こちらの学校はハーフタームと言って学期の合間に中休みが数日あり、それを利用してベルギーに行ってきました。今回の目的は日本で有名なアニメ「フランダースの犬」の舞台であるアントワープを訪れる事でした。
　私の幼い頃、家族で「フランダースの犬」を見て、毎回主人公のネロと犬のパトラッシュにこれでもかと言う位に苦難が襲い、それでも優しい心を失わないネロとパトラッシュに心を痛めて涙した記憶があります。
　この「フランダースの犬」の物語は、悲劇的なラストにヨーロッパでは人気がなかったそうですが、日本でのアニメ化を機に、ネロとパトラッシュが最期、憧れだったルーベンスの絵を観て安らかに眠ったとされるアントワープにある大聖堂に日本人観光客が数多く訪れるようになったので、地元のベルギーでも注目されるようになったそうです。
　アントワープは首都ブリュッセルから電車で４５分のベルギー第二の都市です。駅から徒歩３０分のところに、物語の舞台とされる大聖堂があります。やはり何といっても見どころは、アントワープが生んだ画家ルーベンスの描いたキリストの絵とマリア様の絵です。これを観てネロ達が天国に旅立ったと想像すると感極まりました。物語の世界の事ですが、安らかに…と祈らずにはいられませんでした。