so128
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第128号(24年8月)

   の   

 (科目) ブナ科    (花言葉)満足、豪奢、
雌雄異花で、いずれも5月から6月に開花する。雄花は穂状で斜めに立ち上がり、
全体にクリーム色を帯びた白で目を引く。また、香りが強い。非常によく昆虫が
集まる。雌花は3個の子房を含み、受精した子房のみが肥大して果実となる。
9月から10月頃に実が成熟すると自然に裂開して中から堅い果実が現れる。

まさに暑い夏、皆さんの句もそれ一色の感です。黴退治も草取りも
まさに夏です。そして、今年はオリンピックです。この熱さは逆に
一服の清涼剤です。栗もこの暑さをしのいで実りの秋を迎えます。
私たちもこの夏を上手に乗り切り、次に備えたいものです。
                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 赤 い 」

当たるよう赤いポストに手を合わせ    ペ天使
絡まってどうにもならぬ赤い糸     ペ天使兄
公園に片っ方だけの赤い靴    ペ天使妹
どうせなら赤いビキニでいきますか   ★まつぼっくり
地獄からホウズキ目当てに赤い花      柳立
赤い糸切れてしまった薬指     美智優
恐らくは解けたままの赤い糸     靖坊
赤いバラ夫より届く誕生日     悠澪
   ほんのりと赤く紅ひく夏の夜    ★さくら
赤いもの着ると元気が出る不思議    野のはな

赤い傘どこかで会ったような人    桃華
赤いもの危険と感じ近づけぬ     英人



 「 夏バテ 」     ペ天使

夏バテと言ってみたいがよく食べる
  夏バテと言えば夫も協力し
    夏バテをせぬよう伝えて夏バテし
  ★夏バテと言えば子等からメール来る
老体に鞭打ったけど夏バテし



「暑いけど」      靖坊

★決めました今年はクーラー使わない
窓からの熱風部屋を蹂躙す
心地よい熱気室温32℃
扇風機24時間稼動中
寒い夏よりはマシかも暑い夏



「  父  」     野のはな

ダイ・インもして原爆へノーと言う
★アスファルト街が焼かれた日を思う
手料理に少し太ったのが悩み
丸ごとの西瓜帰省の子等を待つ
節電へ戻ろう氷枕して



(随想) 「やっと静かになった」  野のはな


夜中に茶の間の明かりを煌々と点け
さらにはクーラーを入れっぱなしで
オリンピック中継を観戦し続けた私たち・・・
日本中でどれだけの電気を使ったのだろう。
電力不足の、節電の夏ではなかったのか?

勿論私も 北島が!内村が!と騒いだし拍手喝采を送り
そしてどの選手からも力をもらった。
だから・・・もう祭りは終わったことを自覚しよう。
 そして八月は終戦の月であることを速やかに思い出そう。




「 オリンピック」    美智優

★真剣な選手の顔に引き込まれ
血のにじむ練習が今花開く
選手たち勝っても負けても美しい
演技見る身体に力入ってる
演技終え嬉し涙と悔し涙



「暑中見舞い」    柳立

熱帯夜エコも無理せず空調機
年配は水を飲めよと親孝行
暑いから飯も食わずにスイカ腹
★板の間にゴロリ昼寝の扇風機
鉢植えに水を忘れてごめんなさい





  「久しぶりの名古屋」    さくら

  ホーム降り名古屋の暑さ思い出す
お帰りと変わらぬ街がお出迎え
  新しい街の探険子は真剣
★下町のお店がまだありホッとする
  ナゴヤメシ何から順に食べよかな




・・英人の20句抄・・ 「 熱いチベット 」

        惹きつける何かがあってチベットへ
        チベットの本を買い込み準備する
 高山病不安のままの出発日
 参加者に夫婦がいないこの不思議
    西寧で過ごす時間は高地順化
      タール寺に釈迦の功徳見る我いかに
        二千キロ青蔵鉄道は夢運ぶ
          羊追う人が手を振る友となる
          ラサ駅に降りてチベットに来た気分
                興奮か高山病か鼓動高し
                血圧計躊躇なく示す高山病
                点滴を受けて気分は穏やかに
          シンボルの高貴さ見せるポタラ宮
        ほほ笑んで信頼厚いダライラマ
      バルコルの露天商で買うマニ車
     自分にないものを見る五体投地
   タルチョに見るチベット人の心意気
 願い込めカタを結ぶ胸躍る
             終電車まにあって安堵の妻がいた
             チベットの熱さは強く僕を抱き

・五体投地:チベット式の礼拝法。最後は地面にうつぶせになる。
・マニ車:筒の中に経文を入れた物で、1回まわすと1回経文を
   読んだことになる。
・タルチョ:経文が印刷された祈祷旗。いろいろな場所ではため
   いている。
・カタ::シルク製の薄いスカーフ。高僧に巻いてもらう。
 

        


  「 草取り 」      悠澪

   草取りは終わりなき戦いと知る
 草取れば虫たち右往左往する
草取れば蜂の巣見つけ汗が引く
 ★抜けるなら抜いてみろよと根は深く
   草取りを終えても次がもう生えて


「戦う黴おばさん」    まつぼっくり

今日もまた黴と戦う黴おばさん
この湿度年々重くなっていく
去年からあちらこちらに黴発見
ほっとけぬとにかく黴をやっつける
★黴のないさわやかな家に引っ越したい




 
「  夏  」    桃華

墓参りみんな元気と報告し
盆提灯たまに会いたくなる亡母
笑顔には笑顔で返す散歩道
★打ち水をしてから招く夏の客
雨もよしゆったり時間が流れおり


 


    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 赤いもの着ると元気が出る不思議(野のはな)     まつぼっくり            そうなんです!まあ還暦もそう遠くはありませんがやはり赤は元気が出る色。自分なり
    にも赤が一番似合うと思います。もう少しやせて赤をかっこよく着たいなあ!

 赤い傘どこかで会ったような人(桃華)      まつぼっくり
     なんとなく安房直子さんのメルヘンを感じました。ここから物語が始まっていきそうです。
    童話も小説もまったく読まなくなりました。イメージの貧困はそのせいかもしれません。

 絡まってどうにもならぬ赤い糸(ペ天使兄)      美智優
     絡まっているならいいじゃないですか。どんなにもつれていようと諍いがあろうと、まだ
    繋がっているんですから。切れてしまってはおしまいです。我が娘の赤い糸は切れてしま
    いました。

 年配は水を飲めよと親孝行(柳立)      悠澪
     我が娘たちもそうです。草取りをしていると「無理しなさんな」「水分補給しよるね」と口
    うるさく言います。これって親孝行なんですかねぇ? 言ってくれるだけで全く手伝っては
    くれませんが・・・。

 下町のお店がまだありホッとする(さくら)     桃華
     時々行く実家の回りもすっかり変わり、昔の面影はありません。私が住むこの村も年々
    新しい家が建ち、田畑が減少しています。時代には勝てませんね。そんな時、なつかしい
    風景に合うとホッとするのはなぜでしょう。

 ・決めました今年はクーラー使わない(靖坊)     英人
     最近朝晩は少し涼しくなりましたが、今年も暑い夏でした。これが普通になると、今後が
    思いやられます。さて、靖坊さんのこの決意はどうだったでしょうか?決めたことは実行する、
    これは大変大切なことです。でも、内容によるでしょう。クーラーを使わない、これはどう
    でしょうか?川柳連れ連れ草を毎回投稿する、これは重要なことです。靖坊さんはこれを
    決意されているようで、今まで欠席がありません。これからもよろしくお願いします。

 草取りは終わりなき戦いと知る(悠澪)      英人
     悟られましたか? 感心です。本当に終わりなき戦いです。綺麗にして済んだと思うから、
    すぐ生えてくると腹が立つ。終わりなき戦いと悟ってしまえば、それまでです。終わりも
    始まりもない、常に戦うのです。でも、私は草のない世界に行きたい。

 自分にないものを見る五体投地(英人)     靖坊
     解説だけでなくトップページには写真も載っていますが、自分にはとても真似できない
    なあと思います。何かを信じている人だけが持つ強さみたいなものを感じますね。


      投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。


  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
 
 2)2012年「課題」
      (1月)私 (2月)みんな (3月)生きる (4月)歌う
      (5月)悲しい (6月)手 (7月)太陽 (8月)赤い
      (9月)流れる (10月)血 (11月)友 (12月)笑う

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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