so157
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第157号(27年1月)

竜の鬚 (りゅうのひげ) の 

 (科目)ユリ科    (花言葉)不変の心、変わらない思い、
 葉は細長く、叢生(そうせい)する。非常に強い育てやすいグランドカバー向きの植物。初夏、
葉の間から花茎を出し、淡紫色の小花をつけ、秋に青黒い実をつける。根の肥大部を
漢方で麦門冬(ばくもんどう)といい、滋養・鎮咳(ちんがい)薬とする。ジャノヒゲとも言う。

わが家の庭に竜の鬚が繁茂してきている。鳥の糞に含まれた種が根付いたの
であろう。掻き分けてみたら青い実をたくさんつけていた。自然の営みである。
年々歳々花も人も同じからず、生ある限り着実な歩みをしたいものです。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 広 い 」

願い事広い心で一年を     柳立
祈っても広い心になりきれぬ   ペ天使
片付けりゃ広いじゃないかこの部屋も  ★ペ天使兄
年毎に度量の広さどこへ行く   ペ天使妹
巣立たせて広い空間だけ残る    野のはな
雪積もる 見慣れた街が広くなる    ★橘
可能性広げる一歩踏み出して   さくら
スタジアムとってもとってもひろいよぉ   くまちゃん
安らぎは小さな家の広い部屋     靖坊
わかってる広い心を持つことは   瑞希
広縁でむかし昔の花が咲き    桃華
枝を切り狭い世間が広くなる    英人


 



      「たこやき」   くまちゃん

    ★まんまるいたこやきたべたよおいしいな

 
「 笑 う 」    ペ天使

正月にゲームで負けて笑いこけ
大勢の笑いの声に仲間入り
怒ったら笑わせようとおどけだす
六歳はくすぐる前から笑ってる
★ばあちゃんは涙を流して笑ってた



(随想1) 「 幸せはもう隣まで 」  ペ天使 

 松の内が過ぎてから温泉へ出かけた。
脱衣所で見知らぬ人が隣のロッカーへ洋服を入れながら
「今、くじ引きで一等が当たったよ!!     
    商品は入浴券5枚でした!!」と弾んだ声。
「エッ?新年早々よかったですね。おめでとうございます」
と私。今年の幸せはもう隣まで来ているのだ、
と思いながら、一緒に喜んだのです。



  「 はじめ 」     靖坊

聞き始めラジオが発す除夜の鐘
  見始めはくしゃみしている君の顔
    ★おめでとう決まり文句の言い始め
   去年から食べてる蕎麦を食べ始め
  出来るなら仕事始めは来ぬが良い



「 お正月 」     瑞希

新春は白一面の清い朝
お年玉もらう言葉も大人びて
雪かきに腰の痛みも忘れてる
孫の守りオモチャ要らずの雪遊び
★風情とは言っておれない今日の雪



(随想2)  「幸せ数えて」   瑞希

 今年の幕開きは雪に始まりました。白一色の初春。今年は何色に染まるのか希望に心弾ませました。健康で家族一同新年を迎えられた事何よりの幸せです。
 コハクチョウがおめでとうございます、と挨拶をして家の前に降りたってくれました。思わずおめでとう!と言葉を返しました。幸せを感じるひとときでした。今年も人生いろいろな彩りで月日が過ぎて行く事と思います。幸せな事もそうでないことも人生です。でも私は幸せを数えてこの一年を過ごして行こうと思っています。皆さまにとりましてもどうぞよいお年になりますように祈願いたします。




  「 正 月 」   野のはな

    正月の喧騒すぎて一人飯
  ★家計簿をやっと取り出す月半ば
ようやっと末の息子も社会人
  赴任先決まればまたも大移動
    大根の泥をおとしている父の


「太陽の国        
      スペインへ」    さくら

情熱の大地踏みしめスペインへ
ゲルニカにピカソの叫び込められて
熱闘も今はすべてが夢の跡
ガウディの祈りが宿る大聖堂
★サッカーの聖地降り立ち夢描く

 
   (随想3)  「ロンドン便り(その7)」  さくら

 冬休みにポルトガルのポルト、スペインのマドリードとバルセロナに行って来ました
 マドリッドでは、ピカソの絵画ゲルニカを鑑賞し、レアルマドリッドの本拠地のスタジアム観戦ツアーに参加しました。
 バルセロナでは、オリンピックの開催されたモンジュイックの丘、ガウディの未完の大作であるサグラダファミリア、そして息子の希望であるカンプノウスタジアム観戦ツアーに参加しました。私が一番印象に残っているのは、モンジュイックの丘です。忘れもしない弓矢で聖火台に聖火を点灯した感動の場面がよみがえって来ました。そして岩崎恭子選手の金メダルが印象的な大会でしたが、その競泳プールを探したのですが見つからず、調べたところ今は市民プールに改装された?ようです。時の移り変わりを感じました。
 ポルトガル第二の都市ポルトは、ポルトワインで有名ですが、このポルトの街を流れるドウロ川の上流にぶどうの産地があるようです。ポルトの街に、いくつかのワイナリーがあったので、そこでワインの製造工程見学や歴史を学び、ワインの試飲も出来て楽しかったです。
 ポルトガルもスペインも何より毎日雲一つない青空で、眩しい太陽が印象的でした。お肌には大敵な日差しですが、ロンドンに住んでいるととても有難いものだと思いました。家族全員、元気に楽しく過ごす事が出来、とても良い思い出になりました。



「 睦 月 」      橘

★気の長い会話が続く年賀状
永遠はないと知るからこそ祈る
いらないと思う どこかへ行く切符
夢の中なら言えたこと言えぬこと
恨みっこなしでと言ったのはわたし

 

 
・・英人の句抄・・ 「 2015年の課題 」

    窓開けて広い心を呼び入れる
     を歩き身も心も若返る
       咲く花をじっと見つめて詩が浮かぶ
  花束に隠されている心読む
 を見る汚れた瞳洗われる
   一生をかけて残したものを問う
       春近く輝く種を蒔いていく
        老いてなおガラス磨いて時を待つ
     青い実の未来を信じ夢託す
    青年の世界を持って旅続け
   温かい風を感じて待つ手紙
       書くことを続け呆けから逃れよう



  「年の始めに」    柳立

 鐘も聞きチャリンの音に願い事
  ★七十歳迷いの沼は尚深く
     あの顔の元気知らせる年賀状
       このごろは来客もない三が日
 焼き餅のプーっと膨れる元気食べ


 
「 膝 痛 」   桃華

膝が泣く被災者も泣く一月は
膝痛よ理由を付けてテレビデー
少し歩いて長い休憩膝笑う
★豆腐切る指まで切って笑う膝
大切な膝を癒しに銭湯へ



 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎ペ天使
 夜遅くまでかけて仕上げたおせちを家族が笑顔で囲み「ばあば、おいしいね」何て言われて、疲れも吹っ飛びました。

◎橘
 子どもたちの新学期も始まったものの、クラスの中でインフルエンザで休む人がぼちぼち出ているようです。下の娘が金曜日に発熱し、「来た!」と身構えましたが、ただの風邪だったようで、翌日には熱が下がり、ほっとしました。実は土曜日に観劇の予定があり、チケット代9500円をパーにするかとヒヤヒヤでした。おかげさまで無事に見ることができ、余韻に浸っている自分本位の私です。


◎さくら
 四季の感じられないマレーシア…日本は季節ごとに素晴らしい景色、食べ物、行事など盛りだくさんでとても素敵だと思います。イギリスにも四季はありますが、この季節、お天気も安定せず、夜の長い日々が続いています。じっくりと春を楽しみに待ちたいと思います。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

  雪積もる 見慣れた街が広くなる(橘)   桃華
     一面の雪景色、何と美しい光景でしょう。汚いものをすべて隠し、輝かしい未来を
   写しだしている。夢や希望がいっぱいある街に。でも雪かきは大変、道路は滑りやすく、
   転倒が怖い。雪が溶けると現実が顔を出す。やっぱり私は雪が好きではないなあ。

 
・七十歳迷いの沼は尚深く(柳立)     桃華
    年齢を重ねればいろいろ悟りも身につくでしょうけれど、人間なかなかそうもいかぬ
   ものなのですね。70歳の作者はまだまだ迷いの沼が深いと嘆いておられます。私なんか、
   70になってもよたよたした生き方をして、何の反省もない日々を送っているのではない
   でしょうか。寂しいことですが・・・・。

 
・枝を切り狭い世間が広くなる(英人)     靖坊
     人生、長くなると、生い茂る枝葉に行く手を阻まれ、進むべき本道が見えなくなって
    きたりします。一思いにばっさり切り払いたいものですが、様々なしがらみに縛られた
    この身では、それも容易に出来ないのが悲しいところ。


 片付けりゃ広いじゃないかこの部屋も(ペ天使兄))   英人 
     いくら広い部屋でも片付けなければ狭くなる。「人間、起きて半畳寝て一畳」という。
    いくら狭い部屋でも片付ければ人間に必要なスペースなど十分に確保できる。狭いと
    いう前に片付けよう。

  巣立たせて広い空間だけ残る(野のはな)   英人
     子供が成長し巣立っていく。家にぽっかりと空間が空く。巣立って喜ばねばいけない
    が、広い空間共に虚しさが忍び込んでくる。家族の一つの掟である。できた空間を
    活用したいものだ。さあ、自由を得て我が身の春だ。できることはまだいっぱいある。

 
おめでとう決まり文句の言い始め(靖坊)     英人
     連続するの時間の中で、大晦日があり元旦がある。元旦には「おめでとう」の決まり
    文句が飛びかう日本の風景。儀礼的でも「おめでとう」が言えるのはいい。いつまでも
    こんな風景が続く日本であって欲しいものだ。また言える自分でありたい。


 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2015年「課題」
      (1月)広い (2月)野 (3月)咲く (4月)花束
      (5月)星 (6月)残す (7月)輝く (8月)ガラス
      (9月)青い (10月)世界 (11月)手紙 (12月)書く
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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