありました。子供への返事に「~ございます」は変だし、「オハヨー」じゃ馴れ馴れしいし、
   うう、どうしようと考えているうちにその子は彼方へと歩いていきました。一生の不覚。


 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2015年「課題」
      (1月)広い (2月)野 (3月)咲く (4月)花束
      (5月)星 (6月)残す (7月)輝く (8月)ガラス
      (9月)青い (10月)世界 (11月)手紙 (12月)書く
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


川柳&ウォーク