so138
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第138号(25年6月)

風 車 (かざぐるま) の 

 (科目キンポウゲ科    (花言葉)精神的な美しさ、高潔、
本州の秋田県から九州にかけて分布し、林の縁などで樹木にからまって伸びる。
環境省のレッドリスト(2007)では、準絶滅危惧(NT)に登録されている。蔓性で
丈は2mから5mくらいまで伸びる。開花時期は4月から6月である。花びらのように
見えるのは萼片で8枚ある。6枚のものはテッセン。クレマチスはこれらの総称。

我が土地に咲いていた花が準絶滅危惧種とは知らなかった。愛おしくなった。
知ることは面白い。でも町会長を務めていて知るほどにジレンマに陥ることも
多い。
先を見据えてゆっくり焦らず、できることを一つずつ、努力と継続である。

                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 輝 く 」


輝かぬままの石ころ転がして   ★靖坊
青春の輝く日々がありました    野のはな
顧みて輝いていたのはいつだった     柳立
輝いた想い出消えぬ胸の中      さくら
アジサイの輝き失せる空梅雨だ    悠澪
輝いてみたとてあなたは雲の上    ペ天使
それぞれに花輝いて梅雨の雨    ペ天使兄
改札の逢瀬の顔が輝ける    ペ天使妹
赤子抱き娘の笑顔輝いて    美智優
私ってスゴイと思う日たまにある    ★橘
輝いた時はあったとテレビ塔    桃華
老いてなお輝いた日々追っている    英人




   「  雨  」     野のはな

   ★円満へ言葉が少し足りてない
 雨の降る日は千円の映画館
断捨離の意味自分をば解き放つ
   あれこれを雨のせいだとしておこう
     感激がないあれ見てもこれ見ても



「 天 国 」    ペ天使

ランチして昼は天国夜茶漬け
善人は天国行きのパスポート
天国は花咲き蝶舞う楽園か
★どうせなら天国行きを予約する
湯に浸かり天国天国足のばす


「親子遠足」      さくら

いつもより寝起きスッキリ旅の朝
お弁当中身をチェックする息子
★魚観ず友と楽しむ水族館
良い友に囲まれ笑い声絶えず
帰り道電車に揺られ夢の中




(随想)   「ママの楽しみ」   さくら

 子供の幼稚園バスを見送った後、社宅でお約束のママさん達との立ち話にも目もくれず、私が向かうのは家のテレビの前。そう、最近の私の楽しみの一つは録画しておいたドラマを観る事です。
 今クールは水曜から日曜まで、今はやりの「ヘビ顔」のイケメン俳優が出るドラマが目白押しです。内容は悲喜こもごもですが、ドラマを観て泣いたり笑ったりドキドキしたり…かなりのストレス発散になります。
でも一つ思うのは、若い俳優さんをみて「かわいい~♪息子が将来あんな風にならないかなぁ~」と思ってしまう事。ママなら皆さん思う事かも知れませんが、私も歳をとってきたのかな?(笑)

 子育ても悲喜こもごもな所もありますが、ストレスを上手に発散して楽しく頑張りたいと思います。

 


「 水無月 」     橘

来ないのは声が届いていないから
あてになどしてはいないが捨てられず
考えてばかりで一歩踏み出せず
幸せに慣れず不満を探し出す
★涙落ち我慢していたことを知る


 
    「 つ ゆ 」      悠澪

   晴れ間には傘の花咲く塀垣根
★つゆ空が怠けているか雨降らぬ
  新しい雨靴買って雨を待つ
     久々に雨が降ってもお湿りで
  つゆなのに野菜の水やり毎日だ



「 筍掘り 」    柳立

★吹く汗にちょっと動けばダイエット
汗と蚊に数掘り出した真竹の子
筍の皮は左右に脱がせ取る
脱がせれば細身美人の真竹の子
若竹煮だしが決め手でご満悦



 
・・英人の20句抄  「癒やしの日」

               真ん中の座席が空いたままの宴
             醜男でおとぎ話が苦手な目
           空財布うわさ話が気にかかる
 何気なくお世辞を言って胃が痛む
   口先で老いた老いたと弁明し
     妥協して残っているのは悔いばかり
                     傷口がふさがる前の名誉欲
                 食欲がある内に書くエンディングノート
               今更に人を欺き何になる
      錆落とし欲しがる脳に注ぐ酒
        大根の辛さに脳がよみがえる
          不機嫌な日は激辛のカレーライス
            約束は延ばした方がいいランチ
               坂道に歩調が合わぬ砂時計
       好不調激しくなるのも老いなのか
    古稀までに解けないパズル抱いている
   冥土への片道切符はまだ買わぬ
             重い句を次々書いて気は楽に
               深々と緑に浸る癒やしの日
                  目を閉じてせせらぎを聞く余生あり



 「 夕 飯 」     靖坊

お隣は魚か漂い来る煙
冷蔵庫見ながらメニュー考える
質よりも量が優先太るはず
食べられたことに感謝しごちそうさま
★片付けは後に回して横になる


 

    「娘ら帰る」      美智優

   娘ら帰りどっと疲れが押し寄せる
  娘ら帰り静まり返る家の中
 娘ら帰り大きな穴が開いたよう
  ★娘ら帰る子供の声がまだ聞こえ
    疲れ果て寂しさ感じるゆとりなし



「 梅 雨 」     桃華

梅雨晴れ間急いで実家の墓参り
あじさいが美しくなる梅雨に入る
梅雨入りを待ってましたとカエル鳴く
梅雨空に梅干しラッキョウ漬けている
★梅雨晴れ間緊張しながら客迎え


 


    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 考えてばかりで一歩踏み出せず(橘)      悠澪
     臆病で引っ込み思案で人見知りの私は、先のことを考えてばかりでなかなか一歩を
    踏み出せませんでした。とは言っても歳を取って少しはあつかましさが出て来たんです
    けどね。今では持病が気になってやはり一歩を踏み出せずにいます。

 
・片付けは後に回して横になる(靖坊)      悠澪
     私は片付けてしまわないとのんびりできないたちで、最後の一口を口に入れるともぐ
    もぐしながらお皿を下げ始めます。きっと、ゆっくり飲みたい夫には居心地悪くて落ち
    着かないでしょうね。

 
・冷蔵庫見ながらメニュー考える(靖坊)      美智優
     毎日のメニュー考えるの大変ですよね。私も冷蔵庫の中を見ながらこれがあるから
    あれをしようなんて考えますが、これから先暑くなると食欲が落ちて食材を見ても何も
    思いつかなくて、と言うよりやる気が出なくて困ります。

 ・円満へ言葉が少し足りてない(野のはな)       美智優
     もうひと言ふた言付け加えれば人間関係も円満に運ぶのでしょうが、親しい人ほど
    相手も同じ気持ちだろうとか、自分の言いたいことを理解してくれるだろうと、勝手な
    思い込みで言葉足らずになってこじれることありますよね。私は次女としょっちゅう
    です。

 
新しい雨靴買って雨を待つ(悠澪)      靖坊
     子供の頃は、買ってもらった長靴も雨傘もオモチャのひとつに過ぎなくて、部屋の中
    で履いたり差したりして遊んでよく叱られました。新品にワクワクする気持ちは大人に
    なっても変わらないですね。

 
娘ら帰りどっと疲れが押し寄せる(美智優)     靖坊
     疲労ってのは、事が終わって気が緩むといきなりやって来ますよね。仕事の最中に
    やってくると、一気にヤル気がなくなって作業が進まなくなるので、気をつけたいと思い
    ます。

 ・梅雨入りを待ってましたとカエル鳴く(桃華)     靖坊
     すぐ近くに田んぼがあるせいか、この時期のカエルの鳴き声は侮れないものがあり
    ます。夜中の十二時を過ぎても大合唱が続いているわけですが、すっかり慣れてしま
    った今は子守唄代わりになっています。聞いている内に眠ってしまうのです。

 ・あれこれを雨のせいだとしておこう(野のはな)     桃華
    
ガラス拭きをしなければと考えていても、あ~今日は雨だからまた今度にしようとか、
    畑の草取りしなければいけないのに、明日は雨だから取った草がまたついてしまうから
    次にしようなんて、勝手に延ばし延ばしにする。雨のせいにすると自分の怠け癖のいい
    言い訳になり、気が楽になる、こんなことがしょっちゅうです。

 輝かぬままの石ころ転がして(靖坊)    桃華
     「石の上にも三年」輝くにも月日が必要なのでしょう。石ころをコロコロ転がして輝く
    日を待っているなんて、ロマンチックですね。石ころに対して捨てがたい愛着を感じま
    す。

 
どうせなら天国行きを予約する(ペ天使)     英人
     予約されましたか? 時期は何十年先にしましたか? いくら天国といえどもまだまだ
    現世を楽しみましょう。もっともっと息子や孫に遊んでもらいましょう。私はまだ当分
    予約はしないつもりです。でもしようとした時、天国は拒否されるかも。

 
新しい雨靴買って雨を待つ(悠澪)     英人
      買えばそれを試したいもの。いざという時の為に買った雨靴が今年は空梅雨で
     なかなか出番がない。雨靴の出番がないのはありがたいのだが、でもなんだか物
     足りない。梅雨には梅雨らしく、日本の四季を味わいたいものだ。


 
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       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2013年「課題」
      (1月)包む (2月)明日 (3月)幸せ (4月)来る
      (5月)星 (6月)輝く (7月)胸 (8月)燃える
      (9月)染める (10月)色 (11月)二人 (12月)変わる
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

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