so144
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第144号(25年12月)

犬 槇 (いぬまき) の 

 (科目)マキ科    (花言葉)慈愛、
関東地方南部から沖縄にかけて分布し、太平洋側の海岸近くに生える高木針葉樹。
庭木や生け垣にも利用される。杉(スギ)は古名を「真木(まき)」といい、それに比べると
役に立たないというのが和名の由来である。開花時期は5月から6月、雌雄異株である。

庭木の剪定をしてもらって新年を迎えるのがここ何十年恒例のことであった
が、
庭師も高齢、病がちとなり今年は来てもらえなかった。写真の槇も未だ
手を入れないままである。年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず。
                           (★印は英人の推奨句)



課 題   「 変わる 」

来年も変わらぬ幸が来るように   美智優
来年は変化楽しむ人になる    ★さくら
黄から赤変わっても走りはしない     靖坊
裏側が見えると少し気が変わる     野のはな
変わったよいろいろあって人生が    瑞希
膝痛め目線が変わる段手すり     柳立
誘われていい日に変わった水曜日    ペ天使
変わろうか変わるまいかなこの私    ペ天使妹
変わりたい私は私変われない    ★悠澪
いつまでもあんたが好きと思ったか    橘
変われない私がいます阿弥陀様    桃華
北風に君が変わると僕変わる    英人



  「 師 走 」     瑞希

夫逝きコンビニおでん侘しくて 
   ★大掃除心の中も片付ける
     今は亡き母に甘える夢を見た
  来る年の幸せ予感月夜道
人の中世間話に踏み込まず



「 十二月 」   美智優

夫誘いイルミネーション見に出かけ
孫たちはワクワクドキドキサンタ待つ
★今年また成るようになりもう師走
年賀状今年はばっちり書き終える
はいはいができてもうじき初正月




「公園愛護会」     悠澪

花苗の植え付け春と秋にする
花苗が市から届いてさあ集合
★花苗を植えつつ話弾んでる
仕上げには野良が入らぬように柵
花壇見て喜んでくれる人がいる




「突然の膝痛」     柳立

   朝一の下り階段膝に来た
     通院し正座は絶対禁止令
 入浴の極楽極楽マッサージ
   痛くても犬の散歩に膝笑う
   ★筋トレに少し明るく息切らし




(随想)   「 歳々年々 」    英人

 人は同じようであっても成長期、衰退期、毎年変わっていく。特に高齢、衰退期に入ると1年の変化は大きい。変わりなく元気そうに見える私も、自分では衰えを大きく感じている。歳々年々人同じからずである。
 この川柳連れ連れ草も今年はまつぼっくりさんが去られ、橘、瑞希さんが入ってこられた。入ってこられたお二人は川柳の再開である。川柳に全く無縁だったさくらさんを誘ってもう9年経つとは、本人以上に私が驚く。川柳連れ連れ草は丸12年経った。十二支を1巡したのである。小学校入学した子供が高校を卒業するのである。いつ崩れてもおかしくない私が、皆さんがあって続けられるのである。続けてみえる皆さんもそうであろう。縁は異なもの味なもの、本当に不思議なものである。こうした縁が財産である。次は大学卒業をめざして続けよう。続けることは財産を積むことである。更に大きな財産を作ろう。 
 



「 電 話 」   ペ天使

園のこと話してママに代わる孫
★オレオレを待ってましたと受けて立つ
用件を伝える前の無駄話
参ったナァ出かける前に長電話
妹の朝の電話は定期便



「 師 走 」      橘

★街角のサンタも帰る家がある
心にもないからすらすら口を出る
十年はすぐだが一日は長く
いつもよりなんだか鞄が重たくて
変わり映えしないがこれでまあいいか



   「 踊 る 」    野のはな

   クリスマスセール踊らされて踊る
電飾へつい現実の目を向ける
     暖かい部屋で冷たいものを食う
        ★歳月が流れて感謝忘れてる

「ななつぼし」こんな田舎町も走る


 
・・英人の20句抄・・  「 僕が走る 」

   師走入り町会長もひた走り
       楽しみも苦しみもある予定表
       妥協する振りして我が道を行く
            首筋を寒くしているうわさ話
            年末は疲れる話多すぎる
            雪が舞う今夜はどんな電話かな
 暖房の効いた部屋で見る夢は
 あり過ぎても困るが無くても困る夢
 宴会が続いて夢を忘れてる
                 生きるとは不思議な縁を築くこと
                 縁が縁を呼んで話は続くもの
                 縁ありて明日の楽しみ増えている
    孫が来る孫が中心になる道理
      振り向けばその気があると思われる
        古びたが好みのコートが捨てられぬ
          秋から冬へ急いで悔いがあり
             珈琲飲む底に残る苦々しさ
    精算ができぬまま聞く除夜の鐘
    十二月と一月の差を考える
    ひとつずつ予定を終えて任期待つ



「HAPPY CHRISTMAS」 
              さくら

十二月日毎に気分そわそわと
  幸せをオーナメントに込め飾る
    飾り付け上手くできずに落ち込んで
       楽しけりゃ良いねと気分盛り上げて
   ★サンタさんママも靴下置いて待つ



「ひとり忘年会」   靖坊

十二月毎晩ひとり忘年会
左手と右手で乾杯一気飲み
本日はカップラーメンで盛り上がる
★顧みれば忘れるほどの事もなし
年明ければ毎日ひとり新年会




「変わりない?」     桃華

★パンを焼くさあ一日が始まるよ
手紙書く元気な声が聞きたくて
つけてきた足跡風にゆうらゆら
墓参り久しぶりだねお母さん
変わりない?簡単メール届く午後





・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 

◎さくら
 今年も一年間有難うございました。この川柳も始めて9年?位経ちました。
こんなに長く続ける事が出来て驚いているのと、感謝の気持ちでいっぱいです。

◎橘
 励ましていただいて再開した川柳も、おかげさまで1年続けることができました。
こちらの方は何年かブランクがあっても、浮かんだものをメモし、1ヶ月に1度まとめる
という作業を覚えていました。不思議なものですね。

◎野のはな
 ななつぼしはJR九州の新しい列車です。今秋運行でもう予約が何年先までもとれ
ないとか、それがこの町のローカル線を走っているのを偶然見ました。さすがに
ローカルなここらの駅には停まりませんが週に一度ブルジョアな列車が走ります!
というか通過します

◎靖坊
 毎年言っていますが、今年も最後の投稿になりました。いやあ、一年過ぎるのが
本当に早いです。今年もまた大した事も出来ずに終わってしまいました。
来年はガンバロー!

◎瑞希
 九年ぶりの投稿です。休んでいたこの時期私の周りも色々と変化しました。。嬉しい事や哀しい事色々とありましたが、今回再開できた事を幸せに思っています。励まして下さった英人さんありがとうございました。    



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・左手と右手で乾杯一気飲み(靖坊)     悠澪
     テーブルの上に置いたグラスにカチンとあてるひとり乾杯はドラマなどで時々
   見かけますが、左手と右手でひとり乾杯なんて面白いですね。でも、一気飲みは体
   に良くないんじゃないですか? 人のことは言えませんが飲み過ぎにはご注意くださ
   いね。

  裏側が見えると少し気が変わる(野のはな)     悠澪
     そうかもしれませんね。見えない部分が気になって興味を持っても、すべてが
    見えて謎がなくなると興味がなくなりますものね。

 
十年はすぐだが一日は長く(橘)     美智優
     ほんとにそうですね。過ぎてしまえば十年なんてあっという間に感じますが一日は
    長く感じます。その長い一日の積み重ねの十年があっという間に感じるなんて人の
    心は不思議ですね。

 
「ななつぼし」こんな田舎町も走る(野のはな)     美智優
     「ななつぼし」テレビで見ましたがすごいですね。まさに走る高級ホテルのスィート
    ルーム。私は一生乗れないでしょうが、いったいどんな人が載るのでしょう。

 変わったよいろいろあって人生が(瑞希)    桃華
     “人生いろいろ”をヒットさせた島倉千代子さんが他界した。「金プレ~島倉千代子
    ~」を2時間近く見てしまった。みんなみんな振り返ればそれぞれいろいろある。
    瑞希さんも私も・・・。それでも生きていかねばならない。死が迎えにくるまで。
    それまでは頑張ろう!!。

 
・痛くても犬の散歩に膝笑う(柳立)     桃華
     膝が痛くて歩くのも苦痛であろうに、ワンちゃんを散歩に連れて行く。ワンちゃんも
    家族、大切な子なんだ。腰痛の持病がある私、膝痛の辛さがよく分かります。
    お大事に!。

 
花壇見て喜んでくれる人がいる(悠澪)     靖坊
     自然の中に咲いている草花と違って、花壇は確実に人の手が加わって存在して
    いますから、それを作った人たちの想いみたいなものを感じてしまいます。花で
    飾ってもらえて公園も喜んでいることでしょう。

 
オレオレを待ってましたと受けて立つ(ペ天使)    英人
     勇ましいがこれは危険ですね。本当にどうしてこんなに引っかかるだろうと思うが、
    やはり相手が1枚上です。それに、高齢者の判断が弱っているのでしょう。今の自
    分は大丈夫だろうと思っていますが(否、これが危険かも)、先は心配です。

 ・十二月日毎に気分そわそわと(さくら)    英人
     どうして12月はこんなにそわそわとするのだろう。本当に12月はいろいろなことが
    固まってくるのか、それとも平生の怠惰のつけが回ってくるのか・・・・。今年の私は、
    やはり町会長の用事が多いようだ。今まで毎年できていたことがまだできていない。


 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2014年「課題」
      (1月)窓 (2月)振る (3月)花 (4月)明るい
      (5月)空 (6月)行く (7月)緑 (8月)響く
      (9月)バス (10月)越える (11月)夢 (12月)歌う
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


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