so137
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第137号(25年5月)

甘野老(アマドコロ)

 (科目)ユリ科    (花言葉)元気を出して、心の痛みの分かる人、
山地の明るい場所に生える多年草。日本全土に分布する。白い筒状の花が鈴のように
下向きにぶらさがり咲き切り花によく用いられる。根形はトコロに似て、それが甘いので、
アマドコロといわれる。若芽は山菜として、乾燥根は疲労回復や鎮咳の薬効がある。

町会長に就任して2ヶ月が経つ。副町会長もしたことがあり、ある程度分かっ
ていたつもりだが、いざやってみると驚くほどにいろいろなことが舞い込む。
何でもやってみて始めて本質は分かるのである。まだまだ経験不足である。
                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 星 」

星屑にいずれ私も入りたい    柳立
二番星三番星でもいいと思う    橘
試合後ぼやけて見える星の空    さくら
あの星は母かもしれぬ我を見る     悠澪
ウィンクする一番星があなたかな     ★ペ天使
五つ星遠くに眺め今日の宿    ペ天使兄
闇夜にも楽しみはある星の数    ペ天使妹
星降る夜地球のはしに立ってます     まつぼっくり
星なんて観ない大人になっている    ★野のはな
昼間でも星は輝く空の奥       靖坊
星多く星座わからぬ田舎の夜    美智優
見え隠れしている一つの星探す     桃華
目をつぶる遠い星がよみがえる     英人



 「お姉ちゃんになりました」
               悠澪


15日早く生まれててんやわんや
別れ際泣いてママにしがみつく
★「ママ病院」自分を納得させる孫
初めての一人でお泊り泣かないもん
妹を抱かせてもらい得意顔



 「皐月・・・小旅行」     橘

  よく夢に出てくる場所はここでした
     ★過去思う時はかさぶた剥いている
       あそこにもここにも昔の私が
妻母に戻るトンネル抜けたなら
   落ち込むも気分を変えるのも自分




「  薬  」     ペ天使

この薬今朝は飲んだか覚えない
たくさんの薬仲間に旅に出る
よく効くと薬出されて満足し
★この頃は食後のデザート薬です
値下がりで買い込んでおく風邪薬


 


「薫風のころ」     柳立

温度差が昼と夜とでくしゃみする
連休は時間計れぬ渋滞列
藤だなに人が邪魔して風香る
★木漏れ日の青い空見て一時間
お花見も家族の声こそ癒やされて



(随想)   「端午の節句」   柳立

 ちまきは「屈原くつげん」に由来する。秦の始皇帝が天下を取る少し前、秦の裏切り謀略をただ独り進言し、聞き入れられず不遇の死を遂げた楚の宰相「屈原」を弔う為の物。その正義感と不屈の精神を頂くのがちまき。
 源義家の人形を飾りちまきを食べチャンバラ遊びをしてた昔の男の子はこれで強くなっていた筈 。最近は何かを壊し敵を倒すテレビゲームをやり攻撃性を持つ強い女の子が増えているとか?男の子が弱くなっている。現代の端午の節句は鯉のぼりを揚げ強い女の子が家族愛を育むのが一番だと思います、 サザエさんの様に。 



「差し入れ」    靖坊

差し入れを待ってる頭働かぬ
待ち人は待ってる時には来ないもの
仕方ない自分で自分に差し入れる
休止した頭すぐには働かぬ
★働かぬ頭にヤル気差し入れたい



 

   「 楽しいGW♪」     さくら

      太陽に誘われ外へ飛び出して
  少子化を疑うような遊園地
口開けば暑い疲れたしか出ない
   疲れ果て二度と来ないと誓う親
     ★子の笑みに負けて次回の予定立て




 「娘の出産」      美智優

安産で廻旋異常なんのその
母子共に元気と聞いてほっとする
★新生児子猫のような声で泣く
パパに似て鼻が高いよ美人かも
お姉ちゃんが触りまくるよハラハラだ


 
・・英人の20句抄  「疲れた勤め人」

         家を出る楽な通勤選んでる
        家の鍵不安に襲われ戻ってみる
 電車待つふと句が浮かびすぐ消える
  電車来る楽な位置を探してる
   突然に席を譲られ背筋冷え
                どのビルも墓石に見える危険持つ
                 あのビルも愛憎劇を含んでる
                     会釈して部屋に入り疲れ出る
                   パソコンに電源入れて始まりぬ
                 ネクタイをはずして気持ち楽になる
      チョコレート持ちコーヒーを飲みに行く
       ネクタイの長短を問う談話室
         早々に外回りに向かう足
           一線を退き敵が減っている
                      自己弁護重ね終焉近くなる
                    健在と思っているのは自分のみ
              時々は愚痴が出てもいいけれど
              辞め頃を見極められぬ未練持つ
          今日の弱気明日には消えている
         あさってにはいつもの元気よみがえる


「5月むにゃむにゃ」   
          まつぼっくり


やる気なく少しブルーな午後のお茶
  続けようやめざるを得ぬ日来るまで
    ★決着はつけずゆるりと生きてゆく
  少しだけつながっている安堵かな
退屈を美味しいお茶に溶かしてる



「 大 安 」    野のはな

ネクタイを外して初夏へ腕まくり
入れ替わる季節についていけてない
★税金を納めて五月忙しい
要るものと要らないものがせめぎ合う
本日は大安すべてうまくいく



「 新 緑 」      桃華

★母の日に届く新茶と濃い若葉
母の日は孫来る子来る満顔に
眩しさに心奪われ緑内障
新緑を通ってたどりついた家
揉め事もすんなり逃げる青葉揺れ



 


    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・昼間でも星は輝く空の奥(靖坊)     悠澪     
     金子みすゞの“星とたんぽぽ”を思い出しました。昼間の星は見えませんが、ちゃんと
    空にあってそして光っているのですよね。

 
落ち込むも気分を変えるのも自分(橘)     美智優
     せっかちで落ち着いて周りを見ることのできない私は、失敗や恥をかくことが多く
    しょっちゅう落ち込んでいます。落ち込むとなかなか立ち直れません。“気分を変える
    のも自分”もう少し精神的に強くなりたいものです。

 
・あの星は母かもしれぬ我を見る(悠澪)    靖坊
     母親に限らず、誰かが見守ってくれているだけで勇気が湧いてきます。夜空の
    全ての星が自分の味方だと思えば、どんな困難にも立ち向かえそうですね。

 
ウィンクする一番星があなたかな(ペ天使)     桃華
     何を見てもご主人に見えてしまう、そんな心境でしょうか。最愛の夫君と別れられて、
    悲しい思いがひしひしと伝わってきます。数ある星の中ですぐ見つけられる夫君の星、
    一番輝いてあなたに見つめ、ウィンクを送っているなんてロマンチックですね。

 ・決着はつけずゆるりと生きてゆく(まつぼっくり)   英人
     決着をつけるというのは、相手もありなかなか難しいもの。そして、決着をつけない
    ことがいいこともある。葛藤もあろうが、この方がゆるりと生きられるだろう。これも
    一つの生き方であろう。今世界をいろいろ騒がせている状態を見ると、より思う。

 
木漏れ日の青い空見て一時間(柳立)     英人
     人生至福の時間、いい風景である。こんな時間はなかなか持てそうで持てない。
    いや、持とうと思えば持てるのである。こんな時間を本当に持つことを本気で考えた
    方がいい年齢である。


 
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             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2013年「課題」
      (1月)包む (2月)明日 (3月)幸せ (4月)来る
      (5月)星 (6月)輝く (7月)胸 (8月)燃える
      (9月)染める (10月)色 (11月)二人 (12月)変わる
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
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