so125
     (せんりゅうつれづれそう)


             
  第125号(24年5月)

花  桃   の  

 (科 目)バラ科    (花言葉)恋のとりこ、良い気立て、
 中国 原産地の耐寒性落葉低木。花を観賞するために改良された桃で、花つきがよい。
一重、八重咲きがあり、樹形は立性で、枝垂れ性、ほうき立ち性、矮性などもある。

花桃は紅白が1本の木に混じっているのを始め、一つの花に混じって
いるものもある。品種改良の成果である。また酸っぱいものは甘いもの
へなど人間は何でも都合の良いように変えてしてしまう。行き過ぎと
言うことはないだろうか
。時には川柳を考えるように考えてみよう。
                    (★印は英人の推奨句)




課 題   「 悲しい 」

若人の実力試す場所がない    まつぼっくり
嬉しさが悲しい顔の裏側に      靖坊
上向くも悲しい時はなお悲しい    柳立
願掛けた坊主悲しく笑う朝     さくら
悲しみは歌を歌って吹き飛ばす     悠澪
悲しさを笑顔に変えたブランデー     ペ天使
悲しみの色は水色深い色    ペ天使兄
悲しみを乗り越えて君やさしいね     ★ペ天使妹
悲しみは泣くだけ泣いて忘れよう    美智優
悲しいと言えたらもっと楽になる    ★野のはな
乗り越えた悲しみ刻む長廊下    桃華
底力悲しい時に貯めておく    英人



 「 孫 」   ペ天使

★ミニカーで遊んで下さる孫が来た
  パパ昼寝ドリンク飲んで相手をし
    成績が上がった知らせに札増やし
  飴食べてママ居る時はうがいをし
手土産にママの好物持ち帰る



「 母の日 」     野のはな

暑くなる予感網戸の手入れなど
    花冷えにまだ靴下も長袖も
  ★母の日があって五月は美しい
  新緑に新茶友から定期便
  この場所にやっと馴染んできた目覚め


「 休 日 」    まつぼっくり

実家へと向かうバス客われ一人
見たいもの見たくないもの目に入る
外出れば季節が隣歩いてる
★ショーウィンドー映る私は誰ですか
雑踏で泣いた日もある恋未練


(随想) 「 趣 味 」  まつぼっくり

 皆さんの趣味は何ですか?ゴルフ?カラオケ?旅行?ウォーキング?お料理?などなど

 私は今現在も仕事をしておりますので(自営)基本的に休日は水曜だけです。その日も実家の両親が83歳で元気にはしているのですが、なるべく顔を見たくてバスで片道2時間半の実家へ行くことが多いです。よってまだ自分のまとまった時間というものを持てません。

 ふとしたことで川柳と出会いました。これなら時間もお金もかからないし私の頭の中だけで楽しめます。本当にいい趣味を見つけたと思っています。そんな川柳との出会いも早や6年目。同時に俳句短歌も興味がわいて作るようになりました。今では本当に自分とは切っても切り離せないライフスタイルとなりました。おかげでストレスが溜まることがほとんどないといっていいです。まあ今は子どもたちにも両親にも大きな変化がないし夫も私も一応健康なので、何らかの状態で変更を余儀なくされるまでの贅沢な心の遊びだと思って楽しんでいます。


「もうすぐ1歳」    悠澪

いただきますごちそうさまがうまくなり
あちこちに興味を示しハイハイで
つたい歩き角も曲がれるようになり
★親指と人差し指でつかみ食い
おとなしいときは悪さをしてるとき




「お出かけ」    靖坊

休日の朝は晴天予定なし
★青空がお出かけしろと言っている
行き先は自転車任せいざ発進
コンビニを見れば寄りたくなる不思議
公園でおにぎり食べて帰還する


   「歯の治療」     柳立

 ★凍みてなお元から揺らぐ老いの明日
もう駄目と切羽詰まって予約する
   キィーンキィーンと爪先までも通り抜け
 ツンと来て負けるもんかと目をつむる
   終わったよその一声で力抜け



 


・・英人の20句抄・・ 「 観 音 講 」

     縁と縁その先にある観音講
     何事も興味を持って縁となり
     御仏の導きだろう出かけよう
               様々な想いを抱き集う人
             経験を孫にもさせる爺心
           一団が賑やかになる孫の参加
          孫がいて話のネタが尽きません
 三十三の仏が守る干拓地
 読経して守り続けて幾百年
            鈴ならし調子を合わせ絆生む
             般若心経聞いて雀が寄ってくる
              ご詠歌の意味を問いつつ声合わせ
              動かぬ目に見つめられ正座する
             手を合わせ読経すれば善男善女
            数珠を持つ手が震えてる涙かな
  歩きつつ唱えて入る別世界
   先導者に導かれ身が軽くなる
      巡り終え心は軽く身は重く
        快い疲れで明日は晴れるだろう
          体験を積んで明日に夢描く

        


「 欠 点 」   美智優

無理してもストレス溜まるだけですよ
人まねは自分自身じゃなくなるよ
★欠点も自分の一部愛おしい
欠点は忘れ長所でいざ勝負
欠点のない人いない自信持とう



「春の遠足」   さくら

朝起きて窓の外見て曇る顔
晴れと雨兼用傘をお守りに
★天気など気にせぬ笑顔輝いて
お土産に花を一輪母の為
ご褒美は少し豪華なお弁当



   「 靴 」    桃華


   すり減った靴で今日もご出勤
靴底が右へ右へと減っていき
  履き替えた靴に重みがずしりくる
高い靴履くと背筋がぴんと伸び
   ★私に一番似合うスニーカー


 


    (鑑賞文・感想文) 気ままに一言・・・ 

 ・母の日があって五月は美しい(野のはな)     まつぼっくり
      この句を読んだとたん五月が光り輝いて見えました。母というすべてのはじまりを思い
     起こさせてくれる作品ですね

 おとなしいときは悪さをしてるとき(悠澪)       まつぼっくり
     おとなしいときは決して寝ているときばかりではありません。「ん!?急に静かになった」
    というときはご用心。小さい子からは一時も目が離せません。

 ・お土産に花を一輪母の為(さくら)      まつぼっくり
     わが子のこういう気持ちは本当に泣かせますよね。どんなに小さなものでもずっと取って
    おく宝物になったりします。(花は無理ですが石ころとか)

 若人の実力試す場所がない(まつぼっくり)     悠澪
     娘は、以前勤めていた会社を産休が少ないという理由で退職しました。四月に入って
    就活を始めましたが、十数回の不採用通知が届きました。一度の面接で人の良さや
    能力がわかるのでしょうかねぇ。なんとか五月から正社員として職を得ましたが、就活の
    厳しさを痛感しました。

 靴底が右へ右へと減っていき(桃華)       悠澪
     自分では垂直に立って歩いているつもりでも、人には歩き癖があるようですね。私も
    なぜか右側のかかとが減っていきます。そういうわけで「アッ! わかる〜 この句」と
    思いました。

 願掛けた坊主悲しく笑う朝(さくら)     美智優
     楽しみにしていた遠足の朝、雨だとガックリきますよね。曇りでもいつ雨が降り出すかと
    思えば、心から楽しめないし。てるてる坊主も申し訳なさそうに笑っていたのでしょうか。
    作者の天気に関する諦めのようなものを感じました。

 悲しいと言えたらもっと楽になる(野のはな)     美智優
     そうですね。悲しいときや辛いとき、ついつい意地を張ってしまい素直になれません。
    自分の気持ちを正直に言えば、分かってくれる人がいるかもしれません。一緒に泣いて
    くれる人がいるかもしれません。そうできたら少しは楽になれるかも・・・。

 ・青空がお出かけしろと言っている(靖坊)     桃華
     青空は、外へ出るのがおっくうな日でも、外の明るさが呼んでいるように思え、出かけて
    みるかという気にさせられます。出かければ出かけたで新しい発見があり、憂鬱な心も
    追い払ってくれます。青空って不思議な力を持っているんですね。

 すり減った靴で今日もご出勤(桃華)      靖坊
     昔、革靴を履いて働いていた頃は、靴底に穴が開いても履き続けていました。靴下に
    穴が開いたり、石ころが靴内に入ったりして我慢できなくなると、靴底補修剤で修理して
    更に履き続けました。今はもう懐かしい思い出です。

 ミニカーで遊んで下さる孫が来た(ペ天使)     英人
     「遊んで下さる」と来ましたか・・・まさにそんな感じですね。遊んでやっているつもりが
    実は遊んでもらっている。私は孫を連れてよくウォーキングへ行きますが、孫が着いて
    きてくれなかったら行く気になれない。遊んでやっていて遊んでもらっている、まさにその
    ものです。

 上向くも悲しい時はなお悲しい(柳立)    英人
      上を向いて、悲しみをこらえ涙のこぼれるのを防いでいる。しかし、悲しみは増す
     ばかりである。こんな時は大泣きするに限る、かなりすっきりすると思います。私も
     古い話になりますが、そんなことがありました。


      投稿をお待ちしています




       「川柳連れ連れ草」への投稿案内
             次の要領で川柳及び感想文を募集します。
             投稿をお待ちしています。


  1)毎月15日までに自由句を7句程度、課題句を2句程度
    メール(下記)で送付してください。自由句には題をつけて
    ください。課題の題は2)の通りです。
 
 2)2012年「課題」
      (1月)私 (2月)みんな (3月)生きる (4月)歌う
      (5月)悲しい (6月)手 (7月)太陽 (8月)赤い
      (9月)流れる (10月)血 (11月)友 (12月)笑う

  3)「川柳連れ連れ草」を読んでいただいた人から感想文
    (150字以内)も募集いたします。
  
4)発表は「川柳連れ連れ草」として本ホームページ上で行
    います。感想文もその句のページに随時掲載します。
    掲載方法は一任してください。

  5)始めて投稿される方は「川柳観」をご一読下さい。


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