so152
(せんりゅうつれづれそう)
第152号(26年8月)
花 梨 (かりん) の 章
(科目)バラ科 (花言葉)唯一の恋、豊麗、努力、 中国原産の落葉小高木。葉は整った形をしており、質はしっかりとしている。春に白やピンクの花を咲かせる。果実は不斉の楕円形で、秋、黄色に熟し、香りも強い。渋いので果実酒や砂糖漬けなどに加工される。のどに良いとされている。高級木材の花梨はマメ科で、全く別種である。 今年の夏の天気は何かおかしい。日照時間は例年の何分の1という。雨もよく降る。人間の思うようにならないのが自然であるが、その自然と上手につき合っていくのも人間である。傲慢な人間のつき合える限度を超えていくのだろうか。 写真の花梨はわが家の花梨である。虫食いだらけも自然との付き合いか? (★印は英人の推奨句) |
課 題 「 響く 」 君の声今も頭に響いている 原爆忌世界に響け鐘の音 ペ天使兄 夏燃えて子供剣士の声響く ペ天使妹 老健の太鼓が響く夏祭り 瑞希 あさ早くとりのなきごえひびいてる 階段が膝に響くよ住む二階 胸に響く話集めて老いを行く 英人 |
「楽しい夏休み」
ロンドンで二度目の夏も暑い日々
★新しい発見探しメトロ乗る
英国で人気の球技クリケット
初めてでルールわからず戸惑って
本場での試合熱気も冷めぬ夜
「 葉 月 」 橘
それぞれの予定で出てゆく夏休み
暑いのはあなたのせいじゃないけれど
★この歌を聞けば私のことと思う
馬鹿だったと思う程度に知恵がつき
あの時は乗り遅れるのが怖かった
「 冷 夏 」
連日の蝉が鳴き止む雨しずく
★形有る西瓜も瓜も朽ちていく
蒸す夜も腹をいたわり茶は熱く
雨雨に洗濯物は乾燥機
雲切れてやっと蝉鳴く昼下がり
(随想) 「 もみじあおい 」 ペ天使妹
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「老人会幹事OB 会」
瑞希
元気です老人会のメンバーは
鮎茶屋で飲んで騒いで憂さ晴らし
このメンバー歳を忘れた人ばかり
活きた鮎火に炙られて許してね
★今夜だけ日頃の悩み忘れよう
「 爪切り 」 靖坊
奔放に伸ばした爪が折れた朝
折れた爪心のもろさ呼び起こす
邪魔ならば我が身といえど切り取ろう
★雑草を刈るつれなさで爪を切る
猫ほどの気迫もないな丸い爪
「 祈 り 」
八月の一人一人に原爆忌
沢山の犠牲があって今がある
人間のすることはこう愚かしい
戦争はノーと言い続け原爆地
★千羽鶴赤い血を吐くような赤
・・英人の20句抄・・ 「雨臭う夏」
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「ハワイにて」 ペ天使
ワイキキの海も塩味納得し
通じるか試してみたよ英語力
行列のうどん屋見つけオアフ島
★曲終わる頃に踊れたフラダンス
レイをかけ気取った写真焼き増しし
「ぼうけん」 くまちゃん
★ぼうけんのまえの日とてもたのしいな
「 大 雨 」 桃華
穏やかな日常 大雨注意報
落雷や訃報とみやげ届く朝
雷鳴が私の胃まで脅してる
暑いねと会えない人に書く手紙
★にわか雨手紙書く手がつい止まり
・・・ お 便 り 欄 ・・・ 句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと 思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。
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(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・それぞれの予定で出てゆく夏休み(橘) 桃華 夏休みは子供にとってはのびのびでき楽しい日々であろう。が、大人たちはという と子供に振り回されて、予定は立てにくいし、困った日々。私(おばあちゃん)もその 一人。孫の世話を頼まれたりして落ち着かない夏休みだった。子供の予定に合わせ ての生活は慣れないだけに疲れました。 ・このメンバー歳を忘れた人ばかり(瑞希) 桃華 最近の老人会のメンバーは皆若い。見た目も行動も若々しく、65歳から高齢者な んてもったいない。しかし、社会的にはリタイヤー組が多く、時間はたっぷり持って いる。老人会という会を通して親睦を深め、少しでも社会に貢献できたらいいなと 思う昨今である。 ・君の声今も頭に響いている 君とは誰であろうか? 男性が君と言った場合、まさか男性と言うことはあるまい。 その声が今も頭に響くとは、何と艶めかしい。そういう思い出が人生を豊かにする。 こんな句が作れる作者は良い人生だったろう、そのように解したい。 ・遠い日の君の言葉が胸響く 偶然にも靖坊さんの句と全く同類である。声も言葉も、頭も胸も全く同類、言葉が 違っているだけである。若い頃の忘れられない思い出、それがあって今がある。 大切にしたいものである。 ・響きあう夫と妻になれたのか(野のはな) 英人 「なれたのか」をどのように解するのか? この後に疑問符がつくのか、感嘆符が つくのか。長年喜怒哀楽を共にしながら、言葉を出さなくても通じ合う夫婦になれた! 感嘆符と理解したい。 ・雲切れてやっと蝉鳴く昼下がり(柳立) 英人 今年の夏は夏らしい日照りが少なく、雨や曇りの連続であった。野菜や果物も良く ない。蝉の出番も少なかったろう。暑さが嫌でも夏は夏らしくあって欲しい。いつま でも日本の四季の豊かさを味わいたいものである。 ・胸に響く話集めて老いを行く(英人) 靖坊 若いころはさして感動しなかった小説や映画も、改めて見直してみると思わず落涙 なんてことが最近よくあるんですよね。年を取ると涙もろくなると言いますが、どうや ら私もすでに老境に差し掛かっているようです。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2014年「課題」 (1月)窓 (2月)振る (3月)花 (4月)明るい (5月)空 (6月)行く (7月)緑 (8月)響く (9月)バス (10月)越える (11月)夢 (12月)歌う 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |