so126
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第126号(24年6月)

人  参   の  

 (科 目)セリ科    (花言葉)幼い夢、
 アフガニスタン原産の緑黄色野菜。本来の旬は初冬の11月〜12月頃だが、現在では
全国で気候に応じた品種が栽培されていいる。カロチン豊富な家庭常備野菜の代表。

人参を知らない人はほとんどなかろうが、その花となると知らない人も
多かろう。もう少し立つと枯れてきて種子も取れる。命のあるもの、
何かの方法で子孫を作っていく。ある意味最も重要なことである。
日本人は大丈夫だろうか。川柳連れ連れ草にも新しい人が欲しい。
                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 手 」

手のひらを見れば過去の日走馬灯     ★美智優
  じっと手を見るこんな日が来るなんて    野のはな
あなたには手の鳴る方へ導かれ     ペ天使
長い道手を繋いだり放したり    ★ペ天使兄
逢うたびにタッチが強く幼い手    ペ天使妹
手のしわに我が人生が刻まれる      悠澪
憧れは手にしたとたん色褪せる      靖坊
繋いでる手から伝わる緊張感     さくら
どんなことだってできる手偉いなぁ    まつぼっくり

手をつなぐことも忘れて高齢に     桃華
父と子をつなぎ止めてる心の手     英人



  「バーゲン」    美智優

  ★バーゲンに行けば忘れる羞恥心
レジの列短いほうで時かかり
  週末はチラシのチェック入念に
      バーゲンへの体力気力薄れゆく
     レジ袋断りポイント加算され




「  雨 」     野のはな

 ため息がフロントガラス曇らせる
   黄信号ゆっくり行けと言う合図
    ★空豆のふとんに夢の二つ三つ
    雨だから明るい花を飾らねば
      何だかんだあっという間に夏が来る 

  


「お菓子作り」       さくら

友人の手作りケーキに魅せられて
レシピ本眺めただけで幸せに
憧れのママを目指して立ち上がる
お帰りとドアを開けたらいい香り
★子の笑顔ケーキに美味しいエッセンス



(随想) 「 お困りですか? 」  ペ天使妹

新緑の眩しい季節、とある高級住宅街の公園
探しながら夫と歩いていたら青年とすれ違った。
2〜3歩進んだところで「お困りですか?」と、
その方が声を掛けて下さった。
 「○○公園」へ行きたい旨を告げると丁寧に教えて下さった。
その時の物腰、言葉が心に残って、
数年も前の事なのに、今も温かい気持ちになる。
私もあの時の青年の様に心掛けたいといつも思っている。



「引き出し」     まつぼっくり

どうしよう空っぽみたい引き出しが
沸きいずる泉のように欲しい脳
感性が枯れねば言葉出てきます
★名文を読んでヒントをつかみたい
さっきから書いているのは同じこと



   「 上 」     ペ天使

     日本中金環日食上向いた
  上手ねと言えば何度もやって見せ
褒め上手ついのせられて歌ったね
   上を向く下向くチーム閉じる式
     ★上向きのひまわりきっと陽気もの



 

「お弁当」    靖坊

早起きの訳は弁当作るため
卵焼く豚焼く鮭焼くみな定番
ちょこちょことつまんで朝ごはん済ます
愛情の代わり梅干のせておく
★弁当があれば楽しくなる午前




・・英人の20句抄・・ 「 6月に問う 」

         新年の計画は今どの辺り
         半年が過ぎ半年を振り返る
             アメリカへ旅行を果たしこれは良し
             悔いること何もない母の三回忌
             老人会長引き受け歳が追ってくる
             古希までにしておくことを考える
 何思い新車勧める妻がいた
 何思いその気になる僕がいた
 後幾年乗るつもりかと問う車
    梅雨という意味を忘れた土砂降り
    実の成りが天候不順に脅される
    梅干しも梅酒も残る二人暮らし
           顔見せぬ孫に見切りを自立する
           私から離れていくのは君の陰
    何歳に見えると問うに勇気いる
    熟年と思っているからそのままに
           新年の決意が揺らぐ六月
           見たくない弱点隠す帽子買う
           耳遠く不都合な声聞こえません
           半年を残し挫折とまだ言わぬ

        


         「孫の医者めぐり」      悠澪

        小児科に耳鼻科皮膚科と医者めぐり
      ★熱下がり夜には上がる不可思議さ
   やっと下痢止まれば次は咳が出る
        保育園行きだし病によくかかる
          小児科に孫連れて行き風邪もらう



「サンフランシスコ」    桃華

霧の街何も見えない神秘的
夢に見た橋もロマンも霧の中
坂登るケーブルカーの行く先は
★急いでも急がなくても霧晴れぬ
濃い霧に日本人は隠される



 
 


    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 空豆のふとんに夢の二つ三つ(野のはな)     まつぼっくり
     かわいいですね〜♪先日グリンピースと間違えて空豆を買ってきました。むいたらふか
    ふかの布団の中で空豆たちが本当に眠っていました。かわいそうですけど起こして茹で
    て塩でいただきました。美味しかったです〜♪

 お帰りとドアを開けたらいい香り(さくら)     まつぼっくり
     これこそ幸せの根源ですよね!これ以上の幸せはちょっと見つかりません。子ども
    たちは小さいころいつも帰ってくると「今日はハンバーグ?」などと夕食のおかずを当てて
    いました。きっとすごく幸せだったと思います!

 愛情の代わり梅干のせておく(靖坊)      まつぼっくり
     私が作るお弁当にも必ず梅干をのせました。お昼までちゃんとお弁当の鮮度を守って
    くれるように。子どもたちが美味しくいただけるように。梅干は私にとってもお弁当の守り
    星でした♪

 雨だから明るい花を飾らねば(野のはな)      美智優
     蒸し暑くてうっとうしい梅雨、こんなときは明るい綺麗な花を部屋中に飾ると、気分も
    華やいで蒸し暑さやうっとうしさを忘れられるかもしれませんね。

 ちょこちょことつまんで朝ごはん済ます(靖坊)     美智優
     子供が小さかった頃、運動会のお弁当を作りながらよくちょこちょこっとつまんで朝食を
    済ませていました。多いときは小学校・中学校・高校と年三回(三年間)作っていました。
    懐かしい句です。

 長い道手を繋いだり放したり(ペ天使兄)     桃華
     夫婦となってうん十年。長い道のりを振り返ればいろいろありましたね。良いことも悪い
    こともいっぱいあって今がある。今が一番いい時、そんなふうに考えてこれからも生きて
    いきたいですね。

 憧れは手にしたとたん色褪せる(靖坊)     悠澪
     そうですね。欲しくてたまらなかった物が買ったり貰ったりして自分の物になったり、
    一目でも会いたいと思っていた人に会えたりしたとたん、思っていたほどでもなかった
    なんてことよくありますよね。

 ・「引き出し」(まつぼっくり)      悠澪
     まつぼっくりさん重症なスランプのようですね。そんなときは思い切ってしばらく休んで
    みるのもいいかもしれませんよ。なんて言うと寺さんに叱られるかな? まつぼっくりさんの
    ことだからすぐに恋しく なって、またじゃんじゃんできるようになるのでは? 生意気言って
    すみません。

 ・さっきから書いているのは同じこと(まつぼっくり)    靖坊
     毎月書いている川柳を振り返ってみますれば、食べるのが好き、遊ぶのが好き、寝る
    のが好き、といった内容を、様々に表現しているに過ぎないような気がします。好きな
    ことは何度でも言いたくなりますね。

 レジの列短いほうで時かかり(美智優)       靖坊
     一人暮らしなので毎週食料の買出しに行くのですが、これは本当によくありますね。
    私より遅く別のレジに並んだ人が、私より早くレジを通過していく時の悔しさは、筆舌に
    尽くし難いものがあります。

  手のしわに我が人生が刻まれる(悠澪)     靖坊
     手や指を見ていると、もっと凄い事をさせてやれたんじゃないかなあと思ったりします。
    くだらない事にばかり付き合わせて申し訳ないと、両手を合わせて両手に謝りたくなり
    ます。

  どんなことだってできる手偉いなぁ(まつぼっくり)     ペ天使妹
     常々そう思います。指一本一本にも感謝です。指先のちょっとした傷でも不自由を感じ
    ますし、この手が動かなくなったらどうするんだろう・・・と。動くことが当たり前と思ってい
    ますが、一日一回くらいは「今日もアリガトウ1」と言おうと再認識できた句です。

 ・レジの列短いほうで時かかり(美智優)     ペ天使妹
     買い物量が少なく、列も短い方へ並んでもそういう時ってありますよね。「あ〜あ〜」と
    勘の悪さを嘆きます。急いでいる時ほどこんな場面に。悔しいけれど「焦らない、焦ら
    ない」と自分へ言い聞かせています。

 あなたには手の鳴る方へ導かれ(ペ天使)      英人     
     あなたは上手だった。自分の思う方へ手を鳴らし、私を導いた。私はそれを知りながら
    素直に従った。そうしてうん十年、夫婦は平穏に過ぎた。

 手をつなぐことも忘れて高齢に(桃華)     英人
     若い時にはあれほど手をつないで歩いたのに、いつの間にかすっかり忘れきっている。
    しかし、高齢になった今こそ、つまずいて転ばないように手をつないで支え合う必要が
    ある。照れずに手をつなごう。


      投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。


  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
 
 2)2012年「課題」
      (1月)私 (2月)みんな (3月)生きる (4月)歌う
      (5月)悲しい (6月)手 (7月)太陽 (8月)赤い
      (9月)流れる (10月)血 (11月)友 (12月)笑う

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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