so141
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第141号(25年9月)

蔓 紫 (つるむらさき) の 

 (科目)ツルムラサキ科    (花言葉)頼りにします、頼りすぎ、
つる性一年草で熱帯アジア原産。食用また観賞用に栽培する。全体に多肉質。
茎は1~2mに達し、紫色を帯びる。葉は広卵形。夏から秋に白または紅色の小花を
穂状につける。果実は球茎で紫色に熟す。若い茎葉をおひたしや和え物にする。

蔓紫を一度畑に植えたら、種がこぼれて毎年生えてくる。この生命力は
並みではない。ただモロヘイヤに似たぬめりが私には好きになれない。
ビタミンやミネラルなど栄養価は高いので頭で食べねばもったいない。
頭はまだまだ使わねばなるまい。生命力も学ばねばならない。

                           (★印は英人の推奨句)



課 題   「 染まる 」


習慣がいつしか夫に染められて    悠澪
染まらないつもり肩肘張ってきた     ★野のはな
染められて幸せだったあなた色     ペ天使
世の色に染まって進めば疲れない     ペ天使兄
染まりあい二人で歩いてン十年     ペ天使妹
知らぬ間に似てくる他人だったのに    橘
染まってく心も身体も異国の地       さくら
秋の夜に静けさ染まるひと昔    柳立
好きな人できたと少女頬を染め    美智優
夕焼けが僕を怠惰に染めていく      ★靖坊

イチョウの葉色よく染まるのを待とう    桃華
老いてなお多様な色に染まりたい    英人




   「 人 生 」    野のはな

   人生はお祭り騒ぎだと思う
生きていくせっかく生まれたのだから
  ★折り返し地点足並み揃えつつ
散歩とは名ばかり多い一休み
   万全と言う台詞には物申す



「孫の守り」    美智優

★人形をママの口調で叱る孫
お転婆でハラハラ血圧上がりそう
しなくてもいいことばかりしてくれる
喧嘩して仲よく遊びまた喧嘩
喧嘩するくせに一緒に居りたがり

「長月・・・同窓会」    橘

悩みなどない顔をして輪に入る
目立たずにいた人意外にもステキ
やなヤツは変わらず お互い様かしら
ごめんなさい思い出せないままの人
★三十年前に言ってよその台詞






(随想)   「老後・・・それは現在進行形」 
                  桃華

  団塊の世代の私は長年親の介護をして見送った。だが私の老後は誰が見てくれるのかしら? あまり考えたくないけれど、いつか来る老後・・・・いや、もう老後よと人は言うが・・・。

 私はみんなに言う。「お金だけは握っていなさい。それがなければ何もできないから」と。おしゃべりにショッピング、旅行もいいわね。時間がいっぱいできたから今のうちにいろいろ経験しておこう!。

 そして私は決めた。老後を楽しく生きるためによく笑い、よく動こうと。何ごともくよくよせず、前向きに歩こうと。そうすれば健康もついてくる。願わくはわが家で最後まで生きられたら最幸よ!!。

 



「 老いて 」    ペ天使

裏表確かめたのに裏着てる
「もう聞いた」 何度も言った記憶ない
★鍵かけて三度出直す忘れもの
躓いて私の傷見て孫が泣く
老いた耳イヤホーン着けても大きくし


  「小腹空く」    靖坊

★集中が途切れ口寂しい夜中
   腹ペコの言葉似合わぬ太っ腹
     真夜中に食えば太るとわかってる
  空腹を氷かじって紛らわす
朝食を夢見て眠る空きっ腹



「北海道旅行」    柳立

蒸し暑さ逃れて飛んだ北海道
お目当ては昼飯晩めし海鮮で
★国返せ納沙布岬で蟹を買い
知床の熊を見たさに五湖巡り
熊思いカラフト鱒の背びれ見て


 
・・英人の20句抄  「 老人会の旅 」

         老人会旅行があって価値があり
       同世代集えば回帰の青春よ
     募集チラシ配ればすぐにバス三台
   バスの旅二泊三日は不安です
           挨拶をする人増えて仲間入り
             一日中バスに揺られて酒飲んで
                カラオケは老人に良し意気盛ん
                    隣村の話し気になるバスの中
                 旅慣れた人が始める品定め
 不思議にも鬼怒川伊香保未踏の地
   油断させ監視続ける眠り猫
     鳴き龍の声が響いて身を縮め
       湖の先が崩れて華厳滝
         老いの身を天に導く石段街
                   旅に出てナストマト買う人がいる
                 老人の中では許すその遅れ
    知り合いを増やして帰途につくバス
      今を終え古顔になる日も近い
        旅できて昨日も今日も明日も良し
          忘却を恐れず次も参加する


  「孫四か月」    悠澪

   声かけてあやすと笑うようになり
  だんだんと起きてる時間多くなり
     ★姉ちゃんに触られまくり迷惑そう
      ばあばあの動きを追って目が動く
   二番目はあまり泣かない超良い子



 

「出会い求め」   さくら

★新しい出会いをもとめ街に出る
門出ればレンガの家が続く道
黄金の輝き放つビッグベン
地下鉄でランチひろげる少女達
行き先が不安で路線図ばかり見る





「台風襲来」    桃華

真夜中に台風襲来眠られず
救急車走る台風蹴散らして
心まで直撃苦しい時間過ぎ
★ざわめいた心を鎮め本を読む
この時間過ぎればやって来る太陽



・・・ お 便 り 欄 ・・・
句と共にいろいろなお便りを頂くので、皆さんに紹介したほうが良いと
思われるものについてはここに紹介していきます。ご承知下さい。

 
◎ペ天使
 四季の中で一番好きな秋です。ハラハラと落ちる葉、それも紅や黄に色づいて・・・。胸がキューンとなったのはン十年前のこと。なぜか今は涙ぐんでいる私です。


◎靖坊

 いやあ、東京五輪決定ですね。七年なんてあっという間でしょう。是非、生で見て五輪川柳をひねり出したいものです。


◎橘
 9月初めに同窓会がありました。高校を卒業して30年の節目の会でした。これまでは、就職、結婚(離婚・再婚も)、子育てなどで皆忙しかったのですが、そろそろ落ち着いて出られる年になってきたようで、大勢の友人達と再会しました。仲の良い友人たちとは時々あってはいるものの、卒業以来の人もいて楽しいひとときでした。
    



    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・人形をママの口調で叱る孫(美智優)    桃華
     幼児って面白いほどに大人を見ていますね。私の娘も子どもの頃そっくり同じ事を
    していましたよ。子どもには分からないなんて、安心していてはいけません。親の姿
    から学んでいくのですから・・・・ご用心、ご用心!。

 ・ 夕焼けが僕を怠惰に染めていく(靖坊)    英人
     夕焼けは美しい。その美しさに見とれていると、今日自分は1日何をしていたのだ
    ろうと、情けなさを感じる。多くの日々はこの繰り返しである。でも一晩寝て新しい
    気持ちで1日を迎えたいものである。1日1日と残された日数は減っていく。

 三十年前に言ってよその台詞(橘)     英人
     どんな台詞でしょう、意味深ですね。でも30年後だから言える言葉がある。その時
    はその時の状況がある。こんな事が言える同窓会は楽しい。多くの人に同窓生と話す
    良さを味わって欲しくて、私は中学校の同窓会を毎年開いている。

 ・(随想)「老後・・・それは現在進行形」(桃華)   英人
    
 私より早く死にたいと、平生よく言っている。しかし、「願わくはわが家で最後まで
    生きられたら最幸よ!」、この言葉を聞いて安心した。私を見送ってからでいい。
    人生の良さを味わってゆっくり来てくれていい、それが自然、人生の摂理である。


 老いてなお多様な色に染まりたい(英人)    靖坊
     染めてくれる人が大勢いればいいんですけど、友達が限りなくゼロに近い私の場合、
    自分で自分を染めなきゃいけないので、なかなかに気合いが必要です。
     目指せ、虹色爺様!


 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2013年「課題」
      (1月)包む (2月)明日 (3月)幸せ (4月)来る
      (5月)星 (6月)輝く (7月)胸 (8月)燃える
      (9月)染める (10月)色 (11月)二人 (12月)変わる
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
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