so135
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第135号(25年3月)

仏 の 座 の  

 (科目)シソ科    (花言葉)調和、輝く心、
高さ10〜30cm。畑地に多い二年草で花は紫。葉を仏様の座布団に見立ててこの
名が付いた。道ばたや畑、田んぼのあぜ道などどこにでも生える。真冬から夏まで
1年中見られる。別名三階草は真っ直ぐな1本の茎に葉が段々につく姿による。

うっかりしていると畑一面が仏の座で埋め尽くされる。それ程に強い
雑草である。でもよく見ればかわいい花である。強すぎることが災い
している。女性は強さを隠している。ゆめゆめ惑わされてはならない。
                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 幸 せ 」

幸せになれると思い買ったモノ   ★ 橘
幸せをふわりと運ぶ春の風     さくら
幸せの数だけ咲いた私です    ペ天使
三食がうまい幸せ噛みしめる     ペ天使兄
知らなくて幸せでしたあの時は     ★ペ天使妹
喜怒哀楽乗り越え今は幸せだ    悠澪
幸せは案外そばにある今朝も     野のはな
幸せを探す幸せ噛み締めて     靖坊
ツンと抜く鼻毛の痛さが幸せ     柳立
ブランドに興味がなくて平和です    美智優
悪いことあまりなかった日が暮れて   まつぼっくり
幸せの記念に写真撮っておく     桃華
隣まで来た幸せに気づかない    英人




   「飛んでいる」    靖坊

  くしゃみして杉の花粉を思う頃
★この涙花粉のせいにしておこう
    花粉にも命あるなら憎めない
空を行く花粉はどこを目指すのか
  では帰ろう花粉まみれの身のままで




「子供の発表会」    さくら


一年の集大成だと気合い入れ
毎日の稽古で疲れクタクタに
直前にインフル流行り緊張し
場所取りは家族総出で張り切って
子の出番気になり他を見損ない
★子の姿大きく見えて目が潤む



「 老いる 」     まつぼっくり

気をつけて集中力が点滅中
ちょっとした油断が事故を連れてくる
★忘れ物思い出さないまま忘れ
こんなはずなかったけどとこぼす夫(つま)
こんなはずなのよと妻はとぼけ顔




(随想) 「日々のことつれづれ」  まつぼっくり

 結婚して30年。自営なのでまとまった休みもなく「やりたいこと」より「やらなければいけないこと」で日々を過ごしてきました。気がつけば2人の子どもは独立。末っ子がまだ学生なので将来のことはかなり心配ですが、あまり心配しすぎてもどうしようもありませんし。私たち夫婦もずいぶん年をとったなぁと思う毎日です(川柳参照)。それでも今現在は大病をしているわけでもないので、それだけでも感謝して暮らしたいと思っています。

 こういう生活の中から川柳との出会いがありました。もう早7年目になります。どちらかというといつもがむしゃらな私はこの6年余り川柳に対しても突っ走ってきた感があり、実は最近少々息切れ気味です(笑)。
 でも川柳がときに乾くこともある生活に水分を与えていることは絶対確かなので、一生続けていける趣味と出逢った事を幸せに感じています。




 「 医 者 」     ペ天使

★先生がタイプで通う軽い風邪
先生の前で咳き込み注射され
点滴中夕べの寝不足補って
聴力と視力検査は「加齢です」
医者通い帰りにブティックにも通い



「 弥 生 」       橘

のんびりと雛は昭和の夢を見て
★お互いにいろいろあったね老けたよね
囁きがふと止む夜の雛座敷
雛たちの密談知らぬとお思いか
三人官女職場としてはどうですか



   「 珊 瑚 婚 」    悠澪

★いくつかの不満乗り越え今がある
   夫にも言いたいことはあっただろう
      喧嘩らしい喧嘩もなくて珊瑚婚
  珊瑚婚夫婦の歴史詰まってる
子ら集い笑いあふれる珊瑚婚



 
・・英人の20句抄  「初めての手術」

       少しずつ成長続ける僕のこぶ
         ヘルニアと聞き覚えのある答
           脱腸と日本語で言えばいいものを
 加齢と言われ納得は半ばほど
  診察を受けて迷うことが増え
   苦しんだ知人がいて恐れ来る
    死ねるとはまだ思えないこの体
                   減らせる不安は減らすそれも善
                   手術した知人がいてその気になる
                   手術日を早々に決め気は楽に
                   入院の手続き済ませ後は祭り
          点滴に腕を取られて病人顔
         覚悟なく不安もなくて手術室
       麻酔され目隠しされて手術台
      痛くもなく辛くもなくて手術終え
                   その次の恐れは麻酔切れた時
                   経過良し三日で退院願い出る
         入院し手術をして話題増え
          一つ不安減らして向かう明日あさって
            春迎え内側外側整えて


「 春 風 」    柳立

花粉飛び黄砂が追い討つ目は涙
鼻水と風の強さが比例して
★春の陽のこんな好い日は窓を閉め
マスク越し曇るメガネに朧月
朝一のくしゃみの数を更新し



 「 献 立 」    美智優

できるだけバランスの良い献立を
菜の花の辛子醤油和え春だねぇ
野菜が高くてメニュー決まらず
珍しい食材買ってレシピ調べ
★献立が浮かばぬ時はカレーです



   「 未 来 」     野のはな

      この月のこの日心に刻まれて
   涙したことを忘れず頑張ろう
 ドラえもん未来はどんなふうですか
    ★春キャベツ剥く鼻歌も飛び出した
   ほっとする陽射しマフラーもいらないね




「  風  」    桃華

春一番 とんでもないもの飛んでくる
★意味のない会話が好きな春の風
報われることが少ない風の旅
最後には正しいことをして去れり
こぶし咲く風に揺らいで春を告げ


 


    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 幸せになれると思い買ったモノ(橘)     まつぼっくり
 
    人それぞれ幸せになれるものは本当に違いますよね。はたから見ればおかしくても
    本人は真剣と言うところが。小さな小物でも充分幸せになれますよね。雑貨屋さんで
    見かけて買ったかわいい案山子をコップに入れています。やさしい表情を見るたび
    気持ちがほっこりします。橘さんがお買いになったものは何でしょう?

 
医者通い帰りにブティックにも通い(ペ天使)     まつぼっくり
     ぺ天使さんのストレス解消ですね(笑)。私は週一実家へ行くのですが帰りに天神
    からバスに乗ります。そのときの女性たちのデパートの袋の多さといったら!女性は
    買い物が好き。特に自分を素敵に見せるものを探すのが。私は大体一番大きな
    本屋さんで時間をつぶします。時々好きな本が見つかります。

 知らなくて幸せでしたあの時は(ペ天使妹)     悠澪
     諺にもありますよね「知らぬが仏」って。知らなければ心穏やかでいられるのに、
    なまじ知ってしまえばいろいろと悩んだり悔んだり・・・ でも、それでも私は本当の
    ことを知りたいと思います。

 
この涙花粉のせいにしておこう(靖坊)      悠澪
     何か悲しいことでもあったのでしょうか?私も今年花粉症デビューをしたようで、涙
    は出ませんが鼻水がずるずる、頭はボーとしています。こんな嫌な花粉症でも役に
    立つことがあるとすれば、涙の言い訳になるということでしょうか。私だったら風邪を
    引いたと言ってずる休みかも、えへへ・・・。

 
子の姿大きく見えて目が潤む(さくら)     美智優
     子供や孫の発表会はついつい期待して胸ふくらませてしまいますよね。我が子や
    孫の姿を見ているとわけもなく涙が出てきます。何も考えずに見ているだけなの
    ですが、やはり成長に感動しているのかもしれません。

 
春一番 とんでもないもの飛んでくる(桃華)      美智優
     春一番や春の嵐が吹き荒れるといろいろな物が飛んで来て危険だし困ります。
    が、最近は物だけでなく見えないものまで飛んで来て不安です。花粉や黄砂に
    PM2.5なるものまで、住みにくい時代になりましたねぇ。

 
珊瑚婚夫婦の歴史詰まってる(悠澪)     靖坊
     三十五回目の結婚記念日おめでとうございます。一人では一人分の人生ですが、
    二人いれば二人分の人生が味わえるのでしょうね。たとえ一人でも二人分に匹敵
    するくらい濃厚な日々を送るべく、私も頑張っていきたいと思います。

 幸せになれると思い買ったモノ(橘)     桃華
     誰もが幸せをつかみたくて日々努力しています。バックを買えばちょっと幸せに。
    服を買えばもっと幸せに・・・・。でもモノには際限がない。欲望が欲望を生むだけで
    す。本当の幸せは青い鳥じゃないけれど、案外身近にあるんじゃないですか。
    野のはなさんの 幸せは案外そばにある今朝も   全く同感です。

 
忘れ物思い出さないまま忘れ(まつぼっくり)      英人
     結局これはどうでも良かったと言うことでしょう。妻などテレビの録画を忘れた、
    と言ってよく嘆いているが、そんなモノ見なくてよいモノばかりなのだ。忘れて済ませ
    られるモノなど忘れた方がいいことが多いのだ。

 
春の陽のこんな好い日は窓を閉め(柳立)     英人
     こんな日こそ窓を開ける日なのに、何と理不尽なことでしょう。花粉に黄砂に
    PM2.5と春の来襲者が多くなった。これは自然現象なのか人間がなせる技か、おい
    それと春が喜べないのが人類の終焉でなければいいが・・・。


 
     投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。

  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
  2)2013年「課題」
      (1月)包む (2月)明日 (3月)幸せ (4月)来る
      (5月)星 (6月)輝く (7月)胸 (8月)燃える
      (9月)染める (10月)色 (11月)二人 (12月)変わる
  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。
  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。

             川柳投稿


川柳&ウォーク