so151
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第151号(26年7月)

山 法 師 (やまぼうし) の  

               (科目)ミズキ科    (花言葉)友情、
 本州から九州に分布する落葉の亜高木。近年庭園などに植栽されることが多くなったが、乾燥する場所では成績が良くない。初夏に特徴のある花を咲かせる。4枚の花弁のように見えるのは総苞であり、その中心に多数の花がつく。白い総苞が白いずきんをかぶった山法師を連想することから付けられた。秋には赤いイチゴを連想させるような果実ができ、甘くて食べられる。

 仏法法話をよく聞いた亡き母が「苦は色を変え様を変え」とよく言っていた。何の苦もない人とみえる人でも、本人は鬱々としている。それ程に人間は苦が好きらしい。人間はそういうモノだと理解すれば、その苦も少しは減じられよう。
                           (★印は英人の推奨句)



 課 題    「 緑 」

梅雨が来て田んぼの緑目の保養    瑞希
母といる最後の夏に植えた枇杷    ★橘
信号の色緑でも青という     ペ天使
主病んで我がもの顔の緑かな    ★ペ天使兄
緑陰に入り思わず深呼吸    ペ天使妹
夏洗う緑のタオル色が落ち    柳立
夏に向け緑のカーテン準備する     悠澪
我が部屋のカーテン年中緑色    靖坊
木を植える山の緑を守るため      野のはな
深呼吸みどりの森に包まれて    さくら
このきせつみどりののはらきれいだな   くまちゃん
疲れた目山の緑に癒される    美智優
緑好き 私の顔に似合わない     桃華
善人の顔し緑が好きという    英人


 



   「 朝 食 」    靖坊

 早朝に焼肉食べたい時もある
爽やかな朝に煙とニンニク臭
   飲み物はいつもと同じ牛乳で
     胃は肉を欲していないようだった
  ★重い腹抱えて今日を始めよう


 

若いと思っているけど」  
            瑞希


元気だと威張っていてもやはり歳
これ位バテなかったよ五十代
★自らを見つめ直して歩むのみ
前向きに歳を重ねて進みます
カタツムリ道路横断悠々と


 



「三女の話」     美智優

姉の子をあずかり三児の母になる
上二人相手のことを告げに来る
入浴はまるで戦場疲れ果て
次女は寝て長女は遊び三女泣く
★三人もよく育てたと母思う



   

「 文 月 」      橘

約束は十年前の今日でした
しょんぼりとしていてツキを取り逃がす
こんなことで大人の仮面剥がれかけ
諦めることがいまだに身につかず
★髪切って綺麗になったかもしれない




(随想)   「 葬 儀 」    橘 

 英人さん、寺葬、お疲れ様でした。うちの親戚は信心深い人もおらず、ましてそんな大役を務めたこともないので、びっくり感心して読みました。
 2030代の頃は冠婚葬祭といっても結婚式のお呼ばれが中心でしたが、40代からはお葬式の列席が多くなりました。昔はマナーの本などで予習をし、お焼香や挨拶など自分の番が来るのを緊張して待っていたものです。が、最近は慣れてしまったのか、周りの人の様子を観察する余裕もでき、結構皆さんバラバラのやり方だということに気づきました。また人のやり方を気にしていないということもわかりました。死者を悼む気持ちとは別ものではありますが、こんなところにも歳をとったなあと感じています。




 「 大 雨 」      悠澪

神様はバケツひっくり返したか
★降るなとは言わないけれどほどほどに
雨音で相手の声も聞こえない
高台でよかった浸水ニュース見る
前線が北上被害気にかかる




    「ワールドカップ」    さくら

   ブラジルに世界の強者顔揃え
  さあ今だ努力の成果見せる時
カナリアが母国のために大合唱
  傷ついたエース無念で泣き崩れ
   ★ニューヒーロー現れ世界の広さ知る



「 メッシ 」     くまちゃん

★ねんがんのゴールデンボールメッシとる

 



「ボーナス」   ペ天使

ボーナスが出たかデパート賑わって
どの顔もボーナス手にした顔に見え
ボーナスと縁切れてから幾久し
★ボーナスの使い道まで仕切ったわ
小遣いをいただく側にボーナス日

 

 
・・英人の20句抄・・ 「どんでん返し」

      期待する異国の旅に胸はずむ
       しおり読み準備整えその日待つ
           出発日に台風近づく予報出る
           梅雨末期台風雷雨暴れ出す
           日が迫り一喜一憂の進路図
 出発時台風一過の見込み立つ
  不安消え持ち物再度確認し
   パスポートを入れたポケットの可否を問う
              安心をしていると鳴る呼び出し音
              催行は中止と遠くで声がする
              台風で予定の飛行機来ないとさ
      こんなこともあるものかとがっかりし
    人生はどんでん返しがつきものさ
  そのままに幾日過ぎるスーツケース
          突然の真っ白な日にうろたえる
          空白の六日間を埋めていく
          遅れ気味の家事のチャンスと気持ち変え
       まだ余命あり取り返す時期を待つ
         楽しみが先に伸びたと楽しまん
           リベンジを果たすまで命長らえよう


   「ナゴヤドーム野球観戦」 
                柳立


★昨日負け今日は勝てると足軽く
   スタメンの穴を見つけて影よぎる
     弁当の売り子美人に声をかけ
  速球にファウル三振情けない
完封の帰路は渋滞やけくそで


「 夏休み 」    野のはな

台風に翻弄される旅鞄
御無沙汰を詫びてメールが長くなる
生ぬるい風が夏休みを運ぶ
★生活のリズム正しい父の庭
うかうかと今年半分取り逃がす



「 夏様々 」   桃華

高齢者やけに目につく社会面
元気かい元気だよンのメ-ル来る
手の届く位置にいた子が遠方に
突然の雨にテキパキ動く足
★台風が私妨げ過ぎていく



・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎靖坊
 サッカーW杯も準決勝、本日のブラジルの大敗には少々ガッカリです。

◎さくら
 ワールドカップが終わりましたね。日本代表に期待していましたが、期待外れでした。本戦はどの試合も接戦で、ワクワクする試合、プレーの連続でした。うちの息子もサッカーを始めたので、とても興味を持って観戦していました。選手達の頑張っている姿に、スポーツは夢を与えてくれるものだと改めて思いました。


◎悠澪
 今月もどうにかこうにか作句できました。が、そろそろ本当に限界かも です。テーマが見つかりません。



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 重い腹抱えて今日を始めよう(靖坊)     桃華
     これは困った、食べ過ぎて身体が動かないのでは・・・? 私は朝食は少なめだが、
    夕食は多め。先日もバイキングで卑しくも腹一杯食べ、後は腹痛、一晩中苦しんだ。
    いくらおいしくても腹八分目にしなくては・・・。健康に良いしね。クスッと笑ってしま
    った句。

 
御無沙汰を詫びてメールが長くなる(野のはな)    桃華
     メールは便利、すぐ届くし、相手の邪魔をしないし・・・。でも、手紙を書かなかくな
    りましたね。いざ手紙を書こうとすると漢字が怪しい。辞書を片手に悪戦苦闘、忘れ
    るのは早いものです。老化防止のために文字を書かなくては。
     暑中はがき、友達に出そうかな!

 ・カタツムリ道路横断悠々と(瑞希)     英人
     牛くらいなら問題はありませんが、カタツムリが悠々と道路横断は危ないですね。
    でもカタツムリにはその危険性は分からない。人間も同じでしょう。いつもその危険
    性に置かれていて気づいていない。本当はカタツムリでありたいのですが・・・。

 ・髪切って綺麗になったかもしれない(橘)     英人
     きっと綺麗になりましたよ。髪型を変えるというのは女性はもとより男でもなかなか
    決断がいります。特に切るというとなおでしょう。でも切ってすっきり、見目も若返り、
    気分も若返ることでしょう。時には良いものでしょう。

 昨日負け今日は勝てると足軽く(柳立)    英人
     大方のチームは5割前後ですので、昨日負ければ今日は勝ってもいい日です。
    そう思って気分も軽く出かけるのですが、ところがそうはならないのが勝負事です。
    私も今週、ナゴヤドームへ出かけます。この句を読んで、前日の勝負から気になり
    ますね。

 
突然の雨にテキパキ動く足(桃華)     靖坊
     にわか雨ってのは本当に困りもの。布団を干して外出している時に降られでも
    したら、自転車爆走モードに早変わり。息を切らしながらペダルを踏み続けます。
    「飴と鞭」ならぬ「雨は鞭」って感じですね。


 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2014年「課題」
      (1月)窓 (2月)振る (3月)花 (4月)明るい
      (5月)空 (6月)行く (7月)緑 (8月)響く
      (9月)バス (10月)越える (11月)夢 (12月)歌う
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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