so130
(せんりゅうつれづれそう)
第130号(24年10月)
秋 海 棠 の 章
(科目)シュウカイドウ科 (花言葉)自然を愛す、片思い、恋の悩み、 夏の終わりから秋にかけて垣根や家の日影に淡紅色の花を咲かす多年草。 雌雄 同株異花、株丈は50〜70cm、半日陰湿り気味を好む。名前の『秋海棠』とは花の色が バラ科の落葉低木であるカイドウに似ているので、秋のカイドウの名が付けられた。 10月に入って88歳の人の講演を聞き、87歳の人の個展(絵)を見る機会を得た。 88歳の方は定年後にいろいろ始め、87歳の人はもう40年以上も絵を描いて おられる。始めるに遅いと言うことはないし、始めたからには続けたいものだ。 (★印は英人の推奨句) |
課 題 「 血 」
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「 秋 」
虫の音にテレビの音が聞こえない
ロックからお湯割りになる秋の暮れ
秋風が吹いて湯船が恋しくなり
★コスモスが揺れて亡き母思い出す
秋晴れに靴を履いての初歩き
「 運動会 」 さくら
場所取りに出遅れ焦る父と母
★入場はかわいいあの娘とニコニコで
ご褒美を目指しゴールに突っ走る
ゴール前後ろ振り向き余裕顔
来年は一眼レフで笑顔撮る
「 歩 く 」
天高し背中をしゃんとして歩く
こんないい空これからは歩くのだ
付き合いが下手ですこうし胃が痛い
まんねりの日々のまんなかプチダイヤ
★食卓の賑やかだった日があった
(随想) 「 手 」 桃 華 ある日ふと手を見た。色黒く血管が浮き上がったような手。 指輪なんて到底似合わないごつごつした手。 どう見たってバアちゃんの手だ。 昔はぽちゃぽちゃしてかわいらしかったのに・・・。 でもいいんだ、私はこの手が頑張り屋であることを知っている。 誰も褒めてくれないが、私だけ褒めてやろう。よく頑張ってきたね!と。 汚いものにも触ってきた、おいしいものも手に取った。 かわいい孫とも触れあった。多くの友とも慰め合った。 沢山沢山活躍したこの節くれ立った私の手。 これからもずっと動かし続けるであろう。この手に拍手!!。 |
「三日間のイベント」
まつぼっくり
不景気でふた開けるのが怖いけど
★前向きに何かチャレンジしていたい
遠くから来るお客様ありがたい
走るのに息切れがする年々と
三日間疲れたけれど達成感
「 秋 」
★秋雨に夫と娘思う夜長かな
散歩道コスモス揺らす秋の風
さわやかに空と雲の鮮やかさ
青い空飛行機雲二本競い合い
秋風にアジサイ一輪狂い咲き
「公園にて」 靖坊
どこへ行く当てもないので公園へ
日差し苦にならなくなった秋の空
空きベンチすぐ腰掛ける軟弱さ
★遊ぶ子らを見守る側になっている
何もせぬ幸せ日曜日の公園
・・英人の20句抄・・ 「 ウォーク三昧 」
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「バス旅行」
★少しでも遠くに行きたいバスの旅
停まる度食べたい名物目移りし
車窓には旧所名跡しゃべり過ぎ
窮屈は伸びぬ足腰バスの常
定番のテレビ放映帰路に寝る
「 化 粧 」 ペ天使
楽しいと優しい眉に出来上がる
アイライン必要はない大きな目
口紅を明るい色に変えてみた
前髪を下ろしてみたが似合わない
★浴室の鏡にニッと笑ってみる
(鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ ・血の縁を喜び合ったいとこ会(ペ天使兄) まつぼっくり 子育てに追われている頃は思い出しもしなかったいとこたちが、一応一段落して「会おう か」となったのが昨年の春頃。連絡をしなかった友人たちとも30年たってようやくぼちぼち 会うようになりました。30年も会っていないのにいきなり距離が縮まる不思議。 ・こんないい空これからは歩くのだ(野のはな) まつぼっくり 秋は本当に空の遠近感があり雲が美しいですね。ふと見上げた空に見飽きることが ありません。ウォーキング!いいのはわかっていてもなかなか踏み切れません。体重を 落としたいとはいつも思っているのですけど。 ・血と汗の努力が見えるパラリンピック(ペ天使妹) 悠澪 選手たちの努力や頑張り、それを支える関係者たちは言葉では言い尽くせないほど 大変だったと思います。のほほんと生きている私は恥ずかしくなりました。選手たちの 活躍は、身障者たちに希望と夢を届けたのではないかと思います。 ・ 無駄な血を流して欲しくない世界 本当にそう願いたいですね。今朝の新聞にも爆弾テロで13人、戦闘で26人死亡の 記事が載っていました。何日か前には勉強がしたいという少女が狙い撃ちされています。 幸い意識を回復したそうですが、子供を狙い撃ちなんて激しい憤りを覚えます。平和な 世界はいつおとずれるのでしょう。 ・空きベンチすぐ腰掛ける軟弱さ(靖坊) 桃華 気だけは若いつもりだが、席を譲られるショックさ。でも電車に乗ってすぐ空席を探す、 わが目、あ〜あ、年は隠せぬものだとつくづく思う今日この頃である。しかし、年だけは 意識の奥深くにしまい込んでおこう、そして今日も仲間とウォーキングだ。 ・手づかみで虫捕る虫に負けていず(桃華) 靖坊 私も子供の頃は素手でバッタや毛虫を捕まえていました。しかし年と共に虫との触れ 合いも希薄になり、最近ではゴキブリなどもティッシュで包んで握りつぶしています。 軟弱になったものだと思います。 ・コスモスが揺れて亡き母思い出す(美智優) 英人 人それぞれに亡き母を思い出すものがある。作者にはそれがコスモスであった。 お母さんはコスモスが好きだったのだろうか。私には自転車に乗ってお説教を聞きに 行く姿である。あの頃が苦労の多かった母の最高に心豊かな時期だったと思う。 ・浴室の鏡にニッと笑ってみる(ペ天使) 英人 「1日に1回は鏡に向かってニコッと笑ってみなさい」と言う勧めがある。ニコッとする 習慣をつけると、穏やかな暮らしができるというのである。作者のニッと笑うのはどんな 状況なのだろうか。その姿を想像すると、何かこちらがニコッとできる。 投稿をお待ちしています |
「川柳連れ連れ草」への投稿案内 次の要領で川柳及び感想文を募集します。 投稿をお待ちしています。 1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度 メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて ください。課題の題は2)の通りです。 2)2012年「課題」 (1月)私 (2月)みんな (3月)生きる (4月)歌う (5月)悲しい (6月)手 (7月)太陽 (8月)赤い (9月)流れる (10月)血 (11月)友 (12月)笑う 3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文 (150字以内)も募集いたします。 4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行 います。感想文もその句のページに随時掲載します。 掲載方法は一任してください。 5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。 川柳投稿 |