so147
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第147号(26年3月)

葉 蘭 (はらん) の 

 (科目)ユリ科    (花言葉)強い心、平癒、
中国原産でバランともいう。濃い緑色の光沢のある葉が美しく、香りも良く、殺菌作用もある
ので、ノコギリ型の切れ目を入れて、寿司や刺身など日本料理に使われる。
葉が大きいので
器替わりにも使われた。花は紫褐色で直径3~4cm、4~5月ごろに地表すれすれに咲く。


その昔、葉蘭は料理に使っていた。わが家でも押し寿司に使っていたことを
思い出す。そのうち形だけ似せたビニールに変わった。その効用は仕切りと
彩りを除けば似て非である。見かけや安易さに走り本物を忘れてならない。
                           (★印は英人の推奨句)



課 題   「 花 」

雑草が可憐な花を自慢げに    悠澪
花が咲き故郷の春を思い出す     さくら
「今でしょう」シクラメンが主張する    ペ天使
どんな花咲かせてくれる卒業子   ペ天使兄
沈丁花香りに偲ぶ若き父母     ペ天使妹
高校生どっと乗り込み花が咲く   瑞希
この色に咲きたいわけでもなかろうが     靖坊
一度だけ薔薇をもらったことがある    ★橘
先ず咲いて蜂を急がす梅の花     柳立
空家の庭今年も梅が咲いて散る     ★美智優
花の時期人も花咲くようにあれ      野のはな
もうはるで はちがいました はなのみつ  くまちゃん
花を買う夫の姿想像し    桃華

たそがれに花を買おうと町へ行く     英人

 



「 夫夜勤 」    美智優

夫夜勤晩酌できずかわいそう
昼間寝て早めの夕餉朝風呂と
夕飯の支度しながら弁当作り
★壊れてる生活リズム巻き添えに
夫夜勤ひとりの夜も素敵だな


  

   「  時  」   野のはな

    言い訳が一つ二つと増えていく
  歩いてさえいれば必ずいいことも
★手を放す時が来たから手を放す
    人生の節目節目にお赤飯
      のうのうと生きていこうよこれからは



「おサボり」    靖坊

気力萎え怠け心がむくむくと
無理にすることはないさとそっぽ向く
ひとつ手を抜けば全てがなあなあに
★雑草が全力で芽を出している
とりあえずやれることからやっていこう


 


(随想1)   「さらば XP」   靖坊

 Windows XPのサポートは4月9日で終了。しかも4月1日からは消費税が8%に。これはもうパソコンを買い替えろと言われているようなものじゃないですか。そんな訳で新しいパソコンをゲットしました。まだ慣れていませんが速いです。快適です。
 値段は下がっているのに、演算速度も記憶容量も格段に向上しています。パソコンの日々の進化は凄いですね。一方、我が身を振り返れば、事務処理能力も記憶力も衰えるばかり。パソコンとは真逆の変貌ぶりに、しばし呆然となるばかりです。
 だからと言って自分は買い替えられませんからね。どんなに古ぼけても永久にサポートしていくつもりです。これからもよろしく頼むよ、自分。


 


「 卒園式 」    さくら

卒園を異国で迎え驚いて
★旅立ちを祝福してる青い空
桜咲く通学路ともお別れに
元気よく卒園証書受け笑顔
思い出が涙とともに溢れ出す


 

       「楽しみ」    くまちゃん

      ★そつえんがうれしいですよがっこうだ


「車窓から」    瑞希

過疎の村子供遊んでホッとする
車両に乗客がただ二人
★気まま旅 立ち食い蕎麦が旨すぎる
山陰の水害跡に息を飲む
線路切れ代行バスを乗り次いて



(随想2)     「 2 人 旅 」    瑞希 

 恒例にしている青春切符を利用し、今回も旅に出た。まだ乗った事のない4つのJR線の山口線、宇部線、小野田線、美祢線に挑戦した。ところが帰りの岡山辺りで、行動を共にしている友人が肝心の青春切符をなくしてしまった事に気がつき、大騒ぎとなった。
 取りあえず見つかることゼロ%であっても、車掌さんに事情を話したところ、あちこち落としたと思われる駅に連絡して下さりなんと小倉駅のホームに落ちていたことがわかった。新大阪で駅員の誰でもわかるように連絡しておくので、名前を言って下されば替わりの切符を渡すことになっているので、安心して下さいとの事。仕事とは言えこんなにも親身になり、客の為に手を尽くして下さった車掌さんに二人で感謝すると共に、ほのぼの感が胸に広がった。届け出て下さった名もわからない方にも感謝です。かけがえのない思い出の旅にしてくれた出来事でした。 


「 弥 生 」        橘

どうしたらいいのかわからぬままに春
嘘吐いているのは承知 お互いに
許せぬこと多くて 大人じゃないのだろう
フツーだとこんなに楽に生きられる
★頬紅を丸く 優しい顔になれ



      「 梅 林 」     柳立

       そわそわとつい誘われて梅の顔
   うららかも梅と鼻炎を天秤に
   お茶席は超満員に梅の下
      筆を手に一句ひねって梅巡り
         ★日陰なる我が家の梅も満開に

 

 
・・英人の句抄・・ 「次のステップ」

            三月を迎え区切りをつけていく
             遅延する春はわがまま人の癖
       一瞬に風変わり我が身を正す
      うつむいた顔が上向く春の風
     春雨に春の煩悩流したい
    寒に耐えその時を待って咲く桜
                文明のあかしという無人駅
                無人駅増えて無口な人も増え
 知人増え良きも悪きも多くなり
  次々と舞い込む苦労楽しまん
   人生は積んでは崩す積み木です
         本物に似せてもドラマはドラマです
         健全な子に育つはず卒業式
         他人の子の卒業式に胸詰まる
          早いとは思いながらもエンディングノート
             買ったけれど筆は進まぬノートです
   人生の不思議さ思う古稀にても
  古稀に来て決められた道ありません
    吉運の続きがみたい夢にでも
      役目終え次のステップを描きます


  「 読 書 」      悠澪

   家事終えて夕方までは読書する
     ★眠れない夜は読書で寝付きます
       目覚めるとメガネのフレーム変形し
  読書中厭なことすべて忘れてる
      娘婿入浴中に読書する



「  春  」    ペ天使

春眠はゴミ出しにさえ間に合わず
「春日和」予報当たらず小雪舞う
四月には決まって旅した春を恋う
春色の帽子買ったよ春よ来い
★約束は春の彼岸過ぎてから




「  春  」    桃華

少しだけ春が見えるよトイレから
★春がくる厚化粧して闊歩する
春が来て若いカップル誕生し
春なのにパトカーの音けたたまし
風邪引いて風のざわめき気にかかり



・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎橘
 下の娘がこの春休みは、高校生の団体の活動に参加し、東北へ復興応援の旅に出ると言っています。14日と聞きました。初めと終わりの夜はバスの車中泊のようで、大人から見ると恐ろしいような強行軍の旅ですが、有意義な旅であるよう祈っています。


◎野のはな
 嘔吐下痢の重症で3泊4日の点滴入院してきました。もともとめまい持ちなのでひどくなりました。世話をするべき家族のために 私は元気印でいなければなりません。

◎さくら
 先週の土曜日、息子の幼稚園の卒園式がありました。ロンドンの幼稚園では半年と言う短い期間しかお世話にならなかったので、気持ちが半端な感じでした。横浜や名古屋の幼稚園のお友達やお世話になった先生方、ママ友達を思うと一緒に卒園したかったなと言う思いが強かったです。子供は切り替えが早いというのか早く小学校でたくさんお友達作りたいと前向きです。私もこの前向きさを見習いたいと思います。


◎柳立
 膝がまだ回復せず 歩こう会は少し見送りです。




    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 言い訳が一つ二つと増えていく(野のはな)     美智優
     勤めていたときは休みの日しかできないからと家事をきちんとしていたのに、患って
   退職してからは病は治っているのに家事をさぼり気味です。いつでもできるという気が
   あるのか歳のせいなのか、言い訳ばかり増えました。

 
気力萎え怠け心がむくむくと(靖坊)     美智優
    私にはもともと気力などなかったような気がしますが、歳をとってからはますます
   怠け心がむくむくとです。暖かくなってきたし、ここらでやる気を出さねばと思っています。

 高校生どっと乗り込み花が咲く(瑞希)    悠澪
    最近は乗降口に座り込んでいたり大きな声を出したりと、マナーの悪い学生をよく見
   かけますが、それでも学生がどっと乗り込んでくるとパット華やいで車内に活気があふ
   れますよね。

 花を買う夫の姿想像し(桃華)     悠澪
    夫はださいというか無骨者でして、そんな夫から昔一度だけ花をプレゼントされたこと
   があります。その時はうれしくてこんな考えは浮かびませんでしたが、あの夫が花を買
   う姿を想像すると笑えますね。

 ・夫夜勤ひとりの夜も素敵だな(美智優)     靖坊

    たまにひとりだから素敵に感じるのでしょうね。私の場合、毎日一人で夕食を済ませて、
   一人で夜を過ごしているので、素敵というよりも油断大敵って感じです。戸締りはしっかり
   してお休みください。

 
手を放す時が来たから手を放す(野のはな)     桃華
    子育てはいつ手を離すか見極める時期が難しい。いつまでも手をつないでいては成長
   しないし、と言って放すのは危なっかしいし・・・。親は手を放すという勇気がいる。手を
   放すと後は楽である。私はもう何年前から楽をさせてもらっているだろうか、ありがたい
   ことだ!

 「今でしょう」シクラメンが主張する(ペ天使)    桃華
    「今でしょう」いい響き!何か奮い立たされるようだ。流行語大賞を取ったコトバだけ
   あって、あちこちに充満している。私も刺激され前向きに行こうと思うのだが・・・。
    冬はシクラメンが、春はサクラが私は一番よと主張している。サクラは今が見頃、
   美しいなあ~!

 
・眠れない夜は読書で寝付きます(悠澪)     英人
    眠れないのは辛い。そして人それぞれに寝付く方法を見つける。作者は読書がいい
   ようだ。私の妻は毎晩本を読みながら寝るのが習慣である。私は何もしなくてもほとんど
   すぐに寝付く。疲れるからだろうか、それとも苦がないからだろうか。

 ・フツーだとこんなに楽に生きられる(橘)    英人
    とかく人はよく見せようと思って背伸びして生きている。背伸びしているのは疲れる。
   ありのままで生きれば楽と知る。しかし、ありのままでは進歩はない。背伸びとありのまま
   を上手に使い分けることが肝要であろう。・・・この歳になればありのままでいいか?

 
旅立ちを祝福してる青い空(さくら)    英人
    青い空は誰が見ても、いつ見ても気持ちがいい。この青い空を作者は旅立ちを祝福
   していると見られた。3月、4月は多くの人にとって次のステップへの旅立ちである。・・・
   ・・外国でもそうかな?

 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2014年「課題」
      (1月)窓 (2月)振る (3月)花 (4月)明るい
      (5月)空 (6月)行く (7月)緑 (8月)響く
      (9月)バス (10月)越える (11月)夢 (12月)歌う
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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