so156
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第156号(26年12月)

覇 王 樹 (はおうじゅ) の 

 (科目)サボテン科    (花言葉)内気な乙女、枯れない愛、燃える心、
 覇王樹または仙人掌とはサボテン科に属する植物の総称。南北アメリカ原産の常緑多年草。
海岸から高原まで幅広く分布する。一般的に表面に葉の変形した棘や毛があり、観賞用と
しても人気が高い。また、品種によっては食用にもなる。生産量日本一は愛知県春日井市。

先日マレーシアへ行ってきた。年中夏である。日本のような四季はない。良い
面も悪い面もあろうが、少なくとも日本の情緒には欠ける。師走には師走の気
分になり、師走の句ができる。今年1年を締めくくり、新しい年に向けて新しい
気分を持つ。四季は大いに関係する。日本に住むことに喜びを持っていたい。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 歌 う 」

ついついと鼻歌が出る嬉しい日    瑞希
どの鳥も違った歌を歌ってる   ★靖坊
いまぼくね えいごのうたをうたえるよ    くまちゃん
童謡を歌えば故郷思い出す    ★さくら
カラオケを歌う生きがいお立ち台    柳立
カラオケで友の上手さに負けそうで    ペ天使
「花は咲く」歌えば北に向く想い    ペ天使兄
童謡を歌うシニアは児にかえる     ペ天使妹
十二月は車にユーミンのせておく    橘
忘年へ歌うる歌のあれとこれ     野のはな
歌いながら洗濯物干す寒い朝    桃華

夢持って歌うと鳥が飛んでくる   英人
 


  「年の瀬」     瑞希

師走来て気ばかり焦り手がつかず
  この苦労いつか実ると年が暮れ
    ★年の瀬に心励ます良い話
 柚子味噌を作った母を思い出す
この笑顔幸せの素絶やさない



 

「勝ち負け」    野のはな

負けるのが勝ちという言葉があるが
負けは負けさてそのあとをどうするか
★褒められて伸びるタイプで伸びている
譲れないここは私の正念場
ワカカリシトキハナンニモカンガエズ




(随想1)   「 歳々年々(2) 」   英人 

 昨年12の随想も私が担当した。先日読み返してみた。1年たって心境の変化はあまりない。続けることは財産を積むこと、1年分は確実に積んだと思う。
 「歳々年々人同じからず」いくら心境に変化がなくても、現実は確実に変化している。催し物や仲間の集まり、外国旅行でさえ知らぬ間に自分が最年長者、または近くなっていることに驚く。自分の社会的余命が少なくなっている。そんな中、今年後半になって、親しい同級生が来年の市議選に立候補することになった。親しい友である。支援組織の中心部に推された。選挙に係わることが皆無であった私に新たな挑戦、試練である。これも縁である。縁は財産である。新しい年に向けて、皆さんと共に更に財産を積んでいこうと思う。

              (2013年12月の「歳々年々」もお読み下さい)



「ぎゅっ!」     靖坊

底冷えの我が身を抱いて夜の道
寒風に抱かれて冷えていく心
抱きしめてあげる人などないこの身
★忘れたいぬくもりもある年の暮れ
ホッカイロぎゅっと握ってただ歩く



「 師 走 」      橘

トウガラシ程には優しくないわたし
次は自分とは思わずに通夜の席
★面倒なことから逃げ続けて冬に
子の捨てたレシート私の知らぬ店
幸運の予感も当たることがあり




(随想2)  「主は来ませり」   橘

 街にクリスマスソングが流れる季節になりました。「主は来ませり」という讃美歌がありますが、この歌を聞くとやかんが沸いて湯気がたっている様子を思い浮かべてしまいます。
 この歌を初めて聞いたのは、幼稚園から小学校低学年の頃だったのでしょうが、「主は 主は来ませり」という歌詞を、「シュワー」と湯気が出ると思ったのだと思います。まだ「主」という言葉を知らない頃で、ちょうどストーブの季節だったので結びついてしまいました。
 大人になってから、この歌を聞くといつもストーブにやかんのイメージが浮かぶので不思議に思いよく考えてみて気づきました。



  「メリー・クリスマス」    さくら

    ★街中にあったか笑顔あふれてる
 一年は早いとツリー出してくる
飾り付け子の注文で出来上がる
  プレゼントころころ変わり困る親
     来年も元気で楽しい一年を


「スキー」     くまちゃん

★ゆきがふるまふゆの中でスキーする


「 師 走 」     柳立

ブレーキは工事渋滞師走道
★玄関の鉢植え赤く暮れを見る
冷蔵庫はみ出す程の御歳暮で
もらう程お返し悩む贈り物
スダッドレス師走の雑音ビィビィと


 
・・英人の20句抄・・ 「 師走を走る 」

       師走と言うこと忘れ予定組む
       年の瀬も己の歳も忘れてる
       月々の風も色も似て老いという
            外国へ色づけに行く好奇心
            住みたい国一番と言うマレーシアへ
            どこまでもヤシ畑続き眠るバス
            印象はやはりアジアの一角で
 選挙あり親しき友が出馬する
 この歳でという歳は人様々で
 選挙とは無縁に過ぎたここまでは
 無関心で済まされぬその関係
 選挙という渦中に飲まれ師走来る
 するからに最善尽くす覚悟持つ
                  作文の会の作品短編で
                  冷たい風ウォークに行く心持つ
                  大雪に畑仕事が気にかかる
       エンディングノート白いままに一年過ぎ
       古稀古稀と言いながら書く日記帳
         することが楽しいうちは壮年で
         この先も続けることの心地よさ



  「 神 社 」   ペ天使

      初参り祝詞はママの子守歌
柏手の澄んだ響きに満足し
  一心に友の病の治癒祈る
    ★境内のイチョウはみんなの祈り知り
   賽銭の額以上の願い事

  


「  雪  」    桃華

体調の悪さを雪のせいにして
迫り来る雪に負けじと運転し
あら誰か転んだ跡の雪の道
★雪かきの私におはよういい響き
雪景色遠くで見れば美しい


 


・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎ペ天使
 普段さぼっている大掃除やおせち作りが年々億劫になっています。しかし、息子たちが楽しみにしてくれますので頑張りましょう!!

◎橘
 急に寒くなりました。お変わりございませんか。私は子どもに風邪をもらってしまいました。11月は毎週なにかしらでかける用事があり、ちょっと疲れたところにつけこまれてしまったようです。それでも京都国立博物館の鳥獣戯画展は見られたので満足しています。(噂通り2時間半並びました。)


◎さくら
 毎年思うのですが、川柳を始めて10年!!こんなに長く続けられるとは思っていませんでしたし、一つの趣味?として私の中でこんなに長く続けている事も他には無い気がしています。そして息子も始めたと言う事で、さらに続けて行けそうです。


◎野のはな
 この一年も大変お世話になりました。つたない言葉を拾い集めていただきありがとうございました。来年も寺さんはじめ皆様によい一年となりますようにお祈りいたします。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 冷蔵庫はみ出す程の御歳暮で(柳立)   桃華
     うらやましい~!そんなにいっぱい来るなんて。わが家に一つ分けて欲しいな。でも、
    お返しも大変ね。物の交換みたいで。わが家の身内では、話し合って何年も前から
    止めにしました。

 
子の捨てたレシート私の知らぬ店(橘)   桃華
     子は知らない間に成長していくもの。だんだん親が知らないことが多くなり、寂しく
    なりますね。自分が知らない店なら今度連れて行ってもらいましょう。良い発見が
    あるかも知れませんよ。

 
年の瀬に心励ます良い話(瑞希)   英人
     これは私が書いている「話・話」でしょうか。この世の中には末世と思われるような
    こともいろいろありますが、探せば良い話も沢山あります。「話・話」はそんな良い話を
    集めて2040話を越えました。是非読んでみて下さい。心励ます良い話がきっと見
    つかると思います。

 
どの鳥も違った歌を歌ってる(靖坊)   英人
      誰にも好き嫌いがある。歌も当然違ってくる。それが良いこともあるし、悪いこと
     もある。その見極めを間違わないようにしなければならない。人類の生存は図ら
     ねばならない。

 
賽銭の額以上の願い事(ペ天使)    英人
     正月には社寺でいろいろな願い事をされるでしょう。そしてその願い事は、作者が
    言われるように賽銭の額以上でしょう。多くは比較できないほど大きな物でしょう。
    そんな人間の身勝手も神や仏は怒りませんが、それが神や仏の所以でしょう。

 
来年も元気で楽しい一年を(さくら)   英人
     本当にまずは元気ですね。そうすれば多くの人は楽しく過ごせる。でも。、年相応に
    病がやってきます。そんな時、身体の元気を少々喪失しても、気持ちの元気は保ち
    たいものです。それには川柳、川柳にはそのくらいの力はあるでしょう。今年1年また
    頑張りましょう。

 夢持って歌うと鳥が飛んでくる(英人)    靖坊
     青い鳥を探しに行ったチルチルミチルは、結局、旅の途上では見つけられません
    でした。いつでも自分の中にある幸せの鳥は、夢を言葉にして歌った時に、初めて
    その姿を現すのでしょう。ちょいと童話チックな気分になりました。

 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2015年「課題」
      (1月)広い (2月)野 (3月)咲く (4月)花束
      (5月)星 (6月)残す (7月)輝く (8月)ガラス
      (9月)青い (10月)世界 (11月)手紙 (12月)書く
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


川柳&ウォーク